【対策】サジェスト汚染はなぜ起きる?ネガティブキーワードの消し方を紹介

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【対策】サジェスト汚染はなぜ起きる?ネガティブキーワードの消し方を紹介

サジェスト汚染とは、キーワードを打ち込んだ際、関連して出てくるキーワードがネガティブなものになってしまうことです。
自社や個人の名前がサジェスト汚染されると、さまざまな不利益が生じる可能性があり、できれば削除したいところですが、それは可能なのでしょうか。
本記事ではサジェスト汚染の原因と、その対策について解説します。

「サジェスト汚染で困っている」「早くなんとかしたい」といった状況でしたら、ナイルまでお問い合わせください

サジェスト汚染とは?

サジェストとは「示唆」を意味する単語です。Googleなどの検索エンジンでは、キーワードを検索窓に入力したときに表示される関連キーワードのことを指します。

何かしらの会社名をGoogleの検索窓に打ち込んでみてください。「○○株式会社」と入れた時点で、会社名の後ろに別の単語が表示されるはずです。例えば、以下のようなものです。

「○○株式会社 株価」

「○○株式会社 採用」

ここで表示される「株価」や「採用」という単語は、世の中で「○○株式会社」と一緒によく検索されているキーワードです。検索の補助として、Googleが「こういうキーワードと一緒によく検索されているようですよ」とサジェストして(教えて)くれているわけです。

このサジェストにネガティブなキーワードが表示されてしまうのが「サジェスト汚染」と呼ばれる現象です。

「○○株式会社 炎上」

「○○株式会社 ブラック」

○○株式会社のことを調べようとした人が、検索窓に「○○株式会社」と入力したとき、一緒に上記のような単語が表示されたらどう感じるでしょうか。事実がどうあれ、「○○株式会社は炎上した経験があるのでは?」「○○株式会社はブラック企業なのでは?」という印象を与えてしまうことでしょう。

やっかいなのは、こうしたサジェスト汚染は関連キーワードが事実でなかったとしても発生する可能性があるということです。例えば、悪意を持った人がSNSや匿名掲示板などに書き込むことで、周囲の関心を集め、サジェスト汚染は起きてしまうのです。

サジェスト汚染の要因

なぜ故意にサジェスト汚染を起こすことができるのでしょうか。

その要因は、ネガティブワードがサジェストされる仕組みにあります。

Googleがサジェストを表示する基準は「そのキーワードと一緒によく検索されているかどうか」です。

「○○株式会社 炎上」での検索ボリュームが一定以上あれば、仮に炎上が事実無根だったとしても、Googleは「○○株式会社 炎上」という検索にニーズがあると判断して表示してしまいます。

しかも、ネガティブワードはユーザーの注目を集めやすく、サジェストされたときにポジティブワードよりも選ばれやすい傾向があります。

○○株式会社のことを調べようとして検索したとき、「○○株式会社 株価」と「○○株式会社 炎上」が同時に表示されたら後者の情報に興味を惹かれる人は多いでしょう。

興味を惹かれた人が「○○株式会社 炎上」をクリックして検索し、検索されたことで、Googleは「○○株式会社 炎上」にニーズがあると判断し、よりサジェストで表示されやすくなる……という負のループが生まれてしまうのです。

この仕組みを悪用すると、サジェスト汚染を意図的に起こすことも可能になります。

企業名とネガティブワードを掲示板などに大量に書き込んで注目を集めてしまえば、興味を持った人が一気にネガティブワードで検索するのでサジェストに表示されることになり、負のループが生まれ、サジェスト汚染はどんどん強化されてしまうのです。
※書くまでもありませんが、事実無根の情報を流すことは名誉毀損行為になります。

一方で、純粋に興味をもってユーザーが検索している可能性もあります。

「○○株式会社 残業」

「○○株式会社 ブラック」

などが並んで表示されると、サジェスト汚染されていると感じるかもしれませんが、転職を考えているユーザーが興味をもって検索している可能性が高く、こういった場合はサジェスト汚染とは言えないでしょう。

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サジェスト汚染は削除できるの?4つの対策方法を解説

ネガティブなサジェストが表示される状態を放置していると、企業のイメージを損なう恐れがあります。

事実ならまだしも、悪意のある事実無根のネガティブワードをそのままにしておくのは得策とはいえません。では、どうすればサジェスト汚染を削除できるのでしょうか。具体的な4つの対策について、確認していきましょう。

1. Googleサジェスト削除申請フォームを利用する

Googleはオートコンプリートポリシーに違反しているサジェストについては、削除対応するとしています。オートコンプリートポリシーとは、Googleが定めた“不適切な検索候補”に関する規定です。Googleサジェスト削除申請フォームも用意されていて、そこから申請を行うこともできます。

具体的にはサジェストが下記に相当するケースが、削除対象となります。

削除対象となるサジェスト

  • 暴力的または残虐な内容の検索候補
  • 露骨な性的表現、下品な表現、冒涜的な内容を含む検索候補
  • 特定の集団に対して差別的な内容の検索候補
  • 著名人に対する不適切かつ抽象的な検索候補
  • 危険な検索候補

 

もちろん、何でも対応してくれるわけではなく、該当しているかのGoogle側の精査はありますが、ネガティブキーワードがサジェストで表示される場合は、上記のポリシーに違反していないかどうかを確認してみましょう。

ただし、消えるのはサジェストワードだけという点には注意が必要です。

もしネガティブな情報が掲載されたウェブサイトなどが存在する場合、サジェストを削除することで一般の人がサイトにたどり着きにくくなる効果は期待できますが、サイトそのものは消えません。SNSなどから直接URLにアクセスすれば表示されてしまいます。

