【対談】こんなコンテンツ制作会社は要注意!付き合い方を考え直す6つのポイント

【対談】こんなコンテンツ制作会社は要注意!付き合い方を考え直す6つのポイント

こんにちは!ナイル株式会社で、SEOやサイト運営のコンサルティングを担当している青木です。

先日、お客さまにこんなご相談をいただきました。

「コンテンツ制作会社に依頼をしているけれど、不満に思うことががあってリプレイスを検討しているんです」

私自身も、お客様のコンテンツ制作を代行している一方で、自社メディア「ナイルのマーケティング相談室」のコンテンツ制作の一部を外注している発注者でもあります。

そこでこの記事では、コンテンツ制作の「発注側」と「受注側」、両者の立場を経験した目線から、リプレイスすべきコンテンツ制作会社のポイントを、企業のウェブ担当者Aさんとお話ししていきます。

 

回答者 青木 創平
ナイルSEO研究所所長・SEOコンサルタント。大規模データベース型サイトなどの技術的に複雑なSEOのプロジェクトや、サイトリニューアルに多く携わる。ECサイトやBtoBのサービスサイトを得意とするSEOスペシャリスト。
質問者 Aさん
企業のウェブ担当者。オウンドメディアの記事制作をコンテンツ制作会社に外注している。

 

なお、一口に「コンテンツ制作会社」といってもその内容は幅広いです。そのため、本記事では「コンテンツ制作会社=オウンドメディアやブログの記事コンテンツを制作する会社」と定義します。

ただ、記事コンテンツ以外の制作会社にも当てはまる内容ですので、コンテンツ全般の悩みの解決としてもぜひ参考にしてください。

もし、「リプレイスの判断が難しい」「急ぎでコンテンツ制作会社を探している」といった状況でしたら、お気軽にナイルの無料相談までお問い合わせください!ナイルへのお問い合わせはこちらから!

そもそも「イケてない理由」は言語化できている?

ナイル青木とAさんとの相談の様子

Aさん
青木さん聞いてください!今外注しているSEO記事の制作会社に不満があって、リプレイスしようか検討しているんです。

ただ、リプレイス先を探すのも大変ですし、判断に迷っています。

青木
そうですか。そもそもAさんは、そのコンテンツ制作会社のどのような点に不満を持っているのですか?

Aさん
どのような点ですか?んー、うまく言葉にするのが難しいのですが、日ごろの対応で不満を感じることが何度かあって、「これでいいのかな?」と思っています。

青木
理由が「なんとなく」「うまく言葉にできていない」などの場合、まずは「イケてない理由」を言語化してみてください。

言葉にしないと「どこがイケてないのか」がわからず、何を基準にリプレイス先を選定すれば良いのかわかりません。リプレイスするかを判断するのは、それからです。

Aさん
たしかに、具体的にどの点が不満なのかは曖昧でした……!

青木
言葉にしないと同じ失敗を繰り返すリスクが上がるので、まずは不満点の整理をして言語化してみましょう。

言葉にすることで、「ここを直してほしい」と今の制作会社に伝えることができます。その結果、不満が解消されてリプレイスせずに済むケースもありますよ。

コンテンツ制作会社との付き合いを考え直すためのチェックリスト

Aさん
まずは、「イケてない理由を言語化することから始める」のはわかりました!では、言語化した後はどうすればいいですか?

青木
不満点を言語化して、制作会社にフィードバックします。それでも改善されなければ、リプレイスを検討したほうがいいでしょう。リプレイスの判断材料として、チェックリストをにまとめましたのでご覧ください。

コンテンツ制作会社にお悩みのすべての方も、ぜひ、以下のチェックシートを活用して一緒に考えましょう。

コンテンツ制作会社との付き合いを考え直したほうがいい? < 6つのチェックリスト > 項目1 【-100点】コピー&ペーストでコンテンツを制作している 項目2 【-100点】自社でコンテンツを手直しする工数が多すぎる+改善しない 項目3 【-60点】コンバージョンが発生していない 項目4 【-60点】コミュニケーションがとりにくい 項目5 【-40点】プロとしての意見を持っていない 項目6 【-40点】KPI達成につながる提案ができていない →合計-100点以上なら、積極的にリプレイスを検討しましょう! のチェックシート

