E-A-T(専門性・権威性・信頼性)とは?SEOにおけるポイントを解説

「E-A-T」はSEOに取り組んでいる方であれば1度は聞いたことがある用語だと思いますが、それぞれの単語の意味や、なぜ重要なのかイマイチ理解できていないという人も多いのではないでしょうか。
今回は、E-A-Tの意味・重要性や、E-A-Tを意識した取り組みについて解説します。
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目次
E-A-Tとは?
E-A-Tとは、Googleの「検索品質評価ガイドライン」で定義されている、ウェブサイトを評価する基準のひとつです。
「E-A-T」はそれぞれ、
- Expertise(エクスパティーズ):専門性
- Authoritativeness(オーソリテイティブネス) :権威性
- Trustworthiness(トラストワージネス) :信頼性
を意味します。
このE-A-Tはそれぞれを分けて考える必要はありません。信頼性のない専門性はありえないですし、専門性と信頼性を欠いた権威性などは存在しないからです。
E-A-Tが大切な理由
「E-A-Tは重要!」「E-A-Tを高めないと!」と聞いたことがある方も多いと思いますが、そもそもE-A-Tはどういった検索を行う際に大切なのでしょうか。
E-A-Tがあまり求められない場合
例えば、癒しを求めて「可愛い動物」と検索する際には、E-A-Tはあまり重要視されません。
これは、可愛い動物かどうかに「間違い」や「ミス」が起きにくいというところがポイントです。
というのも、その動物が可愛いかどうかは個人的なもので、その人にとって可愛くない動物が表示されたとしても、他の人は可愛く感じる可能性があるからです。
また、万が一可愛くない動物が表示されたとしても、余程のことがない限り、検索者が被害を受けることはありません。
このように、人それぞれの感覚に依存するようなものは、あまりE-A-Tが求められることはありません。
E-A-Tが求められる場合
では、逆にE-A-Tが求められる場合はどういう時でしょうか。
例えば、肩こりがひどく、「肩こり 解消」などと検索する際には、E-A-Tは重要視されます。
これは、誤った肩こりの解消法を検索者が実践してしまうと、より悪化してしまう可能性があり、正しい情報を提供することが強く求められるからです。
他にも、投資を検討して「投資 オススメ」と検索する場合も、E-A-Tが求められます。
これも同様で、信頼できない投資先や、全く投資経験がない人が紹介しているサイトを評価してしまうと、多くの人が閲覧し、不利益をもたらすことになるからです。
このように、検索で得られた情報を元にユーザーが行動することで、何らかの被害を受ける可能性のある領域では、E-A-Tが求められることが多いです。
E-A-Tが大切な理由
もし、こうしたE-A-Tの評価基準がないと、上記の通り検索ユーザーに害を及ぼす可能性があります。そうなるとユーザーはGoogle検索を信頼することができなくなり、最終的に他の検索エンジンを使用する可能性もあります。
また、検索エンジンは情報が正確かどうかを完全に理解することはできません。そのため、E-A-Tをしっかりと満たすことができているサイトを評価することで、可能な限りユーザーに良質な情報を提供しようとしているのです。
では、続いてE-A-Tそれぞれについて深く見ていきましょう。
Expertise(専門性)
専門性とは、主にそのウェブページが、何かしらの専門性を十分に有していることを指します。具体的にいうと、専門的な知識をもっている者によって作成されたコンテンツかどうかという点がポイントになります。
運営するサイトがどういったテーマ(トピック)において専門性が求められるのか。を明確にすると、イメージが付きやすいでしょう。
また、「専門的な知識をもつ人=専門家」のため、テーマによっては一般人も専門家になることもあります。
Googleは例として、「病気を実際に体験した人たちのフォーラムサイト」を取り上げ、こうした経験に関しては体験した人の方が、医者よりも専門的であると述べています。
何にせよポイントは「専門的な知識をもっている者」によって作成されたコンテンツかどうか。がポイントになります。
Authoriatativeness(権威性)
権威性とは、サイトやコンテンツを運営する人・企業が、特定のジャンルにおいて優れていることを指します。
専門性のその先に権威性があると理解すると、わかりやすいです。専門的な知識をもっているだけではなく、そのことが外部からも評価され、「〇〇といえば、△△だよね」「〇〇頼むなら、△△だよね」という状態が権威性のある状態といえます。
また、権威性はテーマ毎に備わるということも理解しておきましょう。例えば、グルメの専門家はグルメの領域では高い権威性を誇りますが、医学の領域では権威性は高くないです。
こうしたことを考えると、サイトの運営方針としてはテーマを広げすぎるのではなく、1つのテーマの専門性を磨き、認知・良い評判を集め、権威性を高めていくことがポイントとも考えられます。
