ナイルでは、衛生用紙製品No.1ブランド(※)の「エリエール」を展開する大手製紙メーカー、大王製紙株式会社のパートナーとして、2022年よりブランドサイトのコンテンツ制作を中心にご支援しています。
大王製紙様の会員組織である「クラブエリエール」の会員様へのアンケート調査結果を盛り込んだ記事や、漫画、工場見学レポートなど、独自性のあるコンテンツによって、2024年には自然検索流入数が前年比6.2倍に増加するなど、順調に成果を上げています。
※インテージSRI+ ティシュー市場、トイレットペーパー市場、キッチンペーパー市場、ペーパータオル市場の合算(2024年度メーカー別売上金額)
<お知らせ>
ナイルでは、事例ページをご覧の方向けの無料相談会、壁打ち会を実施しております。
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押し売りや手抜きはありませんので、お気軽にご活用ください。
目次
課題:
商品紹介ページがメインで、自社が伝えたいことを一方的に発信するコンテンツしかなかった
サイトの目的:
2022年4月~
ナイルで行った施策の内容を紹介します。
トイレットティシュー・ティシューをはじめ、さまざまなブランドの商品(生理用品「エリス」、介護用品「アテント」、ベビー用紙おむつ「グーン」など)に関連するテーマで、SEOを踏まえたコンテンツ制作を実施しています。
大王製紙の会員組織である「クラブエリエール」会員へ、記事テーマに関するアンケート調査をしたり、自社で検証実験を行ったりすることで、独自性のあるコンテンツに仕上げたほか、医療関連のテーマの記事では医師に監修を依頼して情報の信頼性を担保。
E-E-A-Tを踏まえた、ユーザーにとって有益で良質なコンテンツを制作しています。
漫画コンテンツも積極的に提案し、制作しています。
「クラブエリエール」や、新商品・新サービスの訴求コンテンツでは、漫画を活用することでテキスト記事よりもキャッチーになり、魅力を伝えやすくなりました。
現在のCMS導入前に制作されたコンテンツ約100本を、現在のCMSへの移し替えを実施。
その際、タイトルやメタディスクリプションの調整、内部リンクの設定、構造化データの追加を行い、検索エンジンに評価されやすいコンテンツにアップデートしました。
コンテンツ制作にあたってのキーワード調査~選定はもちろん、テクニカルSEO面でのアドバイスや、エリエールの“ファンづくり”を主眼に置いたWebマーケティング視点でのコンサルティングを実施。
定期的なディスカッションを通じて、最新のSEO観点でのアドバイスや、コンテンツ展開の提案をしています。
2022年からスタートしたコンテンツ制作によって、2024年の自然検索流入数は、前年の約6.2倍増となりました。
新規のコンテンツ制作・既存コンテンツのリライトはもちろん、古いコンテンツのアップデートが功を奏し、2024年からSEO面で大幅な好転が見られたのが要因となっています。
<主なキーワードの順位>
「生理痛 重さ レベル診断」1位
「生理 頭痛」1位
「生理周期」2位
「新生児 寝ない」2位
「おくるみ 巻き方」2位
「大人 おねしょ」1位
「猫 肉球」1位
大王製紙株式会社の小林豊氏と、本プロジェクトを担当するナイルの寺田祐也に、取り組みの内容について話を聞きました。
――お取組みを開始した当初は、コンテンツ制作のみをご依頼いただいたほど、コンテンツに力を入れていきたいというご意向があったようですが、具体的にどのような課題をお持ちだったのでしょうか。
大王製紙株式会社 小林豊氏(以下、小林):当時は各ブランドの商品紹介LPがメインで、自分たちが伝えたいことを一方的に伝えるようなコンテンツしかないことが大きな課題でした。
その課題を克服するためには、消費者の皆様が抱える生活課題を解決すること、それにはエリエールの商品が適しているのを伝えていくことが必要だと思ったんですね。
そして、最終的には購買につなげていければと考えていました。
その施策のひとつとして、記事コンテンツというものが重要と考え、ナイルさんにお願いすることにした次第です。
大王製紙株式会社 小林豊氏
――ナイルのことはどのようにお知りになったのですか?
