【インタビュー】グリーユナイテッドライフ株式会社様事例:新事業に挑むグリーが選んだ新たなイノベーションWeb開発×SEOの協業で検索に強いサイトを実現

右から、スターフィールド目崎様、グリーユナイテッドライフ金子様・大木様、弊社渡邉・大谷

「ソーシャルゲームのグリーが他業種へ参入!」と、大きな注目を集めているリフォーム提供サービス「いえプラス」。そのサイト構築では、開発をスターフィールド株式会社、SEO設計をナイル株式会社と異なる分野に強みを持つ2社が組むことで、顧客満足度の高いソリューションを実現することができました。そこで今回はWeb開発×SEOという協業についてどのような取り組みを行ったのかを、クライアントであるグリー株式会社(グリーユナイテッドライフ株式会社)様を含めた3社に話をうかがいました。

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グリーユナイテッドライフ株式会社 様

いえプラス http://www.ie-plus.jp/
「いえプラス」は、2014年7月にローンチされたオンライン上でリフォームを依頼できるサービス。「GREE」を運営するグリー株式会社の100%出資子会社であるグリーユナイテッドライフ株式会社が、全国各地の工務店と連携して、「商品+工事+メンテナンス5年保証」のパッケージサービスを定額で提供している。
プロジェクトの成果

プロジェクトメンバー

プロデューサー
グリー株式会社(グリーユナイテッドライフ株式会社)
取締役COO 金子 泰章 様
WEBプロデューサー 大木 誠 様

ディベロッパー
スターフィールド株式会社
代表取締役 副社長/COO 目崎 裕二 様

SEOコンサルタント
ナイル株式会社 Webコンサルティング事業部
戦略提携セクション部長 大谷 昌史
グループマネージャー 渡邉 慎平

ご依頼いただいた経緯について

――あの「グリー」の新規事業が、なぜリフォームになったのでしょうか?

グリー・大木様

お客さま目線のサイト構築に注力された
グリー・大木様

 

GREE大木さま:「グリー=ゲーム会社」というイメージが強いと思います。しかし、社長の田中が創業時から持っている想いとして「インターネットを通じて、世界をより良くする。」というものがあります。弊社は「GREE」を創業事業としてモバイルゲームを中心に大きく成長しました。その上で今後、中長期での成長を考えた時に引き続きソーシャルゲーム事業に注力しつつも、新しい事業の柱を作るべく現在新規事業の立ち上げに力を入れています。
リフォーム市場への参入理由については、お客さまと事業者(工務店)の双方が持つ課題について、弊社がインターネットを通じて解決できる余地が大きいと考えたためです。

GREE金子さま:なぜリフォームかというと、まず大きな市場だというのが1つあります。また2つ目に、すでに多くの企業が手がけている業界について後発で入っていく弊社が、何のバリューを出せるのかということを考えました。特に我々はリフォーム業界の人間ではなかったので、お客さま目線で見た時に「リフォームってそもそもどこに聞けばいいのかわからない」とか「どういう商品がいいのかわからない」という気持ちが理解しやすいというか。リフォームって、けっこうわからないことが多いじゃないですか。

一方で施工を行う事業者も、ネットのユーザーに対して情報を発信できているか、マーケティングが行われているかというと、専門性を持って実行できている企業は少ないのではないかと思いまして。そこをつなぐ役割として我々がうまく入れるのではないかな、というところで今回の事業モデルを考えさせていただきました。

 

――なぜこういうサービスは今まで無かったのでしょうか?

