「このSEO施策って本当に効果あるの?」をSEOコンサルタントが解説してみた2020!
今回は「SEOを全部理解するのは大変なので、まずは手を付けられるところから始めたい」と考えている人向けの記事です。
以下の記事にもありますが、SEOは点で施策を打っても成果につながりづらい側面があります。
とはいえ、各施策の役割を理解して一つずつ実践していくのは時間がかかりすぎてしまう、まずはできることから着手したい、という方向けに、よく質問をいただくSEO施策に関し、1問1答形式で解説してみました。
※ここでいう「SEO効果」は順位や自然検索セッションなどの数値指標に効果があることを意味します。本来はそれぞれに正確に設定するべきですが、記事の目的から便宜上「SEO効果」としています。
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目次
初心者編
titleタグの調整ってSEO効果 あるの?
効果あります。
ただし前提があり、コンテンツ自体の中身が薄いと、titleタグの調整だけではどうにもならないことが多いです。
狙っているキーワードで検索を行い、そのキーワードの検索結果で上位表示されているサイトのコンテンツを確認してから、titleタグを変えれば上位表示が見込めるかを判断する必要があります。
titleタグを調整すべきなのは、狙いたいキーワードで自社の記事が上位表示されていないのに、自社の記事より内容が不足しているページが上位表示しているケースです。
「自分のサイトが重要キーワードを含んでいないため、順位が負けているのだ」と仮説が立てられるのであれば、titleタグを調整することによる順位の伸びしろはあるかなと思います。
競合の方が良いコンテンツをもっている場合は、titleタグの調整よりも競合以上にユーザーニーズに応えられるページにできるように改善していくべきです。
meta descriptionタグの調整ってSEO効果あるの?
効果あります。
ただしmeta descriptionタグにキーワードを入れても順位向上に直接につながるわけではないと考えています。
meta descriptionタグの主な役割としては、Google検索したときに表示される検索結果画面に並ぶ各Webサイトのtitleタグの下に書かれたテキストになります。
そちらに狙いたいキーワードを含めておくと「ユーザーの検索キーワードと合致する部分が太字で表示されたり」「欲しい情報があるのでは」とユーザーが興味を持ちやすくなるので、クリック率を高める効果が期待できます。
Google がサポートしている特別なタグ - Search Console ヘルプ
なお、meta descriptionは正しく設定していたとしても異なるものが検索結果に表示されることがあります。(titleタグも同様です)
その場合は検索キーワードに応じ、本文が引用されます。引用のされ方によっては崩れた文章でユーザーが読みにくい場合がありますので、「このキーワードで検索されるかも」というキーワードは予めmeta descriptionに含んでおくと良いです。(それでも他の箇所が引用されることはありますが。。。)
内部リンクの調整ってSEO効果あるの?
効果あります。
前提として理解しておきたいのは、「内部リンクはユーザーが使うもの」ということです。検索エンジンを意識した関連性の高いリンクの設置することも重要ですが、それ以上にユーザーが利用しうるリンクを設置することがポイントになります。
そもそも「リンクする」ということは、通常そのページに情報的価値があるということを示すことにもなります。(役に立たないページへはリンクしないですよね。)こうしたことから検索エンジンはリンクを評価の1つとしており、外部リンクだけでなく、内部リンクにも同じく効果があると考えられています。
よって、ユーザーにたくさん読んでほしいページ、検索エンジンから評価させたいページにリンクを集めることは推奨できますし、検索エンジン対策として効果がなかったとしても、そのページへのリンクの数は増えるので、それを見たユーザーがクリックしてくれるかもしれません。
また、内部リンクに気を配らないと、ユーザーや検索エンジンが、サイトの末端のページを階層が深すぎるために、見つけづらいリスクもあります。
関連性はどこまでの範囲をいうのか
このセクションの冒頭で使用した「関連性」という言葉ですが、「ページの内容と関連性が高くクリックされやすいリンク」くらいで捉えてください。よって、ハンバーグのレシピを紹介している記事であれば、
関連性が高い:「チーズハンバーグのレシピ」「ステーキのレシピ」などの合わせて読みたい内容
関連性が低い:「2020年オススメのおもちゃ」「イルミネーションがきれいな街」などの直接関連しない内容
のイメージになります。
しかしレシピを探しているのが、小学生の子どもがいるお父さんかもしれませんし、クリスマスを控えた男子大学生かもしれません。そうした極端な例を考えると、真の意味で関連性のないリンクはありませんが、個別最適化ができないのであれば、チーズハンバーグのレシピへのリンクをおいておく方がクリックされるはずです。
何にしても押されないリンクにはあまり意味はありませんので、検索エンジンよりも先にユーザーを意識してください。
記事のテキスト量を増やすのってSEO効果あるの?
ユーザーの悩みや課題解決に役立つ範疇でやるのであれば効果はあります。
ただし、ただ文字数を増やすのはNGです!
・対象キーワードで検索するユーザーが抱えている悩みについてアンケートを取る
・インタビューをし、その悩みをしっかり整理し、テキストにする
・ユーザーへの最適解を記載する
・競合サイトより、情報を充実させる
ができていれば、おのずと順位は上がってきます。
加えて補足すると、テキスト以外のコンテンツにも目を向けた方がよいです。
たとえばビジュアルイメージを伝える写真や、わかりやすくするような図解した画像などです。
動画もユーザー体験を向上させる手段になり得るので、他の手法も駆使してページ改善していくことが望ましいです。
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ここから中級者編
被リンクの獲得ってSEO効果あるの?
