SEOで売上をアップするコツとは?仕組みや7つの解決施策を紹介

SEOで売上をアップするコツとは?仕組みや7つの解決施策を紹介
金子 光(かねこ ひかる)

著者情報

Webマーケター / ナイルのSEO相談室編集者|金子光
新卒で楽天グループ株式会社に入社。営業管理として40人規模のチームをマネジメント。その後社員3人のベンチャー企業に入社し新規事業立ち上げを経験。現在はナイルのSEO相談室編集長として、Webマーケティングに従事している。

「SEO対策しているのに、売上がアップしない」とお悩みではありませんか?実は、SEOに取り組んだものの、思ったように売上が伸びず施策に悩む企業は多いです。

結論、漫然とSEOに取り組むだけではなく、売上につながるポイントを抑えることが非常に重要です。そこで本記事では、売上につながる正しいSEOの取り組み方をお伝えします。

なお、ナイルでは2,000社以上の支援実績をもとにしたSEO知識を配布しています。資料は無料なので、興味があれば以下からお気軽にダウンロードしてください。

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【重要】漠然とSEOに取り組むだけでは売上が増加しない

冒頭でお伝えしたとおり、漠然とSEOに取り組んでいるだけでは、売上は上がりません。SEOは、あくまで検索エンジン上で自社のページを上位表示させるための施策だからです。

前提として、SEOを通じた売上は下記の計算式で推測します。

売上=SEOによる流入数×CVR×商品単価

※流入先のページに購入ボタンが設置してある場合を想定

この計算式に沿って、SEOから売上につなげるために必要な流入数・CV数の役割を解説します。

要素1 流入数

SEOで売上をアップするためには、まず流入数を増やす必要があります。「流入数を増やすこと=自社に集客すること」と考えられるからです。

ここで重要なのは、自社の扱う商品サービスが、検索エンジンを通じた集客にマッチしていることです。そもそも、売りたい商品が検索エンジンで検索されていなければ、ターゲットと接点を持てません。

例えば化粧品の場合、検索エンジンではなく、SNSで写真や使用感を調べている可能性があります。このケースなら、SEOよりもSNSに力を入れたほうが集客効果は高いと想定できます。

集客の設計を間違えると売上につながらない可能性もあるため、自社の扱う商品サービスが検索エンジンにマッチしているかどうかは重要です。

要素2 CVR

「CVR」を伸ばすことも、SEOを取り入れて売上を作るためには大切です。流入数を伸ばし集客に成功しても、購入してもらえなければ利益が生まれません。

なおCVRとは、「流入したユーザーのうち、コンバージョンにいたった割合」のことです

CVR(CV率)=CV数 ÷ 訪問数(セッション数)×100

以上のように、SEOに取り組む際は「流入数」だけではなく、CVRも増やして、CV数を向上させる工夫が必要です。

流入数アップ(SEO)のためにできる対策5選

対策1 ターゲットに合わせてキーワードを選定する、対策2 ある程度のコンテンツ数を制作する、対策3 コンテンツの質を高める、対策4 被リンクを獲得する、対策5 内部対策(テクニカルSEO)を強化する

流入数を増やすための施策としては、上記の5つがあります。それぞれについて、詳しく見ていきましょう。

対策1 ターゲットに合わせてキーワードを選定する

前述のとおり、自社サイトへ集客できないと売上にはつながりません。そこで、SEOに取り組む際は、記事のテーマとなる「キーワード選定」が重要です
もし、企業を対象にLINE公式アカウント運用のコンサルティングを行っている企業が、SEO記事を制作する場合、以下2つのどちらのキーワードが適切でしょうか?

