CVRとは?意味や計算式、改善のポイント6選を解説

CVRとはConversion Rateの略で、サイトのアクセスに対してどれだけの成果(コンバージョン)を達成したかの割合を示す指標のことです。CVRをいかに高めていけるかが、サイト作りの目標と言っても過言ではありません。本記事では、CVRの概要や改善するためのポイントについて解説します。
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目次
CVR(コンバージョン率)とは
CVRとは、Conversion Rate(コンバージョン率)の略で、ユーザーがウェブサイトに訪問した数のうち、「どれだけコンバージョン(CV)に至ったか」の割合を表す指標です。CVとはコンバージョンの略で、サイトの目標としているアクションをユーザーが起こすことです。例えば、「商品・サービスの購入や申込み」「問い合わせ」「資料ダウンロード」などが挙げられます。
CVRが高いほど、サイトに集めたアクセスが効率的にCVしているといえます。ゆえにウェブマーケティングの成功において、CVRを高めることは非常に重要なアクションです。
CVRの計算方法
CVRの計算式は以下の通りです。
CVR(CV率)=CV数 / 訪問数(セッション数)×100
例えば、1,000件のセッションで10件のCVを獲得した場合のCVRは1%という計算になります。
CTRとの違い
CVRと混合されやすい指標にCTRというものがあります。CTRはClick Through Rate(クリック率)の略で、ユーザーに表示された回数のうち、ユーザーがクリックした回数の割合を計算したものです。
CTRは「クリック数/表示回数×100(%)」の計算式で求められます。例えば、ある広告が1,000回表示され、そのうち500回クリックされたとすると、CTRは50%となります。
CTRとCVRについて図式化すると以下のようなイメージです。
CTRの詳細については以下の記事を参考にしてください。平均値や改善方法について詳しくまとめています。
CVRの重要性
CVRの分析はウェブマーケティングにおいて欠かせません。なぜならCVRの状況によって、「どのような施策をどういった順番で打つのか」といった方針や優先度を策定していくことができるからです。
CVRは、流入経路や商品カテゴリ単位、個別ページ単位など、さまざまな切り口から分析を行い、施策を具体化していきます。
例えば、下記のようなサイトがあったとします。
分析単位
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セッション数
|
コンバージョン数
|
コンバージョン率
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サイト全体
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10,000
|
275
|
2.75%
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商品カテゴリA
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5,000
|
250
|
5.00%
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商品カテゴリB
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5,000
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25
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0.50%
|
このとき、商品カテゴリAのページで考えるべき施策は「セッション数を増やす施策」で、Bのページで考えるべき施策は「CVRを改善する施策」です。
AのページはすでにCVRが高いため、セッション数を増やせば増やした分だけ効率よく「CV数が増える=売上が上がる」ことが見込まれます。一方、Bのページは、Aと同じだけの流入があるにもかかわらず、CV数が相対的に少ないため、セッション数を増やしても絶対的なCV数はあまり増やせません。
そこで、Bのページでは、まず「どうすればCVRが改善するのか?」を考えるべきである、という方針を立てられます。CVRはビジネスの成果につながる意思決定をするための、重要な指標なのです。
CVRの平均値
CVRの平均値が気になる方も多いのではないでしょうか。しかし、CVRの平均値を求めることはあまり意味がありません。なぜなら、CVRは設定した目標やビジネスモデルなど、さまざまな要因により変わり得るからです。以下にCVRの変動要因となりえる要素の一例を挙げます。
