コンテンツとは何を指す?主な種類と良質な内容にするポイント

コンテンツとは何を指す?主な種類と良質な内容にするポイント
加藤 直子(かとう なおこ)

著者情報

マーケティングユニット |加藤 直子
・主に女性向けメディアのコンテンツ制作を担当。担当メディアではローンチから約2年で月間100万セッション達成などの実績を持つ
・一般情報誌、ムック本、ウェブメディア等の制作、編集経験があり、コンテンツ制作の造詣が深い

「コンテンツ」という言葉は幅広いシーンで使用されており、その定義や内容はさまざまです。

TVやラジオ番組、映画、音楽、SNS、Web記事をはじめ、私たちが普段、何かしらのメディアを介して見ているものはすべてコンテンツといえます。

本記事では、コンテンツの意味や主な種類について解説します。

さらに、マーケティングで用いられることの多いコンテンツにフォーカスして、良質なコンテンツがマーケティングにどのような影響を与えるのか、良質なコンテンツを制作するコツなどを紹介しましょう。

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高品質なコンテンツを制作し、 集客やCV改善へ繋げることがナイルの強みです。「見積りが欲しい」、「専門性が高い記事の執筆」、「インタビュー記事の制作」など、お気軽にご相談ください!

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コンテンツとは

コンテンツ(Contents)とは、英語で「内容・中身」を意味する単語のことです。テキスト・画像・動画などを用い、インターネットやテレビ・ラジオ、紙面など各メディアを介して発信されます。

基本的に広告とは別のものとされ、次のように業界によって内容が異なります。

【コンテンツの種類】

  • オフラインコンテンツの例:映画・雑誌・ゲーム など
  • オンラインコンテンツの例:ブログ・SNS・動画 など

なお、マーケティングとエンタメの文脈では、下記のとおり意味が異なります。

【コンテンツの意味】

  • マーケティング:ブログ記事・メールマガジンや動画など、伝える情報そのもののこと
  • エンタメ:テレビ番組、漫画・音楽など、創作物のこと

日常会話の中では、

「この動画コンテンツはクオリティが高くておもしろい」
「子供向けのコンテンツを作成する」
「A社はコンテンツマーケティングに強い」

といったように使用されます。

主なコンテンツの種類

コンテンツには、主に次の4種類があります。

ひとつずつ見ていきましょう。

コンテンツの大まかな4つの種類

 

1 デジタルコンテンツ

デジタルコンテンツとは、下記のようなデジタルデータとして存在するコンテンツのこと。

【デジタルコンテンツの例】

  • 電子書籍
  • 動画配信サービス
  • 音楽ストリーミング配信 など

デジタルコンテンツは、端末とインターネット回線さえあれば、場所を問わず楽しむことができるメリットがあります。

また、データの修正やコピーが簡単なので、書籍などに比べて修正や保存のコストがかからない点も魅力です。

ただ、他社が制作したコンテンツを無断でコピーして公開した場合は、著作権侵害になります。

さらに、デジタルデータが劣化する懸念はありませんが、紛失やハードウェアの故障によるデータ消失の可能性が考えられるでしょう。

2 Webコンテンツ

Web上に掲載されているコンテンツを、Webコンテンツといいます。具体例は下記のとおりです。

【Webコンテンツの例】

  • ブログ記事
  • SNSの投稿
  • YouTubeの動画 など

なかでも、Webマーケティングを目的として企業が運営するメディアを「オウンドメディア」といいます。

自社商品・サービスのPRや、関連するジャンルのお役立ち情報などを発信するのが主な役割です。

オウンドメディアのコンテンツを通じて、自社商品・サービスの良さ、そのジャンルにおける専門性を直接ユーザーに伝え、認知やリードの獲得を狙います。

自社のターゲットが求める情報を発信できれば、莫大な広告費を投下しなくてもユーザーを集めることが可能です。

もちろん、コンテンツの制作費用や企画を考える必要があるうえ、メディアが本来の目的を果たすようになるまではある程度時間はかかりますが、限られたコスト内でもある程度の効果は期待できるでしょう。

