【徹底知識】チャットボットとは?特徴をわかりやすく解説

【徹底知識】チャットボットとは?特徴をわかりやすく解説

チャットボットは、ユーザーの問いに自動で回答してくれるマーケティングツールです。即時性の高い回答で、顧客満足度の向上につながる可能性があるチャットボットとは、具体的にどのようなものなのでしょうか。

ここでは、チャットボットの特徴やメリット・デメリット、導入時の注意点を詳しくご紹介します。

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チャットボットとは会話型の自動化プログラムのこと

チャットボット(Chatbot)とは、「雑談」を意味する「チャット」と、特定の処理を自動化するためのプログラムである「ボット」を組み合わせてできた言葉です。サイトを閲覧している際、画面右下などに出てくるチャット形式の問い合わせフォームを利用したことはありませんか? こういった会話型のコンピューターによる自動応答プログラムを、チャットボットといいます。

チャットボット

チャットボットは従来のメールや電話とは異なり、質問に対して即座に回答を受け取ることが可能です。また、LINEやFacebookなどのSNSにも設置可能なため、ユーザーがチャットボットに触れる機会はさらに増えています。

今後チャットボットの利用範囲は、労働人口の減少や、業務の自動化といった働き方改革により、さらに拡大するといわれています。テレワークが進むなか、社内の部署間での質問などにチャットボットを活用するという動きもあります。企業における生産性の向上や収益の確保を考える上では、チャットボットは欠かせないツールとなるでしょう。

チャットボットのビジネス活用例

チャットボットはさまざまなビジネスシーンで活用されています。具体的にはどのような場面で用いられているのか、確認していきましょう。

チャットボット

お客様からの問い合わせ対応

チャットボットと聞いて思い浮かぶのが、問い合わせの対応でしょう。ウェブサービスにチャットボットを設置することによって、自動的に顧客からの問い合わせに応じることができる仕組みです。例えば、家電メーカーでは製品の取り扱い方法、自治体ではごみ収集に関する問い合わせなどに、チャットボットが利用されています。

オペレーターのサポート

オペレータースタッフをアシストする場面でも、チャットボットは利用されています。まず、顧客からの問い合わせを受けたオペレーターが、チャットボットに質問内容を送信します。すると、チャットボットが質問に沿った回答をしてくれます。チャットボットが示した回答をもとにオペレーターは顧客への対応を行うという仕組みです。

社内のヘルプデスク​​

社内のヘルプデスクとして、チャットボットを活用するケースがあります。企業の総務・人事・情報システム部門といったバックオフィスには連日、社内の各部署から多くの質問が寄せられます。しかし、社内マニュアルに記載している内容を複数の人から質問されるというケースも多々あるのではないでしょうか。

このような頻度の高い問い合わせを、チャットボットに登録して自動化することで、社内からの質問に対応するという方法があります。

\その他想定されている場面でのご質問はお気軽にお問い合わせください/

チャットボットのメリット・デメリット

チャットボットは、さまざまなシーンで活用されていますが、導入するにはしっかりとメリットとデメリットを押さえておく必要があります。チャットボットのメリット・デメリットについて具体的に確認していきましょう。

チャットボット

チャットボットのメリット

チャットボットのメリットは、「対応時間の短縮」「売上アップ」「教育期間の短縮」の3つがあります。

メリット1 対応時間の短縮

顧客からのよくある質問にチャットボットで対応することにより、カスタマーサポートなどでの人的な対応時間が短縮できます。人間のオペレーターでは、どうしても対応人数に限りがありますが、チャットボットでは複数のユーザーの質問に即時対応が可能です。お客様を待たせたり、不安を抱かせたりすることが減るので、顧客満足度の向上にもつながるでしょう。

よくある質問にチャットボットが対応し、クレーム対応や複雑な問い合わせは人間のオペレーターが対応する、といった分業体制にすることで、業務の効率化を図ることもできます。

メリット2 売上アップ

チャットボットは、24時間365日、即時対応することができます。ユーザーのなかには、夜や休日しか問い合わせができないという方もいます。チャットボットを導入することで、こうしたユーザーとの接点が増やせるため、CVR(コンバージョン率)の向上が期待できます。

従来の仕組みであればタッチできなかった層とのコミュニケーションの増加は、機会損失の減少と売上の増進にもつながります。

メリット3 教育期間の短縮

チャットボットの導入は、オペレーターのテクニカルスキルへの依存を防ぎ、問い合わせ対応の均等化にも寄与します。人間によるオペレーターの場合、どうしても各個人の知識やスキルに差が生じ、サービスの質にも違いが生じてしまう恐れがあります。チャットボットは、このようなサービス面での課題解決にも役立てることができます。

