CM制作の流れは?企画、撮影、編集といった工程を解説

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CM制作の流れは?企画、撮影、編集といった工程を解説

「CMを制作して放送する」と聞くと、果てしない道のりのようにも思えますが、それほど複雑ではありません。企画を立てて、絵コンテを確認して撮影に入り、そこから編集作業を行って完成となります。

ここでは、CM制作の各工程の詳細や、CMの制作期間ついて解説します。また、CMに関する費用についてもご紹介しましょう。

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CM制作はどのくらいの期間がかかる?

CM制作に必要な期間は内容によって大きく異なりますが、3カ月くらいを見ておくといいでしょう。

企画・脚本に約1ヵ月、撮影から仕上げまでに1ヵ月半~2ヵ月が必要です。急ぎの場合は、1ヵ月程度で制作することもありますが、社内チェックの時間を短くしたり、撮影内容を簡単なものにしたりするなどの工夫が必要です。

CM制作の流れ

CMは、どのように制作されるのか、最初の打ち合わせから納品まで、6つのステップに分けて見ていきましょう。

CM制作の流れ

STEP1:企画

どのようなCMを作るのか、広告代理店やCM制作会社と打ち合わせをしながら、企画を練るところからスタートします。

CMを作ろうと思った目的、背景をできるだけ明確に伝えましょう。

<CM制作の目的>

  • CMで何をアピールしたいのか(商品・サービス・企業など)
  • ターゲット層はどこなのか
  • アピールしたい商品やサービスの価値はどこにあるのか
  • CM全体を通して、ユーザーに何を訴えたいのか

少なくとも、この4点は社内で話し合って固めておいてください。CM制作の軸となりますので、しっかりとすり合わせておくべきです。

STEP2:絵コンテ

どんなCMを作るかが決まれば、制作会社に絵コンテの作成に入ってもらいます。

絵コンテは、CMの内容を絵で説明したもので、いわば「絵のついた台本」です。

動画の骨格にあたる部分なので、制作会社と打ち合わせを重ねてブラッシュアップしていきます。できれば絵コンテは、複数案提出してもらうといいでしょう。また、絵ではなく、仮の映像による「ビデオコンテ」を用意してくれる制作会社もあります。

クライアント側として気をつけたいのは、社内決裁の取り方です。台本が固まってしまった後になって、社内から追加の修正が入るといったことがないようにしてください。

STEP3:撮影

絵コンテが固まれば、いよいよ撮影に入ります。撮影には大きく分けて、次の3つの方法があります。

スタジオ撮影

スタジオ撮影は、屋内で撮影を行う方法です。

CMの内容によって、スタジオ撮影を行う場所を決めます。大きなセットを組まなければならない場合は、映画の撮影所などで撮影する必要がありますし、商品の静止画を撮る程度ならば、スチール撮影用の比較的小さなスタジオで十分でしょう。制作会社がCM内容に応じてスタジオを決めますので、どのような場所になるのか事前に確認しておいてください。

ロケーション撮影

スタジオではなく、屋外で撮影する方法もあります。

いわゆる、「ロケーション撮影(ロケ撮影)」といわれる方法です。国内ロケか海外ロケかなど、撮影する場所によってスタッフの人数や用意する機材、交通費が異なるため、予算は大きく変わってきます。また、ロケーション撮影は、天候に左右されますので注意が必要です。

ロケセット撮影

ロケセットは「屋内ロケ」ともいわれ、撮影スタジオではない室内を指します。

ロケセット撮影では、既存の部屋や建物をそのまま、あるいは一部を手直しして、撮影場所として使用します。自社の事務所での撮影もロケセット撮影です。スタジオレンタル代が発生しないことや、日常風景を撮影できることがメリットといえるでしょう。

STEP4:編集

撮影が終われば、編集に入ります。編集には、主に仮編集と本編集の2つがあります。

オフライン編集

オフライン編集(仮編集)は、大枠の流れを確認するために、映像をつなぐ作業です。

マスターテープ(元の素材)を複製したワークテープを使って編集作業を行います。ナレーションは、仮のものが入っていることが多いです。何か気になる点があれば、オフライン編集の時点で指摘するようにして、修正してもらうようにしましょう。

オンライン編集

オンライン編集(本編集)は、本番の編集作業のことです。

テロップの内容、デザインを決定していきます。オンライン編集まで進むと、大きく内容を変更することは難しくなりますのでご注意ください。

STEP5:MA編集

映像の編集が終わったら、BGMや効果音、ナレーションといった音の最終調整となるMA作業も行います。

MAとは、「Multi Audio」の略語です。

STEP6:納品

CM映像の内容をすべてチェックしてOKが出たら、テレビ局へ納品となります。あとは、放送されるのを待つのみです。

CMの費用はどのくらいかかる?

CMに関する費用についても確認しておきましょう。CMに必要となる費用は、大きく制作費と放映料の2つに分かれます。

CM制作費:企画・撮影・編集で費用がかかる

CMの制作には、企画、撮影、編集といった作業に費用がかかります。

CM全体の構成を決める「企画費」は10万~30万円程度。「撮影費」は、必要な機材やスタッフの人員配置など撮影内容によって変動しますが、20万~80万円が相場とされています。

撮影が終わったら編集でつなぎ、ナレーション、テロップ、BGMなどを入れていきます。この「編集費」は、15万~40万円が相場となります。

3つの工程を合わせて、約150万円をCM制作費の目安として考えておいてください。ただし、動画にこだわらず、静止画にすれば制作費は下がります。反対に、タレントを起用したり、CG映像を多用したりすると、制作費が膨らんでいきます。

CM放映料:放送局、視聴率、時間帯によって変動する

CM放映料とは、CMを放送するためにかかる費用のことで、放送局、視聴率、時間帯によって、大きく変動します。

また、特定の番組に出稿する「タイムCM」なのか、番組や時間はお任せの「スポットCM」なのかによって、CM放映料の考え方が変わってきます。

タイムCMは6ヵ月契約が基本で、短期の出稿ができません。一方、スポットCMは、番組や時間帯が選べないものの、予算に応じた出稿がしやすくなります。15秒のスポットCMを1回流した場合、関東エリアの地上波なら30万~100万円、関西エリアの地上波なら4万~25万円が相場となっています。地方局になると、よりリーズナブルな費用で、CMを出稿することが可能です。

CM制作の流れを把握して依頼するイメージを具体化しよう

CM制作の全体の流れを把握することで、制作会社に依頼するイメージを具体化することができます。実際に制作がスタートする前に、どのような工程があるのか確認してみてください。

また、ナイルではテレビCMを成功させるためのポイント5選をまとめた資料もご用意しております。

  • ポイント1.商品の便益
  • ポイント2.GRPの単価
  • ポイント3.線引き
  • ポイント4.クリエイティブ
  • ポイント5.代理店交渉

具体的な内容については、ダウンロードの上、ご確認ください。

編集者情報

金子 光
金子 光(かねこ ひかる)
新卒で楽天グループ株式会社に入社。
営業管理として40人規模のチームをマネジメント。その後社員3人のベンチャー企業に入社し新規事業立ち上げを経験。
現在はナイルのマーケティング相談室編集長として、Webマーケティングに従事している。
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監修者情報

ナイル編集部
ナイル編集部

2007年に創業し、約15年間で累計2,000社以上の会社にマーケティング支援を行う。また、会社としても様々な本を出版しており、業界へのノウハウ浸透に貢献している。(実績・事例はこちら

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