Trustworthiness(信頼性)
信頼性とは、端的にそのサイトやコンテンツの情報が信頼できるかどうかです。Googleはコンテンツの関連性だけではなく、ウェブ上におけるそのサイトの評判なども加味して、そのサイトの信頼性を判別しようとします。
サイトの信頼性を高めるためには、誰がこのコンテンツを作成、運用しているのか?など運営者情報や著者情報を明記することが大切です。その際にただ著者名を明記するだけでなく、人となりが分かるようなプロフィールページなどを作成するとユーザーも信頼して記事を読めるはずです。
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E-A-Tを高める方法
E-A-Tが求められる領域において、検索エンジンからE-A-Tが十分ではないと判断されると、全くといって言いほど、検索結果の上位に表示されないことがあります。
そのため、ある程度意識的にE-A-Tのそれぞれが高いサイトであることを、ユーザーと検索エンジンに分かりやすくする必要があります。
とはいえ、E-A-Tはそう簡単に高まるものではありませんし、E-A-TスコアのようなものをGoogleが公表しているわけではないので、終わりのない作業であると言えます。
今回は、E-A-Tに関連し、意識したい施策をご紹介しますが、これで全てではありませんので、それを前提にお読みください。
自分たちの専門性を活かせるテーマに特化する
特定のテーマに関する専門的な記事を執筆していくことは、自然とサイトの専門性を高めることにもつながっていきます。そのため、基本的には1サイト1テーマでコンテンツを作成していくことが望ましいです。
新規でメディアなどを立ち上げる際に難しいのは、テーマ決めです。あれこれとテーマを広げ「節約」のような大きいテーマを設定してしまうと、その分競合プレイヤーの数も増える他、「財テク」や「ポイ活」などをテーマに据えているサイトと比較して、そのテーマにおける専門性が劣る場合も出てきます。
一方で専門性を意識し、テーマをニッチなものに設定すると、サイトとしての広がりや集客の限界が近くなる場合もあります。
このようにサイトのテーマを設定すること自体は重要ですが、どのようなテーマにするかは非常に難しく、
- 類似するテーマを扱うサイトはどのようなものがあるか?
- 自分たちの専門性を最大限発揮できるテーマは何か?
という2点を明確にしながら、考えると良いでしょう。
なお、設定したテーマ以外のコンテンツを作成すること自体に制限はありませんが、「クレジットカード専門サイトのグルメ情報」と「グルメ王によるグルメ情報」では、後者の方が専門性が高い内容になる場合が多く、優先度は低くなるという話です。
誰が書いたのかを明確にする
誰が書いたのかを明確にすることは、責任の所在を明確にすることでもあります。最低限、そのメディアが書いていることが分かるようにしましょう。
また、誰が書いたかを明確にする上で、プロフィールページを作成することも有効です。検索エンジンは記事の著者をプロフィールページやSNSアカウントと紐付けて判断することがあるからです。
その際には、プロフィールページに作成した記事リストを載せるなど、相互リンクのような形にするのが望ましいです。
定期的に情報をアップデートする
前提として、全ての情報を完璧に最新のものを保つことは難しいですし、投稿日が古くなってしまう=記事の品質が下がるというわけありません。
しかし、情報の鮮度が問われるようなテーマや、ユーザーが最新ではない情報を見ることで不利益を受ける場合は、コンテンツの鮮度を保てるように運用を工夫するべきです。
闇雲にコンテンツを増やすだけでなく、コンテンツの見直しをする時間もしっかりと確保しましょう。
誤字脱字やリンク切れを減らす
誤字脱字やリンク切れはサイトへのユーザー体験の悪化に直結するため、信頼性を損なうことになります。
誤字脱字はコンテンツ作成時に気をつければ防げることが多いのですが、リンク切れに関しては、意図せず発生する場合があります。カスタム404ページを設定する他、リンク切れを把握するために「Screaming Frog SEO Spider」などの、サイトをクロールするツールなどを使用し、リンクの確認を定期的にすることを推奨します。
まとめ:E-A-Tを心がけたサイト設計と運営を
E-A-TはExpertise(専門性)Authoritativeness(権威性)Trustworthiness(信頼性)の頭文字をとった、Googleの提唱する評価基準です。多くのキーワードで、上位表示を目指すためにはE-A-Tを満たしたサイト・コンテンツであることが必要になります。
ユーザーの信頼獲得、Googleからの評価を高めるためにも、専門性・権威性・信頼性を意識したサイト構築やコンテンツ作りを継続することは非常に大切です。ユーザーとGoogleの両方に、適切にE-A-Tの高さを伝えられるサイト設計および運営を心がけましょう。
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