SEOとは?SEO対策の仕組み、技術対策、コンテンツ制作まで解説

SEOとは、“Search Engine Optimization” の略であり、検索エンジン最適化を意味します。
WEBサイトが検索結果でより多く露出するために行う一連の取り組みを「SEO対策」と呼びます。
この記事では、SEOの基礎知識から、効果が出る10個の対策ポイントまで、SEOにまつわることを徹底解説していきます。
目次
1章:SEOとは
SEO (Search Engine Optimization)とは、「検索エンジン最適化」の略語で、Webページを検索上位に表示させることを意味します。
SEOを実施する目的
SEOを実施する目的は、一言であらわせば「検索を通じてビジネスを成長させること」です。
自社のサービスや商品を、潜在的にニーズがある人や、実際に探している人に見つけてもらいやすくなります 。
SEOがサイト集客で外せない理由
サイトの集客施策といえば、リスティング広告やSNSなどでWEBサイトへの流入を獲得することが出来ます。その中でもSEOは重要です。その理由は、SEOでの流入は広告と異なりアクセスを獲得することに直接的な費用がかからないこと、また、SEOを正しく行えば、雪だるま式に流入を増やすことができ、継続的にWEBサイトへの流入を獲得できるためです。多くのアクセスを集めたい場合は、SEOは必須の取り組みでしょう。
また、リスティング広告と比較すると、自然検索結果のクリック率は高い数値であることが分かっています。2017年の米国のデータでは、リスティング広告のクリック率は2.8%です。これは自然検索に対して約20分の1の数値です。最近では、有料検索広告もクリック率が高まっていますが、 未だ自然検索の方が圧倒的にクリックされやすいと言えます。
SEOが難しい理由
2016年のデータですが、Googleでは、1日54億回を超える検索がされていると言われています。GoogleやYahoo!といった検索エンジンで毎日膨大な検索がされており、SEOの実施は、このような検索をしている人たちをサイトに呼び込むことにつながります
Googleの検索結果のランキングはアルゴリズムに則って決められています。SEOで成果を出すためには、そのアルゴリズムに則ってサイトを運営していく必要があります。その一連の取り組みがSEO(検索エンジン最適化)です。
しかし、アルゴリズムはブラックボックスです。これがSEOが難しい理由の1つです。
2章:SEOで順位が決まる仕組み
検索結果のランキングはどのように決定されるのでしょうか?SEO対策を行うには、検索エンジンの仕組みを理解する必要があります。
SEOで順位がつく仕組みについて、確認していきましょう。
クロールとインデックス
Googleのような検索エンジンに必須の仕組みとして、「クロール」と「インデックス」があります。
クロールとは、検索エンジンが世界中のサイトの新しいコンテンツや更新されたコンテンツを見つけたり、回収することです。クロールは、「クローラー」と呼ばれるロボットで行います。
インデックスは、発見したすべてのコンテンツをデータベースに格納することです。ユーザーがキーワードを検索した際に、瞬時に検索結果を表示させるよう、整理された形式でページの情報を格納しています。インデックスは直訳すると「索引」になります。
クローラーというロボットが、Webの世界のコンテンツをクロール(回収)し、データベースに索引(見出しなど)をつけて整理してインデックスしている、とイメージしてください。
クロールとインデックスの関係は、「図書館」に置き換えると、より分かりやすくなります。
- クロールによってコンテンツを集める→ 図書館でいえば本の中身を確認する
- コンテンツをインデックスする→ 図書館でいえば本棚に本をジャンルごとに整理して格納する
検索結果ランキングの重要性
検索エンジンは、適したコンテンツを検索結果に出そうとしていますが、どのような仕組みになっているのでしょうか。現在、世の中に何千億という単位で存在するWEBページの情報が、何の優先度もなく無造作に検索結果に返されてしまっては、その中の情報をユーザーが精査することになります。
それでは検索エンジンとしての機能を果たせているとは言えません。
検索者が情報を入力したときに、検索エンジンは関連性の高いコンテンツをデータベースから抽出し、ランキングをつけて提示します。