3 モバイルコンテンツ

モバイルコンテンツとはデジタルコンテンツの一部で、その名のとおりスマートフォンやタブレットなどのモバイル端末で閲覧できるものです。

【モバイルコンテンツの例】

  • Webサイト
  • アプリケーション
  • 電子書籍 など

総務省の発表によると、日本におけるモバイル端末全体の世帯保有率は97.5%

ほとんどの家庭にあるモバイル端末に向けて情報を発信することは、マーケティングを進める上で欠かせません。

もちろん、モバイルコンテンツをパソコンで閲覧されるケースはありますが、モバイル端末にコンテンツを届けることができれば、より多くの人に情報を見てもらえるきっかけになるでしょう。

4 アナログコンテンツ

インターネットを介さずに見たり聞いたりするコンテンツのことを、アナログコンテンツといいます。

【アナログコンテンツの例】

  • 紙の本
  • CD
  • アーティストのライブ

物理的に存在するコンテンツのため、劣化したり、提供できる場所が限られたりするケースも。

そのため、紙の本から電子書籍、CDから音楽配信サービスのように、デジタルコンテンツに置き換わりつつあるのが現状です。

ただ、アーティストのライブやオフラインで開催されるセミナーのように、現場の熱量を直接感じられるのはアナログコンテンツの強みです。

デジタル・アナログともに、コンテンツごとに特徴があることを知っておきましょう。

マーケティングで活用されるコンテンツの目的

続いて、マーケティングの文脈で活用するコンテンツにフォーカスして、なぜそれを作るのかを紹介します。

マーケティングで活用されるコンテンツの目的

自社の認知や集客につなげるため

ターゲットユーザーにコンテンツを通じて有益な情報を提供することで、自社のブランドを認知してもらうようにします。

ユーザーに役立つコンテンツを発信することで自社に興味を持ってもらい、やがて商品やサービスの購入・利用意欲を促進します。

自社の専門性をアピールし、商品やサービスに対する信頼度を上げるため

自社の商品やサービスを購入・利用してもらうためには、関連する情報について非常に詳しい企業であることをアピールすることが必要です。

専門的な知識が豊富にあることを、コンテンツを通じて知ってもらうことで、ユーザーの信頼度を高めます。

競合との差別化をはかるため

商品やサービスに、競合はつきもの。その中で自社のプロダクトを選んでもらうためには、競合のものからは得られないメリットがあることを伝えなければなりません。

そのためにコンテンツが活用されます。

マーケティングに使える主なコンテンツ

続いて、マーケティングで利用されるコンテンツの種類と目的を紹介します。

企業がコンテンツを展開する目的は、主に「認知・集客」と「育成」の2つです。

認知・集客 育成
  • 記事
  • SNS
  • 動画
  • プレスリリース
  • 音声コンテンツ
  • 漫画コンテンツ
  • 書籍
  • LP
  • メールマガジン
  • ウェビナー・セミナー
  • ホワイトペーパー

 

上記のようなコンテンツを用い、戦略的に情報を発信することによって、自社の商品・サービスやブランドを認知してもらい、購入につなげることをコンテンツマーケティングといいます

コンテンツマーケティングは、上記のコンテンツをすべて使えばいいのではなく、商材の種類やターゲットの志向によって、適したコンテンツは異なります。

ターゲットにうまくフィットするコンテンツを選ぶためにも、それぞれの特徴を把握しておきましょう。

次に、個々のコンテンツの特徴や目的、メリット・デメリットについて紹介します。

記事

オウンドメディアやブログなどに掲載する、文章をメインとするものが記事コンテンツ。

これは、ユーザーの興味・関心に応え続ける「ストック型」、時事性や情報鮮度が重視される「フロー型」に分かれます。

ナイルで制作した記事を例に、それぞれのタイプを紹介しましょう。

ストック型記事

ストック型は、ユーザーが必要になったときに、時期にかかわらず読んでもらえる記事のこと。時間が経過しても情報が古くならないものが前提となります。

検索経由で流入されやすい、ユーザーの知りたい情報を提供する記事や、興味関心を引くインタビュー記事、事例記事が該当します。

フロー型記事

ニュースや旬の情報を扱ったものなど、速報性が求められる記事がフロー型。

今この瞬間は役に立ちますが、時間が経つと意味をなさないものといえます。

ストック型、フロー型それぞれでメリット・デメリットが異なります。

どれがいいともいえませんので、商材に合わせて活用しましょう。

【ストック型とフロー型のメリット・デメリット】

ストック型 フロー型
メリット
  • 自社メディアの資産になる
  • 検索で上位表示されると、継続的に安定した流入数を得やすい
  • 発信したタイミングで一気に流入数を得やすい
デメリット
  • 流入数が増えるまで時間がかかる可能性がある
  • 流入が長続きせず、すぐに減ってしまう

