【事例あり】コンテンツSEOとは?7つの対策ステップや制作ポイント
コンテンツSEOは、検索エンジンで狙ったキーワードの記事を上位表示させるために、コンテンツを最適化するプロセスです。しかし、具体的にどのように進めたらいいか、実際にビジネスに効果があるのかと疑問を抱いていませんか。
本記事では、コンテンツSEOの基本的な概要から始め、成功に導くための7つの具体的なステップ、重要な制作ポイント、メリット・デメリットについて詳しく解説します。
実際に弊社ナイルが成功した事例も2つ紹介しますので、これから自社でSEOを始める方やSEOで成果を出したい方はぜひ最後までお読みください。この記事を最後まで読めば、コンテンツSEOを活用してビジネス成果を最大化するための実践的な知識と知見を得られます。
なお、ナイルはSEO対策で結果を出すコンサルティング会社として、これまで2,000社以上を支援してきました。コンテンツSEOに関して無料相談を受けているので、気になる方は問い合わせください。
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目次
コンテンツSEOとは何か?
コンテンツSEOは、検索エンジンで上位表示させて流入を増やすために、質の高いコンテンツを発信し続ける方法です。
ユーザーが日々困っていることや興味のある情報をコンテンツ(記事)によって発信することで、より多くのユーザーとの接点を作り、関係性を構築することができます。
例えば、ユーザーがコンテンツから知識を得て感想を発信したり、質問をサイト運営者に送ったりしてやりとりを生み出します。
SEO対策でコンテンツへの流入が増えてくると、ユーザーをサイト内キャンペーンの参加やメールマガジンの登録などに誘導し、見込み顧客(顕在顧客)として育成することも可能です。
コンテンツSEOが注目され始めた理由
コンテンツSEOが注目され始めたのは2012年頃からで、それまではSEOといえば「ブラックハット的な施策をすること」と考えている人が大半でした。
では、一体どのような経緯でコンテンツSEOが注目され始めたのかを見てみましょう。
小手先のテクニックがきかなくなったSEO
かつて主流だったSEOの手法は、小手先のテクニックに頼ったものでした。
「ブラックハットSEO」と呼ばれる順位を強引にひき上げる施策です。
ブラックハットSEOの代表的な施策は、以下のとおりです。
ブラックハットSEOの方法 | 概要 |
---|---|
売買による被リンク獲得 | 自社サイトのアドレスを他サイトにリンクしてもらう |
キーワードの乱用 | むやみに検索キーワードをコンテンツに入れる |
コピーコンテンツを量産 | 他サイトのコンテンツをコピーして投稿する |
隠しテキストやリンクの設置 | CSSを操作して、記事には未表示でも検索結果に影響を与える |
有益性を無視したサイトが乱立する中、これらを取り締まるためにGoogleが実施したのは、アルゴリズムの大幅なアップデートでした。
質の低いサイトを圏外にする「パンダ・アップデート」や被リンクの売買をなくすための「ペンギン・アップデート」などが有名です。
その結果、スパムで順位を上げていたサイトは軒並み姿を消し、代わりに良質なコンテンツを発信するサイトが高く評価されるようになりました。
Googleとしてもユーザーの課題、悩みを解決するコンテンツが表示されないと利用者が減ってしまうこともあり、アップデートを繰り返していきながら、より良い検索結果を目指しているのです。
Googleがコンテンツに求める「E-E-A-T」
精度を増した検索エンジンでSEOに強いコンテンツを制作するには、Googleが求めている評価基準を意識することが先決です。
Googleは、 2022年12月に検索エンジンの重要な評価とするE-A-T(専門性・権威性・信頼性)に、Experience (経験)の「E」を追加すると発表しました。
Google の検索ランキング システムが有益で的確な情報を提供しているか評価する際に使用されるコンセプトで、一般の人が、表示された検索結果で E-A-T(専門性、権威性、信頼性)が示されていると感じるかどうかを評価します。 このたび、検索結果の評価を改善するために、E-A-T に E(経験)を追加しました。つまり、実際に製品を使用している、実際にその場所を訪問している、誰かが経験したことを伝えているなど、コンテンツにある程度の経験が織り込まれているかどうかも評価されます。状況によっては、そのトピックに関連して実体験をもつ人が作成したコンテンツが最も高く評価される場合もあります。
引用:品質評価ガイドラインの最新情報: E-A-T に Experience の E を追加(Google検索セントラル)
E-E-A-Tは、以下の頭文字をとった用語です。
- Experience(経験)