図書館にたとえてみましょう。図書館の係の人に「タイトルが思い出せないんだけど、魔法使いが出てくる本が読みたい」と伝えたら、関連しそうな本として『ハリー・ポッター』や『オズの魔法使い』を選定してくれるイメージです。
それにより、検索されたキーワードと関連性が高く検索した人の期待に応える情報が詰まっているコンテンツを検索結果で上位に表示します。
これがコンテンツのランキングの仕組みであり、ランキングを付ける仕組みが「検索アルゴリズム」と呼ばれるものです。
検索アルゴリズムとランキング
検索アルゴリズムとは、検索結果に表示する対象となるWEBページに対し、検索キーワードに応じて得点付け(スコアリング)するための仕組みです。
アルゴリズムの精度が上がるにつれて、より関連度が高く、有益な情報を検索結果に表示できます。ランキングの精度を上げることで、ユーザーが知りたい情報を検索結果の上部に出せるのです。
期待通りの検索結果が返ってきたら、日常的にGoogleを使ってもらえます。そのために、Googleはほぼ毎日細かなアルゴリズム調整を行い、検索結果の品質を改善しています。
また、細かな調整とは別に、コアアルゴリズムのアップデートも行われます。コアアルゴリズムのアップデートは検索結果の広範囲に影響し、特定の問題に対処するために、年に間数回行われています。
参考:Googleがアルゴリズムを変更する目的とSEOの役割 | ナイルのSEO相談室
3章:【SEO対策】Googleからサイトが適切に認識・評価されるようにする
この章ではSEOにおける技術対策について解説していきます。
まずはなぜ、SEOにおいて技術的な課題をクリアすることが重要なのかをご説明します。
例えば、あなたがとても良質なコンテンツをつくったとして、検索エンジンというロボットが、そのコンテンツを見つけられなかったり、内容を理解できなかったら、どうなるでしょうか。
検索エンジンはコンテンツの内容を理解していないので、おそらく検索結果に正しく表示されません。つまりストレートにいえば、順位は上がりません。
このようなことを防ぐために、技術的な課題に対応していく必要があります。
- クローラーというロボットが、サイトを巡りやすいようにする(クロールしやすいようにする)
- 正しくインデックスされるようにする
の2点が施策の目的です。
1.タイトルタグを正しくつけよう
タイトルタグとは、サイトやページのタイトルを指定するためのHTMLタグのことを指します。
タイトルタグをHTMLに記述する際は、headタグの中に以下のようなソースを入れ込みます。
<タイトル>SEOに効果的なタイトルのつけかた</タイトル>
「SEOに効果的なタイトルのつけかた」がタイトルになります。
なお、タイトルタグの内容がすべて検索結果上に表示されるわけではなく、Googleの場合は30文字前後が表示されることになります。
長文のタイトルをつけると途中で文章が途切れ、「…」と表示されますので、注意が必要です。その他、以下のようなポイントがあります。
- 数字や記号を駆使し、クリックしたいと思うタイトルにする
- 上位表示をさせたいキーワードを入れる
- 検索結果に表示される文字数を意識する
- ユニークな(ページ固有)タイトルにする
参考:【2019年決定版】タイトル改善が唯一無二にして最強のSEO対策である3つの理由 |ナイルのSEO相談室
2.descriptionでクリックを増やそう
検索結果に出てくる黒文字のテキスト部分が、各サイトのdescriptionです。
- 文字数は120文字~140文字以内を目安にする
- 検索キーワードを含む
- クリック率を高めることを目的に、文章を作ること
がポイントです。
descriptionは、検索キーワード部分を太文字で表示します。例えば「掃除機 におい」の検索結果はこのようになります。
よってユーザーが検索するキーワードを散りばめるのはポイントの1つです。
また、descriptionは順位には直接影響はしないのですが、あるのとないのでは、クリック率に差がでます。検索結果に表示されてもクリックされないのでは、サイトにユーザーを呼び込むことはできません。クリックしたくなるような文章を記載しましょう。
参考:meta description(メタディスクリプション)とは?SEOでの表示文字数と書き方について| SEO用語集[ナイルのSEO相談室]
3.内部リンク構造は最適化されているか?