 

SNS

X(旧:Twitter)やFacebook、Instagram、TikTokなどのソーシャルネットワーキングサービスを使った発信もコンテンツに含まれます。

「テキストメインならX(旧:Twitter)」「画像や動画メインならInstagram」といったように、各SNSの特徴や利用ユーザーの属性を理解した上で、使い分ける必要があります。

記事は、検索経由や、サイトにダイレクトで流入したユーザーにしかリーチできませんが、投稿がタイムラインに表示されるSNSであれば、ユーザーが能動的に取りに行かなくても情報をすることが可能です。

さらに、同じようなトピックに興味・関心を持つ潜在顧客まで情報を届けられる可能性があります。

ただし、SNSにはメリットだけでなくデメリットもありますので、しっかり押さえておきましょう。

【SNS投稿のメリット・デメリット】

メリット デメリット
  • 拡散されれば低コストで多くの人に届けられる
  • 新規顧客を獲得しやすい
  • フォローしてもらえれば、ユーザーが検索しなくてもタイムラインに表示される
  • 成果が出るまでに時間がかかる
  • 継続的な発信が必要
  • 不用意な投稿による炎上のリスクがある

 

なお、ナイルでもXで情報を発信していますので、ぜひチェックしてください!

動画

動画コンテンツは、映像と音声を使って一度に多くの情報を伝えられるのが特徴です。話者の表情や声の抑揚など、テキストや画像だけでは伝わりにくい・伝えきれない情報をユーザーに届けることができます。

【動画のメリット・デメリット】

メリット デメリット
  • 多くの情報を短時間にまとめて伝えられる
  • 視覚と聴覚で訴求できるため記憶に残りやすい
  • テキストだけだと伝わりづらいことも、動きがあることでわかりやすく伝えやすい
  • 制作のハードルが高い
  • 後から編集しにくい

 

なお、ナイルでもYouTubeチャンネル「ナイルTV / WEBマーケティング相談室」を運営しています。

Webマーケティングにまつわるさまざまな情報を動画でご紹介する中で、多くの企業からお問い合わせをいただいております。

 

LP(ランディングページ)

LP(ランディングページ)とは、Webサイトにアクセスしたユーザーが最初に訪問するページのことです。

一般的には、広告をクリックした後に遷移するページを指します。

つまり、訪問したユーザーに「購入」「問い合わせ」「資料請求」などの行動を起こしてもらうためのページです。

【LPのメリット・デメリット】

メリット デメリット
  • 行動を起こしてもらう力が強い
  • 制作コストが高い

 

次の記事では、LPの意味や構成をより詳しく解説しています。SEOの観点から見たLPの役割についてもまとめているので、ぜひ参考にしてください。

メールマガジン

メールで定期的に情報を配信するメールマガジンも、コンテンツのひとつです。

その最大のメリットは、認知形成ができる点にあります。具体的には、商品情報やブランド理念などを伝える機会を作り、自社のファン化を促進できます。

【メールマガジン】

メリット デメリット
  • 好きなタイミングで情報を届けられる
  • 自社のファン化を促進できる
  • 継続的に配信するためのネタが必要
  • 迷惑メールに分類される可能性がある

 

ナイルから配信しているメールマガジンの購読者数は約10,000人を超えています(2024年5月現在)。

購読者の業務の役に立つものになるよう、日々改良を重ねて、現在のメールマガジン開封率は30を維持(平均の開封率は20%程度)しており、効果的に認知形成ができています。

メールマガジンの開封率の推移(YouTube動画のキャプチャ)

 

