コンテンツSEOのメリットデメリット|成功への考え方と手順を紹介

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コンテンツSEOのメリットデメリット|成功への考え方と手順を紹介

自社のサイトでユーザーの悩みや関心に合わせたコンテンツを作り継続的に発信することで、検索流入からユーザーをサイトに呼び込む施策をコンテンツSEOといいます。成功すれば大きな効果も期待できるコンテンツSEOですが、いざ取り組んでみたら「なかなか流入が増えず、費用対効果が合わない」「そもそも、流入を増やすためにどんな記事を書いていいのかわからない」といった問題に直面することもあるでしょう。

効果が出ない理由は二つ考えられます。つは正しく効果測定ができていない場合もうつは適切な戦略を持ってコンテンツSEOを進められていない場合です。効果測定がうまくできていない場合はこちらのブログを御覧ください。

参考:「コンテンツSEO 効果なし」その判断早いかも?注意点と”効果測定”の捉え方

今回は適切な戦略を立てられていない場合について、コンテンツSEOに取り組むときに大切な基本的な進め方をご紹介します。

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コンテンツSEOとは何か?

コンテンツSEOとは、ユーザーが日々困っていることや興味のある分野の情報などをコンテンツ(記事)として発信することで、より多くのユーザーとの接点をつくり、関係性を構築する取り組みのことです。

コンテンツはユーザと関係構築する手段である

コンテンツを発信することはSEOの観点からも重要です。良質なコンテンツを継続的に発信することで露出を増やし、他サイトから引用されるなど良質なリンクを獲得できる機会につなげられるからです。コンテンツを発信することで検索順位の向上を狙う施策をコンテンツSEOと呼びます。

なぜコンテンツSEOが注目され始めたのか?

良質なコンテンツを高い更新頻度で提供することが必要

 

コンテンツSEOが注目され始めたのは2012年頃からです。その背景にあるのは、Googleのコアアルゴリズムの大幅なアップデートでした。パンダ・アップデートやペンギン・アップデートと呼ばれるアップデートにより、それまでSEOで行われていたスパム的な手法の多くがペナルティを受けるようになったのです。コアアルゴリズムアップデートの結果、スパムで順位を上げていたサイトは軒並み姿を消し、代わりに良質なコンテンツを発信するサイトが高く評価されるようになりました。

こうした出来事を経て、良質なコンテンツを高い更新頻度で提供し、その価値をしっかりとGoogleに伝える手法、すなわち「コンテンツSEO」がトレンドになっていったのです。

コンテンツSEOのメリットは?

コンテンツSEOを行うメリット

 

コンテンツSEOのメリットにはどんなものがあるのでしょうか。メリットはつではなく、さまざまなものがあります。

外部リンク獲得

良質な記事は他サイトで紹介され外部リンクを獲得する

 

ほかのサイトからリンクを貼ってもらう「外部リンク」は現在も有効なSEOの一つです。前述したGoogleの大幅なアップデートにより、業者から購入するなどして獲得した不正な外部リンクはペナルティを受けるようになりましたたが、良質なサイトから自然な形で獲得する外部リンクはウェブサイトの評価を高める要素の一つとして機能しているのです。

優れたコンテンツは同じテーマを扱う別のサイトから参照されることがあります。引用のような形で貼られたリンクは自然なリンクであり、Googleはそうしたリンクを高く評価します。このような良質な外部リンクは狙って獲得できるものではありません。優れたコンテンツを地道に継続してつくり続けることが大切です。

資産になる

コンテンツ(記事)は作って終わりではなく、ウェブサイトにとって永久に残る資産になります。ウェブのコンテンツは「フロー」と「ストック」に分類でき、コンテンツSEOでつくる記事は「ストック」になります。フローはSNSなどのフィードを流れていくコンテンツのことで、バズを起こして注目されることはあるかもしれませんが、一定期間が過ぎると目に留まることは少なくなります。「消費」されるコンテンツともいえるでしょう。「ストック」コンテンツは表示され続けるため、長くユーザーを集めてくれる

 

一方で記事コンテンツに代表される「ストック」コンテンツは「蓄積」されるコンテンツであり、SNSのフィードと違って流れていくことがありません。しっかりとSEOを行っておくことで検索結果に表示され続けるため、長くユーザーを集めてくれる可能性があります。このようなコンテンツが増えることで、ウェブサイト自体もGoogleからの評価が高い状態を維持することができます。コンテンツはウェブサイトにとって重要な資産なのです。