内部リンクの最適化は検索結果順位の向上への効果があります。内部リンクとは、自サイト内を行き交うリンクのことを指します。
内部リンクのポイントは以下です。
- アンカーテキストにキーワードを入れる
- 重要なページに内部リンクを集める
特にアンカーテキストにキーワードが入っていないものは、とてももったいないです。検索エンジンはリンクとキーワードを結びつけているので、アンカーテキストに重要なキーワードを含めるように工夫しましょう。
4.重複コンテンツの精査はできているか?
ページ内容が類似もしくは重複しているURLが複数存在すると、検索エンジンからのページ評価が分散されてしまいます。正規のURLがどれなのかを検索エンジンに示すために用いる記述です。
ページ内容が類似・重複しているURLが存在すると、
- どれか1つしか検索結果には基本的に表示されない
- 被リンク評価が分散する
- ペナルティのリスク
があります。
重複した内容のページに対して、正のURLを示すのがcanonicalです。
重複コンテンツへの対応やcanonicalについてはこちらをご覧ください。
参考:重複コンテンツチェックはなぜ重要?重複の基準とペナルティ対策 | SEO基礎知識 [ナイルのSEO相談室]
canonical(カノニカル)とは?記述方法やSEOへの効果、必要性について| SEO用語集 [ナイルのSEO相談室]
5. robots.txtは設置されているか?
robots.txtの役割は「クロールしてほしくないページを指定し、クローラーのアクセスを制限する」ことです。この点を生かすことでrobots.txtによりSEO効果を高められる場合があります。
小さなコーポレートサイトなどであればそこまで気を配る必要はありませんが、頻繁に記事の投稿、リライトを行うサイトや、動的に作成されるページがある場合は、設置しておいた方が安心です。
robots.txtの設置方法などは、こちらを参考にしてください。
参考:robots.txtとは?設定方法と動作確認する方法について| SEO用語集 [ナイルのSEO相談室]
6.画像検索に対応しているか確認しよう
最近の検索エンジンは画像検索にも力をいれています。
またユーザーの中にも、例えば「靴」や「かばん」などを探している場合、画像検索から自分のイメージにあった靴や、かばんを選択する人も多いのではないでしょうか?
サイトに画像を設置しても、検索エンジンが、それは何の画像なのか認識できなければ、適切に検索結果に画像を表示することはできません。
画像の設置の際には、以下のポイントに気をつけましょう。
- 代替テキスト(alt属性)を設置する
- 画像サイズは必ずスマホからの見え方もチェックして決める
- 画像サイトマップを用意する
- JPGなど一般的な画像ファイル形式を選択する
代替テキスト(alt属性)の解説や、画像サイトマップの設置方法はこちらをご覧ください。
参考:SEOに効果的な画像の設定って?押さえておきたい6つのポイント | SEO基礎知識 [ナイルのSEO相談室]
7.スマホユーザーに対応できているか確認しよう
Googleはスマホ対応しているサイトを優遇することを発表しました。
参考:Google、スマホ対応サイトをモバイル検索結果で優遇するアルゴリズム変更を発表、4月21日から適用 |ナイルのSEO相談室
スマートフォンに対応したSEO対策のポイントは大きく2点あります。
- モバイルフレンドリーなサイトであること
- モバイルフレンドリーであることを検索エンジンに正しく伝えること
モバイルフレンドリーとは、モバイルサイトがユーザーにとって使いやすいことを示す概念です。スマートフォンなどのモバイル端末で来訪したユーザーがサイトを問題なく閲覧できるサイトを、Googleはモバイルフレンドリーと評価します。
モバイルフレンドリーなサイト作りと、検索エンジンにそれを正しく伝える方法については、以下を参考にしてください。
参考:モバイルSEOとは?対策方法を解説 | SEO用語集 [ナイルのSEO相談室]
8.ページスピードに気を配ろう
2018年1月にページスピードがモバイル検索のランキング要因として使用されることが事前アナウンスをされ、2018年7月にスピードアップデート”Speed Update” として導入されました。
ページ表示速度の改善には、Googleがいくつかツールを提供してくれています。そのツールを用いて課題点を見つけ、改善していくのがよいでしょう。
参考:
ページ表示速度のSEOへの影響度は?サイトの表示速度改善のメリット |SEO対策Q&A[ナイルのSEO相談室]
Webサイト高速化・表示速度改善のために知っておきたい基礎知識 |[ナイルのSEO相談室]
4章:【SEO対策】キーワード調査のポイント
9.キーワード調査・選定を行う
Googleの検索窓に、知りたいことを入力してユーザーは、その答えを検索結果から探します。
ユーザーがどんなキーワードを入力するのか?