【キーワード例】

  • ①LINE 運用
  • ②LINE スタンプ 買い方

結論、「①LINE 運用」がおすすめです。理由は、以下のように想定読者がターゲットに近いと考えられるからです。

【各キーワードの想定読者】

  • ①LINE 運用:LINE運用をするマーケティング担当者
  • ②LINE スタンプ 買い方:LINEスタンプを購入したい人

もちろん、LINEスタンプを購入する人のなかには企業の担当者も含まれます。ですが、割合でいうと、一般の消費者が多いと想定できます。以上から、キーワード選定の段階からターゲットを絞り込むことは重要です。

なお、キーワード選定の詳細は下記の記事で紹介していますので、併せて参考にしてください。

対策2 ある程度のコンテンツ数を制作する

SEOによって集客を強化するためには、サイト流入のきっかけとなるコンテンツを一定数制作することも大事です。サイト内の記事の数が少ないと、Googleから高い評価を得られず上位表示が難しくなります。

また、サイト内の記事の数はサイトへの入り口の数とも言えるため、この点でも集客に影響します。オウンドメディアに必要な記事数の目安については、下記の記事で詳しくお伝えしていますので、ご覧ください。

「社内にリソースが不足していて、記事を制作するのが難しい」というケースの場合は、ぜひナイルにお気軽にご相談下さい。SEOノウハウを知り尽くした編集チームが成果につながるコンテンツを制作代行しております。

対策3 コンテンツの質を高める

流入数を向上させるためには、記事の「タイトル」や「内容」の質を高めることも大事です。では、それぞれ解説します。

ページの「タイトル」を見直す

まず「タイトル」は、検索結果ページ内での「クリック率(CTR)」を大きく左右します。SEOに取り組んで、自社の記事が検索結果の1ページ目に表示されても、クリック率が低いと流入数はアップしません。

検索順位別のクリック率の平均は以下のとおりです。

【検索順位別のクリック率】

  • 1位:39.8%
  • 2位:18.7%
  • 3位:10.2%
  • 4位:7.2%
  • 5位:5.1%

参考:Google Click-Through Rates (CTRs) by Ranking Position in 2024

もし、自社のページの数値が平均とかけ離れているようであれば、以下の視点で改善を検討しましょう。

【クリック率を改善する施策例】

  • クリックしたくなる魅力的なタイトルを付ける
  • メタディスクリプションでターゲットを明示する
  • リッチリザルトを実装する

コンテンツの「内容」を見直す

ユーザーが「このサイトには知りたい情報がない」と感じると、すぐに検索結果ページに戻ってしまい直帰率がアップします。直帰率」とは、サイトに流入したユーザーが、最初の1ページしか読まずに離脱している割合のことです

なお、一般的な直帰率の平均は下記のとおりです。

【直帰率の平均値】

  • 記事メディア:65〜90%
  • ECサイト:20〜45%
  • BtoBのサイト:25〜55%

直帰率が高いということは、記事の内容に満足できていない(=必要な情報を提供できていない)可能性があります。そこで、改善のために以下の対策を行いましょう。

直帰率

【深掘りポイント】

直帰率や離脱率が高ければコンテンツの質に問題ありと疑うべきですが、一概に悪いとは言えません。該当の記事で検索意図が十分満たされてページを離れるということもあるためです。このようなば場合は平均セッション時間やヒートマップの確認などをすると、よりユーザーの詳細心理がわかるでしょう。

対策4 被リンクを獲得する

SEOでは、被リンクの数も重要です。被リンクは、主に以下の3つの理由で設置されるため、Googleが が質の高いページであると判断するからです。

被リンク

SEOを地道に行い記事の質も問題がないのに検索順位が競合より下回る場合は、被リンクの数に差がある可能性があります。そのようなときは、以下ツールなどで、競合の被リンク数を確認しましょう。

【競合サイトの被リンク数を確認できるツール例】

ただし、被リンクの数は自社ではコントロールできない要素です。そのため「リンクを張りたい」と思ってもらえるような質の高い記事を作ることが改善につながります。

被リンクや被リンクの獲得方法に関しては以下の記事で詳細に解説しているので、併せてご覧ください。

対策5 内部対策(テクニカルSEO)を強化する

いくら質の高いコンテンツを作っても、内部対策(テクニカルSEO)ができていないと、検索順位は上がりません。検索順位を決めるGoogleの検索エンジンに、「良質なコンテンツを作っている」と正しく伝えられないからです。