- Expertise(専門性)
- Authoritativeness(権威性)
- TrustWorthiness(信頼性)
E-E-A-Tを意識したコンテンツについては、後ほど「SEOに有利なコンテンツを制作するポイント4つ」の「【ポイント1】E-E-A-Tを高めるコンテンツを制作する」の章で詳しく解説します。
なお、SEO効果の検証方法についてお悩みの方は、効果測定に関する以下の記事もぜひ参考にしてください
コンテンツSEOが向いているサービス
コンテンツSEOが向いているサービスの例は、次の2つです。
1. 潜在層と接点を持つことにメリットのあるサービス
コンテンツSEOは潜在層と接点を持つことにメリットがあるサービスに向いています。
特に高単価商材やBtoB商材は一定の情報収集期間があり、その際に「検索」という行為がなされます。
そういった検索の度に自社サイトで接点を持ってもらい、認知や想起を得ると実際に購買行動を起こす際に選んでもらいやすくなります。
またこの際に資料ダウンロードなどによる顧客情報の獲得だけに留まらず、その後の商談までの導線を整えるととても良いでしょう。
SEOだけではユーザーが検索したときのみの接点になり、こちらから継続的な働きかけが出来ません。メルマガなどを使うことによって継続的なアプローチが出来るため、より効果的に商談などにつなげることが出来るでしょう。
2. ひとつのテーマで複数の商品が比較できるサービス
コンテンツSEOは家電量販店のように、1つのテーマで複数商品を比較できるようなサービスにも向いています。
比較検討が必要なサービスはある程度の情報量が無いとユーザーのニーズが満たされません。SNSなどでは少ない情報量しか載せられないためコンテンツSEOが向いています。
例えば、ナイルの「Appliv」では、自分に合ったアプリを探すことが可能です。ランキング形式で比較検討もできるため、コンテンツSEOに最適といえます。
コンテンツSEOのやり方 7つのステップ
コンテンツSEOには、以下7つのやり方が存在します。
ステップ1 ペルソナを決める
コンテンツSEOにおいて、効果的なメッセージを届けるためには、誰にそのメッセージを届けたいのかを明確にする必要があります。
そのために、ペルソナ設定が重要です。ペルソナは、単にターゲット市場を年代や性別、属性だけではなくニーズや悩み、関心事など、その人物が持っている特徴も含みます。
上記は、自社商品である請求書管理ツールの販売を目的にSEOメディアを制作する場合のペルソナ例です。ペルソナを具体的に設定することで、より品質の高いコンテンツ制作ができますし、競合の少なく効果的なキーワードが見つかります。その結果、効果的にSEO対策を進めることが可能です。
ここで活用したペルソナ設定シートは、下記のダウンロードフォームから無料で配布しております。活用してペルソナ設定にご活用いただけますと幸いです。
カスタマージャーニーマップを作成する
カスタマージャーニーとは、顧客が商品やサービスについて知り、購入や利用意向をもって実際に購入や利用するまでの一連の体験のことです。この一連の流れを可視化したものを「カスタマージャーニーマップ」と呼びます。
このプロセスを理解できると、顧客がどのような段階を経て自社の商品やサービスにたどり着くのかをイメージすることが可能です。
ただし、設定するゴールによってカスタマージャーニーの期間を同一にしてはいけません。
例えば、請求書を保管するクラウドサービスを検討しているビジネス顧客の場合、社内の承認プロセスに関わるため導入決定に1年近くかかる場合があります。対照的に、一般消費者は自身で決断できるため、購入プロセスは短くなります。
例えば、コンテンツSEOを始めた段階では、購入に近い比較検討キーワードを狙うこともあるほか、認知拡大を目指して課題形成のキーワードを狙う場合もあります。具体的には下記のようなキーワードです。
購入に近い比較検討キーワードの例
- 請求書管理ツール 比較
- 請求書管理ツール 事例
- 請求書管理ツール おすすめ
認知拡大につながる課題形成キーワードの例
- DXとは
- 請求書管理とは
- 請求書管理 効率化
- 経理業務 自動化
この時点で自社のコンテンツSEOではどの段階の顧客を狙いたいのか優先度を予め確認しておくと良いでしょう。
カスタマージャーニーマップについて詳しく知りたい方は、こちらの記事で解説していますのでぜひご参照ください。
ステップ3 対策キーワードを決める
SEO対策において対策キーワードの選定は、ペルソナにリーチする重要なプロセスです。以下のステップに沿って、効果的な対策キーワードを決定する方法を詳しく説明します。
- ステップ3-1 広げる
- ステップ3-2 トピックに分ける
- ステップ3-3 優先度を決める
ステップ3-1 広げる