青木
上記のチェックリストで合計-100点以上なら、積極的にリプレイスを検討していいと思います。

もちろん依頼内容や予算によっても判断は変わりますので、もしチェックリストを試した上でリプレイス先に悩むのであれば、ナイルにお気軽にご相談ください。

項目1 【-100点】コピー&ペーストでコンテンツを制作している

青木
まずは、コピー&ペーストでコンテンツを制作しているケースです。話になりません。

Aさん
コピー&ペーストでコンテンツを制作するケースなんて本当にあるのでしょうか?

青木
「制作費用が安い」「納品が早すぎる」などの場合、稀にあります。

コピペチェックを完璧にできる発注者も多くはないので、なかなか気づけないケースもあるんですよね。

Aさん
たしかに、コピペチェックは試したことがなかったです。

青木
もしコピペチェックしていない場合は、一度無料ツールでもいいのでチェックしてみてください。

ただコピペチェックも万能ではないので、怪しい箇所があったら目視でも確認することをおすすめします。

Aさん
やってみます!

青木
また、過去には「これまでコピペゼロの制作会社だったけれど、新規で採用した業務委託のライターがコピー&ペーストで記事を作り、気づかずそのまま納品」というケースもありました。

なので、一度ではなく定期的なコピペチェックを推奨します。

ただ、そういう疑いはなしで進められるのが理想ですし、コピペは1回も遭遇しないのが普通でありたいですけどね。

新規ライター→コピペ納品→気づかずにそのまま納品→発注者の流れ図版

項目2 【-100点】自社でコンテンツを手直しする工数が多すぎる+改善しない

Aさん
ああ、これがまさに私が今の制作会社に対して不満に感じているポイントになります!手直しに時間を取られすぎて、本来の業務に割く時間や脳のリソースがなくなってしまうのです。

青木
たしかに、手直しが多いのはしんどいですよね。ちなみに、その制作会社に依頼を始めて何ヵ月くらい経ちましたか?

Aさん
えーと、ちょうど2ヵ月くらいです。

青木
実は、制作会社に依頼を始めて2〜3ヵ月の間は、手間がかかるのは普通のことです。

特にニッチな業界だと専門知識が必要ですし、自社や担当者、上司のこだわりもありますからね。

それは、どこの制作会社でも変わりません。逆に半年以上経っても手直しが多いなら、リプレイスを検討し始めるべきです。

Aさん
では、最初の2〜3ヵ月の間は、どのように付き合うのがいいですか?フィードバックを伝える前に、「自分で直したほうが早い」と思っちゃうんですよね……。

青木
たしかに、修正内容を言語化するのは案外難しいですね。実は私自身も、発注者として同じ悩みを抱えたことがあります。

そこで、専門領域での修正を減らすおすすめの方法を見つけました。

Aさん
それを、知りたいです!

青木
その方法は、「構成確認ミーティング」の実施です。基本的に記事制作では「構成(記事の目次と内容を簡潔にまとめたもの)」を作り、構成を確認した後に執筆に進みます。

この「構成確認」をミーティングで実施し、その場で書きたいことや専門知識を伝えてみてください。

そうすることで、大きな修正は減りますし「この内容が足りていない」という事態も防げます。

構成確認ミーティングで書きたいことや専門知識を伝える「ウチの会社ではこういう事例が あったので、この見出しで紹介してください!」「メリットを紹介する見出しで、このメリットも追記するのはいかがでしょうか?」→大きな修正や追記の対応を削減することを表した図版

