もう悩まない!リスティング広告のやり方・始め方完全ガイド

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もう悩まない!リスティング広告のやり方・始め方完全ガイド

リスティング広告は、GoogleやYahoo!といった検索エンジンの検索結果上に表示できる広告です。効果的な集客施策ですが、以下のような悩みを持っている方も多いのではないでしょうか。

「リスティング広告の始め方がわからない」

「広告を配信した後の運用のやり方は?」

そこでこの記事では、上記のような悩みや疑問を持つ方に向けて、リスティング広告の始め方や、配信開始後の運用のやり方をまとめました。よくある失敗を回避できるよう重要なポイントをまとめたので、ぜひ参考にしてみてください。

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Googleのリスティング広告の始め方8STEP

本記事ではGoogleが提供する「Google広告」の始め方を説明します。Googleは日本の検索エンジンのシェア約8割を占めるため、まずGoogleのリスティング広告から始めるのが効果的です。以下の8つのSTEPを踏むことで配信を開始できますので、1STEPずつ見ていきましょう。

リスティング広告 やり方 始め方

STEP1 アカウントを作る

まずは、Googleの広告アカウントを作ります。Google 広告公式サイトにアクセスし、「今すぐ開始」をクリックすることでアカウントの作成画面に進みます。

リスティング広告 やり方 始め方

必要な情報を入力することで、アカウント作成が完了します。

STEP2 リスティング広告のアカウント構造を考える

Googleの広告アカウント作成が完了したら、リスティング広告のアカウント構造を考えましょう。リスティング広告は以下の5つの要素で構成されており、この5つをそれぞれ何個作成し、どのように設定するのかを考えます。

リスティング広告 やり方 始め方

例えば、シューズを販売する企業がリスティング広告を展開する場合の構成を考えてみましょう。まず、1企業につき1つの「アカウント」を作成し、パンプスやスニーカーなどの商品カテゴリごとに「キャンペーン」というグループ分けをします。

それぞれのキャンペーンの下に、価格訴求、デザイン性訴求など、訴求内容ごとの「広告グループ」を作成します。

そして、それぞれの広告グループの下に、実際にリスティング広告として配信されるテキストとして「広告」を設定し、どのような「キーワード」が検索されたときにそれぞれの広告を表示させるかを設定します。

要素
概要
アカウント

広告の大元となる部分

1企業につき1アカウント

キャンペーン

広告グループをまとめる部分

予算・ターゲティングの設定が可能

商品・サービスごとの作成がおすすめ

例)靴屋が広告を出稿する場合

「パンプス」「スニーカー」「サンダル」「ブーツ」など商品ごとにキャンペーンを作成

広告グループ

広告とキーワードをまとめる部分

訴求内容(打ち出したい特徴、商品の長所など)ごとの作成がおすすめ

例)キャンペーン「パンプス」の場合

広告グループ「価格訴求」「デザイン性訴求」「サイズ展開訴求」など

広告

ユーザーに配信される広告の内容を設定する部分

キーワード

ユーザーがどのような言葉で検索したときに広告を出すかを設定する部分

 

ここではキャンペーンを商品カテゴリ、広告グループを訴求内容で分類しましたが、どのような基準で分類するかは自由に決めることができます。

アカウント構造の設計は奥が深く、ここですべてを伝えることはできません。詳しい方法は、以下のページを参考にしてください。Yahoo!広告のページですが、Google広告にも適用できるノウハウです。

運用しやすいアカウント構造を設計する - ヘルプ - Yahoo!広告

STEP3 入稿作業を行う

アカウントの構成を考え、そのとおりにキャンペーン・広告グループ・キーワードを設定した後は、広告の入稿作業を行います。Googleでは広告入稿のためのエディタが用意されています。エディタを利用することで、入稿作業の効率化が可能です。

Googleエディタ:すべてのキャンペーンで広告を簡単に作成、編集する | Google 広告

エディタを利用しての入稿は、以下のようなシーンにおすすめです。

  • 大量の広告を入稿する場合
  • 複数のキャンペーン・広告グループの変更をする場合

STEP4 予算を設定する

広告の入稿が完了したら、続いて広告に1日どの程度の費用を支払うのかを設定します。まずは、「キャンペーン」の設定で日予算(1日に使う予算)を設定しましょう。

ここで覚えておくべきは、「設定した日予算以上に費用が使われる場合がある」ということです。Googleは最高で予算の2倍を消化してしまう可能性があります。しかし、最終的には1ヵ月の使用金額の合計が1日の予算×30.4(約1ヶ月)を超えないように調整されます(※)。

