SEOの外部対策とは?被リンク・サイテーションの基本と獲得するコツ

細山 武揚

著者:細山 武揚

公開日: | 更新日:
SEOの外部対策とは?被リンク・サイテーションの基本と獲得するコツ

SEOの成果を高めるためには、サイト内部の改善だけでなく、「外部対策」も欠かせません。

外部対策とは、被リンクやサイテーション(言及)など、他サイトなど外部からの評価を通じて検索エンジンからの信頼性を高める取り組みです。

本記事では、外部対策の基本的な考え方や施策例、紹介されるコンテンツ作りのポイント、NG施策について解説します。

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SEOにおける「外部対策」とは?

SEOにおける外部対策とは、自サイト以外の外部要素によって検索エンジンからの評価を高めるための取り組みを指し、主にほかのWebサイトから自サイトへのリンク(被リンク)を獲得することで、検索エンジンからの評価を高める取り組みです。

特に、検索エンジンはサイトの専門性や信頼性を評価する際に、外部からの評価を重要な指標としています。

そのため、外部対策はSEOの成果をさらに高めていく上で欠かせない工程といえるでしょう。

内部対策(テクニカルSEO・コンテンツSEO)との違い

SEO施策は、まず内部対策(テクニカルSEO・コンテンツSEO)によって自サイトの土台を整えることから始まります。

テクニカルSEOではサイト構造や表示速度などの技術的な改善、コンテンツSEOではユーザーのニーズに応える質の高い記事を公開し、検索エンジンに正しく自サイトの内容を理解してもらう準備をします。

その上で、外部対策では外部サイトからのリンク(被リンク)やSNSでの言及など、自社以外から寄せられる評価を積み上げていきます。

内部対策が「正しく評価されるための土台づくり」だとすれば、外部対策は「評価を高め、検索順位の向上を後押しする工程」です。

<SEOの施策ごとの特徴>

オーガニック検索の上位表示を目指すために必要な施策

外部対策が重要とされる理由

Googleは、検索順位の決定においてE-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼性)を重視しています。

<E-E-A-Tそれぞれの評価基準>

E-E-A-Tの各指標の概要

このうち、権威性(Authoritativeness)の確立には、権威あるWebサイトからのリンクや言及が不可欠です。

いくら自サイト内で「私たちは専門家です」と主張しても、それは自己申告に過ぎません。

しかし、業界の権威あるサイトや専門機関から自サイトが引用・参照されることで、第三者による客観的な評価として検索エンジンに認識されます。

また、信頼性(Trustworthiness)についても、外部からの評価が重要な判断材料となります。

多くの信頼できるWebサイトからリンクされていることは、それだけ多くの人に信頼されている証拠として扱われるのです。

このように、外部対策は自サイトの信頼性と権威性を証明するための重要な手段といえるでしょう。

外部対策の主な施策

ここからは、外部対策の主な施策について紹介します。

被リンク(バックリンク)

被リンクとは、ほかのWebサイトに自社サイトのリンクが掲載されることです。

<被リンクのイメージ>

こ被リンクのイメージ

検索エンジンは、この被リンクを一種の「推薦票」として捉え、多くの質の高いWebサイトからリンクを受けているほど、価値の高いWebサイトだと評価します。

被リンクのSEO効果は主に次のようなものです。

<被リンクのSEO効果>

  • 検索順位の向上
    権威性の高いサイトからの被リンクは、検索順位を押し上げる効果がある
  • クローラビリティの向上
    検索エンジンのクローラーが被リンクを辿ることで、自サイトを発見・巡回しやすくなる
  • ページランクの向上
    Webサイト全体の権威性が向上し、新しいページでも上位表示されやすくなる

