Googleサジェストとは?表示される仕組みとSEOへの活用
目次
Googleサジェストとは
Googleサジェストとは、Googleの検索窓にキーワードを入力した際に、一緒に検索されやすいキーワードを自動で表示する機能です。なお、こうした機能はGoogleではオートコンプリート、Yahooでは入力補助と呼ばれます。
サジェスト機能は、GoogleやYahooといった検索エンジンだけでなく、AmazonやYoutube、価格.comにおいても用意されています。
※本記事では、Googleサジェストを前提に説明します。
Googleサジェストが表示される仕組み
Googleサジェストに表示されるキーワードは、アルゴリズムによって決定されます。よくあるサジェストキーワードとしては、「とは」「おすすめ」「口コミ」などがあります。
サジェストされるキーワードに確実な法則はありませんが、影響を与える要素としては、一般的に以下の5つがあると言われています。
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検索ボリューム
検索された回数のことです。検索された数が多いということは、それについて知りたいというニーズがあるということを意味します。Googleでは参考期間が数ヶ月と長いため、昨日や一週間前など急激に検索数が上がったキーワードはサジェストされません。
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たくさんの人が検索していること
同じ人がたくさん検索しているのでなく、たくさんの人が検索していることが必要です。そのため、一人の人がサジェストされたいキーワードでたくさん検索してサジェストされるというような自作自演がしにくくなっています。
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キーワードに対応するサイトが存在していること
検索キーワードについて言及されている記事がたくさん存在することも大切な要素です。そのため、自分で作った造語をサジェストされることは難しいです。
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検索した場所
日本でも場所によってサジェストされるキーワードは変わります。たとえば、東京で「ランチ」と検索したのに「大阪」や「函館」とサジェストされても、クリックする人は少ないと思います。よって、サジェストされるキーワードはユーザーが検索した地域により異なります。
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直前に検索したキーワード
ユーザーが直前に検索したキーワードは、そのユーザーにとってニーズがあると考えられ、サジェストされます。
1.~3.は一般的なものですが、4.と5.はユーザー固有のものとなっています。全てのユーザーにサジェストされるキーワードは、1.~3.いずれかだけ1つでなく、全ての要素を兼ね備えています。
SEOから見たサジェストの意義
SEOでページへの流入の増加を考える際、サジェストされるキーワードをコンテンツ内に含め、上位表示を狙った方が良いと言われています。なぜなら、Googleサジェストで表示されたキーワードは一定のユーザーが検索したキーワードなので、サジェストされたキーワードでも上位表示されることによってより大きな流入を見込めるからです。
例えば、SEOの意味を知りたくて、「SEO 意味」というキーワードで検索しようとしていた人がいたとします。その人が「SEO」まで検索ボックスに入力した時、サジェストに「SEOとは」というキーワードが表示されていた場合、「SEO とは」で検索しても「SEOの意味を知りたい」というニーズに対して回答を得られると判断し、サジェストされた「SEO とは」で検索するのではないでしょうか。
このように、タイトルやコンテンツ内の文言をサジェストされるキーワードを意識した上で作成することで、流入に良い効果をもたらす可能性があります。
また、関連する様々なキーワードでWEBサイトをヒットさせるロングテールSEOへの効果も得られる可能性があります。
ポジティブな影響
上記のように、サジェストされるキーワードは検索されやすい傾向にあります。これは、企業のブランディングにも繋がります。もしあるキーワードを入力した際、ある企業がサジェストされたら、流入は大幅に増加することになると予測できるでしょう。
この例に当てはまるのが、「Moz」です。かつて、「SEO」と検索ボックスに入力した際には「Seoul」「SEO book」「SEO guide」というキーワードがサジェストされていました。ところが、ある日「SEOmoz」が一番上にサジェストされるようになったところ、「SEOmoz」を含むキーワードからの検索トラフィックが急上昇したのです。
ネガティブな影響:サジェスト汚染
上記のようにポジティブな影響がある一方で、ネガティブな影響も数多くあります。
もし、ある企業を検索ボックスに入力した際、「詐欺」「犯罪」「ブラック」などネガティブなキーワードが並んでいたら、どうでしょうか。実際この企業は何もしていなくても、「何か詐欺まがいのことをしているのではないか」「ブラック企業なのではないか」というネガティブなイメージがついてしまい、ブランドイメージの低下につながる恐れがあります。このようにネガティブなキーワードばかりがサジェストされることを「サジェスト汚染」と言います。
他にも、ある男性の名前を入力した際、身に覚えの無い犯罪行為がサジェストされてしまうということが起こりました。それによって、その男性は退職に追い込まれ、プライバシー侵害などを理由にサジェストの停止を求めGoogleを訴えました。
このようにサジェストによって、嘘だとしてもネガティブイメージがついてしまう場合があります。また、上記で述べたように、Googleサジェストには、多くのユーザーが多く検索しているキーワードが表示される傾向にあります。そのため、自社に関連するキーワードにネガティブなサジェストキーワードが並んだ場合は気をつけたほうが良いでしょう。
削除する方法、表示されなくなるには
サジェストされたキーワードが表示されなくなるには、一般的に2つの方法があると言われています。
- 検索エンジンに抗議し、削除を依頼する
Googleが削除するに値すると認めた場合、削除してくれる可能性があります。 - 他のキーワードが優先的にサジェストされる
ネガティブなキーワードよりも、他の普遍的なキーワードやポジティブなキーワードの検索ニーズが増えることで相対的に表示されづらくなることがあります。
サジェストキーワード抽出ツール
サジェストキーワードを抽出するツールとしてよく使われるものを5つ紹介します。
1. Google 広告 キーワードプランナー
Google 広告 のダッシュボード内にあるキーワードプランナーでは、サジェストキーワードだけでなく、そのキーワードの検索ボリュームや推奨入札単価も表示されます。また、キーワードリストをCSVファイルでダウンロードすることができます。
2. グーグルサジェスト キーワード一括DLツール
グーグルサジェスト キーワード一括DLツールは、Googleサジェストのキーワード抽出に特化したツールです。このツールもキーワードの一覧をCSVファイルでダウンロードすることができます。
3. KOUHO.JP
KOUHO.JPでは、AmazonサジェストやTwitter共起語のキーワードを抽出することができます。
4. goodkeyword
goodkeywordでは抽出したキーワードをテキスト形式でまとめてコピーすることができます。このツールの特徴は、Googleトレンドのデータも確認することができることです。
5. 関連キーワード取得ツール(仮名・β版)
関連キーワード取得ツール(仮名・β版)では、サジェストキーワードがあいうえお順で表示されるだけでなく、そのキーワードが含まれている「Yahoo!知恵袋」や「教えて!Goo」も表示されることが特徴です。
まとめ
- Googleサジェストとは、検索ボックスに入力したキーワードと関連する言葉を提案してくれる便利な機能
- 表示されるためには、たくさんの人が検索し、またそれに対応するサイトが存在していることが必要
- サジェストされたキーワードは検索数がある程度検索ボリュームがあるため、そのキーワードで検索上位に表示出来れば流入増加が見込める
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