そのキーワードの回答として、どんな検索結果が表示されるのか?
検索結果に表示され、ユーザーがクリックして満足するようなコンテンツを作ることは、SEOで成果を出すうえで避けられない道です。
キーワード調査の際は「キーワード」の情報を集めていきましょう。
▼集める情報
- 自社サイトへの流入キーワード
→Google Search Consoleで調べることができます
- 競合サイトへの流入キーワード
→Ahrefsで調べることができます
- キーワードの検索回数
→キーワードプランナーを使って調べることができます。
- キーワードの検索結果の傾向
→キーワードで実際に検索をして、検索結果を見ていきます
- 現在の自社の順位
→Google Search Consoleで調べることができます
キーワード調査で使うツールについては、こちらで使い方を説明しています。
参考:
Googleサーチコンソール(旧:ウェブマスターツール)の登録・設定方法
Google サーチコンソールとは?使い方や見るべきポイントを徹底解説!| SEO用語集 [ナイルのSEO相談室]
Ahrefsの使い方 | ナイルSEOコンサルタントが実践する活用方法 | ナイルのSEO相談室
キーワード調査は時間も労力もかかりますが、やった分だけ勝ち筋の見いだせるキーワードを見つけることに繋がります。
上記で集めた情報をもとに、コンテンツを制作したり、狙っていくキーワードを選びます。
ここでのポイントは、検索ボリュームだけを基準にしないことです。
検索ボリュームが少なくても、コンバージョンに近いキーワードであれば狙っていく必要はありますし、検索ボリュームが大きいキーワードでも競合が強すぎて、対策しても成果をだすことが難しいものもあります。
さまざまな流入キーワードから、
- 競合には流入しているが、自社には流入していないキーワード
- キーワードの検索ボリューム
- キーワードがコンバージョンから近いのか、遠いのか
- 検索結果の傾向
をもとに、対策するキーワードに優先順位をつけていきます。
参考:
ロングテールSEOとは?ロングテールキーワードのメリットとSEO対策の方法
ビッグキーワード/スモールキーワードとは?SEOにおける性質の比較と具体例
キーワード選定方法のコツとは?利用すべき無料キーワードツールと4つのステップ
検索ボリュームがないキーワードでSEOを行う必要があるのかという話 |ナイルのSEO相談室
10.検索意図をとらえたコンテンツを作る
「ワンピース」と検索すると、マンガのワンピースと、洋服のワンピース、両方の検索結果が出てきます。これはGoogleが「ワンピース」と調べる人の検索意図には「マンガのことを知りたい人」と「洋服のことを知りたい人」の大きく2種類に分かれることを認識しているからです。
「北海道 6月」と調べると、6月の北海道旅行の情報や、6月の北海道での気温・服装に関する情報が検索結果に並びます。しかし、検索キーワードには「気温」「観光」「服装」などの言葉は入っていません。
それでもGoogleはユーザーの検索意図として「6月の北海道の観光情報、気温、服装の情報を集めている」と理解しているのです。
このように、ユーザーの検索キーワードから、一体何をしりたいのか?を予測しながら記事を作ることがとても重要です。
知りたい情報が書いていないコンテンツは、Googleからもユーザーからも評価されないからです。
検索意図をとらえる方法として、
- 検索結果に、どんな内容のコンテンツがあるかを確認する
- ユーザーインタビューをする
- SNSでそのキーワードで検索し、どんな話題があるかを調べる
- Yahoo!知恵袋などで、どんな質問がされているのかを調べ、ユーザーの関心を推測する
などがおすすめです。
参考:SEOにおける検索意図とは?見抜き方やコンテンツの作り方を解説 |SEO用語集[ナイルのSEO相談室]
5章:SEOのメリット
SEOを行うメリットは、「費用対効果に優れている」「ブランドの認知向上につながる」「コンテンツが資産になる」といった点があげられます。それぞれ詳しく見ていきましょう。
費用対効果に優れている