オペレーターの教育を簡略化できるため、スキルアップにかかる教育期間の短縮にもつながります。

チャットボットのデメリット

チャットボットで注意しておきたいデメリットは、初期コストがかかることと、サポート体制が必要なことです。導入後に効果的な運用を行うためには、この2つのポイントを押さえることが重要です。

デメリット1 初期コストがかかる

チャットボットは導入におけるコストがかかります。チャットボットの導入には、「KPIの設定」「FAQリストの作成」といったさまざまな準備が必要です。また、実際にチャットボットを稼働させる際も、大量の質問データの整理とピックアップが必要になります。用意した質問が的外れなものだった場合、運用後に顧客満足度の低下を引き起こしてしまうかもしれません。準備段階での時間やコストが無駄にならないよう、土台となるルールやシナリオ、質問事項の取り込みをていねいに行いましょう。

デメリット2 運用後のサポート体制が必要

導入の段階で、運用後のサポート体制を整えておくことも必要です。チャットボットは万能ではありません。特にデータにはない質問は想定外です。シナリオ型の場合は、シナリオやルールになければ回答できません。AI型においても、学習したデータが蓄積されていなければ、正しい回答を導くことはできないでしょう。チャットボットが正しく回答できないケースが増えると、結局人間のスタッフが対応することになってしまいます。

チャットボットの正答率を向上させ、安定的に稼働させるには、定期的なモニタリングや分析、メンテナンスが大切です。正答率や利用率、会話のログなどを確認しながら、適宜FAQリストやデータの更新などを行いましょう。

チャットボットの仕組み

質問を入力すると即座に回答してくれるチャットボットですが、どのような仕組みで最適な答えを提供してくれるのでしょうか。

チャットボットには、「シナリオ型」と「AI型」という大きく分けて2つの種類があります。それぞれの特徴とメリット・デメリットについて説明していきましょう。

チャットボット

選択肢から回答する「シナリオ型」

運用する人があらかじめ用意したシナリオやルールに従って応答するチャットボットを、シナリオ型といいます。シナリオ型のチャットボットでは、まずユーザーに選択肢をいくつか提示し、質問の内容に当てはまる項目を選んでもらいます。一問一答を繰り返したり、質問を繰り返したりして、最終的にユーザーが求める回答へ導くのがシナリオ型です。

シナリオ型のチャットボットは、ユーザーからどのような質問が来るのかを運用者が事前に予想しなければなりません。シナリオという名前の通り、綿密なシナリオやルールを設定することが重要になります。

シナリオ型のメリットは、正確な回答ができる点です。選択肢に沿って受け答えが進められるため、ユーザーの質問の意図と回答が大きく異なることはありません。そのため、起こった事象や詳しい状況を整理する必要のある問い合わせへの対応に向いています。具体的には、システムや機器のトラブル・操作マニュアルなどの顧客対応に適しています。カスタマーサポート以外では、資料請求や質問が予想しやすい問い合わせの代行なども、シナリオ型が向いているでしょう。

一方、シナリオ型のデメリットは、選択肢が限られているため、回答内容に制限があることです。複雑な質問には対応できないだけでなく、回答に必要な質問やシナリオの構築、メンテナンスに時間とコストがかかります。シナリオ型のデメリットを解決するには、チャットボットと人間のオペレーターとの連携が必要です。ルールからそれた内容は、人間のオペレーターが対応することで、シナリオ型のデメリットを補うことができます。

人工知能が回答する「AI型」

人工知能を搭載しているチャットボットは、AI型といいます。AI型のチャットボットは、蓄積したユーザーとのチャット上の会話データを参照して回答を導きます。運用期間が長ければ長いほど学習を積み重ねるため、企業にとっては将来的な財産になるともいえるでしょう。AI型は、シナリオ型とは異なり、チャットボット自身が統計的に正答確率の高い回答を選びます。会話のログを学習することで、正答率や会話の精度も上げていきます。

AI型のメリットは、シナリオ型よりも高度かつ広範囲な問い合わせに対応できる点です。さまざまな質問に回答しながら常に学習し続けるため、ユーザーの疑問や知りたいことに対して確実に答えられる可能性が高まります。顧客満足度の向上や、オペレーターにかかる人的コストの削減につながる点も効果として挙げられます。

