SEOの手順――必要なプロセスと進め方を解説

細山 武揚

著者:細山 武揚

公開日: | 更新日:
SEOの手順――必要なプロセスと進め方を解説

<初心者が知るべきSEOの基礎知識>

  1. SEOとは
  2. 検索エンジンの仕組み
  3. SEOの種類
  4. SEOの手順(この記事)
  5. SEOの効果測定

SEOに取り組むにあたっては、「調査」「戦略策定」「実行」の各フェーズを段階的に進めていくことが大切です。

本記事では、SEO施策全体の流れと、各ステップのポイントを解説していきます。

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SEOの進め方の全体像

SEOの進め方

SEOは、ただ記事を量産するだけで成果が出るものではありません。

検索エンジンに評価されるサイトに育てるためには、計画的に施策を進めていくことが重要。

ここでは、SEOを進める際の大まかな流れを5つのステップに分けて紹介します。

<SEOの進め方>

  1. 初期調査…自サイトの現状を把握する
  2. KPI設計…SEOでどのような成果を目指すのかを明確にする
  3. キーワード設計…「誰に届けたいのか」を明確にした上で設計する
  4. SEO方針策定…自サイト全体のSEO課題を洗い出し、大まかな対策方針を定める
  5. 施策の実施…テクニカルSEOやコンテンツSEOに取り組む

1 初期調査

初期調査の主な項目

SEOを始めるにあたって、まず欠かせないのが初期調査です。

初期調査は、自サイトの現状や競合の状況、サイトの技術的な問題点などを把握し、施策を設計するための土台となります。

見切り発車でコンテンツを作るのではなく、まず全体の課題を把握することで、効果的な施策を打ちやすくなるでしょう。

初期調査の主な項目は次の3つです。

<初期調査の主な項目>

  • 現状分析
GoogleアナリティクスGoogle Search Consoleなどを使って、各ページの流入数やコンバージョン(CV)数、どういったキーワードで流入しているのかといった状況を確認する。

 

  • 競合調査
自社と同じターゲット層を狙っている競合サイトがどんなキーワードで上位表示されているか、どのようなコンテンツ構成になっているか、内部リンクやタイトル設計はどうかなどを分析する。

 

  • SEO技術要件チェック
検索エンジンに正しく評価されるために、「クローラーが巡回しやすい構造になっているか」をはじめ、自サイトの内部技術的な要件を確認する。

初期調査に関する詳しい解説は、下記の記事をご覧ください。

2 KPI設計

KPI設計の重要性

SEO施策を進める上で欠かせないのが、「どのような成果を目指すのか」を明確にすることです。

そのための指標となるのが、目標達成に向けた進捗を測るための具体的な数値である「KPI(重要業績評価指標)」です。
KPIが明確でないと、施策の効果を判断しづらくなり、改善の優先順位もつけにくくなってしまいます

どの数値を見るかは、Webサイトの目的などによって異なりますが、成果を可視化するのに役立ちます。

そこで、まずは成果目標であるコンバージョン(CV)を定めましょう。

コンバージョンとして設定する行動を何にするかは、ビジネスモデルによって異なります。

例えば、BtoBではWebサイト上での商談予約や資料請求、問い合わせなど、有効商談につながるアクションになるケースが多いです。

一方、BtoCでは、ECでの商品購入やアプリのインストールなど、Webサイト上で完結する購買行動がコンバージョンになることが一般的でしょう。

<BtoB、BtoCのコンバージョンとして設定される行動例>

BtoB、BtoCのコンバージョンとして設定される行動例

このような項目をコンバージョンとして、達成に向けた中間指標(検索順位、自然検索流入数、コンバージョン率など)を設定します。

どの指標を追うかは、コンバージョンとの関連性や自社の現状・課題に応じて決めることが重要です。

KPI設計の方法については、下記の記事をご覧ください。

3 キーワード設計

キーワード設計の手順

SEO施策の成果を大きく左右するのが、どの検索キーワードを狙うかという「キーワード設計」です。闇雲にボリュームの多いワードを狙うのではなく、ターゲットとなるユーザーのニーズや行動を踏まえて、適切なキーワードを調査・選定することが重要です。

