サイトリニューアルでSEO上、絶対に気をつけるべき11の注意点

サイトリニューアルとは、サイトのデザインや構成を大幅に変更し、パフォーマンスの向上を目指すことを指します。
ここでは、サイトリニューアルでSEO上、絶対に気をつけるべき11の注意点をご紹介します。リニューアル作業中の方やリニューアル検討中の担当者様は、ぜひ参考にしてください。
この記事のポイント
- サイトリニューアルのタイミングでSEO対策する際、注意すべきポイントがある
- コンテンツ数や内部リンク数、タイトルの設定など11のポイントをチェック
- SEOの基本をおさえてリニューアルを成功させよう
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目次
サイトリニューアルあるある
サイトのリニューアルは気にするポイントが多くて
「なにか重大なことを見落としていないか...」
「リニューアル後、サイトのパフォーマンスが落ちたらどうしよう...」
とハラハラすることも多いかと思います。
リニューアルのタイミングはお客様によって異なりますが、検索からのユーザーを集めたいと思っているサイトで、10年前に作ったサイトから一度もリニューアルしていないお客様はほとんどいません。
弊社ではリニューアルについてのブログ記事を多く公開していますが、それらをまとめて確認できる記事がないことに気づき、今まさにリニューアル作業中の方、直近でリニューアルを考えている方のために、リニューアルの際にSEOで気をつけるポイントをまとめました。
Web担当者様・SEO担当者様が重要だと思っていても、開発担当様や制作会社様が「そんなに重要じゃないだろうと」判断したせいで実装漏れが発生し、結果として多大な損害が起こることも「リニューアルあるある」です。これらの情報をリニューアルに関わるメンバー全員に周知させることも、Web担当者様・SEO担当者様の重要な業務の1つになります。
それぞれの項目について、詳細な説明がされているページへのリンクも貼っておきますので、そちらも併せてご確認下さい。
リニューアル全般において気をつけるポイント
- コンテンツ(テキスト)を減らしすぎていないか
- 内部リンクを減らしすぎていないか
- robots.txtでクローラーを拒否していないか
- title、description、見出しが適切に設定されているか
- 存在しないページ、削除したページは404を返しているか
- XMLサイトマップを設定しているか
- スマートフォン向けURLとPC向けURLを対応させているか
- 検索エンジンがページ内容を読み取りづらい仕様になっていないか
- 旧URLと新URLを対応させてリダイレクトしているか
- Google Search Consoleでドメイン変更を伝えているか
- サイト内にあるリンクのURLを、新URLに変更しているか
上記の様に分類してご説明いたします。
SEO対策の全体像、検索エンジンの仕組みをより詳しく学びたい方はこちらの記事もご覧ください
リニューアル全般において気をつけるポイント
1.コンテンツ(テキスト)を減らしすぎていないか
この問題が起きるケースの例:
- クリエイティブで斬新なデザインを取り入れる
リニューアルを機に、テキストが多すぎるから減らす、テキストを画像化する、といった形でリニューアル前のサイトからテキストコンテンツを削除な変更を行う場合は要注意です。
SEOにおいて、コンテンツ(テキスト)は評価項目として重要な要素です。不必要なテキストは削除しても良いですが、ページごとのメインコンテンツを減らしてしまうと、リニューアルに関係なく評価が下がってしまう恐れがあります。
詳細は下記記事にも記載しております。
どうしてもデザイン上の都合で、テキストを減らしたい場合はタブやアコーディオンで隠すなどの対応を推奨いたします。
また、少し古い記事ですが、SEO・Webサイトにおけるコンテンツについて弊社の考えを書いた記事になります。
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2.内部リンクを減らしすぎていないか
この問題が起きるケースの例:
- 「ハンバーガーメニューを置くからいいでしょ?」という思想
内部リンクは、SEOのクローラ向けに大きく2つの役割があります。
- ページを検索エンジンのクローラに見つけてもらう
- 重要なページがどこかを検索エンジンに伝える
リニューアルの際に、不用意に内部リンクを大量に削除すると、SEO上マイナスに働く恐れがあります。
せっかくリニューアルするのであれば、「それぞれのページから、どこのページに向けて内部リンクが置かれていたら、ユーザーとして便利だろうか」を考えて、内部リンクの設計を見直すことをおすすめいたします。
内部リンクの重要性は下記記事に詳細があるので、興味が有る方はご覧ください。
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3.robots.txtでクローラーを拒否していないか
この問題が起きるケースの例:
- 公開に際してのコンテンツのチェックリストを作っていない
- 開発担当の役割分担ができていない