メールマガジンの作成時間は30分ですが、改善前よりもCVが10倍にアップしました。

このような、メールマガジンで効率的に集客する裏技はこちらの動画で解説しているので、ぜひご覧ください。

 

なお、ナイルのメールマガジンは無料ですので、興味がありましたらぜひ登録してください。

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セミナー/ウェビナー

セミナーや、Web上でセミナーを行うウェビナーは、特定のテーマについて情報やノウハウを講演するイベントコンテンツです。

企業が開催するセミナーの場合は、業務に役立つ手法や最新のトレンドをテーマに開催されることが多く、特にBtoBにおいては、ブランディングやリード獲得、顧客の育成につながるでしょう。

さらに、セミナーの感想やセミナー参加の理由などに関するアンケートを実施すれば、参加者の課題を知ることもできます。

それをフックに参加者の企業へアプローチし、商談化率の向上を目指すのも手です。

ナイルでも、WebマーケティングやSEOなどをテーマに、月2回ほどウェビナーを開催していますが、ウェビナー経由の商談化率は平均30%と高くなっています。

ナイルの無料セミナー/ウェビナー案内ページ

 

【セミナー/ウェビナーのメリット・デメリット】

メリット デメリット
  • 抱えている課題など、自社ターゲットのリアルな情報を取得できる
  • ウェビナーなら場所を問わず全国各地の人に参加してもらえる
  • 集客活動が必要になる
  • セミナーの場合は会場、ウェビナーの場合は配信環境を整える必要がある

 

下記の記事では、ウェビナーの集客についてまとめています。集客で押さえるべきポイントも解説しているので、ぜひ参考にしてください。

プレスリリース

プレスリリースとは、自社の活動に関する公式情報を、外部メディア向けに発信するものです。

新商品の販売開始や新機能の追加、アンケート調査の結果など、ニュース性のある情報を発信するときに活用します。

「PR TIMES」などのプレスリリース配信サービスを利用することで、テレビや新聞、そのほかのWebメディアに取り上げてもらい、自社の情報が広く拡散されることが期待できます。

【プレスリリースのメリット・デメリット】

メリット デメリット
  • 外部のメディアに取り上げてもらい、自社の情報が拡散される可能性がある
  • 確実に他メディアへ掲載されるわけではない
  • サービスによっては利用料金がかかる

 

ホワイトペーパー

ホワイトペーパーとは、「ノウハウ集」「導入事例集」「アンケート結果」など、自社の情報やユーザーの業務に役立つ情報、調査結果などをまとめた資料のことです。

PDFにまとめ、自社サイトからユーザーにダウンロードしてもらうのが一般的で、主にBtoBのマーケティングに活用されます。

資料をダウンロードしてもらうにあたり、ユーザーの企業や連絡先などの情報入力を必須とすることで、リードの獲得や育成などにつなげられるでしょう。

【ホワイトペーパーのメリット・デメリット】

メリット デメリット
  • 見込み顧客の獲得、育成につなげられる
  • 顧客満足度が高くなる
  • 顧客獲得につながるとは限らない
  • 後から編集しにくい

 

次の記事では、ホワイトペーパーの活用やメリット、作成時の注意点について解説しています。

ホワイトペーパーの作成・配布を検討している方は併せて参考にしてください。

音声コンテンツ

音声のみで情報を発信する形式も、コンテンツのひとつです。

インターネットが普及する前は、音声コンテンツといえばラジオが主流でした。しかし、現在は「ポッドキャスト」や「Voicy」といったインターネット上で音声配信できるサービスが増えており、個人でも気軽に音声コンテンツを発信できます。

通勤や家事の合間など、「ながら聞き」ができるため、忙しいユーザーにリーチしたいときにおすすめです。

【音声コンテンツのメリット・デメリット】

メリット デメリット
  • 「ながら聞き」ができるため忙しいユーザーにアプローチしやすい
  • 視覚的な表現が必要な商品には向いていない

 

漫画

漫画は日常のエンタメコンテンツのイメージが強いかもしれませんが、ビジネスの場でも専門性の高い内容をわかりやすく表現するために活用できます。

ユーザーが楽しく読み進められるため、飽きずに最後まで読んでもらえる可能性が高いです。

【漫画のメリット・デメリット】

メリット デメリット
  • 難しい内容をわかりやすく伝えやすい
  • 親しみやすく読まれやすい
  • 制作コストが高い

 

