オウンドメディアを成功に導くのは「事業を勝たせる数字選び」と「実行力」

「おトクにマイカー 定額カルモくん」のオウンドメディアとして立ち上がった「カルモマガジン」。「カーリース」では検索結果2位(2020年8月25日時点)となり、「おトクにマイカー 定額カルモくん」の集客を支える重要なメディアです。その成長の過程を、モビリティサービス事業部カルモマガジン編集局長の伊藤真二(ポキール伊藤)と、デジタルマーケティング事業部 コンサルティングユニットリーダー日下俊の2人に聞きました。

アイキャッチ カルモ伊藤さん、デジマ日下さん

写真左:ナイル株式会社デジタルマーケティング事業部 コンサルティングユニットマネージャー 日下俊
写真右:ナイル株式会社モビリティサービス 事業部 カルモマガジン編集局長 伊藤真二

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長期目線で2年後の姿をシミュレーション。戦略・KPIを組み立てる

――お二人がカルモマガジンに携わったのは、いつごろからでしょうか?

 伊藤:私がカルモを運営するモビリティサービス事業部に異動したのが20193月です。異動した当初はSEO担当としてカルモのサイト全体を見ていたんですが、その後カルモマガジンの担当になり、「編集局長」として今に至ります。

 日下:僕がジョインしたのは20197月ごろです。もともとは別のコンサルメンバーが担当していて、前担当が交代するタイミングで新規事業に関われる機会だと思って立候補しました。伊藤さんとは同年12月までご一緒しています。

 

――伊藤さんはカルモマガジンの編集局長として、最初は何から着手されたのでしょうか。

 伊藤:メディア自体は既に立ち上がっていたので、制作メンバーの募集や制作フローの構築など、体制づくりから始めました。私はそれまでデジタルマーケティング事業部でWebコンテンツの編集を担当していたので、サイトに訪れた人にとっていい記事を作成することや、体制構築支援は行っていたんです。ただコンテンツ作りはプロですがオウンドメディア運営をするの初めて。そんななか上司からは「カルモマガジンの2年後の姿を提示してほしい」と言われたんです。

ナイル株式会社 伊藤

――コンテンツマーケティング支援の経験を活かして、メディアの長期計画をまずは立ててほしい、と。

 伊藤:はい。メディア戦略は一人では難しかったので、当時担当していたナイルのコンサルメンバーに協力してもらいました。向こう2年の成長をシミュレーションして、スプレッドシートにマイルストーンを埋めて……。KPIについても、遷移数・流入数・アシストコンバージョンの3つに定め、これらの数字を追いかけていきますと報告しました。

 

――オウンドメディアの戦略、KPI作成、成長シュミレーションをまずは立てていったんですね。

伊藤:そうです。スタートもゴールも決められないような状態だったので、知見のあるナイルのコンサルは凄く心強かったし、本当に助けられましたね。

 

――カルモマガジンが軌道に乗るまでには、どんな苦労があったのでしょうか。

 伊藤:カルモマガジンから、サービスサイトへの遷移数がKPIのひとつだったこともあり、遷移数にフォーカスして施策を実行していったんです。ところが、オウンドメディアからサービスサイトへの遷移数の伸びに対してコンバージョンが下がってしまって。サービスサイトへの送客には成功しているのに、売上に結びついていない。これにはかなり頭を悩ませました。この時期にコンサル担当の交代があり、日下さんに相談したんです。

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コンサルの仕事は「事業を勝たせる数字」にフォーカスすること

――送客には成功しているのに、コンバージョンが伸びない課題は、よく聞く課題ですね。これについて、カルモマガジンではどのようにして解決していったのでしょうか。

 伊藤:日下さんと話して気づかされたのは、「なんのための記事作りなのか」ということでしたね。オウンドメディアの場合、読んで理解してもらったそのあと、次のアクションを意識しなければならないんです。

記事を読んで疑問が解決した人に、無理やり商材を売りつけても成果は生まれません。遷移数だけにこだわることは、言うなれば種をまいた直後に水を与えて収穫しようとするようなもの。そうではなく、いかに上手に種をまいて育てるか、売上につながるストーリーを描くかが大切だったんです。その視点を得てから記事を見返すと、あれもできる、これもできると見えるようになりました。

日下:他にもいろいろ話を聞いてみると、コンバージョン数だけでなく、他のKPIも今の取り組みの延長線上では達成が難しいだろうと感じました。そこで、現状でどんな打ち手が考えられるかを整理して、優先度を立てて取り組むことにしました。より効果的なところにパワーを注ぐための、選択と集中ですね。

ナイル株式会社 日下

――施策を提案するうえで、どのようなことを意識されていましたか?

