<初心者が知るべきSEOの基礎知識>
- SEOとは
- 検索エンジンの仕組み
- SEOの種類
- SEOの手順(この記事)
- SEOの効果測定
SEOに取り組むにあたっては、「調査」「戦略策定」「実行」の各フェーズを段階的に進めていくことが大切です。
本記事では、SEO施策全体の流れと、各ステップのポイントを解説していきます。
「さらにSEOを学びたい!」という方へ
目次
SEOの進め方の全体像
SEOは、ただ記事を量産するだけで成果が出るものではありません。
検索エンジンに評価されるサイトに育てるためには、計画的に施策を進めていくことが重要。
ここでは、SEOを進める際の大まかな流れを5つのステップに分けて紹介します。
<SEOの進め方>
1 初期調査
SEOを始めるにあたって、まず欠かせないのが初期調査です。
初期調査は、自サイトの現状や競合の状況、サイトの技術的な問題点などを把握し、施策を設計するための土台となります。
見切り発車でコンテンツを作るのではなく、まず全体の課題を把握することで、効果的な施策を打ちやすくなるでしょう。
初期調査の主な項目は次の3つです。
<初期調査の主な項目>
- 現状分析
- 競合調査
- SEO技術要件チェック
初期調査に関する詳しい解説は、下記の記事をご覧ください。
詳しくはこの記事をチェック!
2 KPI設計
SEO施策を進める上で欠かせないのが、「どのような成果を目指すのか」を明確にすることです。
そのための指標となるのが、目標達成に向けた進捗を測るための具体的な数値である「KPI(重要業績評価指標)」です。
KPIが明確でないと、施策の効果を判断しづらくなり、改善の優先順位もつけにくくなってしまいます。
どの数値を見るかは、Webサイトの目的などによって異なりますが、成果を可視化するのに役立ちます。
そこで、まずは成果目標であるコンバージョン(CV)を定めましょう。
コンバージョンとして設定する行動を何にするかは、ビジネスモデルによって異なります。
例えば、BtoBではWebサイト上での商談予約や資料請求、問い合わせなど、有効商談につながるアクションになるケースが多いです。
一方、BtoCでは、ECでの商品購入やアプリのインストールなど、Webサイト上で完結する購買行動がコンバージョンになることが一般的でしょう。
<BtoB、BtoCのコンバージョンとして設定される行動例>
このような項目をコンバージョンとして、達成に向けた中間指標(検索順位、自然検索流入数、コンバージョン率など)を設定します。
どの指標を追うかは、コンバージョンとの関連性や自社の現状・課題に応じて決めることが重要です。
KPI設計の方法については、下記の記事をご覧ください。
詳しくはこの記事をチェック!
3 キーワード設計
SEO施策の成果を大きく左右するのが、どの検索キーワードを狙うかという「キーワード設計」です。闇雲にボリュームの多いワードを狙うのではなく、ターゲットとなるユーザーのニーズや行動を踏まえて、適切なキーワードを調査・選定することが重要です。
キーワード設計の手順
キーワード設計は、大きく「ペルソナ・カスタマージャーニーの設計」「キーワード調査」「キーワード選定」の3ステップで進めていきます。
- ペルソナ、カスタマージャーニーマップ設計
自社の商品・サービスを利用する可能性が高いユーザー像である「ペルソナ」を明確にし、そのユーザーが、自社の商品やサービスを認知して、購買に至るまでにどのような情報を求め、どんな検索を行うかを時系列で整理した「カスタマージャーニーマップ」を設計します。
詳しくはこの記事をチェック!
- キーワード調査
ペルソナとカスタマージャーニーマップをもとに、自サイトへ流入する可能性のあるキーワードを洗い出し、リスト化します。
- キーワード選定
キーワード調査で洗い出したキーワードを、自サイトの目的やリソースに応じて選定・整理します。
キーワード設計については、下記の記事をご覧ください。
詳しくはこの記事をチェック!
4 SEO方針策定
次に、大まかなSEO対策方針を策定し、手をつけていく施策の優先順位を決めましょう。
初期調査で洗い出した自サイトのSEO課題、キーワード調査・選定を踏まえて、「改善の効果が大きいもの」や「すぐに着手できるもの」から取り組むのが基本です。
特に、SEO技術要件チェックで重大な問題があった場合は、最優先で実施してください。
クロール・インデックスに関する課題がある場合は、コンテンツを制作しても検索結果に表示されないことがあります。
また、「ユーザーに必要なサービスページ(※)が不足している」「顕在層が検索するキーワードの検索順位が低い」といった、コンバージョンに貢献する可能性が高い重要キーワードに関する課題の優先度も高くなります。
さらに、SEOは効果が出るまで時間がかかる施策のため、中長期的な計画を立てるようにしましょう。
※サービスページ…自社の商品やサービスの詳細について紹介しているページのこと。購買意欲の高いユーザーが閲覧する可能性が高いページのため、最もコンバージョンに結びつきやすい。
詳しくはこの記事をチェック!
5 施策の実行
SEO方針策定に沿って実際に施策を進めていきます。
その際に意識したほうがいいポイントを見ていきましょう。
WBSの導入で施策の進行をスムーズに
さらに、SEOは関わる人が多いだけでなく、取り組むタスクも多くなるため、施策をスムーズに進められるように「WBS(Work Breakdown Structure)」を作成しましょう。
WBSとは、目標達成までの作業を細かく分解し、スケジュールや担当者を明確にした一覧表のこと。
各タスクのスケジュールや担当者、工数を可視化することで、施策の抜け漏れや遅延を防ぐことができます。
<WBSの例>
SEOに取り組む体制づくりも大切
SEOに取り組むにあたって、体制の構築とリソースの確保も欠かせません。
SEOは継続的な取り組みが求められる上、取り組みも多岐に渡るため、社内での担当者の役割分担や、外部パートナーへの依頼も含めた体制づくりが必要です。
<SEO施策に必要な役割の例>
SEOの戦略策定やテクニカルSEOの対応、コンテンツ制作など、ほぼ専門性の高い領域になります。
そのため、社内にスキルのある人材がいない、もしくはリソースが足りない場合は、外注することも視野に入れたほうが効率的に進められるでしょう。
詳しくはこの記事をチェック!
自サイト全体のSEO課題を洗い出し、成果につながりやすい課題から進めよう
SEOにはさまざまな施策がありますが、計画性なく手を付けても思うような成果は得られません。
大切なのは、自サイト全体の課題を整理し、コンバージョンに貢献しやすい施策を優先的に進めること。
コンバージョンの可能性が高いキーワードの検索順位を高める、サービスページを改善するなど、成果に直結しやすいポイントを見極めることが重要です。
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