次の記事で、漫画コンテンツの作成方法と実際の事例を紹介しています。興味のある方は、ぜひご覧ください。

書籍

書籍もコンテンツのひとつです。制作に時間はかかるものの、出版することで業界内での権威性や信頼性の向上に役立つでしょう。

紙の書籍だけではなく、電子書籍も含まれます。

【書籍のメリット・デメリット】

メリット デメリット
  • 執筆者、さらには執筆者が所属する企業の信頼性や権威性が高められる
  • 制作コストが高い
  • 紙の書籍の場合、在庫を抱える可能性がある

 

ここまででご質問のある方は、こちらのバナーよりお気軽にお問い合わせください。

良質なコンテンツとは?

自社のメディアを通じて公開するコンテンツは、「おもしろい」「役に立つ」など、ユーザーにポジティブな影響を与えるものであることが必須。

自社の強みをアピールする良質なコンテンツであれば、ユーザーの心をつかむことができ、ブランディングや自社商品・サービスの購入・利用につながるものになる可能性が高まります。

一方、コンテンツの内容が物足りなかったり、問題があったりすると、ユーザーの心に何も残さないばかりか、逆にブランドイメージに悪い影響を与えることにもつながりかねません。

ここでいう「良質なコンテンツ」とは、ざっくり次の4つを満たすものになります。

良質なコンテンツとは…

理解しやすく、整理された内容である

大前提になりますが、どれだけ役に立つ情報が盛り込まれていても、ユーザーにとって理解しやすい構成・内容になっていなければ、役立ててもらうことも、読み進めてもらうこともできません。

理解しやすいコンテンツとは、次のようなものです。

ユーザーがわかりやすい言葉、表現が使われている

そのコンテンツが初心者向けなのか、専門的な知識のある人向けなのかで異なってきますが、ターゲットユーザーがすんなり理解できる言葉や表現になっているものを指します。

ただ平易なものにすればいいわけではなく、ターゲットユーザーが持つ知識やスキルに沿った言葉を使うことが大切です。

ユーザーの思考の順番に沿った内容になっている

整理されていない構成になっていると、ユーザーの頭を混乱させ、結局何が言いたいのかわからないコンテンツになってしまいます。

起承転結がしっかりしていて破綻のない内容にしましょう。

ユーザーが求める情報がある

これは主にSEOで必要になることですが、ユーザーが検索エンジンを利用する際は「◯◯とは」「◯◯ おすすめ」「◯◯する方法」といった、何かしらの課題や悩みを解決するためのワードを用いて検索することが多いでしょう。

つまりSEOコンテンツは、こういったユーザーの課題解決につながる内容にしなければならないため、ユーザーが求めている情報があることが絶対条件です。

そもそも、ユーザーが求める情報がないコンテンツは、検索順位の上位に表示されること自体が難しくなるでしょう。

ただ、ユーザーが「こういう情報が欲しいです」と明確に声を上げていることは、ほぼありません。

そんな声なきニーズに応えるためには、ユーザーが何を知りたいのかをさまざまな方法で把握することが必要になります。

例えば、検索結果によく出てくる「関連する質問」にある項目は、ユーザーニーズが反映されていますので、それらを要件に含めるのはおすすめです。

ユーザーにメリットをもたらす情報、気づきを与える情報がある

「ユーザーが求める情報がある」にもつながりますが、例えば「ダイエットには、果物を食前に食べるのがおすすめ」「朝、適度に日光を浴びると、心の安定が保つことにつながる」など、ユーザーにメリットをもたらす情報があることは、良質なコンテンツに必要です。

さらに、ユーザーが明確に意識しているわけではないけれど、実は潜在的に課題となっていたこと、顕在化していない課題をあぶり出し、それを解決する(気づきを与える)ことも大切になります。