リニューアルに伴い、リニューアル作業を行っている最中は、robots.txtのdisallowで検索エンジンのクローラーを拒否する設定や、テスト環境でサイトを非公開にしているいることかと思います。
公開後に何故か検索エンジンにインデックスされない...といった事が起きた場合、実はrobots.txtを外し忘れていた、ということがあります。
サイトを公開する際は、robots.txtが外れていることを確認するようにしましょう。
4.title、description、見出しが適切に設定されているか
この問題が起きるケースの例:
- meta要素がページごとに個別設定できないCMSやシステムを導入してしまう
リニューアルに伴い、titleやdescription、h1などの要素を変更することがあるかと思います。
その際に、今まで入っていたキーワードをtitleなどから削除してしまうと、そのキーワードでの評価が下がる恐れがあります。
また、下記のような仕様になってしまうと、SEOを意識してキーワードをtitleに入れたりといった変更が難しくなってしまい、SEOの施策が制限されてしまいます。
- 1つのtitleを変更すると同じディレクトリにあるページのtitleも変更されてしまう
- 個別にtitleを変更することが出来ない
titleなどのmeta要素は、SEOで重要な要素のため「ページ個別で変更可能」「テンプレートで一括変更可能」どちらも可能な仕様にすることをおすすめいたします。
5.存在しないページ、削除したページは404を返しているか
この問題が起きるケースの例:
- SEOの知見があるメンバーがリニューアルプロジェクトにアサインされていない
リニューアル作業中に、サイトをくまなく見ていると、何かしらの不具合でページの内容が空になっていたり、表示が乱れているようなページを発見することもあるかと思います。
その際に、トップページへ301リダイレクトをしてしまうのはSEO上よくありません。
リダイレクトは基本的に同じ内容のページに転送することが望ましいので、不具合を解消してページとして残すか、ページを削除して404を返す対応を行って下さい。
6.XMLサイトマップを設定しているか
この問題が起きるケースの例:
- SEOの知見があるメンバーがリニューアルプロジェクトにアサインされていない
XMLサイトマップとは、下記のようなものです。
“意味:XMLサイトマップとは
XMLサイトマップ(sitemap.xml)とは、ウェブサイト内のURLを記述するxml形式のファイルを指します。検索エンジンがサイト内のURLを集める手掛かりとなるため、XMLサイトマップの設置はクローラビリティの改善に繋がります”
リニューアルを行った後のサイトを、検索エンジンにクロールさせる必要があります。XMLサイトマップを作成しておくと、クローラビリティが高まるため、設定しておくことでページ内容の変更が検索エンジンに早く伝わりやすくなります。
特に、超大規模サイトのお客様の場合は、優先的に設定しておくことをおすすめいたします。
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7.スマートフォン向けURLとPC向けURLを対応させているか
この問題が起きるケースの例:
- レスポンシブウェブデザインやダイナミックサービングを導入していない
- SEOの知見があるメンバーがリニューアルプロジェクトにアサインされていない
- URL構造をルールを決めて運用していない
PCユーザー向けURLとスマートフォンユーザー向けURLを別々にしている場合は、検索エンジンに対して「このURLとあのURLは、PCとSPで対応しているページですよ」ということをcanonical/alternateを記述して、伝える必要があります。
※Googleは、レスポンシブウェブデザインを推奨しています。また、同一URLでユーザーエージェントによってページ内容を出し分けているお客様などは、気にしなくて大丈夫です。
詳細な対応方法は、下記URLに記載しておりますので、参考にして頂ければと思います。
※よく実装を間違えるポイントになりますので、要注意です
8.検索エンジンがページ内容を読み取りづらい仕様になっていないか
この問題が起きるケースの例:
- 新興のプログラミング言語でサイトを構築している
- SPAを導入している・JavaScriptを多用しているなど
- 画像や動画がメインコンテンツのサイト
Webデザインやプログラミング言語は、日々進歩を続けております。
1年前には想像もしなかったような新たな技術が生まれたり、より動的でクリエイティブな挙動をするWebサイトを見る機会も増えてきています。
しかし、検索エンジンのロボットがそれらのすべての技術に対応できるわけではなりません。2019年8月現在、クローラーのレンダリングはchrome76というバージョンを元に行われておりますが、上記のバージョンでも表示することができないような一部の要素は、検索エンジンは読み取ることが出来ません。
新たな技術を利用する際は、下記のツールを利用して検索エンジンが正しく認識できているかGoogle Search ConsoleのURL検査ツールで確認することをお奨めいたします。