小林:最初は、SEOに関するキーワードで検索しました。
SEOの会社であれば、当然自社のSEO対策をしているだろうと思ったので。
そのときはSEO会社の情報収集をしている段階で、ナイルさんのことも知らなかったんですけど、SEOに関する検索で上位に上がるようにしている会社であれば…ということでナイルさんにお願いすることにしました。
――ほかのSEO会社にもお声がけされていたかと思うのですが、ナイルにご依頼いただく決め手は何だったのでしょうか。
小林:いくつかあるんですが、最も重視したのは、先ほどもお話した我々の課題感をしっかりと理解してくれるかどうか。
その上で、提案される内容が外れていないかどうかを見極めました。
さらに、費用対効果を考えてのコスト感や、レスポンスの速さというのもポイントになりましたね。
――そうだったんですね、ありがとうございます。では、ナイルではどのような施策をご提案したのか、教えてください。
ナイル株式会社 寺田祐也(以下、寺田):2022年4月からスタートした初年度のお取り組みでは、コンテンツ制作を中心に進めていきました。
1年後からは、SEOコンサルティング面で拡張していただき、Webマーケティングの視点でどのようなコンテンツを作っていくといいのかをディスカッションしたり、現在のCMSを導入する前に作られたコンテンツを最適化したりといったことに取り組んでいます。
ナイル株式会社 寺田祐也
――御社とのお取り組みの中では、クラブエリエール会員様からいただいたアンケート結果も盛り込んだ記事づくりが印象的です。アンケート結果は元々、商品開発に活用されていたそうですが、公開はされていなかったと聞きました。
小林:そうですね。自社商品の購買につなげる記事を作りたいという話の中で、実際に使ってもらった感想を(記事の中に)入れるといいんじゃないかというのを、ナイルさんからご提案いただいたんです。
それで、これまで行っていたアンケート調査を活用した記事を制作しました。
その記事をきっかけに、毎月制作しているキーワードをもとにしたSEOコンテンツでも、クラブエリエール会員の皆様にご協力いただいたアンケート調査の結果とセットで展開することにしています。
――このようなスタイルの記事は、SEOで重要な“コンテンツの独自性”の面においても有用ですが、実際にアンケートにご協力いただいているクラブエリエール会員の方々からの反響はありますでしょうか?
小林:私たちデジタル推進部のミッションは、“エリエールのファンを作ること”なので、それに対して、アンケート結果を活用した記事がとてもいい影響を与えてくれているんじゃないかと感じています。
アンケートに参加していただき、それを落とし込んだ記事を制作し、最終的にアンケート調査へのご協力のお礼と記事公開のお知らせを会員の皆様にお知らせしているのですが、それによって“記事をいっしょに作っている”と思ってもらえる――この価値の“共創”が、まさにエリエールのファンを作ることにつながっている気がします。
実際に会員の方々からいただく声も「自分の意見が反映されてうれしい」とか「読み応えがある」「読んでいて楽しい」など、うれしいお言葉を頂戴しています。
――記事内のコメント欄にも、うれしい声を投稿してくださっていますよね。とはいえ、やはり医療に関連するテーマの記事が多いので、情報の信頼性、専門性といったところが何より重要だと思います。ナイルではコンテンツ制作にあたって、どのようなことを意識していますか?
寺田:基本的なことではありますが、医療に関する記事においては、医師の監修を必ず入れるようにしています。
また、薬機法・景表法などに抵触する表現になっていないか、誤ったことを明記していないかのチェックは重視していますね。
それと同時に、大王製紙様の意向に合う記事を制作することももちろん重視していまして、これに関しては毎月行われる編集会議の存在は非常に大きいと感じています。
定期的に時間を取っていただき、ディスカッションすることで、さまざまなアイディアが出し合えると言いますか。
先程お話しした「アンケート結果を記事に入れてみましょう」みたいなことも、メールやテキストだと言いづらいこともあると思うんです。
ですが、そういうアイディアを忌憚なく提案できる場があるのは、良質な記事づくりのために重要なポイントだと感じています。
小林:ミーティングだからこそ伝わる温度感っていうのがありますよね。
編集会議では主に、次に出す記事についてのアイディア出しをするのですが、まずは対策キーワードを決めるところから始めます。
戦略的な観点から弊社が上位を狙えるキーワードを選び、さらに、その記事を通して商品の購買につなげられるコンテンツとはどういうものかまで、一歩先を見据えたディスカッションをさせてもらっています。
――SEOを念頭に置いた記事以外にも、トイレットティシューの生産工場見学レポートや漫画コンテンツといった、さまざまなタイプの記事がありますよね。
寺田:そうですね。それができるのも、定例会議でいろんな話ができているからかな、と。
小林さんをはじめとする大王製紙の皆様から「こんなことはできますか?」「新しい商品のこういう魅力を伝えたい」といったようなアイディアをベースにご依頼をいただくことも多く、それをもとに、ナイルではそれをどうしたら実現できるかを考えています。
その上で、漫画にするとメッセージが伝わりやすいんじゃないか、体験レポートだとお客様が自分事にしやすいのではないか、といったように、ご提案させていただいている形です。
弊社の編集チームは紙媒体出身の編集者も多く、さまざまなコンテンツを作ってきているので、ご希望を踏まえて最適な見せ方をご提案しています。
――記事制作におけるナイルの進行ぶりや記事の仕上がりについては、どのような印象をお持ちですか?
