EFO(エントリーフォーム最適化)とは?重要性と実践ポイントを伝授

EFOとは「Entry Form Optimization」の略で、日本語に翻訳すると「エントリーフォーム最適化」という意味です。
EFOは自社のサービスや商品をユーザーが購入・申し込みをする上で、非常に大きな鍵をにぎっています。そこで本記事では、EFOの概要や重要性、実施する際のポイントについて解説します。
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目次
EFOとは
EFOとは、ウェブサイトの入力フォームの仕様や項目、デザインを最適化することを示す用語です。
普段インターネットを使っていると、会員登録や商品購入の際に個人情報を入力する場面があるのではないでしょうか。このとき、入力項目が無駄に多かったりわかりづらかったりすると、ユーザーは途中で記入を止めてページから離脱してしまう可能性が高まります。
そこで、ユーザーの途中離脱を防ぎ、より通過率を上げるために実施されるのがEFOです。
エントリーフォームの構成要素
エントリーフォームの基本的な構成要素は、以下の4つです。
- タイトル:何の入力フォームなのかを示す
- ラベル:何を記入するのかを示す
- 入力欄:ユーザーが記入する欄
- コンバージョンボタン:入力が完了した後に押すボタン
(例)基本的な構成要素を備えたナイルの無料ダウンロード資料のフォームです。
EFOは、これらの構成要素を見直しながら、ユーザーの離脱防止を図っていきます。
なぜEFOが重要なのか
EFOは比較的少ないコストで早く成果を上げられるため、優先度の高い施策だといえます。
これは、「新規の集客(PV)を増やす」よりも「すでに集まっているPVを成果(CV)につなげる」ほうがコストパフォーマンス・スピード感ともに優れているケースが多いためです。
具体例として、ここでは「毎月、入力フォームへのアクセスが100人あり、CVRが20パーセントで20人のコンバージョンがある」と想定して考えてみます。
【現在】
アクセス数:100人
CVR率:20パーセント
CV数:20人
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【アクセス数を2倍に】
アクセス数:200人
CVR:20パーセント
CV数:40人
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【CV率を40パーセントに】
アクセス数:100人
CVR:40パーセント
CV数:40人
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PVを増やす施策を実施してアクセス数が2倍になったとすると、アクセス数は200人に増えるのでコンバージョンも40人に増えます。一方で、EFOを実施してCVRを40パーセントまで改善させると、アクセス数は100人のままでもコンバージョン数は同じく40人の増加です。
上記の「アクセス数を2倍にする施策」と「CVRを40パーセントに軽減させる施策」を比較すると、以下のような違いがあります。
- アクセス数の増加:広告やSNSなど、達成までに費用や時間を要する施策が多い
- CVRの改善:入力フォームを見直すだけでも達成可能
以上のことからCV率向上のために、まずはEFOから実施することがおすすめです。
EFOを実施する際の7つのポイント
EFOを実施する際のポイントは、上記の7つです。ここでは、それぞれの詳細を解説していきます。
ポイント1 入力フォームを見やすくする
ポイントの1つ目は、「入力フォームを見やすくする」ことです。入力フォームが見にくいと、ユーザーはストレスを感じて途中で離脱してしまいます。
そのため、以下のようなフォームを見やすくする工夫が大切です。
- 文字の大きさとフォントに気を使う
- フォームの長さは可能であれば1スクロール以内に収める
- 登録までの流れを示す
- スマートフォンでの表示にも配慮する
まず気をつけたいのは、「文字の大きさとフォント」です。文字が小さすぎたり、フォントが見づらかったりすると、ユーザーはストレスを感じやすくなります。そこで、文字サイズは大きくして、誰でも見やすいフォントを使うことを心がけてください。普段あまり使われていないフォントは避けたほうが良いでしょう。
次に入力フォーム全体の長さは、できれば1スクロール以内に収めることが理想です。長すぎたり複数ページにわたったりしてしまうと、ユーザーの途中離脱につながります。
また、ユーザーがわかりやすいように、下記のように登録までの流れを画面上に表示しておくことも有効です。
入力フォームが完成したら、最後に必ずスマートフォンでの表示もチェックしてください。今はスマートフォンで手続きする方も多いため、「入力欄が指でタッチしにくくないか」といった点を確認しておきましょう。
ポイント2 入力の手間を減らす
「入力の手間を減らすこと」もEFOでは大事なポイントになります。
これは、ユーザーが手続きをしている際、入力に面倒臭さを感じたときに離脱しやすいためです。手間を減らすための工夫としては、以下のことが考えられます。
- 入力項目の数を減らす
- アシスト機能を付ける
まず何よりも大切なのが、「入力項目の数を減らす」ことです。単純に項目の多い入力フォームは、ユーザーに途中離脱されやすくなります。極端な話を言うと、メールマガジンの登録であれば、項目はメールアドレスだけにするのも一つの方法です。
特にBtoBの場合、「郵便番号」「住所」などの情報は、多くの場合会社名を調べればわかります。そのため「会社名」を入力項目として用意しているのであれば、無理に入力させる必要はありません。
続いて、入力フォームにアシスト機能を付けることも効果的です。
上の画像のように、郵便番号を入れたら住所が自動入力されるボタンを設置しておけば、ユーザーは手入力の手間を省けます。