効果あります。
内部リンクと基本的な考え方は同じで、ユーザーが見るに値するページであれば、参考文献や引用元として紹介され、自然な文脈でリンクをもらえます。
以前に比べると被リンクによるSEOのプラス評価は下がったと言われていますが、個人的には依然として重要なシグナルであると考えています。
特に立ち上がったばかりのサイトの場合はドメインパワーがまだまだ弱く、評価されづらい傾向あります。
仮に新規サイトが、関連性が高くてドメインの強いサイトからリンクをたくさんもらえたとしたら、成長速度はかなり早まると思います。
人材や不動産といったSEOの競合性が高い業界で運用歴の長いサイトの場合、SEOの技術的な課題はどこも一定クリアしていて、実際に利用するユーザーの満足度をより高めることが順位評価に影響を与えている印象があります。
ユーザビリティ向上施策すらもやり切っていて、競合サイトと大きな差が出ない場合には、被リンクをどれぐらい獲得しているかという差で、最終的な順位が分かれるケースもあると考えられます。
XMLサイトマップってSEO効果あるの?
効果あります。しかし、順位に直接効果があるようなものではありません。
また、インデックス対象のページ数が最低でも1000以上のサイトでない限りは、特に設定(意識)しなくても大丈夫です。
数百万ページ以上あるような大規模サイトになってくるとクローラーが全部のページを辿り切れない、そもそも内部リンクでは辿れないページ存在してくるケースがあるのでXMLサイトマップは有効な打ち手になります。
ただし、404のページなど検索エンジンに読み込ませる必要がないページがXMLサイトマップに大量に記載されていると、検索エンジンのクロールにマイナスに働いてしまうことがあるので注意です。
XMLサイトマップを運用するのであれば、しっかりと記載ルールを決めた上で、クロールさせたいページだけに絞って作成していくことが望ましいです。
canonicalってSEO効果あるの?
はい。これも使いどころをしっかりすれば効果は出ます。
前提として理解しておくべきなのは、canonicalはやむを得ず重複ページが発生する場合に、どのURL(ページ)が正規のページかを検索エンジンに伝えるシグナルということです。
例えば、ECサイトでセール対象の帽子の商品ページがあったときに、セール対象→帽子という絞り込み方もあれば、帽子→セール対象という絞り込み方もあると思います。
この場合、どちらも同じページではあるのですが、URLだけ異なるページが複数生成されてしまいます。
そうした際に検索エンジンからの評価がそれぞれページに分散するほか、意図していないページがインデックスされる恐れがありますが、canonicalを使用することで主となるページを検索エンジンに伝えることができます。
また、記事メディアサイトにおいて、他社の記事を完全に転載する場合や、自社の記事を他社サイトに転載してもらう場合には、オリジナルの発信元に向けてcanonicalを設定するのがマナーです。(残念なことに殆どやっていませんが。)
SNSからの流入が増えるとSEO効果あるの?
直接的な効果はないと思われます。
SNSで話題になり、そのページへの流入数が増える、そのページがあるサイトの運営者に認知され、サイトで紹介されることで外部リンク獲得に繋がるなど、間接的なメリットはあります。
またTwitterやFacebookからのWebページへのリンクはnofollowリンクとして扱われています。このnofollowリンクの意味が、昨年9月に変わりました。
これまでGoogleはnofollow属性のものは、ランキング要因として利用していませんでした。しかし、今後はランキング要因のヒントとして扱われるようになりました。
今後もSNSからのリンクの重要性は上がっていくのではないかと考えています。理由はユーザーの検索行動がGoogleの検索だけでは完結しないケースが増えているからです。
Twitter検索→Google検索、Instagram検索→Google検索の順番でユーザーが調べることもあると思います。
そのあたりの関連性を理解する検索エンジンの精度も今後高まっていくと考えています。
最後に、SNSからのリンクが増えたことで順位が上がった明確な効果検証はできていないですが、SNSで話題になることで、Googleの検索結果に影響を与えるケースは出てきています。
たとえば「100日後に死ぬワニ」が話題になった結果、Googleで「ワニ」と調べた検索結果に「100日後に死ぬワニ」が出てくるようになりました。
これはSNSで評判になった結果、ユーザーの「ワニ」という検索ニーズが変わったためです。ランキング云々の話ではありませんが、SNSと検索は切り離すことのできないものとして認識しましょう。
まとめ
ここまでよく頂くSEO施策に関連する質問に回答してきました。
考えるだけではサイトは改善されず、施策案を実装してようやくサイトの数値に変化が起きます。よって、できるところから施策を行っていくというのはとても大切です。
しかし、コンテンツ制作などは「できるところから取り組んだ結果、よくわからなくなってしまった」ということにもなりやすく、何でもかんでもやればいいというものではありません。
今回の記事を読んでもらい、施策の是非を理解いただいたと思うので改めて「運営するサイトをどうしていきたいか」「何のためにサイトを運営するのか」「そのために何をすればいいのか」を考えてみてください。
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