ECサイトの意味とは?必要な機能、構築の流れ、運営のポイントを解説

ECサイトの意味とは?必要な機能、構築の流れ、運営のポイントを解説

近年、自社ビジネスの売上を伸ばすために、ECサイトの導入を検討する企業が増えています。しかし、ECサイトを立ち上げたり、サービスを導入したりするにあたって、何から始めればよいのかわからないという人も多いのではないでしょうか。

今回の記事では、ECサイト構築を検討しているウェブ担当者の方に向けて、ECサイトの定義について説明しつつ、必要な機能や構築方法、運用業務などポイントを押さえながらわかりやすく解説します。

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そもそもECサイトとは何か?

ECサイトとは、「Electronic Commerce」の略で、「ネット上にある電子商取引(イーコマース)に対応するサイト」を意味します。

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オークションサイトやオンライントレードサイト、コンテンツ動画配信サイトもECサイトにあてはまります。ただし、一般的なECサイトとは「インターネット上で買い物ができるウェブサイト」という意味で使われることが多いでしょう。

Amazonや楽天、ZOZOなどの通販サイトは、みなさまも特に使われたことはあるのではないでしょうか。

ECサイトに必要不可欠な4つの機能とは?

ECサイトを円滑に運営していく上で、どのような機能が必要となるのでしょうか。導入必須ともいえる4つの機能について解説していきます。

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ショッピングカート機能

ECサイトには、ショッピングカード機能が欠かせません。

ショッピングカート機能とは、ユーザーが購入したい商品を「カートに入れる」のボタンをクリックすると、購入商品がカートに追加されていく機能です。「買い物かご機能」と呼ばれることもあります。

リアル店舗では、まずショッピングカートに選んだ商品を入れてレジに進みます。ECサイトでも、検索した商品をカートを介して決済画面に進む必要があります。カートがなければ、時間が経った後の購入や商品の複数購入などができないからです。

またカート機能では、購入商品や決済情報がユーザーにわかりやすく表示されることも重要です。決済完了までの過程が複雑だと、せっかく商品をカートに入れても購入まで至らないという「カゴ落ち」の要因になってしまいます。

リピート購入につなげるためにも、決済情報はわかりやすく簡潔にまとめ、決済完了までのステップ数も表示されると親切です。ほかにも、一度カートに入れた商品の購入をキャンセルできる削除機能も備えておくと、ユーザーに便利でしょう。

セキュリティ機能

ECサイトは多くの個人情報を取り扱うため、セキュリティ対策はかなり重要です。

どんなに快適に買い物ができるショッピングサイトだとしても、個人情報漏えいが発生する恐れがあれば、利用したいと思うユーザーはいないでしょう。

個人情報漏えいが発覚した場合、ECサイト運営の継続が危ぶまれますし、多額の損害が発生するとなれば企業経営にまで影響を及ぼしかねません。

SSL(暗号化通信)をはじめ、個人情報やクレジットカードの不正利用対策(3Dセキュア・セキュリティコード入力等)、ほかにも企業側の取り組みなど多面的に対策を行うことが、ECサイトのセキュリティ対策において重要となります。

決済サービス機能

ECサイトの決済において、ユーザー利用率が最も高い決済方法がクレジット決済です。

次いで、コンビニ支払いや代金引換といった従来の決済方法になります。近年ではスマートフォンの普及により、個人情報を新たに入力しなくても支払い可能なID決済(PayPay・楽天Payなど)も人気の決済手段です。

複数の決済サービス導入を検討することは売り上げにも直結するため重要になります。しかし、ほとんど使われない決済手段のために決済会社に手数料を支払い続けるのは避けたいところです。自社商材との相性や、ターゲット層であるユーザーの属性(年齢、性別、所得、地域など)に合わせて、決済方法の導入を検討しましょう。

受注管理システム機能

受注管理システムは、ユーザーが購入した商品を把握し、適切に管理するために必要不可欠な機能です。

受注・入金・発送管理を適切に行えないと、入金後の発送が遅れてしまったり、商品の配送状況が把握できなかったりします。

ECサイトとしての運営を円滑に行うためには、正しく配送管理を進めることが重要です。受注管理だけに特化したシステムではなく、商品を受注した後の入金状況の確認や、キャンセル処理なども含めて一括管理できるシステムを選ぶとよいでしょう。

ECサイト構築のプロセスとは?