潜在顧客の獲得につながる

潜在顧客がニーズに気づく可能性がある

 

コンテンツを発信することで、潜在顧客を獲得できる可能性が高まります。潜在顧客とは、「今はまだ課題を自覚していない顧客」のこと。逆に自身の課題をはっきりと自覚して解決策を求めている顧客を「顕在顧客」と呼びます。顕在顧客はすでに自分に何が必要かを知っているので、能動的に検索してサービスサイトにたどり着きます。しかし、潜在顧客は課題に気づいていないので、そのままではサービスサイトにたどり着いてもらえません。

広く一般的に興味を持たれるテーマでコンテンツを発信することで、こうした潜在顧客にも記事を見てもらうことができ、そこで自分自身の課題に気づかせることでニーズを掘り起こすことができるのです。

リードナーチャリングになる

定期的なコンテンツの配信が顧客との関係構築ツールになる

 

コンテンツを定期的に発信することで、顧客とのコミュニケーションを継続的にとれるという効果があります。また、一貫したテーマでコンテンツをつくり続けることで、顧客は情報発信の内容に共感してくれるようになっていきます。これがリードナーチャリング(顧客の育成)効果です。現代は情報があふれており、何かサービスを必要としたとき顧客は必ず他社と比較検討するでしょう。サービスの内容で差別化することももちろん重要ですが、日頃からコンテンツSEOを通して顧客と長期的な関係を築いておくことで、顧客に選んでもらえる可能性が高くなるのです。

営業資料になる

品質の高い記事コンテンツは営業用の資料にもなる

 

品質の高い記事コンテンツは営業用の資料にもなります。営業がお客さまを訪問した際、自社のオウンドメディアの記事を見せることで信頼を得ることができます。品質の高い記事は専門性の証であり、他社サービスとの大きな差別化になるからです。

ファンが増える

魅力的なコンテンツを発信し続けることでファンがつく

 

魅力的なコンテンツを発信し続けることでサービスや自社のファンを増やすことができます。ファンになってくれた顧客は自らも口コミ等で情報発信し、サービスを広めてくれることもあります。そうやってファンによるコミュニティが生まれるきっかけになることも、コンテンツSEOの大きなメリットといえます。

良いコンテンツはSNSでの話題化にもつながる

良質なコンテンツはSNS等で話題になり流入が期待できる

なかなか狙うのは難しいのですが、良質なコンテンツはSNS等で話題になり拡散されることがあります。いわゆる「バズる」現象です。バズは検索以外に自社を認知してもらえる絶好の機会です。無理にトレンドに乗る必要はありませんが、オウンドメディアのテーマと合ったトレンドであれば積極的に発信するのもいいでしょう。

コンテンツSEOのデメリットは?

コンテンツSEOのデメリット

メリットばかりのように思えるコンテンツSEOですが、デメリットもないわけではありません。ここでは一般的に想定されるデメリットについて解説します。

リソースがかかるコンテンツの作成は人的リソースを必要とする

 

一人でコンテンツをすべて作ることができればいいのですが、仮に専任でも難しいでしょう。一人でできることには限界があります。コンテンツの作成は分業制にすることで効率が上がります。そのため、ある程度の人的リソースを必要とします。

例えば、オウンドメディアをイメージしたリソースを具体的に挙げると、サイト全体のコンセプトを設計し方針を決定する「編集長」、各記事の編集や調整を行う「編集者」、実際に取材や執筆を行う「ライター」、サイトのデザインを行う「デザイナー」、サイトの保守運用を担当する「エンジニア」などが必要になります。一人で兼任できる部分もありますが、役割としては少なくとも上記のリソースを用意しなければサイト運営はまわりません。

体制構築が難しい

コンテンツ作成には自社の状況やチームのスキルを考慮しながら体制を構築する必要がある

メディア運営の経験を持つメンバーがいるかどうかでも変わりますが、運営の体制を整えるのも大変な作業です。例えば、体制のすべてを内製で行うのか、それとも記事の執筆など一部は外注するのかといった点について検討する必要があります。この点は社内事情やリソースによって変わるので正解はありません。自社の状況やチームのスキルを考慮しながら体制をつくっていきましょう。実際にメディアを立ち上げ、ライターが記事を安定供給して記事の公開に至るまでの体制構築には、かなりの時間がかかると考えましょう。

成果が出るまでに時間がかかる

コンテンツSEOは利益を出すのに年単位かかることもある

 