Aさん
記事が出来上がってからミーティングするのではなく、構成の段階で話すのですね。

青木
はい、記事ができた後で「この見出しを追加してほしい」といっても、構成自体の変更が難しいからです。

Aさん
たしかに、こちらの要望は先に伝えたほうが、結果的に双方の修正の工数が減るからスケジュールも遅延しづらくなりますね。

青木
はい。構成確認ミーティングを設けてコンセンサスをとることは、下記のように双方でメリットがあります。

【構成確認ミーティングによる双方のメリット】

  • 発注者側は:自社の考えやノウハウを言語化し伝えることで整理ができる
  • 制作会社側は:「こういう理解で合っていますか」とその場で確認ができる

こういった機会を繰り返すことで、制作会社は発注者の考え方やこだわりを徐々に理解していきますから、コンテンツ制作の質がどんどん改善されていくのです。

Aさん
とても効率的で納得です!「構成確認ミーティング」、ぜひ取り入れてみます!

項目3 【-60点】コンバージョンが発生していない

Aさん
2つ目の「コンバージョンが発生していない」とは、どういうことでしょうか?

青木
コンバージョン(商品購入やリード獲得など)が目的のメディアにもかかわらず、それらが発生していないケースです。

Google検索で上位表示に成功していたとしても、コンバージョンが発生していなければ、売上にはほとんどつながりません。

Aさん
SEOは、成果が出るまでに時間がかかる」と聞いたことがあります。具体的には、どのくらいの期間を見て判断するのがいいでしょうか?

青木
目安としては最低半年、できれば1年ですね。おっしゃるとおり、SEOは始めてすぐに成果が出るものではありません。

記事を公開してから上位表示するまでにも、数ヵ月かかります。

SEOを始めたばかりでコンバージョンが発生しないのは普通のことなので、最低半年、できれば1年は続けてみてください。

また、目的などを伝えずに、「ただコンテンツを作って欲しい」と伝えていたのにも関わらず、いざとなると「コンバージョンが発生しないじゃないか!」と制作会社にいうのはあまりにも酷でコンセンサスがとれていない証拠です。

普段から、「何を目的としたコンテンツ制作なのか」制作会社としっかりコミュニケーションを重ねていきましょう。

項目4 【-60点】コミュニケーションがとりにくい

Aさん
「コミュニケーションがとりにくい」の具体例を教えてもらえますか?

青木
メールやチャットの文章が怖い」「話していて威圧感がある」「修正依頼を伝えたら嫌そうにする」などです。わかりやすくいえば、「やりとりするのがしんどい」状態ですね。

「コミュニケーションがとりにくい」と感じる例(メールやチャットの文章が怖い・話していて威圧感がある・修正依頼を伝えたら嫌そうにする)を表した図版

Aさん
たしかに、長く依頼する上でやりづらいですね。ただ、コミュニケーションがとりにくいだけで、手直しの工数も少なく成果も出ているなら我慢すればいいかなとも思います。

青木
そうですね。だからこそ【-100点】ではなく【-60点】にしました。しかし、コンテンツ制作は長い付き合いになりやすいため、ゆくゆくはコンテンツの質にも影響すると思いますよ。

項目5 【-40点】プロとしての意見を持っていない

Aさん
「プロとしての意見を持っていない」とはどういうことですか?

青木
「発注者の言いなりになる」ということです。

例えば、「~~のように修正するのはいかがでしょうか?」と伝えたとき、「おっしゃるとおり修正しました」とそのまま受け入れられたことはありませんか?

Aさん
あります!たしかに、「初心者の提案なのに、プロとしての意見はないの?」と不安に思いました。

言われたとおりに修正することが嫌なわけではなく、「こういう理由だからそのまま修正した」など意見を添えてもらえると嬉しかったなと……!

青木
制作会社も、「発注者の要望を汲んであげたい」という気持ちゆえの行動かもしれません。

ですが、発注者の意見をブラッシュアップしたり、時には代案を提示したりする制作会社のほうが成果も出ますし、信頼できるのではないでしょうか。

項目6 【-40点】KPI達成につながる提案ができていない

Aさん
6つ目の「KPI達成につながる提案ができていない」について、詳しく伺えますか?

