ホワイトペーパーの事例7選!効果を上げる作り方も紹介【サンプル付き】

BtoB企業のマーケティング施策として、今や多くの企業がホワイトペーパー制作に取り組んでいます。しかし、豊富な経験がないまま作るとなると「イメージが湧かない」という方も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、ホワイトペーパーの特徴・種類、そして7つの制作事例まで紹介します。
書き方・作り方や効果を上げる4つのポイントなども解説しますので、ホワイトペーパーの企画や制作のヒントとしてお役立てください。
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目次
ホワイトペーパーとは?
マーケティング手法としてのホワイトペーパーとは、自社製品の紹介資料や調査データ、事例集などのことを意味します。
ホワイトペーパーを発行する目的は、購買の可能性があるリード(見込み顧客)の情報を獲得することです。
獲得した個人情報は、のちのインサイドセールスや顧客育成に活用します。そのためには、ホワイトペーパーが顧客にとって有益であり、「ぜひ欲しい」と思ってもらえる内容でなければなりません。
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ホワイトペーパーの種類とは?タイプも紹介
ホワイトペーパーの代表的な種類は、次の通りです。
- 自社の商品・サービスの紹介資料
- 自社の商材や業界に関連するノウハウ集
- セミナーや展示会などのイベントレポート
- 自社製品や業界に関連した独自の調査レポート
- 製品・サービスの導入事例
- 競合他社の製品・サービスとの比較表
上記のように、ホワイトペーパーにはさまざまな種類があります。重要なのは、ユーザーのニーズに合ったホワイトペーパーを選定することです。
例えば、ホワイトペーパー施策に着手したら、まずはじめに作成しておきたいのが「自社の商品・サービスの紹介資料」です。
社内にある営業資料やパンフレットに少し手を加えるだけで作成できるため、初めての方でも比較的取り組みやすい資料です。
「自社の商品・サービスの紹介資料」を制作する際は、営業資料とは異なる切り口で潜在顧客の興味を引いたり、公開している情報よりも詳しい内容を盛り込んだりして工夫しましょう。
なお、下記記事では「種類別の特徴」や「ユーザーのニーズに合ったホワイトペーパーの選定方法」を詳しく解説していますので、ぜひご参照ください。
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ホワイトペーパーの事例7選
ここからは、下記7社のホワイトペーパーの活用事例を見ていきましょう。
- ナイル株式会社のホワイトペーパー
- 株式会社セレブリックスのホワイトペーパー
- 山田コンサルティンググループのホワイトペーパー
- 株式会社ポケットチェンジのホワイトペーパー
- アドビ株式会社のホワイトペーパー
- 株式会社いつものホワイトペーパー
- NTTPCコミュニケーションズのホワイトペーパー
【事例1】ナイル株式会社のホワイトペーパー
ナイル株式会社の、ホワイトペーパーの事例です。
ナイルでは、企業サイトにおけるコンテンツ制作やマーケティング支援、サイトコンサルティングなどを行うほか、サービス紹介資料やお役立ち資料を提供しています。
例えば、コンテンツ制作では、リライトのコツ、解析ツールの活用法などをまとめたホワイトペーパーを提供しています。
また、マーケティング支援では、ウェブ接客ツールの紹介資料や、BtoBマーケティングの現状と今後の施策などをまとめた資料もリリースしています。
当社の事業の中でも、サイトコンサルティングで多く寄せられる質問が「SEO」に関するものです。ただし、一口に「SEOの悩み」といっても、人それぞれにレベル感や課題、ニーズは異なります。
まずは、「SEOは何をすればいいの?」という初心者の方をターゲットとしたSEOの全体感を伝える資料が以下となります。
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また、すでにSEOを業務として行う多くのウェブ担当者様やEC担当者様も、日々、キーワード選定や順位変動などで悩みを抱えています。