一方、AI型のデメリットは、自然な会話ができるようになるには膨大なデータのインプットが必要となる点です。回答の精度をはじめから高いものにするためには、運用開始前から多くのデータを学習させる必要があります。また、誤った学習をしてしまうと、不適切な回答や会話を行うようになるため注意が必要です。

チャットボット導入前に気をつけたいポイント

やみくもにチャットボットを企業活動に導入しても、確実な効果を得ることはできません。チャットボットを導入する際には、どのようなことに気をつければいいのでしょうか。

ここでは、課題点や問題点の洗い出しに役立つポイントを3つ紹介します。

ポイント1 導入目的を事前に明確にする

そもそもチャットボットをなぜ導入する必要があるのかを考えましょう。目的を持たずにチャットボットを導入すると、問題の解決点が不明瞭になり、適切な設計ができません。結果として、チャットボット運用の失敗にもつながってしまいます。

まずは、問題点の具体的な洗い出しを行いましょう。顧客サポート、マーケティングにおける活用、新規顧客導入など、目的を具体的かつ明確にすることが必要です。チャットボットにもさまざまなタイプがあるため、目的を明確化することで、より自社の課題にマッチしたツールを選択することができます。

ポイント2 ユーザーの心理を分析する

チャットボットを運用する上で大切なのは、ユーザーがどのような点に疑問を持っているかを分析することです。サイトを訪れる目的は、人によってさまざまです。年齢や性別、趣味嗜好など、ユーザー像を細かく設定し、その行動を予測するようにしましょう。ユーザーが必要とする選択肢を予測することも、事前準備のひとつとしてあります。

ポイント3 人とチャットボットの作業を分ける

すべての質問をチャットボットに回答させることは、現状不可能です。問い合わせに対して、チャットボットが回答できない内容をあらかじめ想定しておきましょう。

業務効率を考慮しながら、人が対応するのか、チャットボットで対応するのか、業務分担を行います。例えば、シンプルで難しくない質問にチャットボットで対応すれば、スタッフは複雑な問い合わせだけに集中できます。チャットボットの特性と運用後の役割を明確にすることで、スタッフの負担を軽減し、スムーズに業務を行うことが可能です。

チャットボットの歴史

チャットボットは、どのような経緯で普及していったのでしょうか。チャットボットにまつわる歴史を見ていきましょう。

1960年代:チャットボット第1号が誕生

チャットボットの歴史は、1960年代にさかのぼります。1964年から1966年にかけて、チャットボットの第1号と呼ばれる対話システム「ELIZA(イライザ)」が開発されました。ELIZAが対話できる仕組みは、ユーザーの入力内容とELIZAのデータベースにあるキーワード群とを照合・抽出し、返答用テンプレートにあてはめる、というものでした。発表当時は機械が人間の言葉を理解したと思っていた人もいたようです。

ELIZAの誕生を皮切りに、人工知能研究が進み、私たちの身近なところでもチャットボットが活用されるようになります。

2010年代:チャットボットに関連した製品・サービスを発表

2011年にはApple社がSiriを発表し、チャットボットの仕組みを応用した音声対話ツールは注目を集めました。また2016年には、MicrosoftやGoogle、Facebookなどの大手IT企業が、チャットボットに関連したサービスや製品を発表しました。Googleが2016年に発表したAIスピーカー「Google Home」が一例といえるでしょう。AIスピーカーもチャットボットの仕組みを利用しており、音声による入力に対して、さまざまなアプリケーションやハードウェアと連携して回答を出します。

こういったチャットボットの機能を用いたサービスや製品が、2016年頃から企業だけでなく家庭内にも広まっていきました。

導入前にはチャットボットの特性をしっかり理解しよう

チャットボットは、生産性や売上向上という目的だけでなく、働き方が多様化するこれからの社会において大いに活用が期待できるツールです。今後、さらにテクノロジーが進化することで、よりチャットボットの利用が広がることでしょう。円滑に導入できるよう、チャットボットの特性をしっかり捉えることが大切です。

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編集者情報

大澤 心咲
大澤 心咲
新卒でアクセンチュア株式会社を経て、2018年ナイル入社。
コンサルタントとして大手企業SEO戦略策定・コンテンツマーケティング支援を担当。
現在はナイルのマーケティングとセールスの統括マネージャーとして従事。
著書:「ひとりマーケター成果を出す仕事術

監修者情報

ナイル編集部
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2007年に創業し、約15年間で累計2,000社以上の会社にマーケティング支援を行う。また、会社としても様々な本を出版しており、業界へのノウハウ浸透に貢献している。(実績・事例はこちら

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