コンテンツSEOとは?メリット・デメリットや記事の作り方を解説

コンテンツSEOとは、「コンテンツ(記事)」を発信することで、自社サイトの検索順位の向上を狙うSEOです。オウンドメディアへの流入を考える上で、コンテンツSEOは欠かせない施策といえます。
ここでは、コンテンツSEOとは何かをご説明した上で、メリットやデメリット、具体的なコンテンツの作り方を詳しく解説していきます。
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目次
コンテンツSEOはどのような施策?
コンテンツSEOとは、ユーザーのニーズを満たした良質なコンテンツ(記事)を発信することで、Googleといった検索エンジンを経由した集客を増やす施策です。
良質なコンテンツであれば、検索エンジンから高く評価され、検索結果画面でも上位に表示される可能性が高くなります。コンテンツを経由してユーザーとの接点が生まれるため、自社サイトやオウンドメディアへの流入が増えていきます。
検索エンジンからの流入を獲得するためには、コンテンツSEOの理解が必須になるのです。
コンテンツSEOの大前提
コンテンツSEOは、「ユーザーのニーズを満たす」ことが何よりも重要です。しかし、ユーザーのニーズを満たすだけでいいのかというと、そうではありません。
コンテンツの内容を評価して検索順位を決めるのは、Googleをはじめとした検索エンジンです。そのため、コンテンツSEOでは、検索エンジンにしっかりと評価されるように書くことも重要なのです。
例えば、いくら内容が優れていても、タイトルや見出しが適切に設定されていないと、検索エンジンには評価されにくくなります。ユーザーと検索エンジン、両方から評価されるコンテンツを作る必要があるのです。
コンテンツSEOのメリット
コンテンツSEOには、予算が抑えられる、集客力が持続するといった、さまざまなメリットがあります。コンテンツSEOの6つのメリットについて、それぞれ確認しておきましょう。
1 予算を抑えられる
コンテンツSEOのメリットに、予算を抑えられることがあります。広告費は、媒体や規模によっても異なるので一概にはいえませんが、一般的にコンテンツSEOは広告よりも予算を抑えられます。コンテンツを掲載する媒体は、自社が運営するサイトですし、コンテンツ自体を内製できれば制作費もほとんどかかりません。
もちろん、コンテンツ作成を外注すれば、その分の費用はかかります。しかし、一度制作したコンテンツは、その後、ずっと無料で掲載し続けられるので、掲載すること自体に費用がかかり続ける広告と比べて、長期的には予算を抑えられるのです。
2 集客力が持続する
コンテンツSEOの最大の特徴は、集客力が持続することです。一度コンテンツを制作して、検索上位にくることができれば、その後はコストをかけなくても、コンテンツへの流入が期待できます。広告はお金をかけなければ、露出できず集客力も失われますが、自社サイトで公開したコンテンツはずっと消えずに残ります。
もちろん、検索順位が落ちれば、その分、流入も少なくなりますので、定期的にコンテンツ内容を更新するなど、メンテンナンスは必要になります。
3 資産になる
コンテンツは作って終わりではなく、自社サイトにとって、半永久的に残る資産となります。
ウェブのコンテンツは「フロー型」と「ストック型」に分類でき、コンテンツSEOで作る記事はストック型になります。フロー型は、SNSなどのフィードを流れていくコンテンツのことで、バズを起こして注目されることはあるかもしれませんが、一定期間が過ぎると目にとまることは少なくなります。“消費”されるコンテンツともいえるでしょう。
一方、SEOコンテンツは、検索結果画面の上位に表示され続ければ、長くユーザーを集めてくれる可能性があります。このようなSEOコンテンツが増えることで、自社サイト自体もGoogleからの高い評価を受けることにつながります。コンテンツは、サイトにとっても重要な資産なのです。
4 潜在顧客の獲得につながる
コンテンツを発信することで、「潜在顧客」の獲得につながる可能性が高まります。潜在顧客とは、「今はまだ課題を自覚していない顧客」のこと。反対に、自身の課題をはっきりと自覚して、解決策を求めている顧客を「顕在顧客」と呼びます。顕在顧客は、すでに自分に何が必要かを知っているので、能動的に検索して自社サイトにたどり着きます。しかし、潜在顧客は課題に気づいていないので、そのままでは自社サイトにたどり着いてもらえません。