ナイルでは、こうした方々の対策をブラッシュアップするための資料として、SEOのよくある質問と解答を1問1答形式でまとめた以下のようなホワイトペーパーも配信しています。
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ナイルではほかにも、さまざまなお悩みを抱える方々に向けたホワイトペーパーを配信しています。マッチするものがあれば、ぜひダウンロードしてみてください。
【事例2】株式会社セレブリックスのホワイトペーパー
ナイルが制作を担当した、ホワイトペーパーの事例です。
株式会社セレブリックスは、業界最大級の営業支援実績を持つ、営業代行・営業コンサルティング会社です。
23年分の実績データから「顧客開拓メソッド」を開発し、成功率の高い営業手法で、お客様の顧客獲得を支援しています。
営業に関わる数多くの課題を解決に導くノウハウ集、セミナーや研修のレポートなど、さまざまな切り口で30冊以上のホワイトペーパーを配信しています。
例えば、下記の「139のチェックリスト」という切り口のホワイトペーパーがあります。「チェックリスト」によって手軽に必要なノウハウや気づきを得られそうな期待感と、「139」という数字の迫力が効いている事例です。
「139」という数字は、チェックリストとしては膨大な数字です。営業実績に課題を持つ企業にとって、「そんなに必要な項目があるのか」という驚きと、「それほどの意識を自分たちは持っているだろうか」という危機感を掻き立てられることでしょう。
当社がこのホワイトペーパーの原稿を制作するにあたり、株式会社セレブリックスで活躍する経験豊富なコンサルタントの皆様を取材しました。豊富な経験にもとづく多数のノウハウを聴取した上で専門的な内容をわかりやすくまとめ、手間に見合う魅力を持ったホワイトペーパーが完成しました。
そのほか、30冊以上に及ぶ同社のホワイトペーパーは下記のリンクから一覧が見られますので、ぜひご覧になってください。
出典・参考
【事例3】山田コンサルティンググループのホワイトペーパー
3つ目も、ナイルが制作を担当したホワイトペーパーの事例です。
経営コンサルティング会社の「山田コンサルティンググループ」は、M&Aや事業承継に臨むオーナー経営者たちの悩みを解決に導く事業を行っています。
同社のホワイトペーパーでは、M&Aについてオーナー経営者たちが陥りがちな失敗事例をマンガ形式で紹介し、解決へ導くノウハウを凝縮して紹介しています。
驚くような失敗談も、マンガや川柳を通して紹介することで、思わずクスっと笑えるようなエピソードに仕上げています。事例は同社内のアンケートから抽出し、作画はプロの漫画家に依頼しました。
近年、ビジネス書籍でもマンガ形式のものが増えていますが、圧倒的な「理解しやすそう」「気軽に読めそう」なイメージを与えることができる点がメリットです。
【中面】サンプルページ
出典・参考
ホワイトペーパー制作代行サービスの相談は無料で受け付けておりますので、以下からお気軽にご連絡ください!
【事例4】株式会社ポケットチェンジのホワイトペーパー
株式会社ポケットチェンジは、電子マネーやポイントビジネスの関連サービスの企画・開発などを手がけている企業です。
誰でも簡単にオリジナル電子マネーアプリを作れるプラットフォーム「pokepay」を提供しています。
同社は、pokepayを実際に導入した飲食業界の「導入事例集」をホワイトペーパーとして配布しました。本資料では、掲載企業がpokepayを導入した背景や課題、導入後の変化について尋ねたインタビューなどが公開されています。
また、同社の公式サイトでは、飲食業以外にもあらゆる業種・規模の企業でpokepayが導入された事例を閲覧することが可能です。
本事例のように、導入事例を多く紹介することで、見込み顧客からの信頼獲得につながると同時に、顧客がサービス導入後の効果をイメージしやすくなります。
出典・参考
株式会社ポケットチェンジ「オリジナル電子マネーでお店のファンを作り事例に学ぶ飲食店マーケティングのコツ」
【事例5】アドビ株式会社のホワイトペーパー
アドビ株式会社は、ソフトウェアおよび関連サービスを提供している企業です。
同社は文書業務のデジタル化を推進したい担当者向けに、ソフトウェア製品「Acrobat DC」の社内稟議用資料をホワイトペーパーとして配布しました。
ダウンロード資料の中には「コスト削減施策ツール」も含まれていて、担当者が上司へ製品紹介をする際に活用しやすい資料となっています。