コンテンツSEOは、スタートしてすぐに目に見える成果が表れるものではありません。リソースや体制構築のこともあり、とりかかるまでにも時間がかかりますし、さらにスタートできてもいきなりビッグキーワードで検索結果1位を獲得したり、コンバージョンにつながったりするわけでもありません。地道に取り組む必要があり、成果が出るまでには年単位で時間がかかることも珍しくないのです。

社内の承認がなかなか得られないこともあります。コンテンツSEOは、売上につながるまでに時間がかかるからです。利益に直結しないものに、人的リソースや予算を割くことを好ましく思わない上司も多いでしょう。そういった上司や経営層に対して、コンテンツSEOの有効性をしっかりプレゼンテーションする大変さもあります。

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コンテンツSEOの考え方・手順をご紹介

コンテンツSEOを成功させるためにはしっかりとした準備や知識が必要になることはすでに述べた通りです。ここからは実際のコンテンツSEOの考え方や、どのように実行していくのかといった具体的な手法・手順についてご紹介していきます。

1.コンテンツSEO戦略の考え方:目的の設定

コンテンツSEOのコンテンツを作る目的

 

1-1.目的の3分類

たいていのサイトでは、コンテンツSEOの目的はこの3つに分類できます。

①流入増・セッション増

例えば将来的に見込み顧客となりうる潜在層を獲得したいサイトや、PV数を増やしたいサイトが当てはまります。資格試験に強いeラーニングサイトが運営する「Excel操作の便利技紹介」のようなHow toサイトは、この潜在層の獲得が目的だと考えられます。

②コンバージョン増

単にユーザーを集めたいのではなく、より顕在層に近い、購入やお問い合わせをしてくれそうなユーザーを確実に増やしたいサイトがこれに当てはまります。例えば、着物販売店が「成人式の振り袖、柄別コーディネート集」というコンテンツを作り、記事の最後に「このコーディネートはすべてこのお店で試着できます」と店舗をおすすめするのは、そこで集めたいユーザーをコンバージョンにつなげるための施策でしょう。

③ビッグキーワードでの上位表示

自社のサービスを特定のビックキーワードで検索結果の上位に表示することで、自社の認知拡大・ブランディングを図りたいサイトもあります。例えば、ヨーグルトが有名な会社でヨーグルトの豆知識やレシピなどの記事を作り、自社サイトを「ヨーグルト」で検索上位に表示されることを目指すのがこれに当たります。

1-2.目的の違いとアプローチ方法

上記の3つの目的それぞれによって、アプローチ方法も変わります。

目的が流入増なら検索回数を重視する

 

目的が①流入増なら、サービスや商材とは直接関係なかったり、すぐにはCVには繋がりにくかったりしますが、検索ボリュームがある(=検索ニーズがある)キーワードを対象にしたアプローチが必要です。例えば、「Excel ピボットテーブル」など、知識や情報を収集するユーザーの検索キーワードを想定します。

②CV増が目的ならサービスや商材を購入しそうな人が探す、具体性・専門性があるキーワードに注力します。「振り袖 古典柄」など、より具体的なニーズを持ったユーザーの検索キーワードを狙うため、一つひとつのコンテンツで狙うキーワードの検索ボリュームは①流入増の場合よりも小さくなる傾向があります。

CV増が目的なら具体性・専門性があるキーワードに注力する

 

③ビッグキーワードでの上位表示が目的なら、関連する情報が網羅されているか、あるいはユーザーがそのビッグキーワードで求めている情報を提示しているコンテンツが必要です。

認知獲得はビッグワードを狙った長期戦となる

 

先の「ヨーグルト」の例なら、

・「ヨーグルト」に関する情報が幅広く網羅されたコンテンツ

・「ヨーグルト」で検索するユーザーが求めている情報が「ヨーグルトの効能」なのか「ヨーグルトの起源」なのか、はたまた「ヨーグルトの種類」なのかを見極めた上で、適切な情報を提供するコンテンツ

などがふさわしいでしょう。

ただし「コンテンツ内で他社ヨーグルトの紹介・言及は出来ない」などの事情でユーザーのニーズに応えるコンテンツが作れない場合、そもそも狙っているビッグキーワードでコンテンツを上位表示させることが難しくなります。本当にそのビッグキーワードを狙うことができるのか事前に検討が必要です

2.キーワードを出す

どのキーワードでSEOを狙うのかを考える場合、一つのキーワードは一つの記事にまとめると考えましょう。一つのキーワードでたくさん記事を作っても、Googleで上位に表示されるのは同じサイトの中からつの記事だけになる傾向があるからです。

