【2025年最新】「Yahoo!検索はGoogleと同じ」はもう古い!AI機能の進化とSEO担当者が知るべき違いを解説

西脇 遼平

著者:西脇 遼平

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【2025年最新】「Yahoo!検索はGoogleと同じ」はもう古い!AI機能の進化とSEO担当者が知るべき違いを解説

こんにちは、ナイル株式会社の西脇です。
先日、同僚からこんな話を聞きました。

「プライベートで使う検索エンジン、実はYahoo!に設定しててそのままなんです」

SEOの仕事に携わっていると、ついGoogle検索ばかりに目が行きがちですが、国内ではまだまだ多くの人がYahoo!検索を利用しています。

Yahoo!関連サービスという括りではさらに多く、もはやインフラともいえるLINEもYahoo!関連サービスのひとつです。

そんなYahoo!検索が今、独自の進化を遂げていることをご存知でしょうか?
SEO界隈では「Yahoo!検索の対策はGoogleと同じで良い」と一括りにされがちですが、実はその中身は大きく変わりつつあります。

この記事では、現在のYahoo!検索がGoogleとどう違うのか、最新のAI機能を中心にSEOコンサルタントの視点で徹底解説します。

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結論:Yahoo!検索はGoogleのレシピを使う「独自のレストラン」

まず結論からお伝えすると、現在のYahoo!検索は「Googleの検索エンジンを使いつつも、検索結果の表示や機能はYahoo!が独自に作り込んでいる」状態です。

例えるなら、有名なシェフ(Google)の秘伝のレシピを使いながらも、コースの内容や盛り付け方、器(広告や独自コンテンツの表示方法)は、自分のお店(Yahoo!)のこだわりで提供している、といったイメージです。

では、なぜ「Googleと同じ」というイメージが定着しているのでしょうか。まずはその歴史的背景から見ていきましょう。

<Yahoo!検索アルゴリズムの変遷>

Yahoo!検索アルゴリズムの変遷

このように、2010年以降、検索順位を決定する根幹のアルゴリズムにGoogleの技術が採用されているため、「Yahoo!のSEO = GoogleのSEO」という認識が広まりました。

しかし、この契約はあくまで自然検索の順位付け(青いリンクの部分)に限られます
検索結果ページにどのような広告や独自コンテンツを、どのような順番で表示するかは、Yahoo!側が完全にコントロールできるのです。

そして近年、AI技術の発展と共に、Yahoo!の「独自部分」が急速に拡大しています。

Yahoo!はAI機能の実装に超積極的!Googleとの比較

最近の検索エンジンの話題は、何といっても生成AIの活用です。

Googleが「AI Mode(AIモード)」や「AIによる概要(AI Overviews)」を大々的に導入したことは記憶に新しいですが、実はYahoo!もそれと同等、あるいはそれ以上にAI機能の実装に積極的な姿勢を見せています

1 AIチャット機能「AIアシスタント」

Googleが検索結果にAIモードを正式導入する以前から、Yahoo!検索では「AIアシスタント」という名称のAIチャット機能が実装されています

AIアシスタント機能の使用方法解説図

出典:Yahoo!検索がさらに便利に!AIアシスタントが検索結果の回答力を強力サポート - Yahoo!検索ガイド

検索窓の横にあるアイコンから起動でき、ChatGPTやGeminiのように対話形式で質問が可能です。

Yahoo!の検索窓の横にあるアイコン

検索結果画面からAIチャット用の別画面に遷移する挙動は、GoogleのAIモードとは少し異なりますが、シームレスに利用できます。

Yahoo! AIアシスタントの回答画面とGoogle AIモードの回答画面

(左)Yahoo! AIアシスタントの回答画面、(右)Google AIモードの回答画面

回答の引用元リンクの表示方法にも違いがあります。

Googleは文章のブロックごとに引用元を示していますが、Yahoo!にはそれがなく、回答の最下部にまとめて表示する形式がとられていました。

回答の最下部にまとめて表示される引用元の表示例

さらに、Yahoo!は検索キーワードを入力する際のサジェスト(候補)欄でも「◯◯について聞いてみませんか?」と表示し、積極的にAIアシスタントの利用を促しています。

