BtoBビジネスにおけるコンテンツとSEOの重要性

BtoBビジネスにおけるコンテンツとSEOの重要性

こんにちは、Webコンサルティング事業部の藤沢です。今回はBtoBビジネスマーケティングにおけるSEOについて書いていこうと思います。BtoBビジネスに従事されているかたの中には、

  • SEOにどのような効果あるのかが分からない
  • どのようにSEOに取り組んでいけば良いかがわからない

このような考えを持っている方もいらっしゃるのではないでしょうか?弊社のクライアントのご担当者のなかにも上記のような理由から、いままでSEOに取り組んでこなかったという方も少なからずいらっしゃいます。

BtoBビジネスといっても広義な言葉であり、企業によってビジネスモデルも異なりますので、一括りには言えませんが、私はほとんどのケースの場合、SEOはインバウンド獲得に有効な手段になると思っています。また、BtoBビジネスを行っている企業のサイトを見ていると、SEOを取り入れることでインバウンド件数を増加させ、法人営業の活発化につながりそうなサイトがまだまだ多いなぁと思うところもあります。

そこで今回はBtoBビジネスにおけるSEOの重要性に触れつつ、ポイントを解説していきます。

前提

今回は、ある程度高単価で競合性のあるサービス・製品(課題解決のためのソリューションやシステムなど)を取り扱っていて、契約のために法人営業担当者がコンペに参加し、一連の提案や商材説明を経て、契約に至るようなモデルのBtoB企業様向けの記事内容になっています。

注)競合性がほとんどなかったり、法人営業担当による提案が必要なく成約につながるようなモデルの場合は、今回の記事に書いてある内容の限りではありませんので予めご了承ください。

BtoBビジネスにおけるSEOの重要性

まずはBtoBビジネスにおいてなぜSEOが有効な手段になるのかについて1つずつ説明していきます。

1. BtoB企業こそWebサイトに力を入れていくべき理由

BtoBビジネスにおいて、顧客がサービスや製品を導入検討するうえで、最も情報源として活用しているのが企業のWebサイトであることをご存知でしょうか?

 

以下は「BtoB顧客が情報源としているメディアの内訳」と「BtoBサイトとBtoCサイトの売上貢献度」を示すグラフです。

BtoB顧客が情報源として活用しているメディア内訳とBtoBサイトとBtoCサイトの売上貢献度 参考:トライベック・ブランド戦略研究所 – BtoBサイト調査 2016


顧客は「企業のWebサイト」を最も情報源として活用しており、BtoCサイトと比べてみても売上貢献度が約3倍ほど高く出ています。会社概要やIR情報が充実しているけど製品情報や導入事例、活用例などのコンテンツが疎かになっているBtoB企業サイトもまだまだ多く見受けられますが、BtoB企業こそWebサイトの充実に力を入れていくべきという事がこの調査結果から言えるのではないでしょうか。

2. 情報収集段階の顧客にアプローチすることがインバウンド獲得の第一歩

次に紹介するのは、BtoBビジネスにおける「顧客の購買プロセス」と「企業担当者の行動」です。

BtoBビジネスにおける顧客の購買プロセスと企業担当者の行動


このような流れが一般的なサービス導入のための購買プロセスと企業担当者の行動として考えられます。

企業側では経営課題を認識したのち「購買担当者」「意思決定者」「サービス利用者」が組織的にステップを踏んで製品・サービスの導入に向けて動きます。仮に情報収集段階の顧客にWeb上で接触することができなければ、すなわち比較検討の土台に乗ることすら出来ない可能性があります。

そのため、顧客が欲っしている情報は何か?どのような情報を届けるべきか?を予め検討し、Webサイトに掲載するコンテンツの定義や、SEOのキーワード戦略に落とし込んで見込み客に情報を届けること、そのためにSEOを活用することがインバウンド獲得の第一歩となると言えます。

 

参考:情報収集段階の検索クエリについての補足

情報収集段階の顧客は、実際にどのような解決策が自社にとってベストなのかが明確になっていないケースがあります。例えば営業の売上低迷が続くA社が解決策として導入したのが「営業への社員研修」だったとします。企業の経営課題は営業の売上低迷であり、購買担当者は営業効率を上げるための方法をまず模索しなければならないため「営業 効率化」などのキーワードで情報収集を始めることが考えられます。

そこから自社の課題と照らし合わせ、課題解決に最も適した手段として「社員研修」を候補にあげ、事例や料金などの情報をもとに各社の比較検討をしていきます。

以下は情報収集段階の顧客ニーズに対応するキーワード例と対応コンテンツ例です。

情報収集段階の顧客ニーズに対応するキーワード例と対応コンテンツ例

 

つまり、サービスを提供する企業側としては「こういう商品名や手法名で上位表示したい」といった目標をもってSEOに取り組んだとしても、見込み顧客がそもそもそういったキーワードで検索しなければ意味がありません。BtoBでビジネスを行う場合で特に今までにない新しいサービスだったりすると、そもそもそういった解決策が世の中に認知されていなかったりするため、見込み顧客に繋がりそうな企業担当者が情報収集段階で調べるであろうキーワードをおさえにいくことがSEO上とても重要です。

