重複コンテンツチェックはなぜ重要?重複の基準とペナルティ対策

更新日:
重複コンテンツチェックはなぜ重要?重複の基準とペナルティ対策

重複コンテンツについて、その意味とSEOに与える影響・対策を解説しています。

もし重複コンテンツに関して、早急に解決したい課題や専門家に相談したいお悩みがある状況でしたら、下記のボタンよりお気軽にご相談ください。

重複コンテンツにより生じる問題

重複コンテンツとは、「同一サイト内の、ページのURLは異なるが、その内容が完全に、または主要な部分がほぼ同じであるコンテンツ」のことを指します。

外部サイトの場合は「コピーコンテンツ」や「ミラーサイト」などと呼び、対策やそもそもの背景が根本的に異なります。

ここでは重複コンテンツに関し、どのような問題が生じるのか、対策に関して確認していきます。

自サイト内での重複による被リンク評価の分散

重複コンテンツによる悪影響の1つに、被リンク評価の分散が挙げられます。

同じ内容のページが複数のURLで存在してしまうと、本来ならば1つのURLに集まるはずだった被リンクがそれぞれ分散してしまうことがあります。

例えば、同じ内容のページが3つのURLで存在している場合、本来ならば100得られるはずだった被リンク評価がそれぞれのURLに50,30,20のように分散してしまう場合があります。

もちろんGoogle側で処理して評価をしてくれることも期待できますが、もし正しく処理できなかった場合、本来得られるはずだった評価を取りこぼしてしまうことになるので、非常にもったいない状況になってしまいます。

クロール効率の低下

重複コンテンツは、全てがインデックスされることはありません。多くの場合は、内部リンクや外部リンクなどをより集めていたり、SNSでシェアされていたりするURLを正規URLとしてインデックスします。

そして、その際に重複と判断されたURLはインデックスされず、Google Search Consoleのインデックスカバレッジ上で「除外」と判断されます。

一定数、重複コンテンツが発生することは当然であり、特にデータベース型のサイトで重複コンテンツを0にすることは不可能に近いですが、例えば1つのコンテンツに対し、10の重複コンテンツが発生しているなどという状況は、サイトとしても管理できない可能性があるため、そもそも発生しないように調整するべきです。

また、重複コンテンツへのクロールが多くなった結果、インデックスさせたいページへのクロールが行き届かなくなり、結果としてインデックスされない。という事態も考えられますので、目安としてサイトのページ数が1万以上を超え始めたら、こうしたクロールへの影響を意識してみてください。

Googleからのペナルティのリスクはない

サイト内の仕様による重複コンテンツ自体はペナルティの恐れはありません。また、直接的にサイト全体の評価を下げることもありません。

しかし、外部サイトをコピーするようなコンテンツは当然NGで、Googleはガイドラインで禁止しています。

禁止対象となるのは、「他のサイトのコンテンツをコピーしただけで付加価値を加えていないコンテンツ」であり、他サイトのコンテンツをそのまま、あるいは若干の修正を加えただけで転載することはガイドライン違反となります。

このようなコンテンツは、Googleから「悪質」と見なされペナルティを受ける可能性があります。仮に悪質とまで判断されなかったとしても、低品質と見なされるのは確実です。

\疑問や不明点はお気軽にご質問ください!/

重複コンテンツの例とその対策

ここからは重複コンテンツの具体的な事例別に対策方法を解説します。

サイトを運営していると、悪意のあるコピーなどを行わなくとも、意図せずして重複コンテンツを生成してしまう場合があります。

重複コンテンツが生成される状況として、下記のような場合が挙げられます。

  • URLの表記に一貫性が保たれてない場合
  • URLにパラメータが付与され、動的にURLが複数生成される場合
  • PC用とモバイル用で別のページを用意している時
  • 他のサイトにコンテンツを提供している時
  • 他のサイトにコンテンツを盗用された場合

下記ではそれぞれについてその詳細と、対策を説明していきます。

URLの表記に一貫性が保たれてない場合

URL表記に一貫性が保たれていない例としては、URL末尾の”index.html(index.php)”やURL先頭の”www”の有無が統一されていない場合が挙げられます。

この場合は、代表的なURLを1つ定め、そのURLを正規のURLとして検索エンジンに明示する措置を取ることが望まれます。この措置を「URL正規化」と呼びます。

正規化については、「URL正規化の方法、、の前に考えるべきこと|ナイルのSEO相談室」もご参照ください。

 