グリー・金子様

リフォーム事業の可能性について語る
グリー・金子様

 

GREE金子さま:「いえプラス」では、お客さまに対して明快で分かりやすい、価格固定式でパッケージングされた商品を用意しました。インターネットは「情報の非対称性をどう無くしていくか?」が肝かなと思っていますが、リフォームに関して言うと、事業者が持っている情報をお客さまにわかりやすい形で伝えられていないと思っていて。「いえプラス」がそこにある情報のギャップを埋める、よりきちんとお客さまに伝えられる、というようなコンセプトやサービス設計にしています。

GREE大木さま:サービス構築ではリフォームの基準となる明朗な価格表が業界の中にある、というわけではないので多くの業者やメーカーの方の話をうかがうことから始めました。手探りしながら弊社と工務店の利益バランス、最終的にお客さまが納得いただける価格というところのバランスを見つける作業がすごく難しかったですね。

金子あと実際には新規立ち上げということで、連携する工務店を全国開拓したり、受注から工事の日程や対応のオペレーションを組んだり、ビジネスモデルや企画の構築だったりと柔軟性やスピードが要求されることが多くありました。そこでサイト開発は内部の人員や時間をかけずに、外部の信頼できるパートナーさんにお任せしてやっていただこうと

\記事の不明点やご質問がありましたらお気軽にご連絡ください/

パートナーの2社を選ばれた理由について

――「Web制作会社がいればサイト構築できる」と一般的に考えられがちですが、構築段階からSEO会社を加えたのはなぜでしょう?

GREE大木さま:事業を長期的に続けていく中で、検索エンジンからの自然流入が必須だと考えたためです。集客はWeb広告をメインに考えていましたが、集客をし続けるためには当然お金を出し続ける必要があります。「いえプラス」の取り扱い商品数は1300点とリリース時から非常に多く、今後も増え続けていくことを考えると、予算をいくらでも掛けられるわけではないので、すべての商品に対して広告を出稿することは非現実的です。
オーガニック流入の獲得は時間が掛かる部分ですが、後回しにするのではなくて最初に時間とお金をかけてでもサイトの土台となるところをきちんとSEO対策しておくべきだと。土台がしっかりしていれば、あとは一定のルールに基づいてサイトを拡張させていけば、自然と結果もついてくると考えています

――ナイルに契約を決めた理由は何ですか?

GREE金子さま:SEO会社には何社かお話をうかがったのですが、成果物が曖昧な会社が多くて我々も最終的に判断がしにくい印象でした。インターネットのサービスは、例えばリスティング広告だと目に見えて金額が分かる、サイト構築も費用と成果物が明確ですよね。それに比べると「SEOってわかりにくいな」と。

GREE大木さま:「内部施策します」とか「ディレクトリ構造を見ます」とか、SEO対策のテンプレートみたいな提案はあるのですが、我々が目の前で作ろうとしている「いえプラス」という新しいサイトに対して、何をどこまでやってくれるのかがわかりにくいのが不安でしたね。その割には金額が100万円とか200万円とか。ある意味、賭けに近い内容に見えてしまって。そこでスターフィールドさんに相談をしたところ、ナイルさんをご紹介いただきました。

大谷さんと渡邉さんにお持ちいただいた提案は、全部がわかりやすかったですね。最初に全体として「こういうものを出します」というのを見せていただいて。こういう順序で調査して、指示書を作って、最終的にこういうものを作って、実装するために誰がどの作業をやります、みたいなのがまとまっていて。

また資料だけでなく、初めての打ち合わせでサービス内容について説明をしていく中で、「じゃあ、これに対してはこういう施策をしていくといいですよ」と具体的な提案がポンポンと出てきたので、経験と知見が非常に高いなと感じました。きちんと弊社のサービスについて理解して、長期的に考えた上でご提案いただいているなと思ったので「この方ならSEO対策を安心してお願いできる。」と。

 

――開発にあたりスターフィールド様を選ばれた理由は?

GREE大木さま:柔軟性、スピード、価格の3点です。自社で独自のECパッケージを開発していながら、事業内容に合わせた細かい要望にもフルカスタマイズ対応いただけるなど柔軟性も高いと感じました。納期に関してもスターフィールドミャンマー法人と連携することで、かなりのスピード感でリリースができるということが決め手となりました。

 

サイト構築を3社で進めるにあたって良かったこと、大変だったこと

――サイト開発側から見て、SEO会社が入ってくると連携が難しい場合もあるのでは?