「へぇ、そうなんだ!」という感情を持ってもらえなければ、人の心を動かすことはできません。

エビデンスにもとづいた正確な情報がある

ユーザーが求める情報も、メリットをもたらす情報も、すべて“正確”でなければ意味がありません。

内容によっては、ユーザーの命にかかわる悪影響をもたらす可能性もありますので、すべてにおいて正しいことが証明されている情報に限る必要があります。

そのためには、憶測だけの情報で語るのではなく、然るべき専門家に確認を取ったり、公的な機関が公開している情報を参考にしたうえでコンテンツを制作しましょう。

また、コンテンツの中で情報の出処をあきらかにすることで、信頼性を担保し、説得力をアップさせることにもつながります。

良質なコンテンツを制作するポイント

前項で紹介した、良質なコンテンツとはどういうものかを踏まえて、具体的にどのようなことを意識して制作していくべきかを見ていきましょう。

良質なコンテンツを制作するには…

目的やターゲットを明確にする

コンテンツ制作では「何のためにコンテンツを作るのか」といった目的や、「誰に向けてコンテンツを作るのか」といったターゲットユーザーを明確にすることが大切です。

目的やターゲットユーザーを明確化していない場合は、誰に何を伝えたいのかわからない、ぼんやりした内容のコンテンツになってしまいます。

例えば、サイト制作会社が作る「サイトリニューアル時の注意点をまとめたPDFコンテンツ」なら、目的は「資料のダウンロードによるリード獲得」、ターゲットユーザーは「企業の経営者・マーケティング担当者」などです。

なお、ターゲットユーザーの明確化には、その人物像を掘り下げた「ペルソナ」を作りましょう。

次の記事ではペルソナの概要や設定方法、具体例などを解説していますので、併せて参考にしてください。

制作体制を整える

コンテンツ制作は、とても手間も時間もかかる作業です。

そのため、「誰が制作するのか」「誰が進捗を管理するのか」「誰が分析するのか」などの役割分担をし、継続的に制作・運用を行える体制構築が重要になります。

体制構築が不十分なまま進めると、満足するコンテンツ量を作れないまま頓挫してしまう可能性も。

そのようなリスクをなくすためには、戦略立案や制作進行を担うディレクター、企画立案や品質管理を担う編集者、さらにコンテンツを形にするライターなどの制作者、といった各々の領域のプロフェッショナルを立て、長期的に制作を遂行できる体制を整えてから取り組むようにしてください。

社内のリソースが足りない場合は、協力してくれる外部パートナーの活用も検討すると良いでしょう。

ナイルでは、コンテンツマーケティングの戦略設計からコンテンツ制作までを一気通貫でサポートいたします。

SEOコンテンツをはじめ、漫画や動画、ホワイトペーパーなどの制作も行いますので、お気軽にお問い合わせください。

ターゲットユーザーに適したコンテンツをチョイスする

テキストや動画、漫画など、さまざまなコンテンツの種類がある中で、どれがターゲットユーザーにとって接触しやすいものかを見極めましょう。

BtoBなら、テキストの記事やホワイトペーパー、メールマガジンは定番。さらに最近では、動画が活用されるシーンも多くなっています。

またBtoCの場合は、ターゲットユーザーの性別や年代、属性、商品・サービスによって、活用されるコンテンツは細かく分かれます。

例えばSNSの中でも、ユーザーの属性によって、使っているメディアは異なるはずです。Xと相性がいいか、InstagramやTikTokのほうが目に留まりやすいかなど、最適なタッチポイントを探る必要があります。

ターゲットユーザーやメディアの世界観に合ったトンマナにする

トンマナ(トーン&マナー)とは、デザインや文章などさまざまなところで、コンテンツ全体の雰囲気やスタイル、文体に一貫性を持たせることいいます。

ターゲットとするユーザーにどういうことを伝えたいか、どういうスタンスでコンテンツに接してもらいたいか、どういう印象を持ってもらいたいかを踏まえて言葉使いや雰囲気を定め、それをメディア全体で統一することが必要です。