広く一般的に興味を持たれるテーマでコンテンツを発信することで、こうした潜在顧客との接点が生まれます。潜在顧客に自身の課題を気づかせることで、ニーズを掘り起こすことができるのです。
5 SNSに投稿できる
コンテンツSEOでは、検索エンジン経由でユーザーに情報を届けるだけではなく、SNSとの相性も悪くありません。
コンテンツSEOによって生み出される、ユーザーのニーズを満たした良質なコンテンツは、SNSでもシェアされる可能性があります。
SNSでコンテンツを投稿するメリットは、潜在顧客にもリーチできるという点です。検索で流入してくるのは、すでにニーズが顕在化したユーザーが多くなりますが、SNSから流入してくるのは「たまたまタイムラインに流れてきて気になったので読んだ」ユーザー、すなわち潜在顧客層です。検索からのユーザーと検索以外からのユーザーの、両方にアプローチしていきましょう。
6 外部リンクを獲得できる
コンテンツSEOでは、外部リンクを獲得できる可能性があります。ほかのサイトからリンクを張ってもらう「外部リンク」は、最も有効なSEOのひとつです。優れたコンテンツであれば、別のサイトからリンクを張られる可能性が高くなります。
このような良質な外部リンクは、狙って獲得できるものではありません。優れたコンテンツを地道に継続して、作り続けることが大切です。
コンテンツSEOのデメリット
多くのメリットを持つコンテンツSEOですが、デメリットがないわけではありません。
コンテンツSEOのデメリットについても把握しておきましょう。
1 成果につながるまでに時間がかかる
コンテンツSEOは、成果につながるまでに時間がかかる施策といえます。
まずは、コンテンツを作る体制を構築する必要があります。さらに、スタートできたとしても、すぐにビッグキーワードで検索1位を獲得したり、コンバージョンにつながったりするわけでもありません。地道に取り組む必要があり、成果につながるまで、半年~数年といった時間がかかることも珍しくないのです。
なかなか成果につながらないと、経営層がしびれを切らして、短期間でコンテツSEOをやめてしまうこともあるかもしれませんが、それは非常にもったいない話です。コンテンツSEOは、じっくり時間をかけて取り組むものだという共通認識を、関係者でしっかりと共有するようにしましょう。
2 SEOの知識が必要になる
コンテンツSEOを成功させるには、当然のことながらSEOの知識が必要になります。しっかりと検索エンジンが評価するポイントを押さえて、コンテンツを作る必要があるでしょう。
もし、SEOの知識に自信がない場合は、コンテンツSEOを専門にした制作会社に記事の制作を依頼するのがおすすめです。どうすれば成果につながるのかを考えながら、コンテンツSEOに取り組んでくれます。
3 人的リソースがかかる
コンテンツSEOは、ある程度の人的リソースがかかります。1人でコンテンツをすべて作ることができればいいのですが、専任だとしてもそれは難しいでしょう。コンテンツづくりは分業制にすることで、効率と質が上がります。
例えば、オウンドメディアをイメージすると、メディアのコンセプトを設計して方針を決定する「編集長」、各記事の編集や調整を行う「編集者」、実際に取材や執筆を行う「ライター」などが必要になります。兼任できる部分もありますが、少なくとも複数の役割に対して、リソースを用意しなければなりません。
4 体制を構築するのが難しい
コンテンツSEOを実施する体制を構築するのは、大変な作業です。
例えば、コンテンツSEOを内製するのか、外注するのかといった点について検討する必要があります。社内事情やリソースによって、内製がいいのか、外注がいいのかは変わりますので、正解はありません。自社の状況やチームのスキルを考慮しながら、コンテンツSEOの体制を構築していきましょう。
コンテンツの作り方
ここからは、コンテンツSEOのために、具体的にどのようにコンテンツを作っていけばいいのかを解説します。
コンテンツSEOの場合、書きたい内容をただ書くだけでは不十分です。しっかりとリサーチをした上で、コンテンツ制作を行う必要があります。
STEP1 ユーザーニーズを把握する
まずは、自社商品・サービスのユーザーニーズを把握することで、流入してもらいたいターゲット層をクリアにしていきましょう。