まず、自社サービスに関連するキーワードから広げます。軸となるキーワードを定めて、サジェストキーワードを抽出できるツールを活用して「固定キーワード 〇〇」の形式でキーワードを確認していく手順です。
例えば「請求書」を1語目に選んだ場合、サジェストツールのラッコキーワードで確認すると、ヒットするキーワードは882件でした。
カスタマージャーニーマップを用いている場合は、購入前のユーザーがどのようなキーワードで検索しているか把握できます。「ステップ1」で立てたペルソナが使用する可能性のあるキーワードを幅広く出していきましょう。
今回の例では、下記のキーワードはペルソナが検索すると予想して設定しました。
- 請求書管理
- 請求書 DX
- 請求書 インボイス
次は、競合が取得しているキーワードの調査です。キーワードプランナーやAhrefs(エイチレフス)などの調査ツールを使用して、競合他社がどのキーワードでトラフィックを獲得しているかを分析します。
この分析を通じて、自社がまだカバーしていないキーワードや、競合が力を入れているキーワードを発見できます。その結果、競合と差別化するための重要な情報が入手できるため、SEO対策の土台を築き上げていくことが可能です。
ステップ3-2 トピックに分ける
キーワードを広げた後は、トピックごとに分類する作業です。この過程では、拡張したキーワード群をトピックごとに割り当てます。
今回の例では、下記のように検索ボリュームの多いトピックごとに分類可能です。
- 請求書 テンプレート
- 請求書 書き方
- 請求書 英語
- 請求書 メール
- 請求書作成
例えば、「請求書 テンプレート」や「請求書 フォーマット」などのキーワードは内容が似ているため、同じトピックに分けて問題ありません。
逆に、別々に記事を作成してしまうと、検索エンジンから重複コンテンツと見なされ、SEOの観点からマイナス評価を受ける恐れがあります。
このように、トピックごとに一貫性のある、ユニークなコンテンツを作成することが重要です。結果として、SEOの効果を最大化し、Webサイトの可視性が高まります。
ステップ3-3 優先度を決める
トピックを分けた後は、キーワードの優先度を決める過程です。
通常では、カスタマージャーニーの考えをもとに、CVRに近く、検索結果の順位が上がりやすいロングテールキーワードを選ぶことが推奨されます。その理由は、比較的競合が少なく特定のニーズに合致するペルソナをターゲットにしやすいことで、成果を出せる可能性が高まるからです。
また、検索ボリュームが多いキーワードにも注目する価値はありますが、これらのキーワードは競合性が高いため、上位表示が容易ではありません。検索ボリュームが高く競合性も高いキーワードを狙う場合は、時間がかかるため、優先度を下げることを検討しましょう。
また、企業特有のブランドやサービスがある場合、そのキーワードを狙ってコンテンツを作るのもおすすめです。競合が基本的に存在しないと考えられるため、ホームページの集客において重要な役割を果たします。
最終的に、どのキーワードに優先度を付けるかは、自社の目標やマーケティング戦略、さらにはペルソナの特徴から決定されるべきです。目標達成から逆算して考えるようにしましょう。
ステップ4 対策キーワードの検索意図を考える
対策キーワードを選定した後は、キーワードの検索意図を理解しコンテンツを作成します。検索意図を正確に捉えると、ペルソナが真に求めている情報を提供できるため、読者の満足度をより高めることが可能です。
ユーザーの検索語句を示す「検索クエリ」は、主に下記4つのカテゴリに分類可能です。
- Know(知りたい)
- Go(行きたい)
- Do(やってみたい)
- Buy(買いたい)
これらのクエリタイプを理解し、それぞれに合ったコンテンツを提供することが、検索エンジン最適化の鍵となります。例えば、メディアからの問い合わせや購買を目指している場合、Go・Do・Buyクエリを中心にコンテンツを制作するのがおすすめです。Knowクエリだと、コンテンツを作成しても読者の行動を促すきっかけになりません。
重要なポイントは、キーワードから読み取れる「顕在ニーズ」だけではなく、真に欲している解決策「潜在ニーズ」にも焦点を当てることです。「請求書 クラウドサービス おすすめ」というキーワードを例に取ると、それぞれのニーズは以下のように考えられます。
○顕在ニーズ
- 請求書を管理できるおすすめのクラウドサービスを知りたい
- それぞれのサービスの機能面や費用感を知りたい
○潜在ニーズ
- クラウドサービスの選び方を知りたい
- 効果的な運用方法を知りたい
- クラウドサービスに関する最新情報を知りたい
ペルソナがどのような情報を求めているのかを深く理解し、ニーズに応えるコンテンツを提供することが、効果的なSEO対策と言えます。
