創業70年の老舗BtoB企業でWebマーケ施策を推進 社内の「視点」を逆転させた方法とは【インタビュー】

写真左から、福田交易の外記 広崇氏とナイルの岸、糸田川。

 

福田交易株式会社は、ベアリングなどの精密機械部品を輸入・販売するBtoBの専門商社です。創業から70周年を迎える老舗企業で「工作機械メーカーほぼすべてと取引実績がある」という、業界内では広く知られた存在です。約81億円の売上高は、高い認知と信頼の積み重ねによる部分が大きく、一方で「Webマーケティング」に対する社内の関心は高いと言えない状況にありました。

福田交易が扱うベアリングなどの精密機械部品は、欧州などから輸入・販売する。

福田交易が扱うベアリングなどの精密機械部品は、欧州などから輸入・販売する。

 

2017年からスタートしたWebサイト改善プロジェクトでは、サイトの課題調査から運用体制の見直し、さらにコンセプトダイアグラムを使ったマーケティング戦略立案を実施。さらにサイトの全面的なリニューアルと、約1年半をかけてWebコンサルティングの支援を行いました。

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2019年2月にリニューアル公開した福田交易様の企業サイト

 

改善プロジェクト責任者である外記 広崇(げき ひろたか)氏に、Webマーケティング施策の社内コンセンサスをどう構築したのか?Webサイトのリニューアルに向けて社内協力をどう引き出したのか?プロジェクト推進方法について、ナイルの岸と糸田川がお話をうかがいました。

対面での営業活動や展示会重視の社内でWebマーケに向けられる「なぜ?」

糸田川:今回の改善プロジェクトがスタートする「きっかけ」は何かあったのでしょうか?

外記:最初のきっかけは、ある展示会で出展ブースへの来場者が7人だったというデータです。展示会への出展は工作機械業界では営業施策としての優先度が高いです。しかし、数十万円の出展費用にブースでの対応者を2~3人確保し、と準備した結果の訪問人数が7人となると…もう少し効率良くマーケティング施策を行ったほうが良いのではないか?Webサイトを活用した他の施策も検討すべきではないか?といった機運が経営層で高まりました。

Web担当となり、プロジェクトを推進した外記 広崇氏

Web担当となり、プロジェクトを推進した外記 広崇氏

 

糸田川:当時、Webサイトの運営はどう行われていたのでしょう?

外記:お恥ずかしい話ですが、制作会社にすべておまかせという状況でした。社内にWebマーケティング担当者がおらず、Google Analyticsを見たことすらなかったです。

それよりも、展示会などリアルなイベントの告知やカタログの準備を行う「営業企画」の活動が、会社にとって優先度が高いのです。今まで、そうやって受注を積み重ねてきましたし、今期も業績は好調で、最高益に届きそうな状況です。

糸田川:既存の営業手法で成果が出ている状況で、新たにWebマーケティングに取り組むモチベーションを社内で高めるのは難しそうです。

外記:事業としては順調ですからね。課題感を持てと言われても難しいと思います。社員の平均年齢が40代と高いですし、営業状況としては10年先まで会社が傾くことがないような状況です。なので、Webマーケティングなんて新しいことをしなくても、十分に食べていけます。これまでのやり方でずっと順調だったので、新しいことをやりましょうと言っても当時は「なぜ?」という抵抗感が社内にあった印象があります。

 

「それ必要ないですよ」の言葉からつながった信頼

糸田川:Webサイト改善プロジェクトを進めるにあたって、コンサルティングの会社を、そして、ナイルを選んだ理由を教えてください。

外記:知り合いがコンサルタントをやっていたので、私は個人的に良いイメージを持っていました。話を聞くと、「コンサルティングは、受ける側が話を聞いて動けば、必ずうまくいく」と言ってくれました。覚悟を決めて、言われたことをやるだけだと。

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糸田川:制作会社に対応してもらう、という選択肢もあったと思います。検討されましたか?

外記:以前にお願いしていた制作会社さんとの間で、「あれ?」と感じることが少なからずありました。サイトの立ち上げから対応してもらっていた会社なのですが、MAツールとかCRMのようなマーケティングに関係する話をしても、理解してもらえませんでした。なので、事業のことから一緒に考えてもらえる会社を探そうと、Webマーケティングのコンサルティングを中心に実績のあるところで検討しました。

糸田川:ナイルに決めた理由は何でしょう?

外記:営業担当の岸さんの人柄です。

もちろん他にも要因はたくさんあるのですが、なによりも弊社の課題感をすぐに理解してくれたり、私がうまく説明できないところまで意図をくんで対応してくれたり、信頼できると感じました。契約当初はWebマーケティングの担当になったばかりでわからないことばかりだったので、今になって最初に岸さんが言ってくれていた言葉の意図がわかるようになってきた感じです。

営業担当の岸は、ナイルでセールスユニットのリーダーを務めている

営業担当の岸は、ナイルでセールスユニットのリーダーを務めている

 

岸:素直にうれしいです。MAツール検討の話とかしましたね。

外記:そうですね。WebサイトでとりあえずMAをやりたいと私が相談したときに、「時期がちょっと早いと思いますよ」と、必要ないものは必要ないと言ってくれたのが、信頼できそうと思った理由のひとつです。

ユーザー視点に立つことで社内の意識が逆転

岸:Webサイト改善プロジェクトとしては、どのように進めていったのでしょう?