例)「キャンペーン」で日予算を1万円に設定した場合

10月1日:1万円使用
10月2日:9,000円使用

10月15日:2万円使用

10月31日:8,000円使用
10月1日~10月31日の合計:30万2,000円
日予算1万円×30.4=30万4,000円
1日の使用金額にバラつきがあっても、上限は日予算の2倍。また、最終的には1ヵ月あたり30万4,000円を超えないよう調整される。

「1ヵ月にいくら使うか」ということを考えて、日予算を設定しましょう。

(※)参考:1 日の費用が 1 日の平均予算を超える場合がある理由 - Google 広告 ヘルプ

STEP5 広告費用の入金設定を行う

日予算を設定したら、実際に広告費用を支払うための入金設定を行いましょう。クレジットカードまたはデビットカードをGoogle広告に登録します。Google広告の費用は後払い方式です。支払情報(カード情報)を登録しておくことで、利用金額が自動で決済される仕組みです。「最後の決済から30日が経過する」か「あらかじめ設定した金額(限度額)に達する」かのどちらかが先に発生した時点で、自動的に決済されます。

参考:ご利用可能なお支払い方法 - Google 広告 ヘルプ

STEP6 ウェブサイト(LP)にタグを設置する

次に、広告をクリックしたユーザーが最初に見るウェブサイトの画面にタグを設置します。タグを設置することで、「ユーザーがどの広告経由でコンバージョンしたのか」がわかるようになります。コンバージョンとは、「商品(サービス)の購入」「資料請求」など、広告を配信して達成したい目標になります。

設置するタグは、「グローバルサイトタグ」と「イベントスニペット」の2種類です。

  • グローバルサイトタグとは

     「ユーザーがホームページにアクセスした」「商品を購入した」といった情報を取得するタグ

  • イベントスニペットとは

    グローバルサイトタグの情報を計測するためのタグ

グローバルサイトタグとイベントスニペットは一緒に設置することで正確に作動するため、2つとも必ず設置してください。

STEP7 広告の審査が通っているか確認する

タグの設置が完了したら、入稿した広告の審査結果を確認しましょう。Google広告は、広告の入稿と同時に掲載可否の審査が開始されます。広告の審査にかかる日数は、通常1営業日以内です。早ければ午前中に審査開始→午後に承認というケースもあります。

STEP8 広告の掲載を開始する

  • 予算の設定
  • 広告の入稿、審査
  • 広告費用の入金設定
  • ウェブサイト(LP)への2種類のタグ設置

これらの対応が完了し、広告が「承認済み」になっていることが確認できたら、広告の配信を開始します。キャンペーンの画面を開き、広告の左側にある「●」をクリックし、「有効」にすればスタートです。

リスティング広告 やり方 始め方

リスティング広告開始後の運用のやり方

リスティング広告は、配信を開始してからが本当のスタートです。リスティング広告の配信を開始した後に取るべき対応を、重要な4点に絞ってお伝えしていきます。

リスティング広告 やり方 始め方

1 予算を日中に使い切っていないか確認する

まずは、設定した予算を日中に使い切ってしまっていないか確認しましょう。「9:00(始業のタイミング)、13:00(ランチ前後のタイミング)、18:00(終業のタイミング)」など、時間を決めて1日に2~3回チェックすることをおすすめします。

一気にキーワードを追加しすぎて、日中に予算を使い切ってしまうのはよくあるケースです。予算を使い切ってしまうと、その日は配信が止まってしまいます。予算を増やすか、優先度の低いキーワードの配信停止を検討してみてください。

2 キーワードの追加と除外を繰り返す

リスティング広告はキーワードの追加と除外が非常に大切です。というのも、初期に設定したキーワードが正解とは限らないためです。より成果の出るキーワードがあるかもしれませんし、成果の出ないキーワードに配信をしているかもしれません。そうならないよう、キーワードの追加と除外を繰り返してキーワードを改善する必要があります。

例えば、「一定の金額(※)を使ってもコンバージョン0件のキーワードは除外する」といったルールを決めることで、除外キーワードを効率的に決められます。キーワードを追加する際は、成果が高いキーワードを軸に「似ている言葉」「検索でよく一緒に使われている言葉(共起語)」などを調べて追加しましょう。これらの調査には、以下のツールが便利です。

Google Keyword Planner

ラッコキーワード(旧:関連キーワード取得ツール(仮名・β版))