重複コンテンツのURLの表記が揺れている場合

URLの正規化の手法としては、状況に応じて下記のいずれかを行います。

ユーザーがアクセスするURLが1つで構わない場合→301リダイレクトによる正規化

301リダイレクトとはブラウザや検索エンジンに対し、URLが移転したことを示す方法です。
次のような場合、正規化に301リダイレクトを使用します。

  • wwwの有無、index.拡張子(index.htmlやindex.phpなど)の有無、/(スラッシュ)の有無による重複の場合
  • その他ユーザーがアクセスするURLが一つで構わない場合

例えば、
「http://www.example.jp」「http://www.example.jp/index.html」「http://example.jp」「http://example.jp/index.html」
の4つのURLで同じページが表示されてしまう場合、「http://www.example.jp」を正規のURLとし、他のURLにアクセスした場合は全てこの正規URLに301リダイレクトするようにします。

(wwwあり、なしのURLどちらを正規URLとするかは、お好みで決めても構いません。)

ユーザーが異なるURLで同一のコンテンツにアクセスしなければいけない場合→canonicalによる正規化

canonicalとは、正規のURLを検索エンジンに伝えるための記述方法です。

で指定されたURLが正規のURLとみなされます。
次のような場合、正規化にcanonicalを使用します。

  • 同一のコンテンツを別々のURLのまま運用する必要がある場合
  • 環境等の要因でリダイレクトによる正規化が不可能な場合

参考: canonical(カノニカル)とは?記述方法やSEOへの効果、必要性について | SEO用語集 [ナイルのSEO相談室]

重複コンテンツが動的URLで生成されてしまう場合

canonicalによる正規化を行うか、難しい場合にはまたはサーチコンソールで「URLパラメータ」の設定を行います。

 

重複コンテンツが動的URLで生成されてしまう場合

サーチコンソールを用いることで、Googleに対してURLパラメータによってコンテンツが変化するか否か、どのように変化するか、パラメータを含むURLのうちどれをクロール対象とするか、などを設定することができます。

これにより、重複となるURLをクロールする範囲を必要最低限に抑えることができます。パラメータ内の数字の異なるURLが同一コンテンツ上に存在する場合、正規化に「URLパラメータ」の設定を使用します。

上記以外でも、URLパラメータは分かる範囲で設定しておくべきでしょう。ただし、パラメータの作用が不明な場合はリスクもありますので、使うことはおすすめしません。

PC用とモバイル用で別のURLを用意している時

この場合は、アノテーションと呼ばれる設定を行うことが望まれます。

 

PC用とモバイル用で別のURLを用意している場合

アノテーションとは、スマートフォンやPCと言ったデバイスごとに最適化されたURLが存在することを、検索エンジンにも認識できるよう明示することを言います。

具体的には、次の2つの措置を取ります。

① PC向けページとは別にスマートフォン/フィーチャーフォン向けページが存在することを伝えるために、PC向けページの要素内に、スマートフォン/フィーチャーフォン向けのURLに対して、link rel=“alternate”を記述する。

② スマートフォン/フィーチャーフォン向けページのコンテンツがPC向けページと同一であることを伝えるために、スマートフォン/フィーチャーフォン向けページ、それぞれの要素内に、PC向けページのURLに対して、link rel=“canonical”を記述する。

こちらの内容についての詳細は、

モバイル(スマホ)用のURLが別に存在する場合にやるべき3つのSEO対策もご参照ください。

他のサイトにコンテンツを提供している時

他のサイトにコンテンツを提供している場合は、本来ならば提供元である自サイトのコンテンツがオリジナルとして評価されるべきでしょう。

 

他のサイトにコンテンツを提供している場合

しかし場合によっては、提供先のサイトがオリジナルとして評価され、検索結果に優先表示されてしまう場合もあります。

そのような事態を避けるために、オリジナルコンテンツがどちらであるかを検索エンジンに理解してもらえるよう工夫する必要があります。

rel=”canonical”を設置してもらう・noindexを設定してもらう

コンテンツ提供先のサイトに対して指示が可能であれば、ページから提供元のページに向けてcanonicalのURLを指定してもらうことで自社サイトを正規と認識させることや、noindexメタタグでインデックスさせないようにしてもらうのが確実です。

オリジナルコンテンツへのリンクを設置してもらう

上記のような実装指示が難しい場合、コンテンツ提供先のページから、「提供元:◯◯」などの文言とともに、コンテンツ提供元へのリンクを設置してもらいましょう。あらかじめ、提供元へのリンクを設置することを利用規約としてコンテンツを提供するのも有効です。この方法でも、オリジナルがどちらであるかを検索エンジンに伝えることができます。