外記:最初に着手したのが、広告運用の見直しでした。根拠のわからない金額を支払っていたので、ナイルに紹介いただいた会社にお願いしたら、毎月数十万円かかっていた広告費用が半分以下になりました。そして、成果は以前よりも上がるようになりました。

岸:サイトのリニューアルに向けた動きとしてはいかがでしょう?

外記:スタートから数ヶ月が経ち、社内でもリニューアルに向けて認識が高まってくると、さまざまな部署や人から要望が出てくるようになりました。協力的な人が増えたのはありがたいのですが、それぞれに主張がバラバラでした。私としては、せっかく意見をくれているので活かしたいのですが…。

岸:全部の願いを叶えることはできないですからね。

外記:そういうときに、ナイルのコンサルタントがいてくれて「おもしろいアイデアですね。でも、ユーザー視点で考えると、どうでしょうね?」と言ってくれると、弊社のメンバー全員がハッとするという状況で。つい、自分がやりたいアイデアを軸に話してしまいがちでした。

岸:そういう経緯もあって、コンセプトダイアグラムを作成するわけですね。

外記:弊社から10人ほどが参加して、ワークショップ形式で作りました。

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コンセプトダイアグラムのワークショップ風景

 

岸:体験されてみて、いかがでしたか?

外記:コンセプトダイアグラムは、細かくペルソナを設定しなくても作成できる点が弊社のビジネスにあっていました。工作機械の部品という商品特性があるので、クライアントが多岐に渡ります。コンセプトダイアグラムなら、ユーザーがどう考えるか、どういう行動をしてもらいたいか、という視点で考察を深められるので、まさにユーザー視点に立ってサイトのイメージを固めることができました。

Webマーケティングについては何も経験がない会社だったので、漠然と「きれいなホームページを作れば、人が来るだろう」と社内で考えていたところがありました。しかし、コンセプトダイアグラムによってWebサイトを発見してもらうためにどう設計するのか、ユーザーが必要な情報は何か、という根本的な思考から切り替えることができました。そして、その思考をメンバーに浸透させることができたのも収穫です。

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コンセプトダイアグラムを用いてユーザーのカスタマージャーニーを言語化したアウトプット例

 

岸:リニューアルの方向性が見えてきました。

外記:自分たちがやりたいことを主張し続けて、誰にも見てもらえないサイトができてしまうのでは意味がありません。私はWeb担当ですから、成果が出せるサイトにしたかった。それが目標だったので、何を優先すべきか整理できたのは価値が大きかったです。

あとは、コンセプトダイアグラムで言語化できたことで、迷ったときに方針を確かめることができたというのも助かりました。そのおかげで、2019年2月にWebサイトをリニューアルして公開することができました。

信頼できるコンサルタントはアスリートのコーチと同じ

岸:プロジェクトチームのメンバーとしては、何人で対応していますか

外記:4人です。営業や、私のような企画など別々の部署から兼務で参加しています。

岸:リニューアルの成果はいかがですか?

外記:自然検索流入は150%ほど改善できました。また、問い合わせフォームへの到達人数は2倍以上に増えました。ただ、コンバージョン数はそれほど増えていないので、そのあたりの改善がこれからの課題です。

岸:Webサイト改善プロジェクトを振り返ってみていかがですか?

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外記:費用対効果としてはパフォーマンス良く進められたと思います。

ナイルのコンサルタントと一緒に進めることで、私からするとスピードが圧倒的に早かったです。自分たちだけで進めていたら、たぶん2~3倍の時間が必要だったと思います。時間がかかるということは、それだけコストが掛かるということです。プロジェクトの中心メンバー4人について2倍の時間を取られてしまったら、それだけの人件費が必要になります。ナイルのコンサルは安くはない金額でしたが、「新しくWeb担当者を1人採用するよりも安いです」と伝えることで上司に納得してもらえました。

岸:印象に残っていることはありますか?

外記:そうですね。抽象的ですが、イメージとしてはスポーツ選手のコーチみたいだと思いました。どんなにプロの一流アスリートでも必ずコーチはいる。自分以外の誰かが見て、フォームが狂ってないか、考え方が間違ってないかを見てくれる。 実際にコンサルタントと進めると、安心感がまったく違います。

あと、社内への説明も「ナイルさんがそう言っている」という話をするとスムーズに進む、という場面が何回もありました。自分たちだけで進めていたら、どこかで失敗したとか頓挫していた可能性もあると思うので、それを考えると最短距離でプロジェクトを推進できたのは良かったです。

岸:リニューアル以降も、サイトの改善を進めていきたいですね。

外記:ようやくサイトの形が整ったところなので、これからはコンテンツを充実させてもっと自社の情報を発信していきたいですね。

 

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ナイル株式会社について

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