青木
これは、「コンバージョン数がKPIのメディア」であるにもかかわらず、以下のような発言や行動が目立つケースです。

  • 「検索ボリュームの大きさ」だけを基準にキーワードを選定している
  • 「アクセス数が増えましたね」などと、コンバージョン数から話題をそらす
  • そもそも記事にコンバージョン導線を設置していない

青木
KPIに貢献できなければ、いくらサイトのアクセス数が増えても意味はありません。

むしろ、「アクセス数はあまり増えないけれど、コンバージョンの期待値は高いキーワードを狙いましょう」といったKPIを中心とした提案をする制作会社のほうがよいのではないでしょうか。

Aさん
たしかに、そうですね!もちろん自分でもベストな対策を考えますが、制作会社にはパートナーとしてアイデアを出してほしいです。

青木
改めて、コンテンツ制作会社のリプレイスを考えるチェック項目をお伝えしますよ!

こちらは、パソコン画面で直にチェックマークがつけられるので、今依頼している制作会社を思い浮かべてチェックをしてみてくださいね。

※チェックボックスをクリックするとチェックがつきます。

【コンテンツ制作会社のリプレイスを考える< 6つのチェックリスト >】

  1. 【-100点】コピー&ペーストでコンテンツを制作している
  2. 【-60点】コンバージョンが発生していない
  3. 【-60点】自社でコンテンツを手直しする工数が多すぎる
  4. 【-60点】コミュニケーションがとりにくい
  5. 【-40点】プロとしての意見を持っていない
  6. 【-40点】KPI達成につながる提案ができていない

→合計はいくつでしたか?

-100点以上なら、積極的にリプレイスを検討しましょう!

Aさん
ありがとうございます!教えてもらったチェックリストで、現状を確認してみます。

青木
ぜひ、確認してみてください。ナイルでは、今回お伝えした項目をすべてプラスで実践しています。お悩みがあれば、ぜひお気軽にご相談くださいナイルへのお問い合わせはこちらから!

また、コンテンツマーケティングの成功ノウハウをまとめた資料も公開しています。もし興味があれば「ナイル流・コンテンツマーケティング資料」ダウンロードフォームからダウンロード(無料)してお役立てください。

【あれ?】いっそのこと、内製化したほうが良いのでは?

Aさん
リプレイスについて色々考えていたら、「いっそのこと、内製化したほうが良いのでは?」と思い始めました……!

青木
リプレイスを検討していると、「内製化したほうが良いのでは?」に行き着くのはよくあることです。たしかに、内製化したほうが良いパターンはあります。

Aさん
詳しく教えてください!

青木
まずは、内製と外注のメリット・デメリットを以下にまとめたので、ご覧ください。

内製のメリット:業務理解、ビジネス理解が早い 会社の方針変更に素早く対応が可能 内製のデメリット:属人化した場合、退職時のリスクがある マニュアル制作が必要になる 制作本数に関わらず人件費が固定でかかる 良質な記事を作れる人材の採用が難しい 外注のメリット:制作本数に合わせて費用を減らせる コンテンツを大量に作りやすい 外注のデメリット:特定個人に依存すると内製同様のリスクがある 業界や専門知識の理解に時間がかかる を表した表

Aさん
なるほど。内製はメリット以上に、デメリットがたくさんありますね。

青木
そうですね。逆にデメリットをクリアできるのであれば、むしろ内製化したほうが良いです。内製化を始めるのであれば、ナイルのSEO研修サービスも検討してみてください。

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編集者情報

金子 光
金子 光(かねこ ひかる)
新卒で楽天グループ株式会社に入社。
営業管理として40人規模のチームをマネジメント。その後社員3人のベンチャー企業に入社し新規事業立ち上げを経験。
現在はナイルのマーケティング相談室編集長として、Webマーケティングに従事している。
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監修者情報

ナイル編集部
ナイル編集部

2007年に創業し、約15年間で累計2,000社以上の会社にマーケティング支援を行う。また、会社としても様々な本を出版しており、業界へのノウハウ浸透に貢献している。(実績・事例はこちら

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