例えば、旅行会社の場合、訪れるユーザーはどのようなニーズを持っているでしょうか。「旅行がしたい」というニーズは当然ですが、それ以外にも「旅先でおいしいお店を知りたい」「旅先の観光情報が欲しい」「旅の準備はどうすればいいか」など、旅行に付随するさまざまなニーズが見つかるはずです。
STEP2 キーワードを選定する
ユーザーニーズを分析したら、次に検索順位を上げたいキーワードを選定します。先程の旅行会社の場合でしたら、真っ先に思い浮かぶのは「旅行」というキーワードです。ただし、「旅行」というキーワードは、非常に検索ボリュームが多いため、SEOにおけるライバルコンテンツは、かなり多いと予想できます。このように、検索ボリュームが多いキーワードを「ビッグワード」といいます。
ビッグワードは、その業界を代表する大手企業や公的機関などのサイトが上位を占めるため、いきなりコンテンツSEOで成果を上げることは困難です。そこで、おすすめしたいのは、ビッグワードと関連キーワードの組み合わせで、検索上位を狙う方法です。
「旅行 北海道」「旅行 釧路」といったように、関連キーワードを組み合わせることで、ターゲット層がより明確になります。オウンドメディアで本来狙うべき、ユーザーニーズに合わせたコンテンツを作りやすくなるでしょう。
なお、このような関連キーワードは、Googleが提供するキーワード プランナーで調べたり、Googleの検索窓にキーワードを打ち込んだときに自動で関連用語が表示されるサジェスト機能を用いたりすることで調べられます。
STEP3 検索上位のコンテンツを分析する
次に、選定したキーワードで検索上位にあるコンテンツを分析しましょう。検索結果画面の上位に表示されている記事は、Googleから高く評価されているコンテンツです。つまり、「ユーザーのニーズを満たした記事」だといえます。
Googleから高く評価されている競合コンテンツが、どのような内容になっているのかをチェックすることは、自社のコンテンツに盛り込むべき内容について、大いに参考になるはずです。
STEP4 コンテンツの構成(プロット)を作る
コンテンツを制作する際に重要なのは、構成(プロット)を作ることです。構成づくりでは、まずゴールを設定し、そのゴールに向かって自然に流れていける構成を作っていきましょう。
例えば、旅行会社のオウンドメディアのコンテンツならば、「サービスサイトへ移動して旅行の予約をしてもらう」「旅行への意欲を高めてもらう」などがゴールとなるでしょう。あるいは、BtoB商材であれば「資料ダウンロード」や「問い合わせ」などがゴールとなります。
STEP5 コンテンツを執筆する
コンテンツの構成が決まったら、実際に文章を執筆していきます。あらかじめ細かく構成を決めておけば、執筆自体はそれほど苦労しないはずです。執筆後はしっかりと内容を見直し、誤字・脱字がないか、内容に間違いがないかなどを確認しましょう。
自分だけで確認すると漏れが出るおそれがありますので、第三者による確認ができる体制を作ってください。
STEP6 コンテンツを投稿する
執筆と確認が完了したら、コンテンツを投稿し、オウンドメディア上で公開していきます。
投稿作業は、このとき、ページのURLを決められる場合は、狙っているキーワードをなるべく入れることをおすすめします。
例えば、「旅行 釧路」というキーワードであれば、「kushiro」を含めるようにするといいでしょう。もし、URLをそのままアンカーテキストとして被リンクされた場合、キーワードが含まれているほうがSEOでは有利とされています。
コンテンツSEOで押さえるべきポイント
コンテンツSEOでは、検索エンジンから高く評価されることが重要です。また、ユーザーに対しても対策しておきたいポイントがいくつかあります。
続いては、コンテンツSEOで押さえるべきポイントについてご紹介しましょう。
文字数は多ければいいわけではない
勘違いされがちですが、コンテンツSEOで文字数は多ければいいわけではありません。文字数の多いサイトが上位に表示されていたとしても、それはユーザーのニーズを満たした結果であって、闇雲に文字数を増やしても意味がないのです。
繰り返しになりますが、何より大事なのはユーザーのニーズを満たすこと。その結果、文字数が多くなるのは問題ありませんが、最初から文字数を増やす目的で内容を水増しするのはやめましょう。
キーワードはやたらと盛り込めばいいわけではない