なお、内部対策とは、検索エンジンに自社サイトの情報を正しく認識してもらうために行う施策のことです。具体的にすべきこととして、以下の3点があります。

【内部対策(テクニカルSEO)で実施する3つの施策】

  • 主要なHTMLタグの最適化
  • URLの正規化
  • 内部リンクの最適化

ECサイトを運営している場合は、記事コンテンツの制作より内部対策を重視します。「商品ページ」を検索結果の上位に表示させることを狙うためです。

ECサイトにおけるSEOのポイントは、以下の7つです。

  1. ピラミッド型カテゴリ構造にする
  2. タイトルを異なる訴求ワードで設定する
  3. 正規ページ以外のクロール制御は専門家に依頼する
  4. 3つのリンクを検索エンジンに見つかりやすくする
  5. 規則的な掛け合わせキーワードをページに対応する
  6. リッチリザルトの構造化データを「商品」に実装する
  7. 検索しやすい「ユーザーエクスペリエンス」を重視する

それぞれの詳細は、下記の記事でお伝えしていますので、併せて参考にしてください。

以上のように、SEOには実施すべき対策が多くあるので、1つずつ積み重ねていくことが重要です。一方で、項目が多すぎるため、「あと少し」というところで断念するケースが少なくありません。

そこでナイルでは「将来的に自社でSEOができるようにしたい」とお考えの方のために、支援するサービスも行っていますので、まずは下記からサービスの概要をご覧ください。

CV数アップのためにできる対策2選

ここで、CVRを向上させるための対策を以下の2つ紹介します。

対策1 CVポイントごとに改善する、対策2 KPIに合わせてCVポイントを選定する

 

では、それぞれの施策について詳しくお伝えします。

対策1 CVポイントごとに改善する

CVポイントごとに効果測定をして改善を繰り返すことも重要です。CVポイントを細かく区切って数字を追うことで、CVRが低い原因にたどり着けるので、小さな改善を繰り返すことで成果につながります

例えば、訪問者数が多いのに購入者が少なかった場合は、以下の原因と対策が考えられます。

  • 広告から商品ページへの流入が増えない
    →流入キーワードや広告文を見直す
  • 商品ページで購入ボタンがクリックされない
    →商品の魅力が伝わるよう、説明文・画像を変更する

ただ、CVポイントは細かく設定しておくのがポイントです。購入だけでは、データが少なく原因を見極められないので、流入経路だけではなく遷移先や問い合わせなど、細かく設定しましょう。

対策2 KPIに合わせてCVポイントを選定する

達成したい目標を明確にしたら、KPIに合わせてCVポイントを設定することがおすすめです。KPIを基準に考えれば、SEOだけでなく読者の熱量に合った施策をCVポイントとして設置できるケースがあるためです。

例えば、「記事経由の問い合わせ数を10件/月増やす」ことをKPIにした場合、以下のように考えます。

【KPIに合わせてCVポイントを設置する例】

  1. 記事内でメールマガジンへの登録を促す:メールマガジンへの登録
  2. メールマガジンで、ウェビナーへの参加を促す:ウェビナーへの申し込み
  3. ウェビナーで、無料相談を提案する:無料相談への申し込み

注意が必要なのは、読者の熱量に合わせてCVポイントを設定することです。読者が初めて知った企業にすぐ問い合わせてくれる確率は低いため、段階を踏む必要があります。

そのため、記事だけではなく、「メールマガジン登録」のような行動ハードルの低いCVポイントから購買意欲の向上を図れるよう検討しましょう。

なお、CVポイントについては、下記の記事でもお伝えしています。改善の方法なども紹介しているので、ご興味のある方は併せてご覧ください。

SEOから売上につなげる3つのコツ

SEOから売上につなげるコツは、下記の3つです。

コツ1 成約に近いユーザーが集まるコンテンツを制作する、コツ2 定期的に検索順位を確認する、コツ3 CV数だけではなくCVRも確認する

 