また、JavaScriptをGoogleはどのようにして認識しているか?など基本的なことを理解しておくとよいでしょう。
関連:URL 検査ツール - Search Console ヘルプ
関連:JavaScript SEO の基本を理解する | 検索 | Google Developers
なぜ検索エンジン用の対策が必要なのか知りたい方は下記の記事をご覧ください。
URLやドメインの変更があるリニューアルで特に気をつけるポイント
9.旧URLと新URLを対応させてリダイレクトしているか
この問題が起きるケースの例:
- とりあえずTOPページにリダイレクトしておけばいいという思想
- 新旧URLの対応表を作っていない
- URL構造をルールを決めて運用していない
リニューアルで最も多く起きるミスで最もSEO上マイナスの影響が多いミスになりますので、絶対に慎重に行ってください。
2018年3月~4月にかけて、国税庁のサイトがリニューアルを行った際に、旧URLにアクセスすると国税庁トップページにリダイレクトされる仕様になり、ニュースサイトでも取り上げられたことで覚えている方もいらっしゃるかと思います。
参考:国税庁Webサイト、全URL変更で混乱 サイト内検索も役立たず、「無限ループ」状態に
URLやドメインを変更する場合は、古いURLから新しいURLに301リダイレクトを行う必要があります。
※現在は検索エンジンは301も302も同じ扱いをしている説もありますが、リニューアルであれば301で問題ないです
リニューアル後のサイトでも使う旧サイトのコンテンツは、対応する新しいURLに対して301リダイレクトを行います。
よくあるミスとして、全てトップページにリダイレクトを掛けてしまうことがあります。
その対応を行ってしまうと、SEO的に大きくマイナスになりますので、詳細は下記記事を参考に、正しい対応を行うようにして下さい。
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10.Google Search Consoleでドメイン変更を伝えているか
この問題が起きるケースの例:
- Google Search Consoleを導入していない(導入しているがあまり知識がない)
ドメインを変更する場合は、Google Search ConsoleやGoogle アナリティクスなどのツールをサイトに導入している場合は、ドメイン変更に伴い設定し直すことが必要になります。
特にGoogle Search Consoleでは、Google Search Console上からドメイン変更したことを通知すると、現在の掲載順位への影響を最小限に抑えて移行することが出来ます。
詳細の手順については、GoogleのGoogle Search Consoleヘルプページに記載されていますので、そちらを参考に行なって下さい。
11.サイト内にある内部リンクのURLを、新URLに変更しているか
この問題が起きるケースの例:
- ページ内にURLをHTMLにベタ書きで入れている
- 「リダイレクトするから別にいいでしょ」という思想
ドメイン変更や、サイト内のURLが変わった場合は、HTML上に記述されている内部リンクのURLも新しいURLに書き換える必要があります。
リダイレクト設定が完璧に行われていれば、大きな問題は無いですが、1度リダイレクトを挟むことでページの移動時間が少し長くなることが懸念されます。
ユーザー体験としてページ移動が短いほど良いので、サイト内のリンクで旧URLが記述されている内部リンクにつきましては、新URLに書き換えることをおすすめいたします。
まとめ:リニューアルSEOチェックリスト
項目を改めてまとめましたので、チェックリストとして使っていただければと思います。
- コンテンツ(テキスト)を減らしすぎていないか
- 内部リンクを減らしすぎていないか
- robots.txtでクローラーを拒否していないか
- title、description、見出しが適切に設定されているか
- 存在しないページ、削除したページは404を返しているか
- XMLサイトマップを設定しているか
- スマートフォン向けURLとPC向けURLを対応させているか
- 検索エンジンがページ内容を読み取りづらい仕様になっていないか
- 旧URLと新URLを対応させてリダイレクトしているか
- Google Search Consoleでドメイン変更を伝えているか
- サイト内にあるリンクのURLを、新URLに変更しているか
以上、長くなりましたがリニューアルに際して気をつけるポイントをおまとめいたしました。
本記事で紹介した、サイトリニューアルのSEOで気をつけるべき項目は、無料のPDF資料でまとめております。
- なにか重大なことを見落としていないか...
- リニューアル後、サイトのパフォーマンスが落ちたらどうしよう...
とサイトリニューアルでは、ハラハラすることも多いかと思います。だからこそ正確な情報を把握することが必要です。
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