結果として、CVR(成約や問い合わせ)につながりやすくなります。
検索クエリの分類とそれぞれの検索意図についてさらに詳しく知りたい場合は、下記の記事を参照してください。
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ステップ5 構成案を作成する
キーワードを分けたら、次に構成案を作成します。実際に狙うキーワードで、上位を取っている10記事分の内容や構成を確認してください。共通項目を把握すると、SEOで評価されている部分を把握できます。
しかし、コンテンツをただ模倣するだけではいけません。一次情報やオリジナルの見解、自社製品やサービスの専門性を記事に取り入れることが、読者に付加価値を提供し、差別化を図る鍵です。結果として、SEOの競争力を高めると同時に、読者の信頼と興味を獲得できるようになります。
ユーザーが検索エンジンを利用する目的は、主に疑問点を解決することです。そのために、構成案を作成する際は、ユーザーの顕在ニーズに応える内容から始め、次に潜在ニーズに対応する情報を提供するようにします。
例えば、「請求書管理ツール」をテーマにした記事構成では、初めに請求書管理ツールの基本的な機能や選定方法を紹介し、その後で効率的な請求書管理のためのヒントや事例などを提供するのが望ましいです。
詳細は下記の動画で詳しく解説していますので、チェックしていただけますと幸いです。
ステップ6 執筆する
構成案を作成したら、次は本文作成です。見出しごとに必要な情報をリサーチして、読者にわかりやすく記載します。
文章を書く際は、以下のポイントを意識すると読みやすくなります。
- 結論ファーストで書く
- 難解な言葉や表現は避ける
- 冗長表現を避ける
- 同じ語句の繰り返し使用しない
- 1文は基本的に60文字以内
- 係り受けは近づける
読者の理解を助けるために、具体例や図解などを記事内に入れるのは有効です。このような気遣いは高品質な記事を作成する上で欠かせません。
また、リード文は魅力的でないと、読者は記事を読み進めることなく離脱してしまうリスクが高くなります。そのため、読者の興味を引き、記事全体を読みたいと思わせるような内容にすることが重要です。
執筆が終わったら、誤字脱字や事実に反する内容がないかをしっかりと確認します。スマートフォンからの読者が多い場合は、その端末からも記事をチェックしてください。
記事が完成したら、編集・校正担当に提出し、フィードバックを受けます。修正が終わり、内容に問題がなければ、記事を公開する流れです。
ステップ7 効果測定 / リライトをする
最後のステップは、効果測定とリライトです。コンテンツのパフォーマンスを評価し、必要に応じてSEOの改善策を実施します。
記事を公開した後は、すぐにデータが貯まらないため、1ヵ月ほど経過したら効果測定をしましょう。この期間、GA4やGoogleサーチコンソールなどのツールを活用して、アクセス数や滞在時間、クエリなどを確認します。
これらのデータは、記事が読者にどの程度受け入れられているか、どの部分に改善が必要かを理解するための情報源です。
加えて、検索順位の定点観測も重要です。順位計測ツールを使用して、ターゲットとするキーワードでの記事の順位を追跡し、時間の経過とともにどのように変化しているかを観察します。検索順位が下がってしまった記事には、リライトの検討が必要です。リライトでは、検索順位が上昇した競合の記事と自社記事との差分を分析し、どのような点が改善されるべきかを考察します。
しかし、記事の網羅性を高めることは必ずしも解決策にはなりません。内容の質や読みやすさ、ユーザーの検索意図への適合度など、多角的な視点から記事を見直し、改善策を練ることが重要です。
リライトに効果的な施策3選は、こちらの動画でも紹介しています。ぜひチェックしてください。
SEOに有利なコンテンツを制作するポイント4つ
実際に、コンテンツの制作を始めましょう。
ここでは、SEOに有利なコンテンツを制作するポイントを紹介します。
【ポイント1】E-E-A-Tを高めるコンテンツを制作する
コンテンツのSEO対策をするには、E-E-A-T(Experience:経験- Expertise:専門性- Authoritativeness:権威性- Trustworthiness:信頼性)を意識したコンテンツ制作が重要です。
これらを満たすコンテンツを制作するには、どうすればよいのでしょうか。
以下のネタや資料を活用して、E-E-A-Tを高めるコンテンツを作ります。
【E-E-A-Tを高めるコンテンツの6ポイント】
- 社内資料の活用:外部に公開されていないソースを活用する(専門性)
- 自社商品:開発秘話やコンセプトを発信する(専門性)
- 業界に関する内容:自社で調査した業界情報を発信する(信頼性)
- セミナー動画や資料:自社独自の情報を提供する(専門性)