Googleが対応できるのはあくまでも検索候補や検索結果の画面のみ。各ウェブサイトへの対応は別途行う必要があるのです。

2.コンテンツ作成者に直接連絡する

ネガティブなサジェストが生まれるのにはそれだけの理由があります。

例えば、ネガティブな情報が書かれたウェブサイトや匿名掲示板です。そういった情報を見た人がネガティブなキーワードで検索してしまえば、結局またサジェストにネガティブワードが表示される可能性があります。情報の出どころを断ち切らなければ根本的な解決には至りません。

対処法としては、

ネガティブな情報を載せているウェブサイトの管理者に直接連絡し、コンテンツの削除を依頼する方法があります。

少し勇気が必要かもしれませんが、もっとも確実な方法だといえます。

ウェブサイトの管理者に連絡する方法はいくつかあります。まず、ウェブサイトにメールアドレスやお問い合わせフォームがあるなら、そこから連絡してみましょう。多くのウェブサイトは連絡のための手段を用意しているはずです。

連絡がつかない場合はWhois情報を確認してみましょう。

「Whois情報 確認」などで調べてみると、さまざまな会社が「Whois検索サービス」を無料で提供しています。

そのサービスにアクセスし、連絡先を知りたいドメインを入力すると、Whois情報を確認できます。

これはドメインの所有者情報が基本的に公開情報だからです。ただし、Whois情報では代行業者の名前が表示されることもあります。その場合は該当のウェブサイトのホスティング会社に問い合わせてみましょう。所有者名は代行でも、ホスティング会社はWhoisで確認できるはずです。

3.弁護士に相談する

上記の方法で対処するのが難しければ、インターネットでのトラブルに詳しい弁護士に相談してみることを検討するといいでしょう。費用はかかりますが、法律に基づいてしっかりと対応してくれるはずです。

ただし、弁護士なら誰でもいいわけではなく、重要なのは「インターネットのトラブルに詳しい」という点です。プロバイダ責任制限法や迷惑メール防止法といったインターネットに関連する各種法律の知識はもちろんですが、サーバやドメイン、IPアドレスなどインターネットの根本的な知識が必要です。

また、インターネットの各サービスにはそれぞれ細かいローカルルールがあります。例えば、2ちゃんねる(5ちゃんねる)では削除ガイドラインが定められており、削除申請する場合はガイドラインに従う必要があります。こういった各サイトのルールに従って対処しないと、逆に被害を広げてしまうこともあります。

一方で、信頼できる弁護士が見つかれば非常に心強い存在となります。訴訟対応になったときにも頼りになりますし、場合によっては相手の口座凍結手続きなどの強力な措置に踏み込むこともできます。自社や自分自身ですべて対応するよりも、はるかに確実で負担も減るでしょう。

4.業者に依頼する

サジェスト汚染の対策・削除を専門にしている業者に依頼するという手もあります。費用は月5~10万円程度が相場のようです。細かいことですが、業者にはサジェスト汚染対策業者とサジェスト汚染削除業者の2種類があります。

サジェスト汚染対策業者は、「検索キーワードと一緒によく検索されている単語を関連キーワードとして表示する」というサジェストの仕組みを利用し、ネガティブなサジェストワードを別のサジェストワードで上書きするという対策をとります。

サジェストは一定数しか表示されませんから、ポジティブなワードの検索ボリュームがネガティブなワードよりも多くなれば、自然とネガティブなワードをサジェストから押し流すことができるというわけです。検索エンジンの仕組みを使った正攻法といえます。

この方法は確実性が高いのですが、サジェストが変わるまでにはある程度の期間を要します。基本的には1ヵ月から数ヵ月はかかると思っていたほうがいいでしょう。その分、費用もかかります。

一方、サジェスト汚染削除業者は、検索エンジン側に連絡して削除申請を行ってくれる業者です。申請が通ればサジェストが削除されます。ただし、削除業者が「ページの削除申請を弁護士を通して行っているか」には注意してください。ページの削除申請は法的な手続きを必要とします。そして、法律でこの申請は弁護士にしか許可されていないのです。

もし、削除業者が弁護士を通さずにページ削除申請を行っているなら、それは違法です。削除業者を利用するのであれば、必ず弁護士を通しているかどうか確認してください。

サジェスト汚染は迅速に対処する

サジェスト汚染は本当にやっかいなトラブルです。Googleを始めとする検索エンジン側もどこまで対応してくれるかは未知数であり、一社や個人の力で対処するにも限界があります。

かといってサジェスト汚染をそのまま放置すると、知らない間に悪評が根付いてしまうおそれもあります。多くの人がインターネットで情報収集するようになった今、不名誉なサジェストはできる限り早く消したいところです。

今回ご紹介した方法はどれも決して簡単な方法ではありませんが、サジェスト汚染に悩んでいるのであれば試す価値はあります。コストや人員と相談して最適な方法を選んでください。

一方で、サジェスト汚染ではなく、ユーザーが興味をもち検索しているケースの存在も忘れないようにしましょう。そういった場合はサジェストをキレイにした所で、すぐにまた検索されてしまいますので、サービスやプロダクト改善の見直しが最も効果的に働くはずです。

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編集者情報

金子 光
金子 光(かねこ ひかる)
新卒で楽天グループ株式会社に入社。
営業管理として40人規模のチームをマネジメント。その後社員3人のベンチャー企業に入社し新規事業立ち上げを経験。
現在はナイルのマーケティング相談室編集長として、Webマーケティングに従事している。
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監修者情報

ナイル編集部
ナイル編集部

2007年に創業し、約15年間で累計2,000社以上の会社にマーケティング支援を行う。また、会社としても様々な本を出版しており、業界へのノウハウ浸透に貢献している。(実績・事例はこちら

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