リスティング広告は、継続的に流入を獲得するためには一定の費用がかかります。一方、SEOでは一度上位に表示されれば、検索結果に継続的に表示される傾向があります。
上位に表示される期間が長くなればなるほど、費用対効果は高まります。リスティング広告は、費用対効果はほぼ一定です(CPCが一定であることを前提とする)。
ブランドの認知向上につながる
SEOはサイトへの流入チャネルの一つであり、コンバージョンへの直接的な効果があらわれにくい場合もあります。
ただし、以下のように間接的には効果を発揮している可能性があります。
- 自社サービス・自社サイトのブランド認知の向上
- 検索ユーザーとの接点の増加による顧客エンゲージメントの向上
- リターゲティング広告リストへの活用
特に、月間の検索回数が多いキーワードで上位表示を達成していると、サイト/企業/製品やサービスのブランド力を示す一助になります。
コンテンツが資産になる
SEOに強いサイトを作るために外せないのは、良質なコンテンツの追加です。良質なコンテンツはそのサイト上に残り続ける資産になります。
また検索に強いドメインを育てることも、一朝一夕にできることではないので、大きな資産といえます。
最近は良質なコンテンツを置き、しっかり技術要件を整えれば新しいドメインでも評価されるようになってきましたが、SEOではドメインパワーは重視しておくべきでしょう。ドメインパワーは、サイトのドメインについているパワー・SEOに有利に働く力を意味します。
参考:ドメインパワーとは?SEO評価への影響とその意味・確認方法について |SEO用語集[ナイルのSEO相談室]
6章:SEOのデメリット
SEOは集客手法として大変すぐれているものの、企業が取り組むうえでは以下のようなデメリットがあります。
SEOに詳しい人の採用・育成が難しい
SEOは検索エンジンに関連する技術的な知識や、ユーザーの検索キーワードからユーザーの気持ちを予測するマーケティングセンスなどが求められます。
また、コンテンツを制作するにしても、法に触れないようにすることや、コンテンツによっては高い専門性が求められます。
よって企業でSEOに特化した人材を育てていくのはとても時間がかかります。
参考:SEOはインハウス?アウトソース?(前編)|ナイルのSEO相談室
効果が表れるまでに時間がかかる
SEOはリスティング広告に比べると、効果が出るまで時間がかかったり、どの程度で効果が出るのか予測できません。
タイトルタグを変えるだけですぐに順位が上がることもあれば、内部リンクの設置を変更したり、コンテンツを充実させたりしても、なかなか向上しないこともあります。
成果が出る前に、一度順位が下がるようなこともあります。
ある程度、SEO施策を実施し続けてきた人ならば「この施策を打った後、どのくらい様子を見よう」など予想をつけられますが、実践経験が少ないとなかなか難しいです。
アルゴリズムアップデートに左右される場合がある
Googleは、検索結果の表示の順番に影響を与えるアルゴリズムを定期的にアップデートしています。
このアップデートが原因で、これまで上位表示されていたキーワードの順位が落ちてしまうことがあります。
7章:Googleの考え方を押さえる
SEO対策を行う際に、必ず押さえておきたいのは、Googleの考え方です。Googleはブログや、ガイドラインなどで、考え方を公開しています。これを押さえていなければ、施策を打っても成果が出ないどころか、Googleからペナルティを受けてしまうおそれがあります。
YMYLとは何か
YMYLとは「Your Money or Your Life」の略語で、Googleの検索品質評価ガイドライン内で「将来の幸福、健康、経済的安定、人々の安全に潜在的に影響を与えるページ」を指して使用されている用語です。
※2019/9/5改訂の「検索品質評価ガイドライン」についての情報です。
YMYLページに関するページは主に下記の7種類があります。
①最新の重要なニュースとイベント
②市民の権利、政府、法律
③金融情報
④ショッピング
⑤健康と安全
⑥人々のグループ
⑦その他
フィットネスや栄養、住宅情報、大学の選択、仕事の探し方などはYMYLとみなされることがあります。
