【図解あり】チャットボットの仕組みを徹底解説!

【図解あり】チャットボットの仕組みを徹底解説!

カスタマーサポートの一環として普及しているチャットボットは、運用の工夫やAIの搭載などにより、人間に近い自然な会話ができるものが増えています。チャットボットはどのように「会話」を行っているのでしょうか。

今回は、チャットボットが「会話」を行う仕組みについて確認していきましょう。チャットボットの会話文が、どのように生成されるのか、図解でわかりやすく解説します。

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チャットボットの仕組み

まず、チャットボットの基本的な構造について解説します。

チャットボットでは、ユーザーがチャット形式で質問を入力または選択すると、その内容に合わせたメッセージが自動で返信されます。これは、「アプリケーション」と「Bot」という2つのシステムがAPIで連携されることで成り立っています。

  • アプリケーション:ユーザー側が用いるシステム。ウェブブラウザ・アプリ・AIスピーカーなど
  • Bot:運営側が用いるシステム。ユーザーの入力した質問に対し、キーワード分析・データベース検索・メッセージ作成を行う

APIとは、あるアプリの機能をほかのアプリでも使えるようにするシステムのこと。チャットボットでいえば「ユーザーの入力した質問を、チャットボットのデータベースに送る」「チャットボットの回答を、ユーザーが開いているチャット画面に投稿する」という2つの機能を連携する役割を担っています。

つまり、チャットボットとユーザーの「会話」は、以下のような流れで行われているのです。

  • ユーザーが質問を入力する
  • 質問内容がAPIを通じ、Botに送られる
  • 送られた質問内容をBotが解釈し、返答を生成する
  • 生成した返答がAPIを通じ、アプリケーションに表示される

一般的に人間が会話するときの機能に置き換えるなら、Botが脳、APIが耳や口と考えるとわかりやすいのではないでしょうか。相手から問いかけられた内容は、耳を通じて脳に送られ、脳で解釈されて返答が作られ、口を通じて相手に届くというわけです。

チャットボット 仕組み

チャットボットのシナリオ型とAI型

チャットボットには、「シナリオ型」と「AI型」の2種類がありますので、それぞれの違いについて説明していきましょう。

選択肢から回答する「シナリオ型」

シナリオ型のチャットボットは、「チャットボットが選択肢を提示し、ユーザーが提示された選択肢の中から質問に該当する項目を選ぶ」という流れを繰り返して、チャットボットから質問の回答が提示されます。

シナリオ型は、あらかじめ入力された内容と、その内容に対しての返答しかできません。そのため、すぐに精度の高い回答を提示することが可能な反面、データが少なければ回答も制限されてしまうのが難点です。しかし、シナリオ型の特徴を活かし、よくある質問に対する回答や新商品の特徴紹介など、質問内容と回答が限定されるサービスには、効果を発揮します。

AIが回答する「AI型」

AI型のチャットボットは、ユーザーからのデータを蓄積しつつ、AI(人工知能)による機械学習を繰り返すことで、統計的に正解する可能性の高い回答が提示されます。会話ログを自動的に学習して正答率や会話の精度を上げていくため、ユーザーの使用回数が上がるほどAIの精度が上がっていきます。

一方、データの蓄積が少ないと会話の精度が低くなりがちなので、あらかじめ訓練をしたり、膨大なデータをインプットしたりして精度を上げる必要があります。これらの特徴から、ユーザーの質問が多岐にわたるようなサービスや、キャラクターとの雑談用コミュニケーションロボットとして利用されることが多いです。

チャットボットの会話に関係している4つの要素

チャットボットが「会話」しているように見える仕組みについて、もう少し詳しく解説しましょう。チャットボットの「会話」は、人間の脳に当たるBot部分の「ルール・シナリオの蓄積」「キーワードの分析」「データベースの拡充」「メッセージの作成」の4つの要素から構成されます。

チャットボット 仕組み

ルール・シナリオの蓄積

まず、チャットボットを運用していくうえでの枠組みとして、チャットボットが動作するためのルールやシナリオが存在します。基本は「aという質問に対し、Aという返答を返す」というシンプルなルールです。

これは、シナリオ型チャットボットの基本形式でもあります。一つひとつのルールはシンプルですが、大量にパターンを用意しておくことでユーザーからの複雑な問いかけにも対応できるようになるのです。

そこから一歩進み、ルールやシナリオを会話ログから自動学習して自ら追加していくことができるのがAI型チャットボットです。AI型は、運用を長く続けてデータが蓄積されるほど、精度の高いやりとりができるようになります。

キーワードの分析

チャットボットは、ユーザーの質問の中から回答につながる重要なキーワードを分析します。分析の精度に比例して返答の精度が高まり、まるで人間と会話しているかのような仕組みに近づいていくのです。

キーワード分析でも、シナリオ・ルールと同様に、AIによる自動学習を使用するケースがあります。AI型のチャットボットは、運用を続けていくにつれ、どのキーワードが重要であるかの判断がより正確になっていきます。

データベースの拡充

2021年現在、チャットボット自体には自分自身で思考・想像したり、会話を組み立てたりして、返答する能力はありません。それは、人工知能が搭載されたAI型のチャットボットであっても同じです。そのため、運用側はあらかじめデータベースを用意、かつ充実させることで、チャットボットの精度を高めなくてはなりません。

ただし、AI型の場合は会話ログをデータベース化することで、さらに精度を高めていくことが可能です。チャットボットの運用を続けていくにつれて、データベースの内容量が豊富になると、さまざまなユーザーの多岐にわたる質問にも対応していけるようになるでしょう。

メッセージの作成

チャットボットの回答を作る最終段階として、キーワードをもとにデータベースから検索した結果を文章化します。メッセージを作成する方法には、「選択型」と「生成型」の2種類があります。

  • 選択型:あらかじめ回答文が準備されており、その中から適切な返答を選択する。詳細な回答文の設定が可能なため、会話文としてスムーズに読める文章を返信しやすいという特徴がある
  • 生成型:あらかじめ準備された単語を組み合わせ、適切な返答をBotが都度作り出す。選択肢がより広いため、詳細なメッセージを作成しやすいという特徴がある

<選択型と生成型の具体例>

  • 選択型 「休業日は祝祭日と毎月第3月曜日です」
  • 生成型 「休業日」「は」「祝祭日」「と」「毎月第3月曜日」「です」

チャットボットの仕組みを理解して適切なメッセージを届けよう

チャットボットの「会話」は、アプリケーションとBotのAPI連携によって、ユーザーが入力した質問に対しシステム側で返答を作る仕組みで成り立っています。チャットボットの仕組みを理解することで、ユーザーにより適切なメッセージを届けることができますので、しっかりと把握しておきましょう。

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編集者情報

金子 光
金子 光(かねこ ひかる)
新卒で楽天グループ株式会社に入社。
営業管理として40人規模のチームをマネジメント。その後社員3人のベンチャー企業に入社し新規事業立ち上げを経験。
現在はナイルのマーケティング相談室編集長として、Webマーケティングに従事している。
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監修者情報

ナイル編集部
ナイル編集部

2007年に創業し、約15年間で累計2,000社以上の会社にマーケティング支援を行う。また、会社としても様々な本を出版しており、業界へのノウハウ浸透に貢献している。(実績・事例はこちら

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