- 過去にとったアンケート:一次情報を活用する(信頼性)
- 専門家に記事の監修や取材を依頼する:専門家の力を借りる(権威性)
ほかにも運営者情報や執筆者情報、情報の引用元なども明記すると、信頼性が担保されやすくなります。
※参考:品質評価ガイドラインの最新情報: E-A-T に Experience の E を追加(Google検索セントラル)
【ポイント2】画像でコンテンツの見せ方を工夫する
コンテンツSEOは、テキストだけが対象ではなく画像も評価されます。
昨今では、検索エンジンが画像情報も判別し、適切なものを上位表示するようになったためです。Googleは、検索エンジンに画像検索の結果も表示しています。
Googleは、下記のことに言及しています。
Google 画像検索でコンテンツが表示される可能性を高めるには、ユーザーに高い利便性を提供することが重要です。
引用:優れたユーザーエクスペリエンスを提供する(Google 画像検索 SEO ベストプラクティス/Google検索セントラル)
画像表示をさせるポイントは、以下のとおりです。
【コンテンツに画像表示をする4つのポイント】
- コンテンツの内容に関連した画像を使用する
- 関連したテキストのそばに画像を配置する
- レスポンシブ対応のコンテンツを制作する
- 画像の適切な説明を設定する(alt属性)
【編集長のコメント】
SEOではオリジナリティも評価されるポイントですが、画像の作成はオリジナリティ対策にも有効です。SEOではどうしても上位表示されているコンテンツ内の説明文章が似てしまうケースが発生します。しかし画像に関しては、説明の補完の仕方や実際に自分が撮影した写真を利用するなどオリジナリティが出しやすいので、競合サイトと差別化することが可能です。画像を上手く利用しコンテンツSEO対策を強化しましょう。
画像をSEOで最適化するalt属性の設定方法を知りたい方は、詳細を解説した記事もぜひ参考にしてください。
【ポイント3】内部リンクでコンテンツを強化する
サイト内のコンテンツ同士をつなぐ「内部リンク」は、コンテンツSEOを強化できます。
検索エンジンが、効率的にサイト内をクロールしやすくなるからです。
検索エンジンは、サイトに到達してから内部のコンテンツをそれぞれクロールして情報を集め、検索結果にインデックスします。
このときできるだけ早くインデックスさせるには、クローラーの行き来をスムーズにする方法が有効です。内部リンクは、コンテンツのSEO対策を支援します。
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【ポイント4】既存コンテンツをリライトでブラッシュアップする
SEOでは、一度制作したコンテンツを放置せずにブラッシュアップすることが重要です。
リライトはコンテンツのブラッシュアップのひとつですが、闇雲に書き直すのではなく目的を明確にしましょう。
既述のとおり、コンテンツ制作の目的には「流入増・セッション増」「コンバージョン増」「ビッグキーワードで上位表示」があります。
既存コンテンツのリライトを行うときは、それぞれの目的に沿って以下の内容を精査します。
【コンテンツをリライトする際の確認項目】
- 検索順位
- 不足情報の有無
- 読みやすさ
- 情報のわかりやすさ
- キーワードと検索意図
一筋縄ではいかないのがSEOです。リライトの具体的な方法を確認したい方は、リライトの手法を解説した記事も参考にしてください。
コンテンツSEOのメリット7つ
コンテンツSEOの考え方を押さえた上で、実際のメリットを紹介します。
ひとつずつ見ていきましょう。
メリット1 潜在顧客の獲得につながる
コンテンツを発信することで、潜在顧客を獲得できる可能性が高まります。
潜在顧客とは、「今はまだ課題を自覚していない顧客」のことです。一方で、自身の課題をはっきりと自覚して解決策を求めている顧客を「顕在顧客」と呼びます。
顕在顧客はすでに自分に何が必要かを知っているので、能動的に検索してサービスサイトにたどり着きます。
しかし、潜在顧客は課題に気づいていないので、そのままではサービスサイトにたどり着けません。
広く一般的に興味を持たれるテーマでコンテンツを発信することで、こうした潜在顧客にも記事を見てもらい、自身の課題に気づかせることでニーズを掘り起こすことが可能です。
【編集長のコメント】
ある程度優先度の高い(=CVに近い)コンテンツの対応が終わったら、潜在層向けのコンテンツを作ることもコンバージョン数を伸ばす一つの手です。ニーズが顕在になる前から自社商品やサービスに対しての想起を得ることで、後々顕在化したタイミングで選んでもらいやすくなります。実際にナイルでも「普段からSEOに関する調べ物の際によく見てたので、実際にSEOの外注先として選んだ」などの声を頂いており、潜在顧客と繋がる重要性を感じています。