小林:工場見学や体験会レポートのような取材が発生する記事でも、事前の準備からしっかりされているなと思いました。
だからこそ、安心して当日を迎えられます。
加えて、カメラマンさんやライターさんが、企業目線ではなく、生活者目線で写真の撮り方や文章の表現を試行錯誤してくださるところが、非常にいいなと思っています。
――ナイルとのお取り組みは2022年からスタートして丸3年が経ちました。具体的にどのような成果が出ていますか?
寺田:2024年は特に大きく自然検索流入数が伸び、前年比で約6.2倍増になりました。
こうした結果が得られた要因は、継続的にお取引きさせていただいたことで、じっくり施策に取り組むことができたからですね。
また、100記事ほどあった古い記事を、現在のCMSに移し替えたことも大きかったと思っています。
移し替えるタイミングで、タイトルやメタディスクリプションといったタグの調整、内部リンクの設置や構造化データの追加なども行ったことで、検索エンジンからの評価が高まったようです。
――こういった成果についての印象を教えていただきたいです。
小林:率直に、御社と継続的にお取り組みをさせていただいて良かったなと感じました。
具体的に、Googleコアアップデートにおいてはどういったアップデートがあったかの共有だけでなく、それによって今後サイトにどのような影響があるかなどを示唆していただけたのは非常にありがたかったです。
特に昨年(2024年)のコアアップデートではE-E-A-Tがより重視されるという話がありましたが、当社の場合はコアアップデートが始まる前から、クラブエリエール会員さんへのアンケート調査という独自のデータと、専門家による監修を経た記事を制作していたので、そこまで大きなダメージはなかったんです。
流入数が減っていないどころか、コアアップデートによってむしろ上がっているのは、ナイルさんが先を見据えたコンサルティングをしてくださったおかげだと思います。
――そう言っていただけて、とてもうれしいです。では、ナイルのご支援において、価値を感じていただいているポイントをお聞かせください。
小林:いくつかあるのですが、まず1点目が、医師など専門家の監修が必要な記事が多い中で、適切な方をアサインしてくださることです。
商品や記事の内容によっては当社が指定する方の起用をお願いするケースもあるんですけど、そういった場合でも臨機応変に対応してくださるところも助かっています。
もう一つが、キーワード選定にあたって、世の中のトレンドや他社との比較も踏まえて、適切なキーワードを選び、企画を提案してくださるところも非常にありがたいです。
原稿のクオリティも高く、こちらから細かいフィードバックをする必要がないので、確認工数が削減できていますし、さすがだなと感じております。
――さまざまなブランドの商品にまつわるコンテンツが集まったサイトですから、御社内での確認工数も多いのではないでしょうか。
小林:そうなんです。1つの記事を公開するまでに、ブランドマーケティング部門をはじめ、最低でも3部門のチェックを受ける必要がありまして…。
こうした社内での確認作業を考えると、初稿の良し悪しがその後の進行に影響してきますので、ナイルさんが制作する原稿の仕上がりは非常に助かっています。
――ありがとうございます!ではナイルとして、大王製紙様との今後のお取り組みについて、考えていることはありますか?
寺田:引き続きサイトへの流入数の増加を目指しつつ、それにプラスして、最近はSEOの観点でもサイト内のUXが大事になってきているので、そこをどう高めていくかという点でもサポートさせていただきたいと思っています。
また、クラブエリエールにおいては、新規の会員様を増やすことももちろん大事ですが、既存会員の方々に再訪問していただくことに重きを置きたいと考えています。
エンゲージメントのあるユーザーにひと月のうちに複数回訪問していただくための取り組みは、これまで行ってきた新規獲得を目的にした施策とは異なるものですので、そのあたりも今後考えていきたいところです。
小林:そうですね。エリエールのファンを作るというミッションを掲げている私たちの部署において、クラブエリエール会員様の存在は欠かせません。
そして、寺田さんがおっしゃったように、クラブエリエールに関しては新規会員の獲得を目指すと同時に、既存会員をもっともっと活性化させる方向へとフェーズが移行しました。
そのため、会員の皆様を巻き込んだ記事づくりを、また新たな切り口でできるように、引き続きご支援いただきたいですし、ナイルさんのサポートに期待しています。
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最後に
ナイルは成果を追求するのはもちろん、「会社ごとの事情を理解したプロジェクトの伴走者であること」を心掛けております。
「プロの知見を活かしオウンドメディアを運営したい」「自社だけではリソースが足りない」という課題をお持ちの方は、こちらよりお気軽にお問い合わせください。
さまざまな事例をもとに、貴社に最適なお取り組みをご提案します。
この案件・類似案件を担当したメンバー
寺田 祐也(てらだ ゆうや)
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