検索順位の向上を目指す場合、対策したいキーワードを入れることはもちろん、「共起語」を把握して、記事に入れる要素の参考にすることをおすすめします。共起語とは、ある言葉といっしょによく利用される言葉のこと。記事に、キーワードに対する共起語を入れることで、検索エンジンに対して、コンテンツの内容を把握するためのヒントを与えることになります。
ただし、不自然にこれらのキーワードや共起語を記事に含めると、読みづらくなって、逆効果になる可能性があります。もちろん、少なすぎても良くないので、「読んでいて不自然ではない程度にキーワードが出てくる」くらいの量を意識してください。
できる限り独自性を出す
コンテンツSEOを突き詰めると、同じような内容の記事が乱立することも珍しくありません。同じ検索キーワードで検索順位を争うということは、同じユーザーニーズに応えようとしているわけですから、どうしてもコンテンツ内容が似てきてしまうのです。
そこで求められるのが、ほかからまねされない独自性のあるコンテンツです。取材をもとにした記事や、執筆者自身の体験談を盛り込んだ記事などは、独自性が発揮できるため、読み手の満足度につながります。さらに、独自性があるコンテンツは、検索エンジンからも高く評価される可能性が高くなりますので、手間はかかりますが意識して盛り込むべきです。
E-A-Tを満たす
E-A-Tとは、Googleが検索順位を決めるために重視している要素で、「Expertise(専門性)」「Authoritativeness(権威性)」「TrustWorthiness(信頼性)」という3つで構成されています。より専門的な内容に特化しており、発信者に権威があって情報が信頼できるものであるほど、コンテンツの評価は高まります。
大企業や政府の発信する情報はETAを満たしているため、ほかのサイトよりも上位に表示されることが多いのです。
必ずしもすべてを満たせるわけではないかもしれませんが、コンテンツを制作する際には、なるべくE-A-Tを意識するようにしましょう。
タイトルを正しくつける
タイトルは、記事の内容を的確に示し、クリックしてもらえる魅力的な内容にする必要があります。SEOの観点でも重要とされるタイトルには、必ずキーワードを盛り込むようにしましょう。
なお、キーワードは、なるべく文頭に近い位置に配置することをおすすめします。これは、キーワードが後ろのほうにあると、タイトルが長い場合、検索結果画面でキーワードが表示されなくなってしまう可能性があるからです。タイトルは、Google検索したときに表示される最大文字数である、32文字前後が目安です。
ディスクリプションを正しくつける
ディスクリプションとは、検索結果画面のタイトル下部に表示される、ページの概要テキストです。ディスクリプション自体にSEOの直接的な効果はありませんが、概要をしっかり書いておくことで、検索結果画面からのユーザーのクリック率を高められますので、忘れずに作成しましょう。
なお、スマートフォンでは表示されるディスクリプションの量が少なくなります。スマートフォンを意識するなら、ディスクリプションの前半に重要な情報を入れてください。
リード文で心をつかむ
タイトルと同じくらい重要なのが、コンテンツのリード文です。せっかくコンテンツにたどり着いたとしても、リードで惹きつけられないとユーザーはすぐに離脱してしまいます。そのコンテンツに何が書かれてあるのかを端的に伝え、「読んでみよう」という気にさせることが重要です。
ビジュアル要素を入れて読みやすくする
テキストだけの記事は、どうしても読みづらくなってしまうものです。画像、イラスト、図版、表組みといったビジュアル要素を入れて、読みやすいコンテンツになるよう、心掛けましょう。
また、画像には、alt属性(オルト属性)を適切に記述するようにしてください。alt属性とは、画像表示の代わりになるテキスト情報で、画像検索において検索エンジンが参考にする情報になります。
コンテンツSEOに取り組もう
コンテンツSEOは、広告と比べてそれほど予算をかけずに継続的な集客効果をもたらしてくれる重要な施策です。成果が出るまである程度の期間はかかりますが、条件は他社も同じです。むしろ、早く始めてしまえば、他社はなかなか追いつけないということでもあります。
記事制作の流れやポイントを押さえた上で、ぜひコンテンツSEOに取り組んでみてください。
なおナイルでは、コンテンツ制作代行のプランをご用意しております。さまざまなコンテンツを作成して、情報発信していきたいけれど、記事を書くリソースがない場合、まずはお気軽にご相談ください。関連記事