メリット2 上位表示されると流入が増えて資産になる
SEOコンテンツ(記事)が上位表示されるようになると、検索結果から流入が増え、集客が安定しやすいです。
つまりコンテンツは、サイトにとって長期的なメリットをもたらす資産になります。
ちなみにコンテンツには、SEO対策によって長期的な資産になる「ストック型」と、一時的な集客ができる「フロー型」があります。
その中でもフロー型コンテンツは、時事や話題性、ニュース性の高い内容が特徴です。SNSで拡散されて爆発的に広がる「バズ」を呼んだり、ニュースサイトで取り上げられたりすることもあり、高い集客効果が期待できます。
しかし、一定期間を過ぎるとコンテンツからの流入が激減します。
どちらのタイプも一長一短ですが、中長期的な目線で集客を実現したいのであれば、ストック型であるコンテンツSEOはおすすめです。
メリット3 見込み客を育成できる(リードナーチャリング)
コンテンツSEOが軌道に乗ると、顧客とのコミュニケーションを継続的にとれる効果があります。
この過程で見込み客(顕在顧客)を育成することを、「リードナーチャリング」と呼びます。
ユーザー接点の例として挙げられるのは、コンテンツSEOのほかに、メールマガジンの配信やオンラインセミナーなどの実施です。
アプローチを広げながらユーザーが抱える課題や悩みに解決策を提示すれば、信頼性や自社のファンを獲得し、コンバージョン(成約)につなげられます。
また、一貫したテーマでコンテンツを制作し続けることで、顧客は情報発信の内容に共感するようになっていきます。
これがリードナーチャリング(顧客の育成)効果です。日頃からコンテンツを通して顧客と長期的な関係を築いていくことで、「選ばれる企業」を目指せるでしょう。
メリット4 営業や自社のブランディングに活用できる
質の高いコンテンツは営業資料や、自社ブランディングにも役立ちます。
サイト内コンテンツの専門性や権威性が高いほど、ユーザーに有益な情報を伝えて信頼を得やすくなるからです。
ユーザーから「このサイトはわかりやすく、専門的だ」と判断されれば、信頼される企業としてブランディングにもつながります。
さらに、営業担当者が顧客訪問をした際にも、自社メディアの記事を参考資料として見せることが可能です。
顧客によっては事前に商品知識を自社サイトから把握していることもあり、商談が進みやすくなります。
メリット5 ファンが増える
魅力的なコンテンツを発信し続ければ、商品やサービスに対するイメージアップが望めるだけではなく、自社のファンを増やせます。
ファンになってくれた顧客は、自ら口コミ等で情報発信し、商品やサービスを広めてくれることもあります。
このようにファンによる無償の広報活動が期待できることも、コンテンツSEOの大きなメリットです。
メリット6 SNSからの流入も期待できる
話題性の高いコンテンツは、SNSとの相性がよく爆発的に拡散されることがあります。
いわゆる「バズる」現象です。バズは検索以外に自社を認知してもらえる絶好の機会です。
コンテンツがバズるには、他人に教えたくなる情報をコンテンツ化する必要があります。
トレンドもありますが、興味深く、共感や感動、また憤りなどが生まれやすい情報はバズりやすいです。
とはいえ、否定的な意見が多いネガティブなバズり方をすると、企業イメージに悪影響を与えることもあります。
無理にトレンドに乗る必要はありませんが、メディアのテーマと合ったトレンドなら積極的に発信してみるのもおすすめです。
メリット7 外部リンクを獲得できる
外部サイトからリンクを貼ってもらう「外部リンク(被リンク)」は、現在も有効なSEO施策のひとつです。
Googleの大幅なアップデートにより、売買で獲得した不正な外部リンクはペナルティを受けるようになりました。
ただし、自然に獲得した外部リンクはサイトの評価を高めることに変わりはありません。
専門性と信頼性が高いコンテンツは、他サイトから情報を引用されたり、参照されたりしやすくなります。
Googleは、自然な被リンクを以下のように重要視しています。
4. Web上の民主主義は機能する。 Google 検索が機能するのは、どのサイトのコンテンツが重要かを判断するうえで、膨大なユーザーがWebサイトに張ったリンクを基準としているからです。
リンクされるためにも、優れたコンテンツを地道に継続して作り続けることが大切です。
リンクされやすい情報について知りたい方は、当メディアを例に解説した以下の記事もぜひ参考にしてください。
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コンテンツSEOのデメリット4つ
メリットばかりのように思えるコンテンツSEOですが、デメリットもないわけではありません。
ここでは、一般的に想定されるデメリットについて解説します。