キーワード設計の手順

キーワード設計は、大きく「ペルソナ・カスタマージャーニーの設計」「キーワード調査」「キーワード選定」の3ステップで進めていきます。

  1. ペルソナ、カスタマージャーニーマップ設計

自社の商品・サービスを利用する可能性が高いユーザー像である「ペルソナ」を明確にし、そのユーザーが、自社の商品やサービスを認知して、購買に至るまでにどのような情報を求め、どんな検索を行うかを時系列で整理した「カスタマージャーニーマップ」を設計します。

  1. キーワード調査

ペルソナとカスタマージャーニーマップをもとに、自サイトへ流入する可能性のあるキーワードを洗い出し、リスト化します。

  1. キーワード選定

キーワード調査で洗い出したキーワードを、自サイトの目的やリソースに応じて選定・整理します。

キーワード設計については、下記の記事をご覧ください。

4 SEO方針策定

SEO方針策定のポイント

次に、大まかなSEO対策方針を策定し、手をつけていく施策の優先順位を決めましょう。

初期調査で洗い出した自サイトのSEO課題、キーワード調査・選定を踏まえて、「改善の効果が大きいもの」や「すぐに着手できるもの」から取り組むのが基本です。

特に、SEO技術要件チェックで重大な問題があった場合は、最優先で実施してください。
クロール・インデックスに関する課題がある場合は、コンテンツを制作しても検索結果に表示されないことがあります。

また、「ユーザーに必要なサービスページ(※)が不足している」「顕在層が検索するキーワードの検索順位が低い」といった、コンバージョンに貢献する可能性が高い重要キーワードに関する課題の優先度も高くなります

さらに、SEOは効果が出るまで時間がかかる施策のため、中長期的な計画を立てるようにしましょう。

※サービスページ…自社の商品やサービスの詳細について紹介しているページのこと。購買意欲の高いユーザーが閲覧する可能性が高いページのため、最もコンバージョンに結びつきやすい。

5 施策の実行

SEO施策の実行におけるポイント

SEO方針策定に沿って実際に施策を進めていきます。

その際に意識したほうがいいポイントを見ていきましょう。

WBSの導入で施策の進行をスムーズに

さらに、SEOは関わる人が多いだけでなく、取り組むタスクも多くなるため、施策をスムーズに進められるように「WBS(Work Breakdown Structure)」を作成しましょう。

WBSとは、目標達成までの作業を細かく分解し、スケジュールや担当者を明確にした一覧表のこと。

各タスクのスケジュールや担当者、工数を可視化することで、施策の抜け漏れや遅延を防ぐことができます。

<WBSの例>

SEO施策のWBS例

\WBS作成に使えるテンプレートは無料ダウンロード可能!/

SEOに取り組む体制づくりも大切

SEOに取り組むにあたって、体制の構築とリソースの確保も欠かせません。

SEOは継続的な取り組みが求められる上、取り組みも多岐に渡るため、社内での担当者の役割分担や、外部パートナーへの依頼も含めた体制づくりが必要です。

<SEO施策に必要な役割の例>

SEO施策に必要な役割の例

SEOの戦略策定やテクニカルSEOの対応、コンテンツ制作など、ほぼ専門性の高い領域になります。

そのため、社内にスキルのある人材がいない、もしくはリソースが足りない場合は、外注することも視野に入れたほうが効率的に進められるでしょう。

自サイト全体のSEO課題を洗い出し、成果につながりやすい課題から進めよう

SEOにはさまざまな施策がありますが、計画性なく手を付けても思うような成果は得られません。

大切なのは、自サイト全体の課題を整理し、コンバージョンに貢献しやすい施策を優先的に進めること。

コンバージョンの可能性が高いキーワードの検索順位を高める、サービスページを改善するなど、成果に直結しやすいポイントを見極めることが重要です。

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