それぞれについて、詳しく見ていきましょう。

コツ1 成約に近いユーザーが集まるコンテンツを制作する

まず1つ目のコツは、「成約に近いユーザーが集まるコンテンツを制作する」ことです。ユーザーが求めている情報は、その人が置かれている状況によって異なります。

例えば、「転職したい」と考えている人が、転職サイトに登録するまでのプロセス例には下記があります。

  1. 「転職したい」と思い始める
  2. 検索エンジンで「転職の方法」を調べる
  3. どの転職サイトに登録すべきか比較検討する
  4. 転職サイトに登録して、転職活動を始める

転職の方法を調べているときは、転職活動をどのように進めるべきか調査しているだけと考えられます。ですが、転職サイトの比較検討を始めた段階であれば、自分に合ったサービスを見つけた時点で登録しようとするため、よりコンバージョンしやすいという考え方です。

このように、ユーザーが行動を起こす可能性がある記事を制作しなければ、読者だけが増えていきます。もちろん集客は必要ですが、自社の利益を生み出すコンテンツも制作しましょう。

コツ2 定期的に検索順位を確認する

記事を公開した後は、定期的に検索順位の確認を行いましょう。上位表示した記事を対象にリライトを行えば、効率的にCVRを向上できる可能性があるためです

例えばリライトを行う場合、上位表示できていない記事は全体の構成や内容を見直さなければなりません。ですが、すでに上位表示できれていれば、CVへの導線を強化するだけでCV数が増えるケースがあります。

【CVへの導線を強化する方法3選】

  1. CVへの誘導文を見直す
  2. テキストリンクのほかに、ボタンやバナーなどを設置する
  3. ボタン・バナーのデザインを変更する

上記の「CVへの誘導文を見直す」は、文章を調整するだけなのですぐに取り入れやすい施策です。また、ボタンやバナーを用いる場合でも、ほかの記事に展開できるため長期的に活用できるメリットがあります。

なお、検索順位はGoogleサーチコンソールなら無料で確認できます。Googleの検索アルゴリズムは日々更新されるので、どのキーワードで制作した記事が、何位に入っているか定期的に確認しましょう。

Googleサーチコンソールの使い方は以下で解説していますので、ご参照ください。

コツ3 CV数だけではなくCVRも確認する

CV数だけではなく、CVRを確認することも重要です。CVRが高い記事の上位表示を目指せば、セッション数のアップとともに売上の増加も見込めます

厳しいようですが、渾身の記事を公開し1位に表示されたとしても、CVが発生していなければ「利益を生み出す記事」とは言い難いです。一方、6位に表示されていてもCVRが高いのであれば、より多くの人に見てもらえる検索1位を目指すことで、CV数の増加が期待できます。

限られたリソースで売上を確保するには、注力する記事を厳選することが必要です。CVRはGoogleアナリティクス4で把握できるので、ぜひ確認しましょう。

ただ、理想的なCVRの値の目安は、扱っている商材や競合の状況によって異なります。「自社の場合、どれほどの数値が目安になるのかわからない」という場合には、下記からお気軽にナイルまでご相談ください。

正しい施策でSEOを売上につなげよう!

本記事では、SEOを売上につなげるための施策を紹介しました。「SEOに取り組んでいるのに、売上が伸びない」とお悩みの企業の方は、この記事の内容を参考にしながら、足りていない施策を実施してください。

なお、ナイルでは、SEOを通じて売上をアップさせるお手伝いをしています。「自社だけでは、何から手をつけて良いかわからない」という場合には、下記からお気軽にご相談ください。

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編集者情報

ナイル編集部
ナイル編集部

2007年に創業し、約15年間で累計2,000社以上の会社にマーケティング支援を行う。また、会社としても様々な本を出版しており、業界へのノウハウ浸透に貢献している。(実績・事例はこちら

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