例えば、カジュアルにチェックしてもらいたいコンテンツなのに、重厚感のある堅い雰囲気にしたら、ユーザーはどう思うでしょうか。

初心者をターゲットにしているコンテンツなのに、説明もなく専門用語がたくさん出てきたら、ユーザーは理解できるでしょうか。

そういったちぐはぐなトンマナでは、ターゲットユーザーに刺さるものにすることは難しくなるので注意しましょう。

オリジナルな内容にする

競合のメディアとテーマが同一のコンテンツを作ることはよくあります。それ自体は悪いことではありません。

ただ、競合とまったく同じ内容や見せ方にしたところで、コンテンツの価値は上がらないでしょう。

たとえ競合でも取り上げているテーマだったとしても、見せ方を変えたり、独自の情報を入れたりするだけでオリジナリティが生まれ、グッと魅力的になる可能性はあります。

ユーザーに新しい発見をもたらすような、読み進めたくなるコンテンツを目指しましょう。

専門的な知識を持つ人が作る、登場する

ユーザーがコンテンツに触れたときに、それが信頼できるものかを判断するポイントは、取り上げているトピックについて専門的な知識を持つ人が作っている、もしくは登場していることではないでしょうか。

例えば、医療系なら医師、栄養系なら管理栄養士、法律系なら弁護士など、該当のジャンルにおける専門家であることがわかる肩書きや資格を持った人が解説、監修していることが大切。

さらに、コンテンツ内でその人のプロフィールをあきらかにすることがベストです。

ファクトチェックを欠かさない

たびたびお伝えしているとおり、コンテンツで公開している情報がすべて正しいものであることは、良質なコンテンツを作るにあたって大前提です。

すべての情報に対するファクトチェックは、省略してはいけないプロセス。裏が取れないことは盛り込まない、を胸に刻みましょう。

SEOにおける良質なコンテンツとは?

検索結果の上位に表示されるために求められる良質なコンテンツとは、ずばりここまでで紹介してきたポイントを踏まえたものといって過言ではありません。

SEOだからといって、何か特別なコンテンツを作らなくてはならないわけではなく、ざっくり言うと「専門性が高く、ユーザーの役に立つコンテンツ」であることが重要です。

Googleでは、「E-E-A-T」という検索品質評価ガイドラインを定めています。

「E-E-A-T」とは<経験・専門性・権威性・信頼性>

 

  • Experience(経験):コンテンツの内容に関する、Webサイト運営者の経験
  • Expertise(専門性):コンテンツの内容に関する、Webサイト運営者の知識やスキル
  • Authoritativeness(権威性):Webサイトや運営者の認知度
  • Trustworthiness(信頼性):Webサイトに掲載している情報の正確性や安全性

「経験」「専門性」にあたる、自社の強みを活かした情報や知見をコンテンツを通じてユーザーに提供しつづけることで、メディア自体の「信頼性」や「権威性」は高められます。

すると結果として、検索エンジンからの評価がアップすることにつながるでしょう。

E-E-A-Tについては、次の記事で詳しく紹介していますのでチェックしてみてください。

コンテンツの意味や目的を理解してビジネスに活用しよう

ビジネスにコンテンツを活用する場合は、「なぜ作るのか」と「誰に届けるのか」を明確にすることが重要になります。

それを経て、自社のターゲットユーザーが接触しやすいコンテンツは何かを探り、効果的に活用していくことがコンテンツマーケティングです。

コンテンツを作っていると、どうしても「形にする」ことにフォーカスしてしまいますが、作り手が忘れてはいけないのはユーザーの存在です。

自分がユーザーの立場でそのコンテンツに接したときにどう感じるか、その視点で企画・制作をすることを意識しましょう。

なお、ナイルは、記事や動画、漫画をはじめ、マーケティングに貢献する高品質なコンテンツ制作を強みとしています。

コンテンツ制作のスキルやリソースにお困りでしたら、ぜひ一度ご相談ください。

記事制作やコンテンツ制作でお困りの方へ

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編集者情報

大澤 心咲
大澤 心咲
新卒でアクセンチュア株式会社を経て、2018年ナイル入社。
コンサルタントとして大手企業SEO戦略策定・コンテンツマーケティング支援を担当。
現在はナイルのマーケティングとセールスの統括マネージャーとして従事。
著書:「ひとりマーケター成果を出す仕事術

監修者情報

ナイル編集部
ナイル編集部

2007年に創業し、約15年間で累計2,000社以上の会社にマーケティング支援を行う。また、会社としても様々な本を出版しており、業界へのノウハウ浸透に貢献している。(実績・事例はこちら

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