【デメリット1】制作に時間と労力がかかる(リソース問題)
SEOコンテンツの制作は、企画から執筆〜入稿まで多くの工程を要し、コンテンツの順位変動やサイト内計測と分析も行わなければならないため、相当なリソースが必要です。
コンテンツ制作のすべての工程を1人で行うのは難しいことです。複数のメンバーと共に制作チームを結成して、制作工程を分業制にすることで効率化ができます。
例えば、オウンドメディアのコンテンツ制作の場合、サイト全体のコンセプトを設計し方針を決定する「編集長」、各記事の編集や調整を行う「編集者」、実際に取材や執筆を行う「ライター」、サイトのデザインを行う「デザイナー」、サイトの保守運用を担当する「エンジニア」などに分担できます。
【デメリット2】柔軟に体制を構築する必要がある
制作メンバーの経験やスキルによっては、SEOコンテンツの制作および運営体制を整えることが難しい場合があります。
工程のすべてを内製化して社内の人員でまかなうか、一部を外注するのかによっても業務負荷が異なり、調整が必要だからです。
社内にコンテンツマーケティングに関するノウハウがある場合とそうでない場合でも、体制構築の方法は変わります。この点は社内事情やリソースに合わせた対策が必要になります。
【デメリット3】成果が出るまでに時間がかかる
コンテンツSEOは、スタートしてすぐに目に見える成果が表れることはありません。
Google検索セントラルによると、SEOコンテンツが評価され始めるには最低4ヵ月は必要です。
参考:SEO のスタートガイド(SEO 業者の利用を検討する/Google検索セントラル)
サイトの開設初期でいきなり検索ボリュームの大きい「ビッグキーワード」で検索結果1位を獲得したり、コンバージョンにつなげたりすることは難しいです。
地道に取り組む必要があり、成果が出るまでには年単位で時間がかかることも珍しくありません。
【デメリット4】定期的にコンテンツの検証と改善を行う必要がある
投稿本数が増えるほど資産になるSEOコンテンツですが、一度制作したら終わりではありません。
定期的にアップデートを行うGoogleの検索精度は向上しており、公開したコンテンツを放置すると、検索順位が落ちてしまう可能性があるからです。
競合サイトも、日々上位記事を参考に新しいコンテンツを発信しています。そのため、定期的なコンテンツの検証と改善は、SEOで勝ち続けるための必須事項です。
SEOコンテンツをスムーズに制作する2つの手段
コンテンツSEOをスムーズに実施するには、制作体制を構築する必要があります。とはいえ、最初からコンテンツ制作を完全に内製化するのは難しいでしょう。
コンテンツSEOは、コンテンツマーケティングの一環であり、正しい知識とノウハウが必要になるからです。的確な方法で制作を継続することが求められ、それなりの制作リソースを割かなければなりません。そこでコンテンツSEOをスムーズ化させるために、以下の手段をおすすめします。
【コンテンツSEOがスムーズ化するおすすめの対策】
- 個人のライターや編集プロダクションに制作を外注する
- ノウハウを吸収してから社内で内製化する
【手段1】個人のライターや編集プロダクションに外注する
個人のライターや編集プロダクションと契約して発注する方法があります。例えば、クラウドソーシングサービスを利用すると、1記事単位から発注できて非常に便利です。
ただし、ライターによってスキルにばらつきがあり、納品された原稿に手直しが必要なこともあります。その点、編集プロダクションは記事制作のプロフェッショナルのため、質の高い記事を納品してもらえる可能性が高いです。
ただし、コンテンツ制作の実績やノウハウもある分、個人のライターに依頼するよりもコストはかかります。
【手段2】ノウハウを吸収してから社内で内製化する
もうひとつは、専門家からコンテンツSEOのノウハウを学んだ後で、社内で内製化する方法です。自社商品やサービスについて詳しくても、コンテンツ化してわかりやすく伝えるのは別のスキルが必要です。
SEO対策も同時進行しなければならないため、サイトの開設当初から短期間で軌道に乗せるのは至難の業といえます。そこで、専門家によるコンサルティングを受けながらコンテンツマーケティングを実施し、徐々に社内で対応できるように業務シフトする方法が効率的です。
弊社ナイルでも、コンテンツの制作代行や内製化に向けた支援を提供しています。将来的には自走できるようにサポートいたしますので、少しでも気になった方はお気軽にご相談ください。
コンテンツSEOの成功事例
最後に、ナイルで実施しているコンテンツSEOの成功事例を紹介します。
コンテンツSEOの成功事例
- 成功事例1 三井住友海上火災保険株式会社
- 成功事例2 株式会社トライアルカンパニー
成功事例1 三井住友海上火災保険株式会社