ただし、すべての被リンクが同じ効果を持つわけではなく、むしろマイナス評価につながるケースもあるため注意が必要。

ただ被リンクを集めればいいわけではなく、“リンクの質”も重視されるポイントなのです。

良質な被リンクと悪質な被リンクの違い

被リンクには、良質なものとそうでないものがあり、悪質な被リンクに対しては、検索エンジンからペナルティを課されることも。

SEOの効果を高めるためには、質の高い被リンクを着実に積み上げていくことが必要です。

良質な被リンク、悪質な被リンクの特徴を紹介しましょう。

良質な被リンク、悪質な被リンクの特徴

<良質な被リンクの特徴>

  • 関連性の高いサイトからのリンク:同業界や関連分野のサイトからの自然なリンク
  • 権威性の高いサイトからのリンク:政府機関、大学、業界団体、有名企業などからのリンク
  • 自然な文脈でのリンク:コンテンツの流れに沿って自然に設置されたリンク
  • 適切なアンカーテキストのリンク:リンク先の内容を適切に表現したアンカーテキスト
  • 編集方針に基づくリンク:サイト運営者が価値を認めて意図的に設置したリンク

 

<悪質な被リンクの特徴>

  • リンクファーム(※1)からのリンク:リンク獲得のためだけに作られた低品質サイト群からのリンク
  • 購入した被リンク:金銭的な対価を支払って獲得した不自然なリンク
  • 関連性のないサイトからのリンク:まったく異なる業界や内容のサイトからの大量なリンク
  • 自動生成されたリンク:プログラムによって機械的に作成されたリンク
  • 隠しリンク(※2):ユーザーには見えないように設置されたリンク
  • ※1 リンクファーム…検索順位を不正に上げることを目的に、互いに大量のリンクを貼り合って構成されたWebサイト群のこと。
    ※2 隠しリンク…HTML上には存在するものの、CSSなどで表示を消すなどしてユーザーに見えないようにしたリンクで、検索エンジンを欺く目的で使われることがある。

サイテーション(外部からの言及・ブランド名の露出)

サイテーション(citation)とは、自サイト以外のWebサイトやSNS上で、自社のブランド名やサービス名、店舗名などが「言及」されることを指します。

リンクが貼られていなくても、ブランド名などのテキストによる言及だけで、検索エンジンからは一定の評価対象になるのです。

<サイテーションがSEOにもたらす影響>

サイテーションがSEOにもたらす影響

Googleは、検索順位を決定する際に、リンク以外にもサイテーションを通じた信頼性や知名度の高さを評価しています。

例えば、業界メディアやSNSで多く言及されている企業は、それだけ認知されていると判断されやすく、Googleマップなどのローカル検索における順位にも影響を与えることがあります。

リンクがないから意味がないと思われがちですが、サイテーションはブランドの存在証明のような役割を果たす、重要な外部評価指標です。

外部対策を成功させる「紹介されるコンテンツ作り」の考え方

被リンクやサイテーションを得るために、外部のメディアや関係者に「リンクしてください」と依頼するケースもあります。

しかし、本質的な外部対策とは、紹介される理由をコンテンツ側で作り込むこと

例えば、「ほかの人にも教えてあげたい」「記事で引用したい」と思ってもらえるようなコンテンツであれば、自然とリンクや言及が集まる可能性が高まるでしょう。

つまり、ユーザーにとって有益なコンテンツを作り、「これは紹介する価値がある」と判断する理由を提供することが、長期的に安定した被リンクやサイテーションの獲得につながるのです。

外部から紹介されやすいコンテンツの特徴

次に、紹介されやすいコンテンツとはどういうものかを見ていくと、共通して「役に立つ」「信頼できる」「共有しやすい」といった要素があります。

特に外部から紹介されやすいコンテンツのタイプを紹介しましょう。

<外部から紹介されやすいコンテンツのタイプ>

  • 課題解決に役立つノウハウ系の情報
    手順解説、テンプレート、Q&A、初心者向けまとめなど、ユーザーの課題に直結した実用的な情報は、多くの人にとって紹介価値がある。
  • 独自性・専門性がある情報
    自社で行った調査、専門家による分析、現場の知見など、ほかでは得られない情報は、業界内でも引用されやすくなる。
  • ニュース性・話題性がある情報
    新商品や新サービスの発表、業界動向の解説、イベント登壇など、タイムリーで注目を集めやすい情報は、「読者にいち早く伝えたい情報」として、メディアやSNSでも取り上げられやすくなる。
  • 引用・共有しやすい整理された情報
    図解やチェックリスト、用語解説、「まとめ記事」のような関連情報をまとめたハブコンテンツは、視覚的にわかりやすく、引用しやすくなる。