スターフィールド・目崎様

開発のスターフィールド・目崎様からは
貴重な指摘も

スターフィールド目崎さまSEO会社さんが途中から加わる場合、正直連携は取りづらいですね(笑)。SEO会社さんとして「これをやった方がいい」と言われることが、開発会社にとってはプログラム上、意外と対応が難しかったりというのが往々にしてあるんですよ。こちら側からすると「横槍」としか感じられないようなことも、現場レベルではよくあります。作り上げたものを変えるというのは、時間や労力も含めて「できる・できない」がありますので。

ナイル大谷:お声掛け頂いた時点で納期がタイトな案件でしたので、私たちもそこをかなり気にしました。パッケージがあるとお聞きしていたので目崎さんと事前に打ち合わせを行い、3社でキックオフした際に私たちが提案するであろうことを予めお伝えし、仕様上実現可能かどうか確認を取りました。
協業で重要なことは、各社の現状を理解した上で実現可能な着地に落としこむことです。SEOのためにやるべきことを一方的に言うのではなく、実現性を大事にして提案する必要があります。実現可否を考慮せず一方的な提案だけを行うようでは、複数社間の取り組みでは絶対に上手くいきません。

スターフィールド目崎さま:そういった流れもあり今回はお互いの領域や対応が明確になっていたので、キックオフ後も互いの認識にズレというものはありませんでした。プログラムを組み上げる前の時点で、開発側の立場も理解したうえで、提案をいただけたというのは非常にありがたかったです。

GREE大木さま:始めは連携が難しいのでは?と想像していましたが、担当コンサルタントの渡邉さんがディレクションの中心となって動いていただけたので非常に助かりました。「かゆいところに手が届く」というか(笑)。3社の役割や作業内容を明確にしていただいたので、弊社としては「価格をどうするか」とか「商品をどうやってみせていくか」というビジネスモデルの構築に注力することができました。

ナイル渡邉:今回のプロジェクトでは、特に「いえプラス」というサイトのコンセプトやラフ案がしっかりと作り込まれていて。スターフィールドさんのECサイトパッケージもあったので、それぞれの強みが発揮されるように役割分担を考えればよかったので、これはできるとか、ここは大丈夫とか、そういう線引きがしやすかったですね。

GREE大木さま:あとはお互いのやり取りの中で私がけっこう細かい質問を投げても、渡邉様がそれに対して100%細かくレスポンスをいただけたので。そこが成果や信頼につながっていったのかなと思います。細かいところに突っ込んで聞いてみても、必ず全て返していただけたので。はい。

ナイル渡邉:SEOってチューニングすべきところがいっぱいあって。細かいところなのですが、意外とSEO的に重要だとか、前提としてやっておかないと効果が期待できなくなってしまうことが多くて。小さな積み重ねをいかに精度高くできるのか、積み上げていけるのかというのが大切にしなきゃいけないところだと思っています。

 

サービスリリースの反響と今後について

サイト開設による同業者からの反響に1番驚いたとか

――メディアやネットでの反応についてはいかがですか?

GREE金子さま:お客さまからリフォームの申し込みも多数あるんですけど、業界の方々からのお声がけが多いですね。工務店さんからは毎日、数社は「加入したい」とお声がけいただいています。あとはメーカーさんだとか商社さんだとか、いわゆるリフォーム業界のプレイヤーの方々ですね。サイトを出す前はこちらから営業するかたちだったのですが、リリース後はインバウンド的な流れでいろいろとお声がけいただけるので、素直にサイトができて良かったなと思っています。