三井住友海上火災保険株式会社は、コンテンツSEO戦略を2022年1月から始めて、約1年で多くの検索上位を獲得するという大きな結果につながっています。
具体的には、施策実行後に制作したSEO記事の約7割が検索結果のトップ10位以内にランキングされたことが特徴です。
対象ディレクトリにおける検索流入は、前年比で716%アップし、「見守るクルマの保険」(ドライブレコーダー付き自動車保険)などのサービスページ、資料請求ページ、問い合わせページへの送客数が月200件に達しました。
コンテンツSEOを導入した背景には、公式サイトにユーザーを教育するためのコンテンツが用意されていなかったことにあります。コンテンツ制作において保険の規約を遵守しつつ、わかりやすい内容を提供でき、金融分野においてしっかりと実績がある点が重視されて正式に依頼をいただきました。
ナイルの採用した方法は、検索ボリュームが大きいキーワードから狙うべきキーワードをピックアップする戦略的なコンテンツ制作です。
王道のキーワードを狙っていくアプローチにより、三井住友海上火災保険株式会社のWebサイトは検索エンジン経由のトラフィックを大きく増やしていきます。
その結果、約1年で「見守るクルマの保険」関連のページへの送客数が月に200件まで伸ばせました。
今後の目標として、「自動車保険」というビッグキーワードでの検索順位1位獲得を掲げていることから、SEOへの取り組みはさらに発展を遂げそうです。
この成功事例は、特に金融業界でのナイルの知見が受注につながった良い例であり、適切なキーワード選定と質の高いコンテンツ制作の組み合わせがSEO成功の鍵であることを示しています。
この案件・類似案件を担当したメンバー
西脇 遼平(にしわき りょうへい)
成功事例2 株式会社トライアルカンパニー
株式会社トライアルカンパニーは、福岡を拠点に、食品から日用品、生活家電、カー用品まで幅広い商品を取り扱う小売業の企業です。2021年1月頃、ナイルとプロジェクトを開始し、そのローンチからわずか2年で、Webサイトは100万セッションを獲得しました。
この成功は、特に20代・30代・40代といった、これまでのトライアルカンパニーの顧客層よりも若い世代にリーチできるようになった点にあります。
このプロジェクトでは、新規の記事作成と既存記事のリライトを繰り返してコンテンツの鮮度を保ち、SEO効果を最大化しています。特に重要なのは、勝ちパターンを発見し増やしていくことです。例えば「数の子の塩抜き」のニッチなトピックに関する記事が、公開から半年以内に検索経由で17万クリックを達成しました。
この成功事例は、さまざまな商品を扱う小売業であっても、適切なコンテンツを制作すれば顧客層にリーチできる点を示しています。SEOに基づいたコンテンツ制作と最適化のアプローチによって、Webサイトの訪問者数を増加することが可能です。
この事例から学べるのは、コンテンツSEOにおいては、ターゲットとする顧客層に合わせたコンテンツ提供の重要性です。本件では「数の子の塩抜き」コンテンツが主婦向けの興味関心にマッチでき、多くの読者にアプローチできたケースと言えます。
また、新規記事作成とリライトを組み合わせることで、コンテンツの鮮度を保ちながら、継続的にSEO効果を高めていけます。このハイブリットの方法はコンテンツSEOをうまく進めるにあたり、参考になるのではないでしょうか。
この案件・類似案件を担当したメンバー
加藤 直子(かとう なおこ)
・一般情報誌、ムック本、ウェブメディア等の制作経験があり、コンテンツ制作の造詣が深い
コンテンツSEOを制する者はメディア運営を制す!
コンテンツSEOは、「ひたすら記事コンテンツを増やして流入増加を目指す施策」ではありません。
コンテンツを量産しても、サイトのゴール設定やキーワード設計が適切でなければ、制作コストが膨らむばかりで十分な効果は期待できないからです。
しかし、目的・ユーザー像・キーワード方針を明確にして取り組めば、安定した集客につながるなど、メディア運営にさまざまな効果をもたらすでしょう。
ナイルでは、コンテンツSEOの戦略設計からコンテンツ制作までを一貫してサポートするコンサルティングサービスおよびコンテンツ制作代行のプランをご用意しております。
コンテンツSEOにお悩みやさまざまなコンテンツを作成して、情報発信していきたいけれど、記事を書くリソースがない場合など、まずはお気軽にご相談ください。
コンテンツマーケティングってどう始めればいいのだろうとお困りの方へ
ナイルでは初心者の方でもわかりやすい「コンテンツマーケティング」に関してまとめた資料をご用意しております。取り組み始める前にぜひダウンロードください。社内の課題やご質問があればお気軽に無料相談をご利用ください!
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