拡散されやすくする工夫も必要

どれだけ良いコンテンツを作っても、届けたい人に届かなければ、紹介にはつながりません。

そのため、拡散を後押しする仕組みづくりも重要です。

<情報の拡散を後押しする方法>

  • SNSシェアボタンの設置、OGP画像の設定
    SNSでシェアされやすくするために、ページ上にシェアボタンを配置し、SNS上で魅力的に見えるOGP画像を設定する。
  • プレスリリース配信、メディアへの情報提供
    話題性のある情報は、積極的にメディアに届けることで、外部からの言及・リンク獲得につながりやすい。
  • 業界コミュニティ・SNS活用
    専門分野のコミュニティや、ターゲットユーザーが集まるSNSでの共有を通じて、認知拡大とサイテーションを狙う。

外部対策で気をつけたいNG施策

外部対策は、検索エンジンからの評価を高めるために重要な取り組みですが、方法を誤ると逆効果になることもあります。

特に、不自然な評価獲得やGoogleのガイドラインに反する行為は、SEOにおいて深刻なリスクを招く可能性も。

一時的に順位が上がることがあっても、発覚すれば検索結果から除外されるなどのリスクがあります。

こういったペナルティを受けると、検索順位の大幅な下落やインデックス削除といった影響が出ることもあり、回復には多大な時間と労力がかかるでしょう。

ここでは、外部対策の代表的なNG施策を紹介します。

被リンク購入などの不自然な施策

被リンクは検索順位を左右する重要な要素ですが、「リンクを買う」「自作自演のサイト群からリンクを送る」などの行為はGoogleのガイドライン違反とされており、ペナルティの対象です。

そのため、被リンクはあくまで“自然に獲得できるもの”として、健全な方法で積み重ねていくことが重要です。

サイテーションのスパム行為

サイテーションも、ユーザーから信頼され、自然に評価されるような内容であることが前提です。

しかし、無関係な場所に大量の社名やサービス名を投稿したり、口コミサイトやSNSで自作自演の投稿を繰り返したりなど、スパム的な言及行為は逆効果になります。

こうした行為は、ユーザーからの信頼を損ねるだけでなく、Googleにも不自然な評価操作として検知され、スパム判定を受けて評価除外の対象になることがあるので、絶対に避けましょう。

Googleガイドラインに抵触する施策

Googleは、「検索結果の操作を目的とした施策」に対して厳しく対応しています(※)。

※参考:Google ウェブ検索のスパムに関するポリシー - Google 検索セントラル ブログ

被リンク購入やサイテーションのスパム行為はもちろん、次のような行為もリスクを伴います。

<Googleガイドライン違反のリスク>

  • クローキング
    検索エンジンとユーザーそれぞれに異なる内容のページを見せて、検索エンジンの評価を高めようとする行為。
  • 隠しリンクや隠しテキストの使用
    ユーザーには見えないリンクや文字をページ内に埋め込み、検索エンジンにだけ内容を伝えて評価を高めようとする行為。
  • 自動生成コンテンツでの被リンク拡散
    AIやツールで大量に自動生成した記事にリンクを埋め込み、検索評価を不正に高めようとする行為。
  • など

紹介される価値のある情報発信こそが、外部対策の本質

外部対策を成功させるために重要なのは、テクニックに依存するのではなく、「紹介したくなるコンテンツ」を着実に作り続けることです。

課題解決に役立つ情報や独自性・専門性の高いコンテンツは、自然とリンクや言及が集まり、信頼の積み上げにつながります。

外部対策は、誰かにお願いしてリンクを貼ってもらったり、言及してもらったりするものではなく、「提供価値に応じて得られる結果」と考えましょう。

SEOのためだけでなく、ブランドの信頼を築く長期的な情報発信でもあることを意識して取り組んでください。

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