CTRは、Click Through Rate(クリックスルーレート)の頭文字を取った言葉です。
「クリック率」や「クリックスルー率」とも呼ばれ、これらの用語は、SEOやウェブ広告の分野でよく用いられます。本記事では、CTRの概要とともに、「SEO」や「ウェブ広告」でCTRを改善する方法をお伝えします。
また、ナイルでは検索結果ページのCTR改善といった、SEO対策を外注されたい方向けにコンサルティングを提供しております。SEOコンサルティングサービスのページで支援実績やお客様の声を紹介しているので、本記事と併せてご覧ください。
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目次
CTR(クリック率)とは
冒頭でお伝えしたとおり、CTRとは、記事へのリンクや広告の表示回数に対して、特定の広告やリンクがクリックされた回数の割合です。この指標は、ウェブサイトや広告を見た人のうち、どれだけの人が興味を持って「クリックする」という行動を起こしたかを表します。
CTRを把握することで、そのコンテンツや広告がどれほどターゲットに刺さっているのかが、数値で確認できます。
ただ、CTRは「高ければいい」というわけではありません。多くの方がクリックしても、「商品の購入」や「サービスへの申し込み」といった行動を起こしてもらえなければ、企業の利益にはならないからです。
自社の利益につなげるには、自社のターゲットにクリックしてもらう工夫が重要です。
CTR(クリック率)の計算式
CTRの計算式は、下記のとおりです。
CTR=クリック数÷表示回数×100
例えば、表示回数が1,000回のうち10回クリックされた場合は、10÷1,000×100=1%で計算し、CTRが1%となります。
なお、Google検索におけるCTRを計測する際には、Google Search Consoleが用いられることが一般的です。
Google Search Consoleにおける「表示回数」と「クリック数」の定義や計測方法は、下記のGoogleの公式ページに記載されていますので、気になる方はチェックしてください。
参考:Googleの公式ヘルプ
CTR(クリック率)の平均値
米国のFirst Page Sage社の調査によると、Googleの検索エンジンにおける2023年のCTR平均値は以下のとおりです。
出典:Google Click-Through Rates (CTRs) by Ranking Position in 2023
調査結果の概要
- 強調スニペット :42.9%(1位)
27.4%(2位) - 自然検索 :39.8%(1位)
- リスティング広告 :1.2〜2.1%
- 画像 :1.4〜4.9%
- 動画 :2.3〜6.4%
- 関連する質問 :3.0%
- ナレッジパネル :1.4%
ただし、CTRはタイトル・媒体・位置・掲載時間などの要因で変動するほか、「広告のクリエイティブ」や「SEO記事のメタディスクリプション」などもCTRに影響を与えます。
そのため、CTRの数字だけを追っていても、効果的な改善策は見えてきません。実際に算出されたCTRの数値は、競合の状況などを把握しながら、総合的に評価することが大切です。
リスティング広告とSEOにおけるCTRの傾向
Googleの検索結果ページに表示される「リスティング広告(広告)」と「SEO記事(自然検索結果)」の位置関係は、下の画像のとおりです。
この検索結果ページでは、リンクが表示されている順位によって、広告・記事のCTRが異なります。
なお、先述のFirst Page Sage社の調査では、下記のような結果が出ています。
出典:Google Click-Through Rates (CTRs) by Ranking Position in 2023
調査結果の概要
- リスティング広告:2.1%(1位)
1.4%(2位) - 検索順位 :39.8%(1位)
18.7%(2位)
10.2%(3位) - 強調スニペット :27.4%〜42.9%
この調査結果は、あくまでも「平均の数値」であり、指定したキーワードによって、順位別のCTRの値は変化します。ただ傾向としては、リスティング広告とSEOのどちらも、検索順位に比例してCTRが高いです。
リスティング広告において検索順位に影響を及ぼすのは、「キーワードの入札価格」や「広告としての品質(=広告ランク)」です。一方、SEOは、検索エンジンのランキングアルゴリズムによって、順位付けられます。
なお、SEOとリスティング広告の違いの詳細は、下記の記事をご参照ください。
リスティング広告やSEOでCTRを改善する4つの方法
検索結果ページでのCTRを上げるため、リスティング広告・SEO記事にとって有効な施策を見ていきましょう。
ターゲットを明確にする
記事や広告の「タイトル」で、想定読者のターゲットを明示すると、CTRの向上につながります。
- 【初心者の方へ】〇〇の基礎を解説
- 【上級者向け】〇〇を成功させる全ノウハウ
例えば、「初心者向け」であることがタイトルでわかると、「予備知識がなくても理解できそう」とビギナーに興味を持ってもらえる期待ができます。
一方、専門性の高い情報を求めているユーザーに興味を持ってもらいたいのであれば「上級者向け」と明記しておくと有効です。
検索意図にマッチしたキーワードを選ぶ
ユーザーの検索意図に合うキーワードを選ぶことも重要です。示された記事や広告のタイトルに検索したキーワードが含まれていないと、「このページに自分が求めている情報は載っていないのではないか?」と、ユーザーが不安になります。
ただ、同じキーワードを無理やり何度も使うのはおすすめできません。Googleから不正行為と見なされ、SEOに悪影響を及ぼす危険性があるため、注意しましょう。
ターゲットの興味を引くワードを使用する
広告や記事のタイトルに、以下のような「ユーザーの興味を引くワード」を使用すると、CTRの向上を狙えます。
<ユーザーの興味を引くワードの例>
- 数字:タイトルに具体的な数字を入れる
<例>〇〇の3つのポイント! - 最新:情報最新が載っていることがわかる文言を入れる
<例>【20XX年版】〇〇〇の確認方法 - 網羅:ページ内に網羅的な情報があることを文言を入れる
<例>【完全版】〇〇〇のまとめ - 簡単:初心者でもわかりやすい内容であることがわかる文言を入れる
<例>知識ゼロからわかる!〇〇入門 - 疑問:タイトルを疑問文にし、ユーザーが答えを知りたくなる文言を入れる
<例>なぜ、〇〇は△△なのか? - 記号:【】(隅付き括弧)や「!」「?」などの目立つ記号を使う
<例>【知らないと恥ずかしい】〇〇が△△の理由!
