定量分析とは?分析方法やメリット・デメリットを解説

定量分析とは?分析方法やメリット・デメリットを解説

ビジネスやマーケティングでは欠かせない分析方法ともいえる定量分析。データを元に次のアクションを考えるためにも、定量分析の手法について理解しておきたいものです。

ここでは、定量分析の概要や代表的な分析手法、メリット・デメリットについて解説していきます。

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定量分析とは

定量分析とは、数値データを元に分析する方法のことを意味します。サイトのPV数や離脱率、企業の売上や業績など、数値で表せるデータを多面的に分析し、状況を評価するために定量分析を用います。簡単にいうと「何が起こったのか」をデータから読み解くのが定量分析です。例えば「昨年同月のPV数は5,000PVから今年は10,000PVに。1年間でPV数が2倍に伸びた」といったことを、定量分析によって把握します。

よく似た言葉に定性分析があります。定性分析は、質的データを元に行う分析方法のことです。数値データではなく、口コミやユーザーの行動などから状況を分析・評価する方法となります。数値では表しきれないユーザーの心情を読み解き、より多角的に状況を分析するために用いられます。

定量分析

定量分析による方法

数値データを元に分析する定量分析には、どのような手法があるのでしょうか。代表的な定量分析の方法を紹介します。

定量分析

Googleアナリティクスのアクセス解析

サイトの定量分析で代表的なのが、Googleアナリティクスを用いたアクセス解析です。サイト全体やページごとのPV数やセッション数、ユーザー数、コンバージョン率などあらゆる状況がデータとして蓄積されるため、ページ単位や時期単位での比較検証が容易に行えます。

アクセス解析にて、コンバージョン率が高いにも関わらず、PV数が少ないコンテンツが発見されたとしましょう。そのコンテンツのPV数を伸ばせば、コンバージョン数増加にインパクトを与えられる可能性が大きいです。そして分析の結果を受けて、当該コンテンツへの導線を整備したり、SEOを強化したりといった対策を実行することで、サイト改善につながっていきます。定量分析はデータという根拠を元に、次の一手を打つためにも必要不可欠な分析なのです。

選択式アンケートの結果分析

選択式アンケートも定量分析の代表的な手法です。選択式アンケートとは「この商品の満足度は1~10点のうちいくつですか?」といったように、顧客に点数をつけてもらい、そのデータを分析するためのものです。店頭に設置するアンケートシートやインターネット上で行うアンケート調査など媒体を問わず、顧客の属性や満足度、興味・関心などをデータ化することで、顧客の状況や心情を分析することができます。

購入・利用した商材ごとに満足度を調査したり、どのような属性の人物が顧客となっているのかターゲットを把握したりと、分析結果はさまざまなマーケティング施策に活用できます。

ABテストのデータ分析

ランディングページやウェブ広告などでABテストを実施し、その結果を分析するのも定量分析となります。「Aパターンのほうがコンバージョン率が20%高かったため、今後はAパターンで一本化する」「コンバージョン率の低いBパターンはCTAボタンの文言が弱かったので、改善して変化を分析する」といったように、分析結果を効果改善のための根拠として活用できます。

定量分析のメリット

定量分析を行うメリットとはどのような点にあるのでしょうか。具体的に見ていきましょう。

数値データで客観的な判断ができる

定量分析では数値データを元に分析するため、客観的な判断を下せるのがメリットです。例えば、サイトリニューアルを行う場合、「反応が悪くなってきた気がするからリニューアルしてみよう」ではなく、「昨年比較でコンテンツ全体のPV数が20%ダウンしているため、UI改善とSEO強化を実施して効果改善を図ろう」と考えて実施したほうが、より効果的な施策を打てるようになります。その後の効果検証によって、さらなる改善施策を検討することも可能になります。

認識のずれが生じにくい

数値データが元になることから、関係者間での認識のずれが生じにくいのも、定量分析のメリットです。感覚だけで判断していると「ここを直したほうがいいと思う」「こちらのほうが重要じゃないか」と、それぞれの立場で意見が食い違い、何から手を付けるべきか決断できないといった事態が予測されます。一方、定量分析を軸にすれば、数値データを元にして、問題点や課題を関係者間で共有することができます。

説得力が増す

上司やクライアントに提案する場合、数値データに基づいた提案であるかそうでないかによって、説得力が大きく異なってきます。「現状の数値はこうである。この点を改善すれば、〇〇%の売上増大が見込める」といったロジックで提案を実現に持ち込むためにも、定量分析を的確に行うことが重要になります。

定量分析のデメリット

一方、定量分析にはデメリットも存在するので注意が必要です。

分析には十分な量のデータが必要

定量分析には、十分な量のデータが必要になります。3日分のアクセスデータや10人のアンケート結果だけを根拠に分析しても、偏った評価になりかねません。

例えば、Googleアナリティクスでアクセス解析する場合は、導入直後に行ってもあまり意味はありません。少なくとも1ヵ月以上、リニューアルやサイト改善を行うのであれば数か月から年単位のデータを蓄積してから分析・判断した方がよいでしょう。選択式のアンケート調査に関しても、数人程度では心もとないといえます。数百人単位でアンケートを回収できるようにする必要があります。

数値では表せない情報を見落とす可能性がある

定量分析はデータというゆるぎない事実が元になりますが、なぜその結果になったのか、数値では表せないユーザーの心情を深掘りすることが必要です。口コミやユーザー行動調査、ユーザーインタビューなどで質的データを収集し、定性分析を活用することもひとつの手です。定性分析によって、定量分析では見えてこなかった背景や心情を理解することができるようになります。 このように、定量分析と定性分析を適切に使い分け、それぞれのデメリットを補い合う形で分析を進めることが重要になります。

定量分析を理解してビジネスに活かそう

定量分析はデータや数値を元に課題を分析し、状況評価や改善施策を検討するために利用します。一方で定性分性のようにユーザー心理を把握するには不向きなので、定量分析と定性分析を活用してビジネスの課題を明らかにし、改善施策を実施するようにしましょう。

なお、ナイルでは、豊富な経験・データに裏付けされたコンサルティング力で、サイト改善の支援が可能です。大きく3つのステップに分けて、対応させていただきます。

  • 調査・設計:現状のヒアリングやKPIの設定、ツールの導入などを行う
  • 分析:アクセスやヒートマップの分析、ユーザー行動観察などを行う
  • 改善:施策の効果検証や定例レポーティング作成、継続施策の提案などを行う

状況をヒアリングした上で、段階的にサイト改善を行っていきます。ぜひ、お気軽にご相談ください。

編集者情報

大澤 心咲
大澤 心咲
新卒でアクセンチュア株式会社を経て、2018年ナイル入社。
コンサルタントとして大手企業SEO戦略策定・コンテンツマーケティング支援を担当。
現在はナイルのマーケティングとセールスの統括マネージャーとして従事。
著書:「ひとりマーケター成果を出す仕事術

監修者情報

ナイル編集部
ナイル編集部

2007年に創業し、約15年間で累計2,000社以上の会社にマーケティング支援を行う。また、会社としても様々な本を出版しており、業界へのノウハウ浸透に貢献している。(実績・事例はこちら

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