GREE大木さま:メディアの反応はプレスリリースに対しての一過性な部分が多くて、しばらくすると落ち着いてくるのですが。業界での反響は今も続いているので、そこはちょっとビックリしているところですね。あとSEO対策にしても、個別の商品ページで早くも検索結果上位に上がってきているものがあって、「すごい」というのが正直な感想です。

――今後について教えてください

GREE大木さま:現在は目指しているサイトレベルから考えても、50%にも満たない進捗状況です。まだまだ「いえプラス」としての独自性が弱いのでそこを具体的に強化していきます。メインはキッチンやトイレなど定番の商材を追加したり、最新のものにしたりしていくところですね。

また現在のtoC向けリフォーム商品だけではなく、toB向けの商品を出していく方向で準備を進めています。例えばクラスコデザインスタジオ社というデザインに強い会社と提携して、賃貸マンションのオーナー様向け商品展開も考えています。原状回復のリフォームじゃない、オーナー様が自分の賃貸物件に最適なデザインを選ぶことで、空室率を下げる改善につながり、かつ場合によっては賃料もあげることができますよというような。収益改善をうながすリフォームの提案ですね。(2014/9/1 株式会社クラスコデザインスタジオと提携し、賃貸物件オーナー様向け定額リノベーションデザインパッケージを提供開始

ナイル渡邉:今回のプロジェクトでは、プロダクトのリリースを最優先させため、開発の都合上実装を次のフェーズにしたものや、まだ実装途中のところもあります。今後そういった項目の改善を行っていく必要がありますし、何よりサイトがリリースしたから「はい完成」というわけではありません。
より多くのユーザーを集客してCVに繋げていくためには、継続的にコンテンツを追加してファンを増やしていく必要があり、そういった過程でサイトが大きくなればSEOの内部リンク構造なども適宜見直す必要も出てくるかと思います。

まだまだやれることは山ほどありますし、今後もどんどん成長できるサイトだと思うので、SEOで最大限パフォーマンスを出せるサイトにしていきたいですね。

――今後ナイルに期待したいことは?

GREE大木さま:非常に成長度合いの大きい会社だと感じていますので、世の中のWebサービスにおける縁の下の力持ちとしてIT業界を盛り上げていただきたいです。企業は自社サービスの成長や利益だけを追求していくのではなく、社会に何らかの形で利益を還元していくことで自らも成長していくものだと考えています。ちょっと話が大げさになりましたが(笑)。そういう方々と今後も関わることができれば、私もうれしいです。

今回のプロジェクトにおけるSEO施策内容

・キーワード戦略
SEOでトラフィックを最大化していくため、また中長期的に「リフォーム」のビッグキーワードで上位を目指していくためにも、まずはより多くのお客さまの検索ニーズを拾っていけるサイトにする必要がありました。そこで「リフォーム」というキーワードを軸として、壁や床などの施工箇所やお客さまが気になる期間や費用などの掛けあわせをメインの対策キーワードとしました。その他にも、色や質感などのニッチなニーズや、地域名など出来る限りキーワードの広がりをもたせられるようにキーワードを選定しました。
・内部リンク
グリーユナイテッドライフ様やスターフィールド様が既にワイヤーフレームやデザイン構成を進めていたため、それらの資料に対して、テンプレートごとにSEO的な観点からサイドメニューや関連商品などの内部リンク構造のチェック・赤入れを行ないました。
・HTMLタグチューニング
スターフィールド様のECサイトパッケージの仕様を事前に共有してもらい、そこからURLの吐き出し方や各階層・ページにおけるtitle、h1タグなどの主要HTMLタグのルールづけを行いました。
・その他意識してきたこと
すでに2社間でプロジェクトが進んでいるところがあったため、進捗状況を共有してもらって、それに対してSEO的な観点からフィードバックさせて頂き、事前にスターフィールド様のECサイトパッケージシステムの特徴や制約を教えてもらうことで作り直しの手間が発生しないように気をつけました。また、ローンチまでに時間がなかったため、チャットを使ってスピード感をもって対応できるように心がけました。

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