ECサイトを開設するにあたり、どのようなステップで進めればよいのでしょうか。ECサイトの構築から実際にリリースするまでの工程について、順を追って解説していきます。

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コンセプト定義

ECサイトの構築において、まずはコンセプトを決めます。

コンセプトはECサイトの方向性を明確化し、それに基づいてターゲットを定め、どのようなプロモーションを仕掛けていくか、サイトの機能やデザインはどうするかなど、ECサイトの柱となる部分を定義していく作業になります。ECサイト構築手順において、ここが最も重要なポイントといっても過言ではありません。

要件定義

コンセプトが決まったら、それに基づいて必要な機能とシステムの選定、デザインイメージ、スケジューリング、予算といったECサイト構築に求める要件を明確にしていきます。

ECサイトの構築は要件定義に基づいて進めていくため、要件定義が明確であるほどECサイトで実現したい目的の達成につながるといえます。

ページデザイン・コーディング

要件定義が固まったら、ページデザインとコーディングに移ります。

ECサイトは見た目のデザインも大切ですが、サイトを訪れたユーザーにとって使いやすいデザインであることのほうが重要です。商品画像や説明文は見やすいか、サイトコンセプトをしっかり伝えられているかなどを意識して設計する必要があります。

自社のコンセプトやブランドイメージを表現した上で、ユーザーにとっても利便性の高いサイトを目指しましょう。

商品登録

ECサイトが出来上がったら、商品情報をカートシステム上に登録していきます。

その際、あらかじめ商品の画像や原稿など必要な素材をそろえておき、CSVデータなどで一括登録すると作業をスムーズに進めることができます。商品登録数が多く作業量が膨大になる場合は、業務の効率化を図るためにアウトソーシング(商品登録代行)を活用するのもひとつの方法です。

オペレーションテスト・トレーニング

商品登録まで完了したら、ECサイトをオープンする前にオペレーションテストを行います。

オペレーションテストとは、実際にユーザーと同じ工程をたどり、ECサイトで受注や決済が正常に行われるかを確認します。また、トラブルが発生した場合を想定し、カスタマーサポートを整える必要があります。適切に問題に対処できるよう自社スタッフのトレーニングも実施していくとよいでしょう。

ECサイト運営の業務フローと気をつけるべきポイント

ECサイトを立ち上げたら、いよいよ運営のスタートです。

ECサイトの運営業務は多岐にわたり、大きく分けて「フロント業務」と「バックエンド業務」の2つに分かれます。フロント業務では商品の販売促進や売上につながる業務を行い、バックエンド業務では販売管理やサイト運営をサポートする業務を行います。

ここでは、ECサイト運営の具体的な業務内容とポイントについて解説します。

商品企画

ECサイトで利益を確保するためには、売れる商品を企画することが何よりも重要です。

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現在の市場ニーズやトレンド、季節などを分析して、商品を企画・検討していきます。ほかにも仕入れ商品の原価率や利益率の計算を行い、季節商品を販売する際は半年以上前から販売企画を立てる必要があります。商品企画から販売開始までのタイミングを見誤らないためにも、中長期的な販売計画を立てることが大切です。

商品の仕入れ

商品の仕入れは、販売計画にもとづいて行います。

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ここでポイントとなるのが販売予測です。話題の商品の場合、生産が追いつかず在庫切れとなれば、せっかくの販売機会が損なわれてしまいます。そのようなことが起きないように、複数の仕入れ先を確保しておきましょう。

また、トレンドだからといって大量に商品を仕入れてしまうと過剰在庫を抱えてしまうことになります。商品企画と同様に市場ニーズやトレンドの動きを分析し、適切な仕入れを行うことが重要です。

プロモーション

ECサイトにおけるプロモーションは、リスティング広告やSNSにおける情報発信といったウェブマーケティングがメインとなります。

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プロモーションにおける代表的な手法は以下7つです。

  • リスティング広告
  • ディスプレイ広告
  • アフィリエイト広告
  • SEO対策
  • コンテンツマーケティング
  • SNSマーケティング
  • メールマガジン