コンテンツSEOにおける記事制作の鉄則

 

また、一般的な単語などビッグキーワードで最初から検索上位を狙うのはかなり難しいのが現実です。SEO対策したいキーワードを考えるときは、まずは2語の掛け合わせで記事を作っていくといいでしょう。2語の掛け合わせで検索するユーザーは検索意図もはっきりしており、ボリュームは少なくても確実な流入が見込めます。ロングテールキーワードとして長くサイトのPV増に寄与してくれるでしょう。

2-1. サーチコンソールで流入キーワードを見る

そもそも自社サイトはどのようなキーワードで検索されているのでしょうか。流入キーワードを知ることで、キーワードを見つけるヒントが得られます。流入キーワードを調べるには、Google Search Consoleを使いましょう。

流入キーワードを調べるにはGoogle Search Consoleを使う

Google Search Consoleは、Googleのロボットが分析したサイトの内容を調べることができるサービスです。プライバシー保護の観点からユーザーの具体的な行動までは公開されませんが、自社がどんなキーワードで検索され、どれくらいクリックされたのかといった情報は手に入れられます。同時に、キーワードごとの掲載順位も確認することができます。これらの情報を分析することで、対策すべきキーワードが見えてきます。

優先して対策すべきは、掲載順位が低いキーワードです。掲載順位が低いということは、そのページに改善すべき点があるということを示しています。検索結果の上位に表示されるのはユーザーの課題を解決できるページです。つまり、ユーザーの課題を解決するような情報がなく余計な情報が含まれているから、掲載順位が下がっている可能性があるわけです。

掲載順位を上げるためには余計な情報は削ったり記事を分ける

 

掲載順位を上げるためには必要な情報をきちんと加え、余計だった情報は別の記事として独立させてみるのが良いでしょう。このように対策することで、掲載順位を引き上げると同時に新たなキーワードも抽出することができるのです。

2-2. ユーザー像をイメージして、キーワードを書き出してみる

キーワードを出す際には、ユーザー像からイメージする方法も有効です。

先ほど、コンテンツ制作の目的に合わせてアプローチ方法は異なると解説しました。今回は流入増加・セッション数増加を目的に記事をつくるイメージで、ユーザー起点でキーワード出しをしてみましょう。

①ユーザーを決める

例えば、Office系の資格試験に強いeラーニングサイトが、流入の増加を目的にコンテンツを作るとします。このサイトが仕事に使うことを前提とした基本的なパソコン資格を取り扱っているなら、ターゲットユーザは仮に20代半ば~30代前半の会社員と設定します。

②様々な場面・時間軸でユーザーがどんな情報を検索したいか考える

ユーザーが決まったら、今度はユーザーがどんな情報を探しているか、場面や時間軸で考えます。

例えば、場面軸なら、普段使わないようなデータをExcelで操作する時に「特定の文字列だけ抽出するにはどうしたら良いんだろう?」「なぜ思った通りの表の形にならないんだろう?」と思うことでしょう。あるいは転職やキャリアアップを考えている場面で「プログラマーより、システムエンジニアとして働きたい」と考えることもあるでしょう。ソフトや機器を操作しているとき、キャリアについて考えているときなど、様々な場面を想定してユーザーのニーズを洗い出します。

場面の想定ができたら、次にユーザーがeラーニングサービスの申し込みに至る時間軸を考えます。まだeラーニングの受講までは考えていない段階のユーザーは、様々な場面ごとに「こんな場面で使えるテクニックがないか」と多種多様な悩み・希望を持っています。

コンテンツ制作、ユーザー起点でキーワードを出すコツ

しかし、悩みに対して情報収集をする中で、ユーザーの希望は「こういうスキルが欲しい」「こういう技術をeラーニングですぐに身に付けたい」とより具体的なものに変化します。「特定の文字列だけ抽出するにはどうしたら良いんだろう?」と思っていたユーザーは、情報収集の中で「やっぱり一度、Excelを勉強しなおさないと」と思うでしょう。あるいは「システムエンジニアとして働きたい」と思っていたユーザーなら「システムエンジニアになるため必要なスキルを今のうちに身につけよう」と考えるかもしれません。

こうしたユーザーの具体的な希望とサイトサービスが一致すればユーザーは購入に至ります。

このような場面軸・時間軸で出てくるユーザーのニーズを検索キーワードとして整理することで、サイトで狙うべきキーワードがはっきりしてきます。

検索キーワードが見えてきたら、この検索キーワードを抜けもれなく出し切ります。キーワードの場面・時間軸ごとに、その軸の中で考えられるキーワードを広く網羅することで、サイトで狙うことができるキーワードの幅が広がります。