ただしこれも媒体側のルールによってまちまちですので、提供者が完全にコントロールしきれる問題ではありません。

コンテンツ提供方法・提供時期を工夫する

上記のような対応に加え、コンテンツの提供方法を工夫することは有効です。

例えば提供先にはすべてのコンテンツではなくコンテンツの一部だけを提供するようにする、といった方法が挙げられます。また、オリジナルコンテンツの公開時期を最も早くするようにすることも重要です。このような措置を行うことで、検索エンジンにオリジナルコンテンツであると見なされる可能性は高くなります。

他のサイトにコンテンツを盗用された場合

コンテンツを無断でコピーされ、そのコピーコンテンツがオリジナルであると検索エンジンに評価されてしまうことがありますが、この場合は著作権の問題となります。違法コピーを行なったサイトの所有者に直接削除要請を行った上で、Googleに通知を提出し、インデックスから削除するよう要請しましょう。

参考(外部サイト):通報フォーム 著作権侵害による報告 | Google サーチコンソール 

サイト設計の段階で、重複コンテンツが生じないようにすることが重要

ここまで様々な重複コンテンツ対策を述べてきましたが、コンテンツ提供や盗用の例を除き、あらかじめ重複コンテンツが生じないような仕組みをサイトに持たせておくことが一番の対策となります。

新規にサイトを立ち上げる際は、重複コンテンツが生じないようなサイト設計を心がけるようにしましょう。

参考:URL正規化の方法、、の前に考えるべきこと|ナイルのSEO相談室

なお、悪意を持ったコピーなどの場合を除き、重複コンテンツの存在自体はペナルティの対象になることはほとんど無いとGoogleは発表しています。しかし、サイトの評価を下げてしまう恐れがある以上、可能な限り対策をすることをおすすめします。

「どういったコンテンツが重複になるかわからない」「前担当から特に引き継ぎを受けていないため、SEOに問題があるかわからない」といった方は、弊社のSEOコンサルティングサービスよりお問い合わせ下さい(相談無料)。

また、SEO対策の全体像、検索エンジンの仕組みをより詳しく学びたい方はこちらの記事もご覧ください!

まとめ

他サイトをそのままコピーした重複コンテンツは論外ですが、サイトの種類によっては気づかないうちに自サイト内で重複コンテンツが生まれてしまう可能性はあります。 特にページ数の多いサイトでは、本記事で紹介したようなページが発生していないか定期的にチェックしてみましょう。

集客・コンバージョン数を増やしたい方へ

ナイルのSEOコンサルティングは流入数の改善はもちろん、売上に貢献するコンバージョンも増やします。予算未定でも構いません。ぜひお気軽にご相談下さい!

サービス紹介をダウンロードする

ナイルに無料相談する

編集者情報

金子 光
金子 光(かねこ ひかる)
新卒で楽天グループ株式会社に入社。
営業管理として40人規模のチームをマネジメント。その後社員3人のベンチャー企業に入社し新規事業立ち上げを経験。
現在はナイルのマーケティング相談室編集長として、Webマーケティングに従事している。
無料相談はこちらから

監修者情報

ナイル編集部
ナイル編集部

2007年に創業し、約15年間で累計2,000社以上の会社にマーケティング支援を行う。また、会社としても様々な本を出版しており、業界へのノウハウ浸透に貢献している。(実績・事例はこちら

PIVOTにもスポンサード出演しました!

PIVOTにもスポンサード出演しました!
チャンネル登録者数が100万人を超えるYoutubeチャンネルPIVOTにスポンサード出演しました!
動画内では、マーケティング組織立ち上げのための新しい手段についてお話しています。
マーケティング組織に課題がある方はぜひご覧下さい。
動画を見る

関連記事

GoogleがUX改善に活用するHEARTフレームワークの使い方

オウンドメディア SNS

オウンドメディアの集客にSNSを活用する方法!相性の良いSNSも紹介

ファンを育成する「課題解決・バイラル・オフ会」の三位一体

新着記事

【無料テンプレート付き】ロジックツリーの概要やメリット、作り方解説!

【無料テンプレート付き】ロジックツリーの概要やメリット、作り方解説!

動画で学ぶWebマーケティング【生成AI/ChatGPT編】

動画で学ぶWebマーケティング【生成AI/ChatGPT編】

サードパーティCookie廃止に伴う広告予算動向

【サードパーティCookie廃止に伴う広告予算の動向調査】

もっと効果的な集客施策
してみませんか?

Web戦略の情報を
定期的に受け取りたい方

取材・メディア掲載に関するお問い合わせは、こちらからお問い合わせください。