日下:KPIのうち、アシストコンバージョンに着目してキーワード選定を進めましたね。売上に直結する指標ですし、他の数字に比べて最も短期的に伸びしろがある数字でしたから。担当として「○%も伸びました」と報告できたほうが印象もいいですし。

伊藤:それまで自分は「オウンドメディアの担当者」のレベルで数字を見ていたんだな、と痛感しましたね。ナイルのコンサルタントはもう一段上の、事業部や会社のレイヤーまでを視野に入れていて、事業を勝たせるために数字を見てくれているなと感じました。

日下:そうですね。他のコンサル事例でも、常に「事業を勝たせる数字」にフォーカスして施策を提案するようにしています。

 

――提案された施策は、どのような優先順位で実行に移したのでしょうか。

日下:施策を提案するとき、私はいつも一通り全体感を説明したうえで、その中でも重要な施策をお伝えするようにしているんです。最初から数を絞って説明するよりも、提案に価値を感じてもらえますし、優先度が高いものからひとつでも動いてもらえれば「残りはこうしていきましょう」と取り組みを長期化していけます。

カルモマガジンでも伊藤さんにそう説明したんですよ。全体でこれくらい施策があり、優先度が高いのはこれだと。ところが……伊藤さんは「全部やります」って言うんですね。

  

「自分が手足にならないと何も変わらない」成長を支えた「圧倒的な実行力」

――「全部やります」とはいったい……?

伊藤:そのままの意味です。せっかくコンサルに相談して、その脳みそを借りているんです。だったら、自分手足を動かさないと何も変わらないじゃないですか。相談して満足しちゃダメなんですよその代わり、黙って言われたことをやれば結果が出るから簡単です。

日下:その「黙ってやる」というのが難しいんですよ(笑) もちろん、一度に全ての施策を走らせるには無理があったんですが、伊藤さんは全てやりきる前提のもと、可能な限り同時に施策を推進されていて、「すごいなぁ……」と思いました。我々もコンサルティングをする際、実装支援まで行うので、実行の難しさはよく分かるんです。

対談写真 伊藤さん、日下さん

伊藤:でもそれで10月になって化けましたもんね。結局2019年の1年間で、自然検索流入は1000%、アシストコンバージョンは10倍近くにまでなった。

日下:圧倒的な実行力のなせるワザですよ。伊藤さんはレスポンスがめちゃくちゃ早いんですよね。カルモ以外の打合せなどがあると、「日下は俺に返事をくれないのに、なんで他のチームと仕事してるんだ」って思われるんじゃないかって、結構気を使って(笑)

伊藤:まぁ、それで返事が来なかったら直接席まで行くんだけどね(笑)

 

――圧倒的な実行力ですね……。先ほど実装支援も行うとのことでしたが、中には提案された施策を実行するのに二の足を踏むお客様もあるのではと思います。そうしたとき、ナイルのコンサルチームはどのようにお客様を支援されているのでしょうか。

日下:確かに、いきなりクリティカルな施策に取り組むのは、工数も期間もかかりますし、リスクも懸念されます。お客様内部でも決裁が下りにくいでしょう。その場合は、次に優先度が高いものをいくつか行うようにしていますね。さまざまな施策に取り組んだうえで、それでもクリティカルな施策が必要であるなら「やはりここが一番効果的なんです」とお話させていただきます。お客様の事情も鑑みて、どうすれば施策を実行できるかというのはかなり考えますね。

 

――日下さんは12月にカルモマガジンを離れていますが、その後もSEO施策は引き続き行われてるのでしょうか。

伊藤:続けています。コンサルの担当者が変わっても、ナイルのコンサルが持つ知見は、そのままカルモに継続して注がれていますから。記事のリライトなども積極的に進めて、どんどんPDCAを回すようにしています。もちろん新規記事の制作も止めません。本数を調整しながら、いかに効果的なキーワードを選び取るか……担当者の腕の見せどころですね。

 

――事業を伸ばすポイントを見極めるコンサルタントと、圧倒的な実行力で形にする担当者がオウンドメディアを成長に導くことがわかりました。本日はお忙しいなか、ありがとうございました!

 


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