3.キーワード戦略の設定

3. キーワードプランナーで検索VOL、CPC単価を確認する

キーワードを網羅したら、つぎはどのキーワードからコンテンツを作るのか、優先度を決めていきます。

そこで役立つのがキーワードプランナーです。本来はGoogleに広告を出稿する際に使用するツールですが、SEOにおけるキーワード選定でも便利に活用できます。

まずは自社が対策すべきキーワードの優先順位をつけます。

流入増加を目的とするコンテンツSEOであれば、優先順位は「検索ボリューム」と「競合」の二軸が大きなポイントになるでしょう。 ボリュームが多く、競合が少ないキーワードで、優先的にコンテンツを増やしていきましょう。

キーワードプランナーで検索VOL、CPC単価を確認する

 

優先順位を決める参考としてキーワードプランナーを使って、先ほどGoogle Search Consoleや、ユーザー像をイメージしてで洗い出したキーワードを分析していきます。

調べるべきは検索ボリュームです。検索ボリュームの数字が大きいほど、そのキーワードで検索している人が多いということになります。当然、そのキーワードで上位に表示できればより多くの顧客の流入が見込めます。その一方で検索ボリュームが大きいキーワードは他社も注目している可能性が高いので、上位表示させるのはなかなか大変かもしれません。

次に見るべきはクリック単価(CPC)です。広告を出稿した場合、1クリックされた際に支払う金額のことです。このクリック単価が高いということは、そのキーワードで上位に表示された際の広告効果が高いということを表しています。つまりクリック単価が高いキーワードは競合もその分多い可能性があります。キーワードによっては、CPC単価が高く、検索ボリュームも大きいにも関わらず、検索結果のコンテンツが作りこまれていないこともあるので、そうしたキーワードはねらい目だったりします。

逆にクリック単価が低いキーワードは競合が少なく、比較的SEOの効果も出やすいといえるでしょう。ただし、クリック単価の高さだけを基準に優先順位を決めるべきではありません。クリック単価はあくまで一つの指標です。そのほかのさまざまな要素と合わせて、総合的に判断することが重要です。

コンテンツ制作、キーワード出しの3つの方法

キーワードの優先順位はこれだけでは決まりません。コンテンテンツSEOの目的にCV増加を含めるなら、「購入を真剣に検討しているユーザーが検索するキーワードか」なども検討する必要があります。資格試験に強いeラーニングサイトの例なら、「◯◯資格 対策」というキーワードで探すユーザーなら資格対策講座に関心もあるでしょうが、「◯◯資格 成り立ち」というキーワードで探すユーザーは、自身が資格を取ろうとは思っていないかもしれません。キーワードの検索意図を読み取り、ユーザーの購買意欲を判断する必要があります。

また、自社商品に関連するビッグキーワードで検索上位を狙うなら、競合がいるかいないかにかかわらず、「そのカテゴリ・商品への関連性の深さ」のほうが重要かもしれません。「ヨーグルト」で上位表示を狙いたいなら、「ヨーグルト 種類」に関連するコンテンツは重要でも「乳製品 種類」というコンテンツの優先度は下がります。

どのキーワードでコンテンツを作るべきか判断に迷ったら、サイトの目的に立ち戻ってキーワードの優先順位を判断することが大切です。

キーワード選定方法と利用すべき無料ツールやデータ

そもそもキーワード調査や選定のやり方についてはこちら

コンテンツ制作を始めよう

実際にコンテンツの制作を始めましょう。ここではネタ集めや執筆など具体的な制作の方法について紹介します。

記事の企画はネタ集めから

キーワードだけ決まっても記事は作れません。そのキーワードに適したネタを探す必要があります。実際に制作すると実感しますが、継続的にネタを集めるのは大変です。最初はよくても、だんだんネタ切れに陥ってしまうことも珍しくありません。

ネタ切れしないためにはネタの集め方について知っておく必要があります。もっともネタを集めやすいのは社内です。例えば、以下のようなところからネタを集めることができます。

・社内資料の活用

社内に保管してある様々な資料はネタの宝庫です。自社のパンフレットや社内報、社員研修の資料などからもネタは生まれます。この機に社内に眠っている資料を取り出し、じっくりと目を通してみてはいかがでしょうか。