また、専門的な分野では「〇〇とは」などの言葉の意味を調べる検索クエリが多くなる傾向があるため、そういった見込み顧客が調べそうな用語で、自社サービスの認知に繋がりそうなものの意味解説などをWebサイトでおさえておくことも大切です。

 

3.業者選定は営業担当が訪問する前にほとんど終わっている

BtoBの顧客は、コンペを依頼する業者を選定するにあたって、「ソリューション内容」「コスト」「スペック」などあらゆる検討材料をシビアに評価してコンペ依頼先を選定しますが、この段階ですでに導入先の決定がほとんど終わっているという調査結果があります。

以下は、米企業のコーポレート・エグゼクティブ・ボード社による調査レポートです。


57%—that’s how far the average B2B buyer is through the purchase decision before engaging a supplier sales rep.

和訳:BtoBビジネスにおいて、57%の顧客は営業担当が訪問に行く前に購入を決定している。

和訳:BtoBビジネスにおいて、営業担当が訪問に行く前に57%の購買プロセスが終わっている。

12%—that’s how much of your customer’s total mindshare you as a supplier have across the entire B2B purchase path.

和訳:BtoBビジネスにおいて、営業担当が購入に影響を与える割合は12%である。

参考⇒ The Digital Evolution in B2B Marketing

コンペで行う提案内容が最も重要だという認識をお持ちの方も多いかと思いますが、意外にも営業担当のおよぼす影響力は少なく、”57%は営業担当が訪問する前”にすでに導入先が決定しているそうです。

コンペで行う提案内容が最も重要だという認識をお持ちの方も多いかと思いますが、意外にも営業担当のおよぼす影響力は少なく、”営業担当が訪問する前に半分以上の購買プロセスが完了しているそうです。

このことからもコンペ勝負とは考えずに、情報収集段階の見込み顧客が検討するうえで必要なコンテンツをWebサイト内に十分に用意することを優先的に考えていきましょう。また、それらの情報を検索者に届けるために配慮する=SEOに取り組むことがインバウンド増加ならびに成約件数の増加にも影響をもたらすします。

※[6/5 13:56修正]和訳に誤りがありましたので一部記事を修正しました。

SEOに取り組むうえでのポイント

BtoB企業サイトでSEOに取り組むうえで重要なポイントとなるのはキーワード選定です。多くの場合、顕在層が検索するメインキーワード(例:「SEO」や「勤怠管理システム」など)での上位表示は、インバウンド獲得、ブランディング、営業活動などに大きく貢献するため、最優先で上位表示を狙っていくべきキーワードになりますが、メインキーワードでの上位表示だけでは不十分とも言えます。

以下は「勤怠管理・給与計算システム」を導入する可能性のある企業の経営課題と検索するキーワードの一例です。

勤怠管理システム・給与計算システムを導入する可能性のある企業の経営課題と検索するキーワードの一例


例えば、自社の製品が上にあげたような経営課題を解決することができるのであれば、メインキーワード同様に重要なキーワードであるため、率先して上位表示を狙っていくべきです。

メリットは以下のとおりです。

  • 情報収集段階の顧客との接点が生まれる
  • 製品・サービス導入によって課題解決につながることを顧客に伝えられる

BtoB企業サイトにおけるSEOのポイントは、自社の製品やサービスがどのような経営課題を解決できるのかを細かくリストアップしていき、そこからキーワードを考えていくことにあると思います。

キーワードを考えるにあたっては、出来れば、実際に営業担当者や製品を導入してくれたクライアントに当時の経営課題をヒアリングしてみるようにしてみましょう。ツールでは発見することが出来ない法人営業を活発化させるキーワードが見つかることがあります。

また、BtoB顧客が情報収集段階で行う検索のほとんどが、インフォメーショナルクエリであることも十分に理解することが重要です。顕在層が検索するメインキーワードや特定キーワードでの上位表示に固執しがちですが、それだけでは十分な集客にはつながることはありません。自社の顧客となりうるユーザーがどのような検索をしてくるのかをしっかりと見極め、サイト内に網羅的にコンテンツを用意し、検索者に情報を届けられるようにSEO面にも配慮していくことがBtoBビジネスを加速させるためのSEOにおけるポイントではないかと思います。

最後に

今回はBtoBビジネスの前提にたって理解を深める話を中心に展開していきました。BtoBビジネスのWebサイトでSEOに取り組む場合、本当は集客からインバウンド獲得に結びつける方法や集客用コンテンツからインバウンド促進用コンテンツへのリンク導線の設置方法など実践的な内容も色々と言及できますが、意外と長くなってしまったため、また別の機会でお話させていただこうと思います。

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著者紹介

藤沢 佑介(ふじさわ ゆうすけ)
藤沢 佑介(ふじさわ ゆうすけ) コンサルタント(SEO・サイト運用コンサルティング)

大手SEO会社を経て、2012年ナイル株式会社にコンサルタントとして入社。SEO業界に身を置き約7年が経過する中で、GoogleやWeb業界の変遷を理解したSEOの提案と取り組みを大事にしている。クライアントのビジネスに深く関わり、老舗ECサイトの売上を1年で2倍にするなどの実績を持つ。

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