Yahoo!のサジェスト(候補)欄の表示例

2 検索結果のAI要約「AI回答」

Googleの「AIによる概要(AI Overviews)」に相当する機能として、Yahoo!検索にも「AI回答」が存在します。

こちらも2024年5月に実験的に導入されており、Googleとほぼ同時期か、それよりも早い段階でユーザーに提供されていました。

Yahoo!検索の「AI回答」表示例

同じGoogle系AIでも"味付け"が違う

「検索エンジンがGoogleなら、AIの回答も同じでは?」と思うかもしれませんが、そうではありません。

Yahoo!の「AIアシスタント」や「AI回答」は、Google CloudのAI開発プラットフォーム「Vertex AI」(中身はGeminiなど)を利用して構築されています。

しかし、これはあくまで「AI作成キット」のようなものです。
Yahoo!は公式に「Google自身の提供する検索生成AI機能とは異なる製品」と公表しており、どの情報を、どのように引用して回答を生成するかの"味付け"(ファインチューニング)は、Yahoo!が独自に行っています

例えば、Yahoo!が持つ膨大なQ&Aデータ「Yahoo!知恵袋」の中から、ユーザー評価の高い回答を優先的に引用する、といった独自のチューニングも可能です。
これにより、Googleとは一味違う、よりユーザーの悩みに寄り添った回答が生まれる可能性があります。

Yahoo!独自のAI活用がすごい!検索結果の“おもてなし”機能

Yahoo!検索の独自性は、AIチャットや要約機能だけにとどまりません。

検索結果のさまざまな場面でAIを活用し、ユーザーが求める情報を先回りして提供する“おもてなし”のような機能が充実しています。

<Yahoo!独自のおもてなし機能の例>

  • 映画レビューのAI要約:
    映画名で検索すると、ユーザーレビューをAIが要約。「ネタバレあり/なし」を選べる配慮もされています。

    映画レビューのAI要約の表示例

  • 観光スポットのAI要約:
    観光地の概要や口コミを、AIがわかりやすくまとめて表示してくれます。
  • 観光AIモデルコース:
    「地名 観光」などで検索すると、AIが旅行のモデルコースを最大5パターン提案してくれます。

    観光AIモデルコース表示例

  • 地域グルメ情報の表示:
    「地域名 グルメ」で検索すると、その土地の名物料理が写真付きでリッチに表示されます。

    地域グルメ情報の表示例


これらの機能は検索結果の上位に大きく表示されるため、ユーザーはWebサイトを一つひとつ開かなくても、検索結果ページだけで多くの情報を得ることができます。
まさに「ゼロクリック検索」に近い体験です。

Yahoo!検索はGoogleよりも尖っている印象

今回この記事を執筆するにあたり、Yahoo!検索の検索結果をさまざまなクエリで体験してみた所感は、「Googleより検索結果上の情報が豊富で、提案姿勢が強い」「Googleの後追いどころか、むしろ尖っている」です。

Yahoo!の独自機能はどれも検索結果上での専有面積が広く、ユーザーの目に止まりやすいデザインになっており、Google AIモードに相当する「AIアシスタント機能」の活用を促すような表示も至る所で表示されます。

例えば、前述の「観光AIモデルコース」では、下部にAIアシスタントで再検索するためのボタンが表示されていました。

通常の検索においても「ワイヤレスイヤホン おすすめ」というクエリで検索すると、「AIと商品を探す」というエリアが表示され、「イヤホンはどのような場面で最もよく使いますか?」といった質問形式でおすすめを提案してくれる機能が実装されていました。

質問形式でおすすめを提案してくれる機能

これからのSEO担当者はYahoo!検索とどう向き合うべきか

ここまで見てきたように、Yahoo!検索はもはや「Googleのコピー」ではありません。
Googleの強力なエンジンを搭載しつつも、AIを駆使して独自のユーザー体験を追求する、まったく別の検索プラットフォームへと進化しています。

特に、普段あまり能動的に検索をしないライトなユーザー層…例えば、Yahoo!ニュースやLINEアプリを眺めているうちに出てきた言葉を何となく検索するような人たちにとっては、Yahoo!の手厚い“おもてなし”機能は非常に親和性が高いといえるでしょう。

そのため、もし皆さんがYahoo!ニュースやLINEからの流入が多い商材やサービスを扱っているなら、Yahoo!検索の独自機能上で自社の情報がどう表示されるか、あるいはどうすれば表示されるのかを把握しておくことは、新たなチャンスを掴む鍵となります。

一度、ご自身のサービスに関連するキーワードを、Yahoo!検索で調べてみてはいかがでしょうか。
きっと、Google検索とは違う発見があるはずです。

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