これらのテーマは人々の生活に非常に大きな影響を与えます。誤った情報が検索結果にあると、その情報を信じた人の財務状況への深刻な影響、健康への被害、進路への影響を与えかねないものです。よって、このYMYL領域では、情報の正確性や、その情報および情報を発信している人への信頼性が非常に重視されます。
参考:YMYL(Your Money or Your Life)とは?Google検索品質評価ガイドラインについて| SEO用語集[ナイルのSEO相談室]
E-A-Tとは何か
E-A-Tとは、Webページ・WebサイトのExpertise(専門性があること)、Authoritativeness (権威があること)、TrustWorthiness(信頼できること)の頭文字をとった用語です。Googleが「検索品質評価ガイドライン」で示したWebサイトを「高品質なコンテンツ」としてみなす上で重要な要素を指します。
Googleは「Google General Guideline(検索品質評価ガイドライン)」にて「E-A-Tは有益な目的を持つすべてのページにとって非常に重要である」と公式に言及しており、Googleの観点から高品質のWebサイトを判別することがわかります。
参考:E-A-Tとは?コンテンツのE-A-Tを高める考え方| SEO用語集[ナイルのSEO相談室]
Google が掲げる 10 の事実
「Googleが掲げる以下の10の事実」は、Google社が会社創設から間もないころに作成したリストです。この内容に目を通すと、ブラックボックスな検索エンジンのアルゴリズムが、何を目指しているのか?を少し想像しやすくなるのではないでしょうか。
- ユーザーに焦点を絞れば、他のものはみな後からついてくる。
- 1 つのことをとことん極めてうまくやるのが一番。
- 遅いより速いほうがいい。
- ウェブ上の民主主義は機能する。
- 情報を探したくなるのはパソコンの前にいるときだけではない。
- 悪事を働かなくてもお金は稼げる。
- 世の中にはまだまだ情報があふれている。
- 情報のニーズはすべての国境を越える。
- スーツがなくても真剣に仕事はできる。
- 「すばらしい」では足りない。
例えば「1. ユーザーに焦点を絞れば、他のものはみな後からついてくる。」はGoogleが口酸っぱく発信している「ユーザーに役立つコンテンツを作成してください」というメッセージと似ています。ユーザーに役立つコンテンツを作りつづければ、それを検索エンジンが見つけて評価するように、アルゴリズムアップデートを続けているからです(ただしまだ完璧ではないので、検索エンジンというロボットにコンテンツの質を伝えるために、技術的な対策がSEOでは必要です)。
また「2. 1 つのことをとことん極めてうまくやるのが一番。」は、検索の世界では「E-A-T」と紐づくように考えられます。
このように一つひとつの項目が最近のアルゴリズムアップデートや、Google社がWebマスター向けに行うセミナーでの解説内容に近いものになっていると思います。
Googleが出しているSEOに関連するガイドライン
Googleは、「ウェブマスター向けガイドライン」というサイト運営者向けのガイドラインや、「Google 品質評価ガイドライン」を公開しています。
ガイドラインの中ではサイト運営での注意点や、どのようなコンテンツを評価しようとしているのか、事例も出しながら説明されています。知らぬ間にペナルティを受け検索結果から除外されないようにするためにも、サイト運営者は把握する必要があります。
ガイドラインは随時更新されています。昔のSEO知識だけで施策を行っていると、ペナルティの対象となる可能性もあるため、品質に関するガイドラインには必ず目を通しましょう。
まとめ
ここまで、
- SEOとはなにか?
- 検索結果の順位が決まる仕組み
- Googleの考え方
- SEO対策の方法
を解説してきました。
SEO対策を適切に行うには、広い範囲のWebにまつわる知識や、非常に情報が多い領域ですので、情報の取捨選択が必要です。
ナイルはブログやメルマガでSEOに関する情報発信を行っていますので、気になる方はぜひチェックしてみてください。