生成AIの活用が広がったことで、外注コストの削減や制作スピードの向上を目的に、コンテンツ制作の内製化を進める企業が増えています。
しかし、実際に内製してみると、AIの力を借りているとはいえ、現場ではさまざまな課題が生じているようです。
そこで今回は、Webコンテンツを内製している企業を対象に、制作体制や内製化した理由、抱えている課題、AIの活用状況について調査してみました!
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この記事のまとめ
- Webコンテンツの制作体制は「社内中心+一部外注」が38.4%で最多。社内と外部のリソースを併用する企業は62.7%にのぼり、両者を組み合わせる体制が主流となっている(Q1)。
- ChatGPTが一般公開された翌年の、2023年以降に内製化を進めた企業は75.9%を占める(Q2)。
- 内製化した理由は「外注コストを削減するため」「コンテンツ制作ツールを利用しはじめたため」「制作スピードを上げるため」など、コストと時間の両面での効率化意向が上位に(Q3)。
- 内製する上での課題は「制作できる人材が足りない」「担当者によって品質にばらつきがある」をはじめ、人材の確保と品質の維持が大きな課題となっている(Q4)。
- AIの活用状況は「ほぼすべてのコンテンツ制作で活用している」「一部の工程で積極的に活用している」と程度の差はあるが、回答者全員がAIを継続的かつ積極的に活用(Q5)。
- AIを使った制作の課題は「思ったような内容・文章を出力できない」「AIへの指示(プロンプト)を考えるのが難しい」が70%を超え、意図した形に仕上げることの難しさを感じている人が多い(Q6)。
目次
調査概要
調査期間:2026年8月21日~25日
調査方法:インターネット調査(Fastask利用)
調査対象:コンテンツ制作を内製している企業の担当者、20~60代の男女954人
勤務先では、Webコンテンツをどのような体制で制作していますか?

Webコンテンツの制作体制で最も多かったのは、「社内中心+一部外注」(38.4%)でした。
「ほぼすべて社内で制作」(24.4%)と合わせると、60%超の企業が社内を中心にコンテンツを制作していることになります。
また、社内と外部のリソースを併用している企業も60%を超えており、内製か外注かのどちらか一方に完全に寄せるのではなく、両者を組み合わせる体制が多いことがわかりました。
コンテンツ制作には、テーマに関する専門知識だけでなく、企画や編集、SEOなどの専門性や、継続的に制作するためのリソースも必要です。
自社で担える工程は内製しつつ、専門性や制作量を補うために外部の力を借りるなど、状況に応じて役割を分けている企業が多いと考えられます。
内製化を進めている企業でも、実務上はすべてを社内だけで完結させているとは限らないようです。
コンテンツ制作を内製するようになった、または内製の比率を高めたのはいつ頃ですか?

コンテンツ制作を内製するようになった、または内製比率を高めた時期は、2023年、2024年が多く、2023年~2026年8月現在で内製化を進めた企業が7割以上となりました。
ChatGPTが一般向けに公開されたのは2022年11月。その翌年の2023年以降に内製化・内製比率の引き上げが目立つことから、生成AIの普及によって企画案や構成、原稿などを社内でも作りやすくなったことが、内製化を後押しした可能性があります。
コンテンツ制作を内製化・内製比率を高めた理由として、当てはまるものを教えてください

内製化・内製比率を高めた理由として最も多かったのは、「外注コストを削減するため」(44.4%)でした。
次いで「コンテンツ制作ツールを利用しはじめたため」(38.1%)、「制作スピードを上げるため」(37.2%)が続いており、コストと時間の両面で制作を効率化したいという意向がうかがえます。
また、「生成AIで制作するようになったため」も27.0%にのぼり、生成AIや、AIを用いた制作ツールの普及が内製化を後押ししたケースが多いことがわかります。
一方、「社内に制作できる人材が増えたため」は8.4%にとどまりました。
人員を確保できたからというより、既存の人員で制作を進めるためにAIやツールを取り入れ、内製化に踏み切った企業が多いと考えられます。
コンテンツ制作を内製する上で、課題に感じていることはありますか?

コンテンツ制作を内製する上での課題としては、「制作できる人材が足りない」(42.3%)が最も多く、「担当者によって品質にばらつきがある」(41.4%)もほぼ同率で続きました。
制作を担う人の確保と、一定の品質を維持することの両方に難しさを感じている企業が多いことがわかります。
また、「企画・テーマを考えるのが難しい」(38.1%)、「SEOなどの専門知識が不足している」(29.1%)、「構成や文章の品質を判断できる人がいない」(24.3%)、「自社ならではの情報・独自性を盛り込むのが難しい」(21.6%)といった、何を作るかを決める企画力や、成果につなげるための専門知識、品質を保持するスキルの不足も課題になっているようです。
内製化では、制作作業そのものに加えて、成果物を適切に評価・改善する編集機能や、他社のコンテンツとの差を生み出す視点も求められます。
「特に課題はない」が3.3%にとどまっていることからも、ほとんどの企業が内製に何らかの課題を抱えている結果となりました。
コンテンツ制作の内製化をスムーズに進めるポイントを解説しています!
生成AIやAIを活用したコンテンツ制作ツールを、コンテンツ制作にどの程度活用していますか?

生成AIやAIを活用したコンテンツ制作ツールについて、「ほぼすべてのコンテンツ制作で活用している」と回答した人は61.4%にのぼりました。
生成AIは試験的に使うものではなく、日常的な制作手段のひとつとして定着していることがうかがえます。
生成AIやAIを用いたコンテンツ制作ツールを使ってコンテンツを制作する際、どのような課題や悩みを感じていますか?

AIを活用したコンテンツ制作の課題は、「思ったような内容・文章を出力できない」(75.0%)、「AIへの指示(プロンプト)を考えるのが難しい」(72.7%)がそれぞれ7割を超えており、意図した成果物を得るための指示や調整に難しさを感じている人が多いことがわかります。
また、「出力内容の正確性に不安がある」「出力された内容の品質を判断するのが難しい」(共に56.8%)、「ファクトチェックに手間がかかる」(40.9%)、「編集に思った以上に時間がかかる」(38.6%)と、AIが生成した内容を人が確認・修正する負担は小さくないことがうかがえるでしょう。
AIを使えば原稿そのものは作りやすくなる一方、正確性や品質、独自性まで自動的に担保されるわけではありません。
質の高いコンテンツに仕上げるには、AIを使う側の知識や判断力、編集力が引き続き重要だといえます。
AIで内製化は進んでも、コンテンツ品質の担保には専門的な知見や編集力が必要
今回の調査では、コンテンツ制作の内製化は生成AIが一般に使われるようになった2023年以降に進めた企業が多くを占め、生成AIやAIを活用した制作ツールの普及が内製化を後押ししていることがわかりました。
しかし、人材不足や品質のばらつき、企画立案の難しさなど、内製化にはさまざまな課題があります。
AIを活用しても、思いどおりの文章を出力できない、正確性や品質を判断しにくい、独自性を盛り込みにくいといった悩みは残るようです。
AIは、制作を効率化できても、それだけで質の高いコンテンツを作れるわけではありません。
社内のリソースだけで一定の品質を維持することが難しい場合は、外部の専門家を活用するのも有効です。
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