(※)「一定の金額」は、広告の運用を行う上で決めておくべき重要な数字です。以下の例を参考に、自社のビジネスにも当てはめてみてください。

例)美容クリームの広告を配信している場合
  • 1ヵ月で使用できる広告予算は20万円
  • 販売目標は1ヵ月100個

    →美容クリーム1個あたり2,000円で販売する必要がある。

    →2,000円以上使ってもコンバージョン0件のキーワードは除外する

3 広告文の検証と改善を繰り返す

配信している広告文は、以下の理由から検証と改善を繰り返すことが大切です。

  • 最初に設定した広告文が正解とは限らないため
  • 長期間同じ広告文を配信していると効果が低下する可能性があるため
  • 常にトレンドや検索意図の変化が起こる可能性があるため

広告文は「一度作ったら終わり」ではありません。配信していると、コンバージョン率やクリック率に違いが見えてきます。広告文の特徴を確認し、コンバージョンが獲得できない広告に関しては1~2週間に1回のペースで見直しを行いましょう。

「一定の金額を使ってもコンバージョン0件の広告は、成果が悪いとみなして見出しや説明文の変更を行う」など、改善の基準として活用しましょう。

4 自動入札を積極的に活用する

Google広告を効果的に運用するのであれば、自動入札機能を活用することを推奨します。人力ではできない高度な調整が可能になるためです。自動入札機能は「サイトアクセスを増やす」「 設定した予算内で最大限コンバージョンを増やす」などの目標に合わせて、キーワードごとに最適な入札単価を設定してくれる機能です。

機械学習を活用しているため、運用する期間が長く予算が大きいほど、目標とする成果を得られる可能性が高まります。ぜひ試してみてください。

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リスティング広告とSEOの比較

リスティング広告とよく比較される集客方法に「SEO」があります。SEOとは、GoogleやYahoo!などの検索エンジンにウェブサイトの内容を理解してもらえるよう最適化することです。リスティング広告とSEOは並行して実施することで、検索エンジンからの集客の最大化を目指せます。

2つの違いをわかりやすくするために、リスティング広告とSEOを項目別に比較しました。

比較項目
リスティング広告
SEO
上位表示の即効性
開始と同時に表示させることが可能
上位表示に数ヵ月の時間を要する
上位表示の確実性
予算を投じれば上位表示は確実
上位表示は不確実
流入獲得の継続性
×
予算を投じなければ表示がされなくなる
一度上位表示されると上位表示が続く
費用対効果
費用対効果は一定
中長期的に費用対効果が高まる
運用コスト
×
配信しているあいだ運用しつづけなければならない
上位表示された後の運用の手間が少ない
施策実施の柔軟性
予算やキーワードなど柔軟に変更できる
×
対策ワードの変更などは困難
ブランディング効果
×
期待できない
期待できる

このような表を確認すると、SEOのメリットは費用面のみと思われがちです。しかしSEOには、リスティング広告にはない、以下のようなメリットがあります。

  • 自社の資産となる、高品質なウェブサイトが構築できる
  • サービス・商品・自社のブランディングにつながる

このように、リスティング広告とSEOはどちらもメリットのある集客施策です。リスティング広告と並行してSEOを行うことにより、ウェブマーケティングにおいて盤石な体制を築いていくことができます。リスティング広告とSEOに関しては、以下の記事でより詳しく解説しているので、興味を持った方はぜひ参考にしてください。

また、SEOを試してみたい方に向けて、弊社ではSEOの実践的なノウハウをまとめた「SEOの成功事例・法則資料」を無料で配布しています。以下から、ぜひダウンロードしてみてください。

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リスティング広告を始めて売上アップにつなげよう

リスティング広告は、簡単に始められます。しかし、広告配信を始めてからの運用が重要です。リスティング広告の運用が難しいと感じた場合には、広告代理店に運用代行を依頼してみてください。運用代行のメリットや費用については、以下の記事で解説しています。

編集者情報

金子 光
金子 光(かねこ ひかる)
新卒で楽天グループ株式会社に入社。
営業管理として40人規模のチームをマネジメント。その後社員3人のベンチャー企業に入社し新規事業立ち上げを経験。
現在はナイルのマーケティング相談室編集長として、Webマーケティングに従事している。
無料相談はこちらから

監修者情報

ナイル編集部
ナイル編集部

2007年に創業し、約15年間で累計2,000社以上の会社にマーケティング支援を行う。また、会社としても様々な本を出版しており、業界へのノウハウ浸透に貢献している。(実績・事例はこちら

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