また、人は「ネガティブな情報」を目にすると、それが気になってしまうものです。
例えば、「〜になりたくない方は、ぜひご覧ください」と書かれていると、ユーザーが「読まないと大変なことになる!」と危機感を覚えて、クリックしてもらえるケースがあります。
もちろん、必要以上に不安を煽るような表現には注意が必要です。あくまで、ターゲットの悩みに寄り添う前提で、ネガティブな表現を検討しましょう。
ベネフィットを広告文や記事タイトルに含める
記事や広告のタイトルでは、「何を知ることができるのか?」「どのような変化があるのか?」といったベネフィットを入れ込みましょう。
ユーザーは、何かを知りたいという目的があって検索エンジンを使って調べものをしています。例えば、「ダイエット」で検索する人は「痩せたい」と考えていると予測できます。もっと言えば、「モテたい」「美しくなりたい」「健康になりたい」など、目指したいことがあるはずです。
検索するユーザーの意図は、コンテンツを制作する前の段階で十分に検討されているものです。タイトルを決める際はあらためてそこへ立ち帰り、記事がユーザーに与えるベネフィットを考えましょう。
リスティング広告でCTRアップが期待できる方法
リスティング広告でCTRをアップさせる方法には、次のようなものがあります。
<リスティング広告でCTRをアップさせる方法>
- 管理画面のターゲット設定を定期的に見直す
広告の表示に関わる「広告を出稿する場所・日時・デバイス・属性」などの設定は定期的に見直し、「狙ったターゲット」の目にふれるようにする。 - 広告表示オプションを設定する
広告文のほかに追加のテキストやリンク、電話番号などを表示できる広告表示オプション機能を設定し、検索画面に表示されるテキストが増やして目に留まりやすくする。
このようなリスティング広告の仕組みについては、下記の記事でお伝えしていますので、併せてご覧ください。
この記事もチェック

なお、リスティング広告は、特に「短期間で集客を強化したい」場合に、活用される手法です。下記の無料資料に基本的なノウハウをまとめていますので、お気軽にダウンロードしてください。
「SEO」でCTRの向上が期待できる方法
次に、SEOに取り組んだ上でCTRを向上させるための施策を紹介しましょう。
メタディスクリプションを改善する
メタディスクリプションとは、検索結果ページでタイトルの下に表示される、「説明文」のことです。
検索結果内で自社のページをアピールできる数少ない要素のひとつ。CTRを上げるためには、それぞれの記事に合ったメタディスクリプションを個別に設定します。
あくまで一案ですが、下記のように文頭でターゲットを明示すると、ターゲットに「自分のために書かれた記事だ」と伝えられるのでクリックしてもらえる期待ができます。
〇〇の方へ。〇〇は△△です。本記事では〜〜〜。
検索結果ページに表示されるメタディスクリプションの文字数は、使っているデバイスにもよりますが、おおよそ80字です。
長すぎると検索結果にすべて表示されないため、限られた文字数の中でページの内容を簡潔に説明しましょう。
リッチリザルト(リッチスニペット)を実装する
リッチリザルト(リッチスニペット)とは、検索結果で表示されるタイトルとメタディスクリプション以外の要素のことです。
構造化データを用いることで、検索結果ページに表示されます。
リッチリザルトがあるリンクは、検索結果の中で目立つように充実させることで、ユーザーの目により留まりやすくなります。
なお、主なリッチリザルトの表示形式は、次のとおりです。
<主なリッチリザルトの表示形式>
- サイトリンク:タイトルとメタディスクリプションの下に表示される、ページ内の主な内部リンク
- 画像・動画:ページ内の「画像」や「動画のサムネイル」
- FAQ:そのテーマに関連してよくある質問とその回答
- 商品の情報:ECサイトなどの商品を販売しているページの商品画像、評価、価格、在庫の状況」など
- 店舗の情報:グルメサイトなど店舗のイメージ画像や評価、価格帯など
- イベント情報:イベントの名称、日程、会場などの情報
- レシピ:レシピ紹介するWebサイトの調理時間やカロリーなど
以上のように、SEO記事で上位を狙うためには、綿密にSEO戦略を立てた上で、テクニカルSEOなどにも取り組む必要があります。
そこで「自社での対策が難しそう」という方のために、ナイルでは無料相談をご用意しておりますので、CTRでお悩みであればぜひご活用ください。
CTRのアップは最終的なゴールではない
企業にとって、CTRアップは最終的なゴールではありません。CTRは、あくまで集客力を表す指標に過ぎず、重要なのはユーザーに狙った行動を起こしてもらい、自社の商品・サービスの「購買」へつなげることです。
ビジネスを成功させるためにも、CTRの数値だけを追うのではなく、利益につながる戦略のひとつとして考えましょう。
なお、ナイルでは、2,000社以上の支援実績をもとにしたコンサルティングを行っております。改善事例や実績を無料で配布しておりますので「もっと成果を上げたい」とお考えの方は、下記からお気軽にダウンロードしてください。
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