また、同社の公式サイト上では、下記などの数多くのホワイトペーパーやレポートを閲覧することが可能です。
- 製品比較表
- 業界別の製品活用ガイド
- 「これからの働き方」について世界中の企業に独自調査したレポート
出典・参考
なお、下記記事ではナイルがアドビ株式会社様と取り組んだ「サイト改善事例」を紹介しています。
【事例6】株式会社いつものホワイトペーパー
株式会社いつもは、D2C・ECの総合支援、M&A・成長支援を手がけている企業です。
同社は、D2C・ECに関するお役立ち資料を無料配布しています。
例えば、同社の公式サイト上では、下記などの資料をダウンロードすることが可能です。
- 日米EC業界の最新動向レポート
- モール型ECサイトの新機能・機能変更まとめレポート
- 自社ECサイト・モール型ECサイトで売上を伸ばすためのチェックリスト
また、同社はYouTubeや自社ブログなどでも積極的に情報を発信していて、「メーカーのECパートナー」として専門的立場であることを上手くPRしています。
出典・参考
【事例7】NTTPCコミュニケーションズのホワイトペーパー
株式会社エヌ・ティ・ティピー・シーコミュニケーションズは、ネットワーク事業やデータセンター事業を手がける企業です。
中小企業向けに、快適なネットワークを手軽に実現できるVPNサービス「Master’sONE CloudWAN®」を提供しています。
同社は、サービスを導入検討している顧客向けに、中小企業が抱える課題を例に特長やメリットを載せた解説資料をホワイトペーパーとして配布しました。
本資料は、ウェブセミナー資料をもとに制作されています。特徴的なのは、ダウンロード時に「顧客の立場」や「ホワイトペーパー閲覧の目的」の選択項目を設けていることです。
本事例のように細かな顧客情報を獲得することで、属性ごとの最適なアプローチがしやすくなります。
出典・参考
NTTPCコミュニケーションズ「Master'sONE CloudWAN Webセミナー資料」
ホワイトペーパーの書き方・作り方は?
ホワイトペーパー制作のポイントは、「事前準備編」と「実践編」に分けると理解しやすいです。
どのようにホワイトペーパーを作れば良いのか解説します。
ホワイトペーパー事前準備編
まず、事前準備編のポイントは次の4つです。
「ターゲット」「テーマ」「全体の流れ」「ボリューム感」を決めていきます。
なかでも、「適切なターゲット設定」は特に重要になります。なぜなら、ターゲットの階層ごとにどのようなレベルの内容にすべきかが異なるからです。
また、どれだけ内容の濃いホワイトペーパーを配信したとしても「自分には関係ない」と思われた場合、その時点で離脱される恐れがあります。
例えば、「都内在住の営業担当者」に向けて配信する場合、必要に応じて次のようなペルソナを設定するのもおすすめです。
名前 | 田中 太郎 |
性別 | 男性 |
年齢 | 32歳 |
居住地 | 東京都新宿区 |
仕事 | 製造メーカーの営業部 |
最終学歴 | 理系4年制大学卒 |
年収 | 600万円 |
家族構成 | 妻と子ども(1歳)の3人 |
趣味 | キャンプ |
興味・関心 | グルメ |
ペルソナが抱えている具体的な「課題」や読了後に起こして欲しい「行動」をイメージすることで、ターゲットに刺さるホワイトペーパーを作りやすくなります。
ホワイトペーパー実践編
事前準備が済んだ後の「実践編」で意識すべきポイントは、次の4つです。
「興味を引くタイトル」「結論を先に明示」「ビジュアルとテキストのバランス」「専門用語に注意」を心がけます。
ホワイトペーパーは専門家の視点で制作することが重要ですが、専門用語ばかり使用するのは避けるのが無難です。難しい用語が並んでいると読者が内容に付いていけず、理解されにくくなってしまいます。
なお、ホワイトペーパーの書き方・作り方ポイントの詳しい解説は下記記事で確認できますので、関心のある方はご参照ください。
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ホワイトペーパーの効果を上げるポイント5つ
最後に、ホワイトペーパーの効果を上げる5つのポイントについて見ていきましょう。
【ポイント1】目的から逆算し、適切なホワイトペーパーを作る
一口にホワイトペーパーといっても、いろいろな種類があります。