- 業種や業界、ビジネスモデル
- 目標とするCV
- 流入経路
- 流入キーワード
例えば、高単価商材より低単価商材のほうが一般的にCVは増えやすい傾向にあります。インターネットで買い物をするとき、生活用品など「数百円単位」の商品はあまり悩まず購入するものの、家具など「数万円単位」の商品は慎重に比較し購入するという経験はあるのではないでしょうか。
このようにCVRはさまざまな要素によって変わります。ゆえに平均値にとらわれすぎず、サイトの現状の数値を改善していくといった姿勢をもつことが大切です。
CVRを高めるためのポイント6選
ここでは、CVRを高めるためのポイントとして、以下の6つを紹介します。順番に見ていきましょう。
ポイント1 キーワードやターゲットの見直し
サイトへ流入してくるキーワードやユーザーの属性は、CVRに大きく影響します。例えば、20〜30代の女性向けの商材であるにも関わらず、実際の流入ユーザーに40〜50代の男性が多ければ、CVは発生しづらくなってしまいます。
この場合、「ウェブ広告でターゲットの年齢を指定する」「SEOで対象ユーザーが検索しそうなキーワードでの流入を狙う」などの対策が必要です。
ターゲットを設定する際は、ペルソナ設計まで行うことでより具体的な施策の実行が可能となります。ペルソナ設計の方法については以下の資料を参考にしてください。無料でダウンロードいただけます。
ポイント2 流入経路の確認
CVRは流入経路によって異なるため、流入経路ごとのCVRは必ず確認しましょう。成果の良い経路からの流入を増やすことでCVRの向上が見込めます。
Google Analyticsで確認できるウェブサイトの一般的な流入経路は以下です。
- オーガニック…自然検索(SEO)経由の流入
- 広告…リスティング広告やディスプレイ広告など広告経由の流入
- SNS…FacebookやTwitterなどのSNS経由の流入
- リファラル…外部サイトでのリンク経由の流入
- ダイレクト…ブックマークやQRコード読み取りなどサイトへの直接の流入
もしSEOのCVRが高ければ、SEO流入を増やすとサイト全体のCVRが高まる可能性があるといえます。
ポイント3 サイト導線やコンテンツの改善
サイトの導線やコンテンツを変更し、ユーザーがCVしやすいサイトに改修することもCVR改善に効果的です。「CVボタンをわかりやすいところに設置する」「チャットボットなどのウェブ接客ツールを活用する」などが挙げられます。
ポイント4 CVのハードルを下げる
目標とするCVのハードルを下げるのもCVRを高める手法の1つです。サイト内にCVポイントが少ない場合は、増やしてあげることで見込み顧客の増加にもつながります。例えば、「商品・サービスの申込み」のみをCVにしてしまうと、「興味はあるけどまだ迷っている」という見込み顧客を逃しかねません。
資料請求やサンプル配布、無料相談など申し込みや購入の一歩手前のCVを用意しておけば、ユーザーも行動しやすくなります。企業側としても見込み顧客が獲得でき、その後の営業・マーケティング活動につなげることができます。
ポイント5 エントリーフォームの改善
エントリーフォームとは、ユーザーがCVの直前に情報を入力するフォームのことです。CVの直前であるエントリーフォームを改善し、フォームでの離脱を防ぎます。
入力が面倒だったり、調べなければわからないような項目があるとユーザーの温度感が冷めてしまいかねません。
- 重要度の低い項目を削除する
- 細かい項目はCV後にヒアリングする
- (BtoBの場合)住所は会社名を調べればわかるのでカットする
などの対策を行いましょう。
ポイント6 マイクロコピーの改善
マイクロコピーとは、サイト上のボタンやフォーム周りなどのコピーのことを指します。マイクロコピーは、「ユーザーがクリックするかどうか」「クリック後CVするかどうか」を左右する重要なポイントです。ページの内容や文脈にあわせて最適な文章をライティングしましょう。
よくある失敗ケースが「どのページにもテンプレートを挿入すること」です。あらかじめ用意された文章とボタンを設置してもCVすることはありますが、文脈や内容に合わせたほうがクリックされやすく、CV数は増加します。少ない手間の割に成果の出やすい方法なので、ぜひ試してみてください。
CVRを高めてCVを増やそう
CVRを高めることで、より効率的にサイトアクセスをCVへと導くことができます。CVRを改善するには、サイト流入までの集客・サイト流入後の接客の両軸から改善していきましょう。
なおナイルでは、CVRの向上に欠かせないターゲット設定やコンテンツ作りについてまとめたコンテンツマーケティングの資料を配布しております。以下リンクよりお気軽にダウンロードください。
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