・自社商品

自社の製品やサービスも当然、良いネタになります。といっても単なる製品紹介では意味がありません。せっかくコンテンツとして発信するのであれば、サービスサイトでは紹介しきれていないような深堀りをしてみるといいでしょう。製品の具体的な使い方や導入事例など、さまざまなコンテンツが考えられます。

・業界に関する内容

自社の業界に関する内容もユーザーにとっては興味深いネタになります。業界内では常識とされているようなことでも、一般的にはあまり知られていない新鮮な話かもしれません。

・セミナー動画や資料

自社で行ったセミナーがあるなら、その内容をコンテンツとして発信してみましょう。資料を公開したり、動画を撮影して公開したりとさまざまな発信の方法があります。

・過去にとったアンケート

アンケートをとり、その結果をコンテンツとしてまとめるのもいいでしょう。興味のあるテーマについてほかの人がどう考えているのかは、誰もが気になるネタです。

コンテンツを作る

ネタを集めたら、コンテンツを実際に作る段階に入ります。コンテンツを作るには、大きく2つのパターンがあります。

一つは外部のライターに外注するパターンです。クラウドソーシングなどを活用するか、あるいは編集プロダクションと契約して発注するのが一般的です。クラウドソーシングは記事1本単位で発注できるので非常に手軽です。ただし、ライターによってスキルにばらつきがあり、仕上がったものがそのまま使えるとは限りません。自社やテーマについてどこまで理解してもらえるかというコミュニケーションの点も不安材料です。

一方の編集プロダクションは記事制作のプロフェッショナルです。企業ですので信頼性も高く、クオリティの高い記事を確実に上げてくれます。制作の経験も豊富でノウハウも持っているため、頼りになる存在です。ただ、その分クラウドソーシングよりもコストはかかります。

もう一つは自社で内製化するというパターンです。編集部員が自分で執筆することになります。自社やテーマについて深く理解しており、何かわからないことがあれば社内の各部署にいるスペシャリストに協力してもらいやすいというメリットもあります。ただし、編集や執筆経験が浅いメンバーの場合は慣れるまでつの記事を仕上げるまでにかなり時間と労力がかかることもあります。また、ほかの業務と兼務の場合はリソースの制約もあり、すべての記事の執筆を行うことは現実的ではないでしょう。

どれかつのパターンを採用するのではなく、自社の体制に合わせてうまく使い分けていくことがベストです。

動画でも2023年のSEOコンテンツ制作を紹介しています!

コンテンツは会社の資産になるので、どんどん作っていくべし!

決してラクではないコンテンツ制作ですが、蓄積されることで会社の資産として価値を発揮するようになります。一度作ったコンテンツは半永久的に残りますから、増えれば増えるほど労力に対しての見返りが大きくなっていくことが期待できるのです。SEOの観点からは顧客の流入を増やし、潜在層の獲得につながる可能性があります。専門性の高いテーマについて情報を発信することで企業としての信頼性も高まります。長く続けることでファンが増え、口コミによる宣伝やコミュニティの形成などにもつながります。

まとめ

コンテンツSEOとは「ひたすら記事コンテンツを増やして流入増加を目指す施策」ではありません。コンテンツの数だけを増やしても、前提としてのゴール設定やキーワード設計が適切でなければ、制作コストが膨らむばかりで十分な効果は期待できません。目的・ユーザー像・キーワード方針を設定して、コンテンツSEOは初めて効果を持ちます。

なお弊社では、コンテンツSEOの戦略設計からコンテンツ制作までを一貫してサポートするコンサルティングサービスを行っております。コンテンツSEOが上手くいかずお悩みの際には、お気軽にご相談ください

なおナイルでは、コンテンツ制作代行のプランをご用意しております。さまざまなコンテンツを作成して、情報発信していきたいけれど、記事を書くリソースがない場合、まずはお気軽にご相談ください。

編集者情報

大澤 心咲
大澤 心咲
新卒でアクセンチュア株式会社を経て、2018年ナイル入社。
コンサルタントとして大手企業SEO戦略策定・コンテンツマーケティング支援を担当。
現在はナイルのマーケティングとセールスの統括マネージャーとして従事。
著書:「ひとりマーケター成果を出す仕事術

監修者情報

ナイル編集部
ナイル編集部

2007年に創業し、約15年間で累計2,000社以上の会社にマーケティング支援を行う。また、会社としても様々な本を出版しており、業界へのノウハウ浸透に貢献している。(実績・事例はこちら

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