立ち上げ時に効果的な施策は各種ウェブ広告といえます。SEO対策やコンテンツマーケティングは、即効性のある施策ではありませんが、良質なコンテンツを発信し続けることで安定した集客を実現できるメリットがあります。

運営を継続していく中で、即効性の高い手法(ウェブ広告)と中長期的な手法(SEO・コンテンツマーケティング)をバランスよく組み合わせて取り組んでいくとよいでしょう。

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受注処理

ユーザーが商品を購入したら、注文内容の確認メールを送信し、受注情報を確認して倉庫への出荷指示を出します。

ECサイトの物流業務は、いかにスピーディかつ正確にユーザーのもとへ商品を届けられるかが重視されます。そのため、ミスが発生しないよう受注管理システムを導入し効率よく業務を進めることをおすすめします。顧客満足度を高めるのはリピート獲得にもつながるため、受注処理作業はスムーズに行いましょう。

在庫管理

ECサイトの運営において、在庫管理も重要な役割のひとつです。

商品が過剰在庫や品切れにならないよう、販売予測に基づいて適宜調査を行う必要があります。季節性の商品はシーズンを過ぎるとほとんど売れなくなってしまうため、特に過剰在庫のリスクが高い部類になります。販売に適さなくなった商品は廃棄するしかありません。

廃棄コストを抑えて売り上げを伸ばすためにも在庫管理を徹底し、適正在庫を維持することが大切です。また、実店舗や複数のモール展開をしているECサイトであれば、在庫管理がさらに大変となるためこちらも在庫管理システムの導入を検討するとよいでしょう。

梱包・出荷

受注処理が行われたら出荷指示に従って、倉庫から商品をピックアップし、商品に問題がないか検品した後、梱包作業に入ります。

注文商品が「ワレモノ」の場合は、配送中の衝撃から守るために緩衝材を詰めるなどの配慮をしましょう。届いた商品が破損していたらユーザーに迷惑がかかりクレームにつながるため、梱包作業は十分に注意する必要があります。

また、商品の納品書を同封する際は、その納品書と商品が一致しているか必ず確認しましょう。梱包が完了したら、配送業者に商品を引き渡し、顧客へ発送完了のメールを通知します。ここまでが出荷作業の一連の流れです。

配送

自社のECサイトで取り扱う商品に合わせて、配送業者を選択します。

商品のサイズや特徴によって、配送料金やサービスが異なることがあります。自社とユーザーにとって最適な配送が選べるように、複数の配送業者を用意して使い分けるとよいでしょう。

アフターサービス

商品発送後は、ユーザーのアフターサービスを行いましょう。

届いた商品が破損していた、不具合があるといったユーザーからの問い合わせやクレームには真摯に対応することがとても重要です。顧客対応を丁寧に行うことはECサイトの評価に良い影響を与え、リピーターの獲得につながるでしょう。

問題なくユーザーに商品が届いた場合は、商品のレビュー投稿を促すメールを配信することも大切です。次回も利用してもらえるようクーポンを配信して囲い込みを狙うなど、ECサイト運営を成功に導くためにアフターサービスも力を入れて取り組みましょう。

ECサイト運営における成功の鍵は「目的の明確化」

ECサイトの立ち上げや運営には、決めなければならないことが多岐にわたります。

大変なこともありますが、苦労して作り上げたECサイトが軌道に乗り、成果が出たときの達成感や喜びはひとしおです。ECサイトを成功に導くための第一歩は、サイト立ち上げの目的を明確化し、ビジネスプランをしっかり立てることが重要になります。

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編集者情報

金子 光
金子 光(かねこ ひかる)
新卒で楽天グループ株式会社に入社。
営業管理として40人規模のチームをマネジメント。その後社員3人のベンチャー企業に入社し新規事業立ち上げを経験。
現在はナイルのマーケティング相談室編集長として、Webマーケティングに従事している。
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監修者情報

ナイル編集部
ナイル編集部

2007年に創業し、約15年間で累計2,000社以上の会社にマーケティング支援を行う。また、会社としても様々な本を出版しており、業界へのノウハウ浸透に貢献している。(実績・事例はこちら

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