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ポイント3 エラーを出にくくする
3つ目のポイントは、「入力エラーを出にくくする」ことです。
せっかく必要事項を入力してコンバージョンボタンを押したのにエラーが出てしまうと、ユーザーはやる気がなくなって離脱してしまいます。そこで、以下のようなエラーが起きにくくなる工夫が必要です。
- 入力例を表示する
- アラート機能を付ける
- 入力項目の残数を表示する
- すべての入力が終わるまでコンバージョンボタンを押せなくする
- 必須と任意の入力欄をわかりやすくする
- 全角半角などの制約を減らす
エラーが起きにくくするため、まずは「入力例を表示する」という方法があります。
上の画像のように入力欄に半透明の例を表示しておくと、「氏名の間のスペースの有無」や「電話番号のハイフンの有無」「カタカナorひらがな」などがわかりやすくなります。これによって、ユーザーの入力ミスを防げます。
また、「アラート機能を付ける」ことも効果的です。
上のように、入力エラーがあった際にメッセージが表示されれば、ユーザーはすぐミスに気づけます。
さらに、画面上に「入力項目の残数」を表示させておくのも一手です。
上記のように残り何項目の入力が必要なのか表示されていれば、入力漏れによるエラーを未然に防げます。ほかにも、入力フォームに必須項目と任意項目がある場合には、両者を一目でわかるようにしておくことも大切です。
上の画像のように「必須」と赤文字で表示したり、入力フィールドに色をつけたりすれば、必須項目の入力漏れによるエラーを防げます。
また、入力フォーム上の「全角半角などの制約を減らす」ことも有効です。「半角で記載するべきところを全角で入れていた」ことがエラーになってしまうと、ユーザーは手間を感じて離脱しやすくなります。
そのため、可能であれば全角半角はフォーム側で自動変換されるようにしておくことがおすすめです。
ポイント4 エラーが出た際の手間を減らす
「エラーを出にくくする工夫」に加えて、「エラーが出た際の手間を減らす工夫」もまた重要です。
エラーの修正に手間がかかればかかるほど、ユーザーは離脱しやすくなります。そのため、以下のような工夫が有効です。
- エラーの原因をわかりやすくする
- 再入力項目を減らす
まず大切なのが、「エラーの原因をわかりやすくする」ことです。入力フォームでエラーが出た際に該当箇所がわからないとユーザーはストレスを感じ離脱につながります。そこで下記のように、間違っている箇所に色を付けたり、該当箇所に吹き出しでメッセージを表示したりして、エラーの項目をわかりやすくする工夫が大切です。
また、「再入力項目を減らす」ことも重要です。もしも、エラーが出た際に全ての項目が消えてしまうとユーザーはやる気をなくして離脱につながります。そこで、入力ミスがあった部分だけ消えるようにしておくことがおすすめです。
ポイント5 コンバージョンボタンを押してもらいやすくする
ポイントの5つ目は、「コンバージョンボタンを押してもらいやすくする」ことです。
入力フォームは全ての欄を記載した後、「登録・送信」ボタンを押して初めてコンバージョンになります。
そのため、ボタン自体を押してもらいやすくする以下のような工夫も重要です。
- ボタンを目立たせる
- マイクロコピーをつける
まずは、単純にボタンを目立たせるようにしてみてください。
上の「良い例」のようにボタンは目立つ色で大きいものにして、一目で場所がわかるようにすることが理想です。
ほかには、ボタン付近に「マイクロコピー」を付けることも有効です。マイクロコピーとは、下の画像のようにボタンのすぐ近くにある文章のことを指します。
【Amazonプライムの例】
ユーザーの背中を押すような文章を入れることで、行動を促す役割があります。
ポイント6 ユーザーからの信頼性を高める
6つ目のポイントは、「ユーザーからの信頼性を高める」ことです。
入力フォームでユーザーは少なからぬ個人情報を記載します。このとき、漏洩などに不安を感じて入力をためらい、結局離脱してしまうケースも考えられます。そこで、セキュリティー対策が判然であることを明記し、ユーザーに安心してもらう工夫が大切です。
ポイント7 離脱の可能性となるリンクは削除する
最後のポイントは、「離脱の可能性となるリンクは削除する」ことです。
入力フォームの中に別ページへのリンクがあると、そこから離脱される危険性が高まります。そのため、フォームの入力に集中してもらうためにも、リンクは削除しておいたほうが良いです。
「他の資料を見る」などのリンクはもちろん、ヘッダーやフッターもできる範囲で削除するようにしてみてください。
EFOツールの導入も効果的
EFOを実施する際はツールを利用することで、以下のような作業が簡単に行えます。
- 入力フォームの作成
- アシスト機能の追加
- コンバージョンにいたった詳細な分析
具体的なツールとしては、「HubSpot Marketing Hub」「Formrun」「Gyro-n」などがあります。EFOに力を入れていく際には、ぜひツールの導入も検討してみてください。
EFOを実施してコンバージョン率を高めよう
ビジネスを展開していく上で、いくら集客ができてもコンバージョンにつながらなければ成果は出ません。
そこで、EFOはCV率を高めるビジネスをしていく上で、とても重要なポイントになります。ぜひ本記事を参考にして、入力フォームを改善してみてください。
とはいえ、どんなに優れたフォームでも、商品自体に魅力がなかったり、買う気が全くないユーザーを集めたりしていては、効果は薄くなってしまいます。フォームの改善とともに、サービスの見直しなども行いましょう。
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