ホワイトペーパーを活用して何を実現したいか、目的から逆算することが重要です。例えば、「製品紹介・サービス比較系」のホワイトペーパーの場合、自社サービスを導入してもらうことが最終的な目的になります。
そのためには、競合に比べて自社サービスのどのような点が優れているのか、導入するメリットは何なのかを伝えることが大切です。
このように、あらかじめ目的を明確にすることで、適切なホワイトペーパーを作りやすくなります。
【ポイント2】必要としている人に読んでもらえる導線を作る
ホワイトペーパーは作って終わりではなく、ダウンロードまでの導線を作ることが重要です。
ダウンロードしてもらうことで、リード(見込み顧客)の個人情報や連絡手段の獲得にもつながります。このとき意識したいのは、「自社で必要としている人」にダウンロードしてもらうことです。
たくさんのリストの獲得は一見すると喜ばしいことに思えますが、数が増えるとその分、資料ダウンロード後の対応工数が増えてしまいます。
可能であれば、下記のユーザーに届けることが重要です。
- 最終的な発注にもつながりやすい人
- 自社製品、サービスに近い資料を求めている人
そのためにも、事前に「どのような人にダウンロードしてもらいたいか」を明確にし、ターゲットに読んでもらえる導線を作ることが大切です。
ペルソナの設計に力を入れたい方は、以下資料をご活用ください!
【ポイント3】リード獲得だけを目的にして、質をおろそかにしない
ホワイトペーパーは、リードを獲得するためのマーケティング手法のひとつです。
ただ、リード獲得だけを意識して資料を作っては、ダウンロードしたユーザーの期待値ずれを起こしてしまう可能性があります。
期待値のずれを防ぐためには、ターゲットが求めている有益な情報を提供し、ユーザーに下記のことを思ってもらえるコンテンツを提供することが大切です。
- 業務に役立つ知見が得られた
- 業界のトレンドを知れた
- 製品・サービスを導入検討する参考になった
内容の質がおろそかでは、期待してダウンロードした人を裏切ってしまい、企業の信用を失う恐れもあるので注意しましょう。
【ポイント4】ダウンロード後のマーケティング施策も準備しておく
4つ目は、ダウンロード後のマーケティング施策も準備しておくことです。
ホワイトペーパーをダウンロードして終わりでは、最終的な商談成立につながる導線ができていません。大切なのは、ダウンロード後のナーチャリングやインサイドセールスの準備です。
例えば、メールや電話を通じて顧客と継続的にコミュニケーションをとり、最適なタイミングで営業部門に商談をパスすることなどが挙げられます。これらの取り組みができるよう、自社の体制を整えて置くことも重要です。
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【ポイント5】ダウンロード資料以外にも活用する
実は、ホワイトペーパーの使い道はダウンロード資料だけではありません。
ホワイトペーパーは、ダウンロード資料以外にも下記のような場面で活用できます。
- セミナー用資料
- 営業時の補足資料
- メールマガジン配信用
有益な情報を詰め込んだホワイトペーパーを作っておくと、その後も少しの編集やアップデートで応用することが可能です。
なお、ホワイトペーパーを提供するメリットや作り方のポイントに関しては、以下の記事でも解説していますのでぜひご参考にしてください。
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ターゲットに合ったホワイトペーパーを制作しよう
ホワイトペーパーは、自社の商品・サービスを紹介するだけではなく、リード(見込み顧客)の課題解決につながるような「お役立ち情報」を掲載することが重要です。
そのためには、あらかじめターゲットを明確に設定する作業が欠かせません。ターゲットが抱える具体的な「課題」や読了後に期待する「アクション」をイメージし、ターゲットに合ったホワイトペーパーを制作しましょう。
なお、ナイル株式会社では、リードに良質な資料を提供するための「ホワイトペーパー制作代行サービス」を展開しています。
単純にホワイトペーパーを制作するだけではなく、ダウンロード数の改善施策まで案内できる点が特長です。
ホワイトペーパー制作代行サービスの相談は無料で受け付けておりますので、以下からお気軽にご連絡ください!